竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

かーにゅ

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本編

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サト視点

「…なに?」
「ですから。番様はもうここには来ませんと言ったんです」
「何故だ!?リオが本当にそれを望んだのか!?」
「えぇ。"僕がここにいるとサトが仕事をしないから"と」
「そんな…」
「ですが」

フィオナは私の横に立ち小声で言った。

「寝室で待っています、と仰っていましたわ。ふふ。今までのように夜中までかかるようでは番様は寝てしまうかもしれませんねぇ…」
「…くそ!!」

フィオナの策か。リオに何をさせたんだ。気になるが…この仕事を終わらせぬ限り私はこの部屋から離れることは出来ぬだろう。










溜まっていた仕事を4時間で終わらせ、リオの元へ向かった。

「リオ!!」
「え!?あ…あ…おか…おかえり…なさい」

リオはいつもよりも布面積の小さい服を身にまとっていた。

「あの…あの…似合わない…ですよね。…変なのを…見せてしまって…ごめん…なさ」
「誘っているのか?」
「え?」
「まだ日は高いのに誘っているのか?」
「そんな…つもりは…」
「その格好を他の者に見せたりは」
「してないです!!」
「…そうだよな」

ゆっくりとリオをベッドに寝かせた。そしてすぐに私は離れた。

「…え?」
「また体調を崩してはまずいだろう?暖かくして寝ていなさい」

そう言ってシーツをかけて離れようとすると袖を掴まれた。

「うぅ…!!誘ってま…す…誘ってますからぁ…!!」
「リオ。無理をしなくとも…」
「無理…じゃ…ないです…サト…僕が怪我を…してから…触って…くれなくて…寝ている時も…ぎゅって…してくれなくて…寂しかった…です…」
「リオ…」

リオに我慢させるつもりはなかった。だが…怖かったのだ。たった数時間でもリオの目覚めない時間ができるのは。普段眠っている時でも腕の中の温もりを感じていれば安心できたが…怪我をしてからは触ると我慢できなくなりそうで。

「…フィオナが…こう…すれば…サトのこと…誘える…って…」

そっと私の袖を掴んでいた手を外して自分の膝裏に手を…。

「分かったから!!…今それをやられると理性を保っていられる自信が無い…」
「…じゃあ…ずっと一緒に…いてください。でも…ちゃんとお仕事…もして欲しい…です」

それは後で考えることとしよう。今はリオのが先だ。
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