32 / 137
本編
32
しおりを挟む
「番様。とてもよくお似合いです」
「そう…ですか?」
僕には…合わない気がするけど…。ふりふり…ふわふわ…。
「とても可愛らしいです。…あぁそういえばそろそろ酒宴があるはずですね…どうしましょうか…」
「しゅえん…おさけですか?」
「はい。月に1度各地方の代表5名が集まって夜通し酒を楽しむ宴会ですわ。…番様はお酒の方は…」
「飲んだ…ことが…ありません」
「ですよね…では今夜竜王様の寝る前に少し、お酒を楽しんではいかがでしょう」
…今夜…?お酒は夜寝る前に飲むもの…?
「…はい」
「では果実酒をご用意しますね。最初は軽いものを少しだけ。…番様のお体に悪影響を及ばさないためですからご無理はなさらぬよう」
「はい」
「番様が無理をすることはなさそうですね。…竜王様は…酔って頬を赤らめた番様に理性を保っていられるのでしょうか…まぁ耐えていただきましょう。それも酒宴の前の訓練ということにして」
サトとああいうことするの…嫌いじゃないよ?次の日全く動けなくなっちゃうだけで…。
僕はいつの間にかお茶の用意されていたテーブルについた。
「本日は黄色の地のブラックベリーというベリーを使った焼き菓子ですわ。こちらは甘みより酸味が強いので番様のお口にも合うと思います」
「…黄色の地…?」
「植物もどこの地で育ったかによって味が変わってくるのです」
「…黄色…」
「…あぁ。すみません。大地の属性の竜族のことですわ。彼らはあまり飛ぶことを好まないので自らの島から出ることはあまりありませんわ」
「…そう…なんですね」
…色によって…属性が違う…。覚えておかないと。
「そう…ですか?」
僕には…合わない気がするけど…。ふりふり…ふわふわ…。
「とても可愛らしいです。…あぁそういえばそろそろ酒宴があるはずですね…どうしましょうか…」
「しゅえん…おさけですか?」
「はい。月に1度各地方の代表5名が集まって夜通し酒を楽しむ宴会ですわ。…番様はお酒の方は…」
「飲んだ…ことが…ありません」
「ですよね…では今夜竜王様の寝る前に少し、お酒を楽しんではいかがでしょう」
…今夜…?お酒は夜寝る前に飲むもの…?
「…はい」
「では果実酒をご用意しますね。最初は軽いものを少しだけ。…番様のお体に悪影響を及ばさないためですからご無理はなさらぬよう」
「はい」
「番様が無理をすることはなさそうですね。…竜王様は…酔って頬を赤らめた番様に理性を保っていられるのでしょうか…まぁ耐えていただきましょう。それも酒宴の前の訓練ということにして」
サトとああいうことするの…嫌いじゃないよ?次の日全く動けなくなっちゃうだけで…。
僕はいつの間にかお茶の用意されていたテーブルについた。
「本日は黄色の地のブラックベリーというベリーを使った焼き菓子ですわ。こちらは甘みより酸味が強いので番様のお口にも合うと思います」
「…黄色の地…?」
「植物もどこの地で育ったかによって味が変わってくるのです」
「…黄色…」
「…あぁ。すみません。大地の属性の竜族のことですわ。彼らはあまり飛ぶことを好まないので自らの島から出ることはあまりありませんわ」
「…そう…なんですね」
…色によって…属性が違う…。覚えておかないと。
33
あなたにおすすめの小説
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
王子様から逃げられない!
一寸光陰
BL
目を覚ますとBLゲームの主人公になっていた恭弥。この世界が受け入れられず、何とかして元の世界に戻りたいと考えるようになる。ゲームをクリアすれば元の世界に戻れるのでは…?そう思い立つが、思わぬ障壁が立ち塞がる。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる