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本編
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サト視点
婚礼の儀に使う泉までの通路の半分も行かない程度のところでリオは立ち止まっていた。
…やはり動けなくなったか。
私は泉を通り越し、リオの元まで歩いた。
「リオ。大丈夫か?」
「さ…さとぉ…」
涙を目にたくさん貯め、今にも流れ落ちそうだ。
「ぼ…僕…動けな…」
「だろうな。この場で動けるのは竜族ぐらいだろう。それほどまでに魔力の濃い場所なのだ」
「ま…りょく…」
動けないリオを抱き上げ、泉の畔に座らせた。
「リオ。少し冷たいが我慢しろよ」
「…はい」
靴と靴下を脱がせ、リオの白い足を泉につけた。
あとは私が水に触れて命じるだけだ。
「我が名はサトラヴィス・リオール。リュージュニス3代王として水の精霊ウンディーネ様に見届け人を頼みたい」
『ふふ。そんなこと言われなくとも分かるわよ。その子が番相手?随分と幼いのね』
泉から現れた女性はリオの周りをふわふわと飛びながら回った。
『いいわ。見届け人になりましょう』
「ありがとうございます。…リオ、手を」
リオの手を私の手の上に乗せ、互いの魔力を混ぜるようにしてお互いの体を循環させる。
『私は水の精霊王ウンディーネ。竜王サトラヴィスと天使族リオとの婚姻をここに認めましょう。あなたがたに精霊の祝福を!!』
ウンディーネが両の手を上にあげるとキラキラと光る雫が降ってきた。
「…もう大丈夫だ。リオ、よく頑張ったな」
「ん…」
この場所は魔力が濃く、無意識に制御をしているリオには吸収を止める力はない。そのために泉に足をつけ、魔力の吸収を少し抑えたのだ。
この泉の水は魔力を吸収する力がある。リオの吸おうとした魔力を泉の水が代わりに吸ってくれるということだ。
…空の魔石を沢山つけておいたのだがダメだったようだしな。
「戻るか」
「はい…」
体に力が入らないのかリオは私にされるがままだった。
──────────────
MerryX'mas
婚礼の儀に使う泉までの通路の半分も行かない程度のところでリオは立ち止まっていた。
…やはり動けなくなったか。
私は泉を通り越し、リオの元まで歩いた。
「リオ。大丈夫か?」
「さ…さとぉ…」
涙を目にたくさん貯め、今にも流れ落ちそうだ。
「ぼ…僕…動けな…」
「だろうな。この場で動けるのは竜族ぐらいだろう。それほどまでに魔力の濃い場所なのだ」
「ま…りょく…」
動けないリオを抱き上げ、泉の畔に座らせた。
「リオ。少し冷たいが我慢しろよ」
「…はい」
靴と靴下を脱がせ、リオの白い足を泉につけた。
あとは私が水に触れて命じるだけだ。
「我が名はサトラヴィス・リオール。リュージュニス3代王として水の精霊ウンディーネ様に見届け人を頼みたい」
『ふふ。そんなこと言われなくとも分かるわよ。その子が番相手?随分と幼いのね』
泉から現れた女性はリオの周りをふわふわと飛びながら回った。
『いいわ。見届け人になりましょう』
「ありがとうございます。…リオ、手を」
リオの手を私の手の上に乗せ、互いの魔力を混ぜるようにしてお互いの体を循環させる。
『私は水の精霊王ウンディーネ。竜王サトラヴィスと天使族リオとの婚姻をここに認めましょう。あなたがたに精霊の祝福を!!』
ウンディーネが両の手を上にあげるとキラキラと光る雫が降ってきた。
「…もう大丈夫だ。リオ、よく頑張ったな」
「ん…」
この場所は魔力が濃く、無意識に制御をしているリオには吸収を止める力はない。そのために泉に足をつけ、魔力の吸収を少し抑えたのだ。
この泉の水は魔力を吸収する力がある。リオの吸おうとした魔力を泉の水が代わりに吸ってくれるということだ。
…空の魔石を沢山つけておいたのだがダメだったようだしな。
「戻るか」
「はい…」
体に力が入らないのかリオは私にされるがままだった。
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MerryX'mas
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