竜の花嫁〜最弱回復術師から世界最強の花嫁への道〜

かーにゅ

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本編

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フィオナ視点

「…ふぅ」

番様用のお菓子を作り終え、やっと一息をつけた。

毒味をしないためにはわたくしが1人で作るしかない。…番様が現在安心して口にできるのはこの王宮で作られたもののみ。もっと増やしてさしあげたい。食べることは嫌いではないようですし最近は甘いものも好むようになられたようで…わたくし感極まって泣いてしまうところでしたわ。

「フィオナ様。番様がお呼びです」
「今行くわ」

番様のお部屋の近くに転移し、扉を開けた。

この方が早いのよね。騎士達には貴重な古代魔法を雑用に使うなと言われますけれど。

「番様。なんでしょうか?」
「はね…ぬけ…」
「…羽?少し見せていただいても?」

番様にこちらに背を向けていただき、翼の様子を目だけで確認する。

「…特に変わりないようですが?」
「…僕も…翼…触ってみたくて…いっぱい抜けた…んです…」
「…天使族には翼の生え変わる時期なんてありませんし…体の状態が良くないのでしょうか…」

番様に話を聞かせながら念話を繋げたメイドに書庫で天使族について調べさせた。

特に見つからないようですね。…これは…医師に頑張っていただくしかありませんか。

「番様。抜けた羽はどちらに?」
「…捨て…ました」
「これからは抜けてしまったものはこちらの箱に入れてください」

番様の羽のサイズの丁寧に彫りを入れられた箱をベッドの近くに置いた。

「はい…」
「では少し翼の手入れをしましょうか。…翼、随分と大きくなられましたものね」
「…僕でも…少し後ろに…手を回せ…ば…触れ…ました」
「最初の頃は背中に隠れてしまうほどお小さかったのに…」
「…それは…僕のこと…?翼…?」

あら。そういえばどちらとも大きくなられたのでした。…子供の成長は早いと言いますが早すぎる気がしますね。もうすぐ14になられる番様にとっては妥当なのでしょうか。

「…最近…すごく…お腹が…すいて」
「良い傾向ですわ。番様にはもっと食べていただかないと」
「…フィオナの…おやつ…美味しいから…食べすぎちゃ…ぅ」
「ふふ。お褒めいただき光栄ですわ」

そんな可愛らしいことを仰る番様にはたくさんおやつを用意してさしあげなければ。干したプルグも貯蓄しておきましょう。みくるもお好きでしたから今度みくるの新しいおやつも作ってみましょう。わたくしの知識をなめないでくださいね。







































豆知識
フィオナの年齢は…
「言わせませんわよ?」
…とりあえず王宮最古参と言っておきます。何気に建国当時からいます。
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