竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

かーにゅ

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本編

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リオ視点


「リオ…そこまで私は信用ないか」
「え?あ…」

僕はいつの間にか昼間の居場所となった寝椅子からサトの膝へ移動していた。

「もう離れたりしないから。聞かれたくないことがあっても結界をしくから」
「…ん」
「…また私の膝の上で過ごすか?」
「ん…」

眠たくて…よくわからなくて…適当に返事をしていた。

「竜王様。番様を膝に乗せているのでしたらこれをお使いくださいな」
「悪いな」

サトは僕に布のようなものを被せた。

いつもの布…よりも薄い?それに何か透けている…。

「メイド全員でレースを編みましたの。番様の視線避けにどうぞ」

…れーす…?なんだろう…それ。あったかい…ぽかぽか…寝ても…いいかな。










サト視点

「…大人しいと思ったら寝ていたか」
「寝室へお連れしましょうか?」
「いや…寝椅子をもう少しこちらに近づけてくれ」

近づける…というかもうほぼ隣に寝椅子を置き、そこにリオを寝かせた。

「これを」
「…ふふ。巣作りでもするつもりですの?」

私の上着をリオにかけてやるとすぐに手繰り寄せて顔を埋めた。

「巣作りか…練習させた方がいいのか?リオは天使族だろう?巣なんて分からないんじゃないか?」
「そうかもしれませんねぇ…まぁどうにかなるでしょう。必ずしも作らなくてはならないというものでもありませんし」
「…だな」
「…ふぇ」

どうやらリオが起きたらしい。

「おろち…ふぇぇん…」
「おろすのもダメだったのか?…近くにいるだろう?」
「やらぁ…」
「竜王様。戸惑うのも仕方ありませんわ。番様は13年も番である竜王様から離れていたんですもの。距離感がわからなくて混乱しているだけですわ」
「…そういうものか?」

明らかにいつもと違うだろう。…フィオナのことだからわかっていて黙ってそうだがな。

「んぅ…」

私の膝に乗って服の間に頭を入れて満足したようだ。

「そちらのが良かったんですねぇ…本当に巣作りを教えるべきかもしれません」
「…匂いのついた服をいくつか置いてみるか」
「他の人のも混ぜておくといいかもしれませんね。嗅覚の特訓にもなりますわ」
「…リオに他の者のものを…」

…致し方ないか。
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