エイリアンチートで新人類に進化した俺は、異星文明で現代地球を開拓して南朝復活をめざします

大沢 雅紀

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攻防戦

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海設都市近辺で手をこまねいていた自衛隊の艦艇に、日本国から通信が入った。
「なに?世界統合教会からの援軍が海設都市に襲撃するので、我々はそのまま待機していろだと!」
自分たちが頼りにならないから、民間の宗教団体を頼るという三階堂首相に、自衛隊員たちのプライドは大きく傷つけられた。
「上等だ!だったら俺たちはもう戦わないぞ。世界統合教会とやらのお手並みを拝見してやろう」
そういって待機すること数日、日本から全体を鏡面加工した艦艇がやってきた。
「あれが世界統合教会から派遣された「反射船」ですか?」
「ああ。レーザ―を反射させて接近するつもりだろう。だが、たった一隻で何ができる」
自衛隊員たちが見守る中、反射船はどんどん後醍醐に近づいていく。
都市からあと1キロに迫ったとき、船から多くの影が空に飛び上がった。
「な、なんだ。空を飛んだぞ!」
驚く自衛隊員たち。それは背中に翼が生えた天使だったり、皮羽が生えた人間だったり、あるいは蝙蝠の翼をつけた怪人だったりした。
「なんだあいつら。人間じゃないぞ」
「ふははは。頼りにならぬ人間どもめ。こうなったら我々が直接攻めてやろう」
世界統合教会に所属する、「翼人類」「高人類」「血人類」の連合軍がユグドラシルに攻めていく。
自衛隊員たちは、なすすべもなくユグドラシルで行われる亜人類たちの戦いを見守るのだった。


「ここを占拠して、我々亜人類たちの世界征服の根拠地にするのだ」
空を飛ぶ亜人類たちは、次々とユグドラシルの葉に着地していく。
「ははは、我々『高人類(タカビー)』が一番乗りだ」
真っ先に地面に着地した『高人類(タカビー)」の兵士たちが、雄たけびを上げる。
「侵入者を撃退しろにゃ!」
それに対抗したのは、『獣人類(ジャガー)』で構成された、後醍醐の防衛兵たちだった。
「貴様らごときが我々にかなうか!」
「焼き鳥にして食べてやるにゃ」
『高人類(タカビー)』は上空から襲い掛かるが、体力に勝る『獣人類(ジャガー)』たち鋭い爪や牙で彼らの皮羽を切り裂き、地面に叩き落としていった。
「ちっ。地上にはおりられないか。ならば、高所からの遠距離攻撃に切り替えろ」
鷲の翼をもつ『翼人類(エンジェル)』たちが、爪が届かない高所で銃を構えて、兵士たちを狙う。
「危ない。むんっ。『土石鋼』」
身体の表面を硬化させて『獣人類(ジャガー)』たちをかばい、弾を跳ね返したのは、体の表面を硬化した『土人類(ドワーフ)』たちだった。
「『海人類(マーメイド)』部隊。前へ」
そんな声が響き渡り、『海人類(マーメイド)』の王子、浦島誠也の率いる海兵隊が出てくる。彼らは手に水鉄砲のようなものを持っていた。
「ははは、なんだそれは。子どものおもちゃか」
嘲笑いながら上空を舞う『翼人類(エンジェル)』たちに狙いをつけ、海兵隊は水鉄砲の引き金を引く。
「うわっ!」
激しい衝撃と共に翼が撃ち抜かれた。
「ざまあみろ。これはサタン殿が開発した、海水を超圧縮した弾を打ち出す『ウォーターマシンガン』だ」
海水に超圧力をかけて、氷を通り越してダイヤモンド級に結晶化した弾を作り出し、高速で発射する「ウォーターマシンガン」は、2リットルのペットボトル弾倉で五百発もの水弾を打ち出せる。しかも周りは海なので、海水を補給すれば無限に弾を補給できる。
この兵器は、連続発射すれば数秒で弾を打ち尽くしてしまうサブマシンガンの弱点を克服した新たな銃だった。
地上からの一斉放射で、『翼人類(エンジェル)』たちは次々と打ち落とされていく。
「くっ。ならば、次は私たちだ」
船から蝙蝠の羽をもつ『血人類(バンパイア)』が飛び上がり、空中で光の霧に身を変えてユグドラシルに侵入しようとする。
「ははは。いくらその銃でも、電気の霧と化した我々はとらえきれまい」
『血人類(バンパイア)』たちが勝利を確信した時、ユグドラシルの柱の影から黒い蛇のようなものが起き上がってきた。
「『影膜(シャドウフィルム)』」
影たちが黒い幕を張り、光の霧をさえぎる。光の霧はその幕に電力をすいとられ、次々と実体化していった。
「そ、そんな馬鹿な……」
元の姿に戻った『血人類(バンパイア)』に、北句麗王国から派遣された『蛇人類(スネーク)』たちが襲い掛かる。
「名誉挽回のチャンスだ。一度は敵対した我らを受け入れてくださった。勇人様への恩返しだ。我らが金王朝の王女、姫子様をお守りするぞ」
「おう!」
『蛇人類(スネーク)』たちは、次々と『血人類(バンパイア)』たちに噛みつき、その毒で彼らを麻痺させていった。
「お、おのれ……」
その時。のたうち回っていた『血人類(バンパイヤ)』の1人が、懐から蝙蝠のような形の花を取り出して、ユグドラシルに突き刺す。
すると、その花を中心に地面に地下茎が走り、そこからた牙がついた花が生えてきて後醍醐の兵士たちに襲い掛かっていった。
「な、なんだこれは」
「ははは。我が主の血の洗礼を受けた、『吸血花ドラクレア』だ」
ドラクレアは地面に地下茎を伝わらせて、あらゆる場所に生えていき、兵士たちに噛みついていった。
その時、ユグドラシルから耳の長い『森人類(エルフ)』たちが現れて、一斉に地面に手をつける。
「私たちに任せて!『地震雷』」
『森人類(エルフ)』たちはユグドラシルの床に走る生体電気を集め、ドラクレアに集中させる。たちまち焦げ臭いとともに、ドラクレアは枯れていった。
「そ、そんな……」
最後の手段も撃退され、『血人類(バンパイヤ)』は無念の表情で倒れていく。
こうして、後醍醐は攻めてきた亜人類の撃退に成功するのだった。
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