魔性少女カスミちゃん~隣の刹那君は私に惚れない~

三一五六(サイコロ)

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二性 ピンク色の日常

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「ただいま~って誰もいないか!」

 今日はみんな仕事や学校でまだ誰もいない。
 ここ私の家は見ての通り二階建て一軒家。どこにでもある普通の一軒家だ。
 はい、家の紹介終わり。こういうのは適当、適当~。
 それより昼ご飯を作るとしますか。

「フン~フン♪ フ、フーン♪ フンフンフンフフ~ン♪」

 料理は毎日のように作っているから得意なの!
 まぁ、私が毎日作るしかないだけだけどね。誰も作る人がいないから……。
 母はWHO――世界保健機関の人間だ。私を産むために産休に入ったが、私が小学校に入ったのと同時にまた世界に飛び出していった。だから、母は常に家にいない。時々、帰って来るが、それがいつなのかも分からない。
 そして連絡もしてこない。
 父はというと私が物心ついた時にはあまり家にいなかった。自衛隊として働く父は家に帰って来るのは年末の数日だけ。けど、母とは違い、定期的に連絡をしてきたり、誕生日には自分の写真を送ってくる意外と気を使う人だ。
 写真は嬉しくないけどね。父のムキムキの上半身を見て喜ぶ娘がいるわけないじゃん。
 まぁ、そんな理由で料理が得意になった。いや、家事は全てそこらへんの主婦と変わらないレベルになったかな?

「いただきます!」

 今日の昼ご飯はオムライス。
 オムライスはあまり手間がかからなくて、すぐにできる私の得意料理。
 相変わらず私のオムライスは最高。私は天才なの?
 口の中で私のおっぱいのようにフワフワと弾む卵が、噛むとほっぺが落ちそうなぐらいとろけて私の唾液を占領していく。それにこのケチャップご飯も具材本来の味が引き立っていて味覚、嗅覚ともに刺激してくる。
 まるで、天使のおっぱいに埋もれているかのような感覚。
 自分の料理で自分の胃袋を掴みそうだ。

「流石、私だ! 料理屋さんを始めたら毎日人が絶えなくなるな」
「かーかってば、何言ってるの?」
「お、おかえり、そうちゃん!」

 そうちゃん――工口奏《こうくちそう》。私の三つ離れた弟だ。
 成績優秀、スポーツ万能、身長は低く、顔は可愛い系、天然で面白い。
 そしてみんなからはそうちゃんと呼ばれて好かれている自慢の弟だ。
 けど、下の毛はまだ……。あ、これはそうちゃんに内緒だよ。
 みんなから好かれるってことは私と一緒で魔性持ち? と思ったかもしれないが、そうちゃんは天然だ。

 天然と魔性は違う。いや、一緒だけど違う。
 天然は何も考えてなくて裏がない人のこと。
 それに対して魔性は私みたいによく頭を使う裏がある人のことをいう。
 持っている能力は同じだが、裏があるかないかで呼び方はガラっと変わる。そしてみんなからの見る目も変わる。

 この説明でまだ分からない人に例を挙げて説明するね。
 天然ビッチの女子がこの世に存在するのは知っていると思う。
 もしかしたら見たことがある人も少しはいるんじゃないかな?
 あの天然ビッチは無意識で男の手を胸に当て、手を繋ぎ、抱き着く。
 それに対して魔性は意識的に男の手を胸に当て、手を繋ぎ、抱き着く。
 これが天然と魔性の違い。正直、やっていることは同じなので普通は見分けがつかない。
 残念なことにこれによって多くの男子は食われている。私がそうしてきたようにね。
 けど、見分ける方法が一つだけある。ここテストでますよ!
 それは「一度家に呼んで遊ぶこと」だ。
 天然なら何もなく楽しく遊ぶだけになるだろう。魔性の場合はベッドに呼び、あんなことやこんなことをするように誘惑してくる。これで見分けがつく。
 けど、魔性持ちにベッドを前に誘われたら食われると思うけどね。
 そこは頑張って理性を保ってとしか、私からは言えないかな……フフ!

「それにしても、かーかは本当に自分のことが好きだね」

 事実すぎて否定できない。
 好きっていうよりも自己評価が高いと私は思っているけど、意味的には同じか。
 私の話はあまりしたくないから、ここは話を逸らそうっと!

「そうちゃんは今からどうするの?」
「部屋で勉強かな? かーかは家事だよね、いつもありがとうね! じゃあね!」

 しっかり感謝する辺りが流石、天然だ。
 さっきから呼ばれている「かーか」というのは私の家族だけが呼ぶ私の呼び方だ。
 昔の私は自分の名前の「かすみ」という言葉を上手いこと言えなくて「かーか」と呼んでいたらしい。
 それで家族がそのまま「かーか」と呼ぶようになったようだ。

「よし! 今から家事を始めるぞ!」

 気合を入れた私は部屋着に着替え、家事を始めた。
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