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王家の舞踏会
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おそらく今回のお茶会の主目的はリベルタ嬢が私にベラルド卿との橋渡しを頼むことだったのだろう。
私がその件について承諾した後はだいぶリラックスした感じになった。
そして話は私にとって寝耳に水の話題となる。
「そういえば、今度王家主催の舞踏会がありますね」
リベルタ嬢の言葉に、私ははて?と記憶を思い返す。
そもそも私は世間の話題に疎い。
日頃コミュニケーションを取っているのはグノシー伯くらいなもので、それ以外といえば時々職場に現れるベラルド卿とお茶会に誘ってくれる花音ちゃんと話すことがある程度だ。
私の存在自体が現時点では公にされておらず、ある意味秘匿されているような状態だから当たり前と言えば当たり前だった。
「舞踏会……?」
私の疑問が滲む質問に、花音ちゃんもリベルタ嬢も驚いたような顔をする。
「ええ!? ナツメさん聞いていないんですか?」
だから、何を?
そう心の中で思うものの花音ちゃんの勢いに押されて答えられずにいると、リベルタ嬢がその内容を説明してくれた。
「王都で開催される舞踏会は多くありますが、今度開かれるのは王家が主催する舞踏会です。そもそも王家主催の会は基本的に新年と社交の閉じる夏の終わりしか開かれません。しかし今回は異世界から聖女様が降臨されたということで、聖女様のお披露目を兼ねて開催されます」
なるほど。
聖女の存在は広く知られているけれど実際に花音ちゃんの顔を知っている人は限られている。
これからのことを考えても正式にお披露目をしておく必要があるのだろう。
「降臨って、大袈裟よね」
舞踏会のことよりも自身に対する期待が表れた表現の仕方に引っかかったのか花音ちゃんがぼやいた。
「カノンってば。安全面を考えてもきちんと知ってもらった方がいいって納得したでしょ?」
『安全面』とはなかなか穏やかではない感じだ。
たしかにこの世界では聖女の存在はとても大切にされているし望まれている。
しかし人によってはそうでないのかもしれない。
例えば、聖女が不在になるのに乗じて何かを画策したい人たち、とか。
いや、そうなるとかなりきな臭い感じになって物騒よね……。
そうやって他人事のように考えていたら、二人の視線が突き刺さっていることに気づく。
「どうかした?」
「いや、私は関係ありませんって顔をしてるけど、ナツメさんもその舞踏会に参加するってわかってます?」
「…………え!?」
「やっぱり」
…………ええ!?
私に関係のある話だったの?
っていうか、私も舞踏会に出なければいけないわけ!?
初めて聞いたんだけど!
「今回の舞踏会は聖女様のお披露目です。同時にもう一人の異世界人としてナツメさんのことも披露することになっていると伺っていますが、ナツメさん自身はご存知ないのですか?」
いや、知りませんー!
そんな大事な行事があるのなら誰か教えてよ。
でも知ったとしても出なければならないのは結構厳しいかも。
そもそもマナーとか行儀作法ができていないし。
「私は聖女として王宮内ではある程度認知されてきてるけど、ナツメさんは知られていないでしょう?」
そうね。
今はまだ存在自体が隠されている感じだと思う。
「いつまでもそのままという訳にもいかないし、どこかでお披露目するというのは初めから決まっていたみたい。それが今回の舞踏会で発表されることが正式に決定したんだって」
まぁたしかに、このままずっと隠れるように過ごしていくのはなかなかきついなとは思っていたけど。
だからといって舞踏会ですか。
しかも王家主催の?
花音ちゃんのお披露目はそういった大がかりのものでいいと思うけど、私自身はなるべく目立たないようにして欲しいんだけどー!
心の中で大いに叫んでいた私に、次の瞬間リベルタ嬢が追い討ちをかけることを言った。
「そういえば、エスコートはどなたがされますの?」
私がその件について承諾した後はだいぶリラックスした感じになった。
そして話は私にとって寝耳に水の話題となる。
「そういえば、今度王家主催の舞踏会がありますね」
リベルタ嬢の言葉に、私ははて?と記憶を思い返す。
そもそも私は世間の話題に疎い。
日頃コミュニケーションを取っているのはグノシー伯くらいなもので、それ以外といえば時々職場に現れるベラルド卿とお茶会に誘ってくれる花音ちゃんと話すことがある程度だ。
私の存在自体が現時点では公にされておらず、ある意味秘匿されているような状態だから当たり前と言えば当たり前だった。
「舞踏会……?」
私の疑問が滲む質問に、花音ちゃんもリベルタ嬢も驚いたような顔をする。
「ええ!? ナツメさん聞いていないんですか?」
だから、何を?
そう心の中で思うものの花音ちゃんの勢いに押されて答えられずにいると、リベルタ嬢がその内容を説明してくれた。
「王都で開催される舞踏会は多くありますが、今度開かれるのは王家が主催する舞踏会です。そもそも王家主催の会は基本的に新年と社交の閉じる夏の終わりしか開かれません。しかし今回は異世界から聖女様が降臨されたということで、聖女様のお披露目を兼ねて開催されます」
なるほど。
聖女の存在は広く知られているけれど実際に花音ちゃんの顔を知っている人は限られている。
これからのことを考えても正式にお披露目をしておく必要があるのだろう。
「降臨って、大袈裟よね」
舞踏会のことよりも自身に対する期待が表れた表現の仕方に引っかかったのか花音ちゃんがぼやいた。
「カノンってば。安全面を考えてもきちんと知ってもらった方がいいって納得したでしょ?」
『安全面』とはなかなか穏やかではない感じだ。
たしかにこの世界では聖女の存在はとても大切にされているし望まれている。
しかし人によってはそうでないのかもしれない。
例えば、聖女が不在になるのに乗じて何かを画策したい人たち、とか。
いや、そうなるとかなりきな臭い感じになって物騒よね……。
そうやって他人事のように考えていたら、二人の視線が突き刺さっていることに気づく。
「どうかした?」
「いや、私は関係ありませんって顔をしてるけど、ナツメさんもその舞踏会に参加するってわかってます?」
「…………え!?」
「やっぱり」
…………ええ!?
私に関係のある話だったの?
っていうか、私も舞踏会に出なければいけないわけ!?
初めて聞いたんだけど!
「今回の舞踏会は聖女様のお披露目です。同時にもう一人の異世界人としてナツメさんのことも披露することになっていると伺っていますが、ナツメさん自身はご存知ないのですか?」
いや、知りませんー!
そんな大事な行事があるのなら誰か教えてよ。
でも知ったとしても出なければならないのは結構厳しいかも。
そもそもマナーとか行儀作法ができていないし。
「私は聖女として王宮内ではある程度認知されてきてるけど、ナツメさんは知られていないでしょう?」
そうね。
今はまだ存在自体が隠されている感じだと思う。
「いつまでもそのままという訳にもいかないし、どこかでお披露目するというのは初めから決まっていたみたい。それが今回の舞踏会で発表されることが正式に決定したんだって」
まぁたしかに、このままずっと隠れるように過ごしていくのはなかなかきついなとは思っていたけど。
だからといって舞踏会ですか。
しかも王家主催の?
花音ちゃんのお披露目はそういった大がかりのものでいいと思うけど、私自身はなるべく目立たないようにして欲しいんだけどー!
心の中で大いに叫んでいた私に、次の瞬間リベルタ嬢が追い討ちをかけることを言った。
「そういえば、エスコートはどなたがされますの?」
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