魔性少女カスミちゃん~隣の刹那君は私に惚れない~

三一五六(サイコロ)

文字の大きさ
14 / 65
二性 ピンク色の日常

13

しおりを挟む
「し、失礼します。近藤《こんどう》先生おられますか?」
「工口、今イク!」

 そんなところでイかないでください。かなりの性癖ですね。

「じゃあ、空いてる部屋に行こうか!」
「は、はい」

 イかないんかーい。その言い方、私からしたら下ネタにしか聞こえないからね。
 これからは「今、向かう」って言ってほしいですね。うん、私の脳がピンクすぎるだけだけど……。
 それはいいとして、私は近藤に連れられて空き部屋に向かっている。
 理由があって遅刻したっていうのに、書類を書かされるなんて本当に面倒くさい。
 近藤がそれぐらいパパッと適当に書いたら終わる話なのに。
 それと書類ぐらい職員室で書かせばいいのに、一々移動してさらに面倒くさい。
 あー、面倒くさい、面倒くさい、面倒くさい。
 しかも、昨日の夜から何も食べてないからお腹空いた。昼までだったし、すぐ帰って食べれると思ってたのに。

「ここに入って席に座って」

 言われなくてもすーわーりーまーすー。
 お腹空いたら、何でイライラするんだろうね?

「もう五回目だから書き方は分かるよね?」
「わ、分かります」

 ハァー、これの書き方を分かってしまう自分が悲しい。
 遅刻理由っていう項目に「痴漢」って書くのは、意外と恥ずかしいんだからね。
 学校側もそこのところは気にかけてほしいよ。けど、女性陣がブスばっかりのババァだから仕方ないか。
 うん、仕方ない。

「工口はよく痴漢に遭うよな~。遅刻してくる時はいつも痴漢だもんな~」
「わ、私も痴漢されるの怖いんですよ。急にスカートの中に手が入ってくる気持ちが分かりますか?」
「分からないけど……その表情を見ると怖さが伝わってくるよ」

 私の表情はいつも通りですよ?
 勝手に怖がっている表情を妄想しないでください。

「それにしても、今日は朝から工口がいたと思っていたから、工口が遅刻と聞いて正直驚いたよ!」

 近藤が私の幻視を見たことに、私は驚いていますよ。正直、怖いです。
 幻視を見るなんて近藤は薬物乱用者ですか? その目、イってる気がするのは私だけ?

「先生は私のことを全然見てないんですね!」
「見ている! ずっと見ている! 見すぎて目がおかしくなったんだよ!」

 おいおい、怖いな。ほとんどストーカー発言だと思うんだけど……。
 てか、見すぎて目がおかしくなるって、眼科へ早く行った方がいいですよ?

「先生、奥さんいるのに女子生徒なんか見て(頭)大丈夫なんですか?」
「大丈夫! バレなければいいしね」

 大丈夫じゃないですね。かなりの重傷。気づいていないみたいだし……。
 早く病院に行かないと近藤の頭が取り返しのつかないことに……なってるか!

「あ、一つ質問していいかな?」

 嫌って言っても絶対に聞くよね? 試しに嫌って言ってみるから見ててね。

「んー、嫌です」
「騙されたと思って質問に答えてよ!」

 ほらね、それに完全に私の言葉はスルーってなめとんのか!
 てか、予想通りすぎてなんも言えねぇ~。ちょ~気持ち良くねぇ~。

「し、仕方ないですね」

 ここはどんなけ拒否しても質問されそうだし、早めに折れておくか。

「痴漢されるのに、何で電車に乗るの?」

 痴漢されて慰謝料をがっぽりもらうために決まってるだろ! バカなの?

「私の家からは電車を使うのが一番早いのでそうしてます。けど、満員電車のせいで大人の男性が苦手になってしまいました。怖いって思うんです……」

 本音を口に出すわけないだろ、このバカ野郎が!
 後、私は家から学校まで近いから電車は使わないよ。

「え、じゃあ俺のことも苦手ってことなの? あー嫌だぁ~」

 さっき言った大人の男性が苦手っていうのは嘘だけど、近藤は嫌いだね。

「先生は私を助けてくれるので例外です!」
「ほ、本当に? やった!」

 いい大人がそんなに喜ぶことでもないだろ。近藤には恥ずかしいという気持ちはないのか。
 見てるこっちが恥ずかしいわ。
 恥ずかしさは置いといて、さっき言った「私を助けてくれる」というのは本当だ。
 この学校に入学できたのはこの近藤のおかげ。
 体験入学の時に近藤と出会い、その日に連絡先を聞かれて仲良く、いや、知り合いになった。
近藤とは受験までに数回会って、試行錯誤を繰り返して私は近藤の心を奪い、占領した。
 そんな心を奪われた近藤は、私の頼みをロボットとのように何でも聞いてくれるようになり、私を不正入学させた。
 別に私が頼んだ訳じゃない。近藤は私の近くにいたいという一心でこれを行ったらしい。
 他にも近藤の二年の担任先がスタンダードという理由で、私をランクアップ制度でスタンダードクラスに上げたりと色々してくれた。
 私にとって近藤という存在は本当に素晴らしいこの世で一番の便利ロボットなの!
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

子持ち愛妻家の極悪上司にアタックしてもいいですか?天国の奥様には申し訳ないですが

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
胸がきゅんと、甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちだというのに。 入社して配属一日目。 直属の上司で教育係だって紹介された人は、酷く人相の悪い人でした。 中高大と女子校育ちで男性慣れしてない私にとって、それだけでも恐怖なのに。 彼はちかよんなオーラバリバリで、仕事の質問すらする隙がない。 それでもどうにか仕事をこなしていたがとうとう、大きなミスを犯してしまう。 「俺が、悪いのか」 人のせいにするのかと叱責されるのかと思った。 けれど。 「俺の顔と、理由があって避け気味なせいだよな、すまん」 あやまってくれた彼に、胸がきゅんと甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちなのに。 星谷桐子 22歳 システム開発会社営業事務 中高大女子校育ちで、ちょっぴり男性が苦手 自分の非はちゃんと認める子 頑張り屋さん × 京塚大介 32歳 システム開発会社営業事務 主任 ツンツンあたまで目つき悪い 態度もでかくて人に恐怖を与えがち 5歳の娘にデレデレな愛妻家 いまでも亡くなった妻を愛している 私は京塚主任を、好きになってもいいのかな……?

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...