漫画家へGO プロ漫画家インタビュー

No. 2THE NEW GATE
三輪ヨシユキ先生

わたしの履歴書

第3回 実際に「THE NEW GATE」を描いている作画工程を大公開!!

漫画は絵で表現するものなので、なるべく文字を少なくする。

――では今度はネームのことをお聞きします。ネームは、どこで考えますか? また、どこで考えると出来やすいですか?

ネームもソファーで考えることが多いですね。出来やすいところは……、私が教えて欲しいです(泣)。ネーム、ペン入れ、仕上げの作業工程で、ネームが一番頭を使うので時間がかかるんです。漫画は絵で表現するものなので、なるべく文字を少なくするように構成しています。なので、原作小説を漫画に起こす時にテンポを崩してしまう箇所を削ってゆく作業が中心です。入れられないエピソードがあるのは、原作者さんと原作ファンの事を考えると申し訳ない気分になりますね。ただ、小説をそのまま漫画にするとダイジェストにしかならないですし、やはり漫画として読みやすさは必須事項なので、楽しんでもらうためにも泣く泣く割愛しています。

――確かに読みやすさは重要ですよね。ネームはどういう作業順で行っていますか?

私の場合、小説の該当箇所を1度読み、ページ割とおおまかな枠線、フキダシなども頭の中で決め、2度目は、その回の見せ場をメインに、さかのぼってページ割を調整し構築し終わったら、液タブに一気に描いてゆきます。

原作小説を横に液タブでネームを描く。原作小説には細かく書き込みがあるのが伺える。

――なるほど、まずは粗く設計図を構築して、そこから見せ場を中心に調整してゆくのですね! ネームの次は、下絵作業がなく、いきなりネームをもとに線画ペン入れ、というか線画一発描きと言った方がいいのかもしれませんが、に入りますが、何からペンを入れ始めますか?

まずは、人物から始め、その後背景、という流れです。人物は輪郭を決めてから鼻、目を描き細部を詰めてゆきます。あ、アオリや斜めからの構図などは、鼻から描く事もありますね。パースが効いているのでバランスを考えるために中心となる部分からアプローチした方が、描きやすいです。でも顔描いたら手、とか描き順はめちゃくちゃな時もよくあります。最初のページから描くことはまずないです。特に感情をしっかりと表さないといけないコマからペンを入れ始めることが多いですね。この人物を描く作業が一番楽しい瞬間です。逆に背景は、描いていると疲労感がドッと出るので、描くのを楽しみにしている人物のコマを残しておいて、背景を描くのに疲れたら、この取っておいたコマを描いてリフレッシュしたりします。

人物のペン入れを嬉々として入れてゆく三輪さん。ペンが走りあっという間に人物のペン入れが仕上がってゆく!

――背景は、どういった時に入れますか?

背景は、主に場面転換した時のはじめのコマに入れます。読者に登場人物達がどこで何をしているのかわかるように意識して描きます。そうすれば全コマに背景を入れなくても成立すると思っています。アシスタント時代に先生にも言われ、気づいたことですが、自分の絵の場合背景は、1ページに3分の1入っているくらいが、読みやすいですね。

――確かに、場面が切り替わった時に背景がないと何をしているか全くわからなくなり、読者が混乱してしまいますものね。それに全てのコマに入れてしまうと人物に目がいかなくなって目が滑るような感覚に陥りますよね。

会話シーンでも思い切り寄って口元で表現したり、引いて人物の位置関係を説明したコマを配置している。

そうなんです、全部のコマに入れてしまうと、かえって画面が煩雑になって読みにくくなるので、バランスが重要だと思っています。もちろんガッツリ背景描いてても読みやすい作家さんはいらっしゃるので、それは描き方が上手いんだと思います。私はダメでした(笑)。…まあ、読みやすさを追求してわざと背景を減らしたら、原稿送る前の最終見直しで「やりすぎて画面が白い! これは背景追加しなくちゃ!!」とあわてて描き入れることも(笑)。背景は、今も試行錯誤しながらバランス調整中ですね。

――他に注意している点とかありますか?

顔漫画にはしないというところでしょうか? 会話中心になると人物の顔やバストアップばかりになってしまいがちですが、かならずアングルを替えたり、引きの絵を入れたり、読者が飽きないように注意しています。

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