竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

かーにゅ

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本編

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リオ視点

『~♪』

誰かが…歌っている?誰?知らない声…でもとても懐かしい。

『ーーー。起きていていいのか』
『えぇ。今日はとっても気分がいいの。この子も元気いっぱいよ』
『ーー。父様だぞ。もうちょっとで会えるからな』

僕はどうやら水槽のようなものの中にいるらしい。全ての音がくぐもって聞こえる。

…父様…僕の…ううん。違うよね。僕の父様は村長ですら知らなかったから。

『いやぁぁぁぁ!!』
『ーーー!!逃げるんだ!!早く!!』
『いや…嫌よ!!あなたを置いていくなんて!!』
『いいから逃げろ!!』

男の人は…女の人に手に握っていた石を押し付けた。

あれ?僕なんで見えてるの?さっきまで何も見えなかったのに。

『…生きていたら…その子に挨拶させておくれ』
『ぃやぁぁぁ!!』

女の人が光に包まれると同時に男の人からは…血飛沫があがった。

…あの人…切られちゃった…のかな。僕でもあんなに出血したことは無い…あれは…ダメな気がする。なんか嫌な感じがする。

『う…うぅ…』

その次に見えたのはさっきの女の人。でも…着ているものは血に染まっていて、大きなお腹に手を当てている。

『だ…大丈夫…よ。父様は…強いん…だから…大丈夫…』

よーく見てみるとお腹はぐねぐねと蠢いていた。

なんだろう…あれ。服の中に生き物でも隠してるの?

『…っ』

女の人は木の根に躓いて白い地面に倒れた。そしてそのまま起き上がらない。

『…どうした!!』

向こうの道から駆け寄ってきたのは…村長!?どうして?この人は…誰?

『…この子を…この子を助けて…』

村長に抱え起こされた女の人はお腹を押さえて頼み込んでいた。

『腹に子供がいるのか!?…しかし…その血は…』
『早…く…あの人の…子を…』

村長の手を掴んでいた女の人の手は…だらんと垂れ下がった。

『そんちょー!!ワイルドボア2体取れたから今日は肉が……』
『…村に墓を用意しよう。彼女がここへ辿り着けたということは彼女も我らの同胞。…弔ってやろうではないか』
『…わかり…ました』

弔う。その言葉で僕にもやっとわかった。

あの人は…死んじゃったんだ。最後のお願い…どうするのかな。この子をって…どの子かな。

『その前に…』

あとから来た人の持っていた短剣を村長は受け取り慎重に女の人の腹を切り裂いた。

『ぉぎゃぁ!!』
『おぉ…母が死んでもまだ生きていたか…強い子だ…』
『村長…その子…!!』
『…番紋…正真正銘我らの同胞…竜の子じゃ。この子は村のみんなで育てよう。…母の墓も早く作ってやらなくてはな』

番…紋?僕の…背中の…。

その赤ん坊の背中に描かれた番紋は…昔村長の見せてくれた僕の番紋の絵と…全く同じだった。

まさか…あれは…僕?じゃあさっきの女の人は…僕の…








































お母さん…?
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