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16.こんな夜があっても *
しおりを挟むその日の夜、ミルゼとラディアスは夕食と湯浴みを済ませて、寝室のソファで隣同士で座り、まったりしていた。
未だに慣れない湯上がりのラディアスの色気に、ミルゼはドキドキしながら。
「ミルゼ、暑いのか?頬が真っ赤だぞ…」
「いぇ…ラディアス様が色っぽいなぁと…」
「へっ!?な、何を?いきなり…」
ミルゼの前では、いつもカッコ良く居たいラディアスだが、湯上がりのぼうっとした姿を色っぽいと言われ、動揺を隠し切れない。
「昔も今もラディアス様はいつも素敵で…未だに胸がドキドキしてしまうのです…何で私がラディアス様の妻になれたんだろう。夢かしらって…」
(俺の妻、可愛過ぎる…煽っているのか?いや、天然か!?ああ、押し倒したい!舐め回して突っ込みたい!!いや、ダメだ、俺は優しい夫だ。我慢だ我慢だ我慢…)
急なミルゼの告白に、ラディアスは今すぐ襲いたい衝動を抑えるのに必死だ。
ラディアスは一呼吸おいてミルゼに応える。
「夢じゃないさ。何度でも言う。ミルゼは俺の愛する妻だ。」
ラディアスの肩に頭を乗せたミルゼは、幸せそうに頷く。
「ミルゼが不安になったら、何千回、何万回だって言ってやるから安心しろ。」
「ラディアス様、優しい…大好きです…」
ミルゼは、ラディアスの膝の上に乗り、そっと口付けた。
ミルゼの細い指がラディアスの耳朶や首筋を撫でると、ラディアスはぷつんと何かが切れた。
「ミルゼ、ベッドに行くぞっ!」
ラディアスはミルゼを抱き上げ、そそくさとベッドに行き、夜着を剥ぎ取った。
そして、ラディアスも裸になり、ミルゼにしゃぶり付く。
角度を変えた深い口付けでミルゼの口内を蹂躙しながら、左手の指先はくにくにと胸の突起を、右手の指は陰核を摘み上げる。
ミルゼは何箇所も同時に攻められて、腰は揺れ、秘所はとろとろと溢れ出していた。
「ミルゼが煽るから…もうっ、優しくしたいのにっ…」
ラディアスは呻くように呟くと、ミルゼも応える。
「ラディアス様の好きにして…ください…我慢しないで…?」
ラディアスはミルゼの秘所にかぶり付き、指を抜き差しして濡れ具合を確かめる。
初めの頃よりも随分濡れるようになったミルゼに、愛おしさが止まらない。
「ミルゼ、すまない…挿れる…」
ラディアスの亀頭からだらだらと垂れた白濁は、陰茎を伝って根元まで濡らしている。
その白濁とミルゼの蜜が混ざり合い、陰茎はずぶりと挿入される。
「ああ、ミルゼ、善ぃ、よく締まって絡み付いてくる!」
「んぁぁ、ああぁああ、イくっ!」
激しく打ち付けられ、ミルゼはすぐに達したが、ラディアスは限界まで我慢し、律動を続ける。
ミルゼの膝が胸に付く位に持ち上げられ、ラディアスの指先は、ミルゼの胸の突起を摘む。
胸の突起は痛い位に充血し、赤い果実のように咲き誇る。
「あぁぁん、ラディアス様、それ、だめですっ!また、はぁ、また、イっちゃうから、だめっ!!」
「何度でもイけ!くっ、俺も、んんん、出るっ!!」
お腹に広がるあたたかさと、ラディアスの熱い息遣いに、ミルゼは安心感を覚える。
普段、外ではクールでカッコいい夫の、可愛らしくて、情熱的な部分を自分だけが知っているという充足感。
これまで、教育や知識以外、何一つ自分のものと言えるものがなかったミルゼには、ラディアスが与えてくれる全てのものが愛おしかった。
それが言葉でも、心でも、物でも。
汗ばむ体を横たえるラディアスに囁く。
「ラディアス様は、私の最愛の人…」
愛を確かめ合う行為は何度もしているのに、ミルゼの心からの愛の言葉に、真っ赤になって泣きそうになるラディアスだった。
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