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一章 おにぎり王子降臨! ~心を奪う、ツナのゴマ味噌マヨネーズ~
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「どーも! 北海道から来た若佐 隼斗です! 早速迷ってしまって、汗ダクダクなんですけど……よろしく!」
あ……朝すれ違った子だ。あの寿司屋から出てきた男の子……この学校だったんだ。
確かに反対方向に行ってたもんな。
そりゃ遅れるわけだ……。
それにしてもすごい汗。
「もうー、何とか到着して良かったわ。じゃあ隼斗君、よろしくね!」
田尻先生がみんなに拍手を促す。
明るくて元気な子……しかもカッコイイ。
色白でくっきり二重。爽やかな笑顔はまるで王子様だ。おまけに背も高い。
「え、イケメンじゃない?」
「北海道からだって! だから色白なんだ!」
「あとで話しかけよ!」
みんなも隼斗君に釘付けだ。
拍手をしながら女の子同士で盛り上がっている。
田尻先生が拍手を止めさせて、隼斗君の席を指差した。
「じゃあ隼斗君は……出席番号が一番最後だから、あそこだね!」
田尻先生は私の席の方を指差している。
あ、私の後ろなんだ……。
隼斗君はニコニコしながら私の後ろの席に座った。
「ラッキー! 特等席じゃん!」
一番後ろの席は、みんなの憧れの席。
みんなが「いいなぁ」と羨ましがっている。
「ねぇねぇ!」
思わずビクッとする私。
隼斗君が後ろから背中をトントンと叩いてきた。
田尻先生が今日の流れを話しているところだけど、隼斗君の方を振り返る。
「君、お名前は?」
「あ、六原 サヤです……」
「六原さんね! よろしく!」
「よ、よろしく……」
「六原さん、好きなおにぎりの具は何?」
え? 好きなおにぎりの具?
最初の質問がそれ?
私は思わず吹き出しそうになってしまった。
「えーっと……ツナマヨかなぁ」
とりあえず答えてみると、隼斗君はパッと華やいだ顔になって「わかるー!」と同意してきた。
少し声が大きかったのか、田尻先生に「隼斗君どうしたの?」と聞かれる。
「何でもありません! ちょっと六原さんにいろいろ聞いてました!」
「ああ、そうなの。そうね、みんなも隼斗君にいろいろ教えてあげて! 慣れるまで大変だと思うから」
みんなが声を合わせて「はーい」と答える。
隼斗君は私に小声で「ごめんごめん」と謝ってきた。
隼斗君……すごく無邪気で、面白い人だな。
私は前を向き直して、田尻先生の話に集中した。
後ろでは隼斗君が独り言で「ツナマヨかー、やっぱり人気だなぁ」とボソボソ呟いているのが聞こえる。
不思議な子だなぁ……いきなり好きなおにぎりの具を聞いてくるなんて。
”ぐぅ~”
あ……しまった! お腹が鳴ってしまった!
おにぎりのことを考えていたから、より空腹感が増してしまったんだ……。
みんなの視線が私に集まる。
あ……朝すれ違った子だ。あの寿司屋から出てきた男の子……この学校だったんだ。
確かに反対方向に行ってたもんな。
そりゃ遅れるわけだ……。
それにしてもすごい汗。
「もうー、何とか到着して良かったわ。じゃあ隼斗君、よろしくね!」
田尻先生がみんなに拍手を促す。
明るくて元気な子……しかもカッコイイ。
色白でくっきり二重。爽やかな笑顔はまるで王子様だ。おまけに背も高い。
「え、イケメンじゃない?」
「北海道からだって! だから色白なんだ!」
「あとで話しかけよ!」
みんなも隼斗君に釘付けだ。
拍手をしながら女の子同士で盛り上がっている。
田尻先生が拍手を止めさせて、隼斗君の席を指差した。
「じゃあ隼斗君は……出席番号が一番最後だから、あそこだね!」
田尻先生は私の席の方を指差している。
あ、私の後ろなんだ……。
隼斗君はニコニコしながら私の後ろの席に座った。
「ラッキー! 特等席じゃん!」
一番後ろの席は、みんなの憧れの席。
みんなが「いいなぁ」と羨ましがっている。
「ねぇねぇ!」
思わずビクッとする私。
隼斗君が後ろから背中をトントンと叩いてきた。
田尻先生が今日の流れを話しているところだけど、隼斗君の方を振り返る。
「君、お名前は?」
「あ、六原 サヤです……」
「六原さんね! よろしく!」
「よ、よろしく……」
「六原さん、好きなおにぎりの具は何?」
え? 好きなおにぎりの具?
最初の質問がそれ?
私は思わず吹き出しそうになってしまった。
「えーっと……ツナマヨかなぁ」
とりあえず答えてみると、隼斗君はパッと華やいだ顔になって「わかるー!」と同意してきた。
少し声が大きかったのか、田尻先生に「隼斗君どうしたの?」と聞かれる。
「何でもありません! ちょっと六原さんにいろいろ聞いてました!」
「ああ、そうなの。そうね、みんなも隼斗君にいろいろ教えてあげて! 慣れるまで大変だと思うから」
みんなが声を合わせて「はーい」と答える。
隼斗君は私に小声で「ごめんごめん」と謝ってきた。
隼斗君……すごく無邪気で、面白い人だな。
私は前を向き直して、田尻先生の話に集中した。
後ろでは隼斗君が独り言で「ツナマヨかー、やっぱり人気だなぁ」とボソボソ呟いているのが聞こえる。
不思議な子だなぁ……いきなり好きなおにぎりの具を聞いてくるなんて。
”ぐぅ~”
あ……しまった! お腹が鳴ってしまった!
おにぎりのことを考えていたから、より空腹感が増してしまったんだ……。
みんなの視線が私に集まる。
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