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25.昂る二人 Side セルジオ & エマ *
しおりを挟む時は戻り、セルジオとエマが部屋に籠りきりになった日。
苦しむセルジオに寄り添う決意をしたエマだが、如何せん経験が乏し過ぎた。
「侯爵様、私がどのようにしたら楽になりますか?」
熱くなったのは体だけでなく、セルジオは羞恥心で頭が沸騰していた。
ミルゼとそう変わらない年のエマに、欲求を満たすことを見られるのも伝えるのも恥ずかしかったからだ。
「自分で何とかする…耐えてみせる…」
呻くようにセルジオが言葉を発すると、エマが叱り付ける。
「そのようなことを仰っている場合ではありません。セルジオ様の理性があるうちに教えてください!」
エマの剣幕とこの状況に、辛うじて正気を保っていたセルジオは、エマの気持ちに従うことにした。
「エマ殿、これを扱いてくださらぬか?」
エマの手を取り、陰茎をゆっくり扱く。
エマはその熱さと硬さに驚きながらも、セルジオの手の動きを習得していく。
「力加減はこれで宜しいですか?」
「ああ…心地良い…すぐに、出てしまいそうだ…」
セルジオの陰茎の先端から、丸い雫が徐々に玉のように膨らみ、滴り、陰茎を濡らしてきた。
「あぁ、エマ殿、出る、くうっ、ううっ!」
ドクンと波打ち陰茎から白濁が飛び散った。
「出切るまで、ゆっくり扱いてくれ…」
エマは男性の吐精の不思議を目の当たりにしながらも、決して嫌ではなかった。
(セルジオ様、気持ち良さそう。これを三日も一人で耐えたら、きっと気が触れるわ。)
「はぁ……はぁ…エマ殿、ありがとう。少しだけ落ち着いた。」
「苦しいですよね、侯爵様…私と体を繋げましょう。そうしたら、もっと早く解毒出来ます。その位の覚悟は出来ています。」
ゆっくりエマの方に顔を向けたセルジオは、悲しげに見つめる。
「それは出来ないよ。エマ殿を犠牲にして自分が楽になろうとは思わない。エマ殿は自分を大切にしなさい。いつか愛する人と、そういうことはするんだよ。」
セルジオを見つめていると、エマは不思議な気持ちになった。
放置していたようでミルゼの幸せを一番に願い、言い訳もせずに酷い父親の汚名を被ったままだったセルジオ。
そして今、エマを気遣っている。
(この方は、本当はとても愛情深い方なのかもしれないわ。)
「侯爵様、余計なことを考えずに私を抱いてください。私は、恋も愛もよく分かりませんが、侯爵様をこのままにしておけない!私が後悔したくないんです!!」
「エマ殿…」
エマはセルジオの服を全て脱がし、自分も肌を曝した。
ミルゼに似たセルジオのレッドゴールドの瞳は、一瞬エマの裸体にはっとしたが、すぐに顔を背けた。
「侯爵様、触ってください。」
エマがセルジオの両手を乳房に当てると、セルジオはまだ戸惑っている。
「さあ、侯爵様!」
「セルジオと…呼んでくれ…エマ…」
「セルジオ…触って?」
セルジオは、そこでもう堪らない気持ちになった。
身分も地位も年も、何もかも忘れて、エマが欲しかった。
「エマ!エマ!」
叫ぶようなセルジオを、エマは優しく抱き締めた。
そして、不器用な口付けをセルジオに落とした。
セルジオはエマの唇を夢中で求め、舌を絡ませ唾液を啜った。
エマも必死にセルジオの舌を強請る。
一頻りお互いの唇を貪り、セルジオはエマの乳房に口付けを落としていく。
「セルジオ…セルジオ…」
悩ましいエマの喘ぎは、セルジオを快楽の海へ誘い、昂った体はエマの中に入りたい気持ちを増幅させる。
「エマ、解すぞ。今のままだと入らない…」
逸る気持ちをギリギリの理性で抑え付け、セルジオはエマの秘所を解す。
胸の蕾を舌で転がしながら指を出し入れすると、甘い香りと共に蜜が溢れ出す。
指を三本に増やして、隘路で曲げて擦るとエマの口から悩ましい喘ぎが放たれる。
「あぁ、セルジオ、んふっ、あああ…」
狂いそうなのに、セルジオはエマが可愛くて愛おしい気持ちが抑え切れず、陰茎をゆっくり突き立てた。
「んあっ、セルジオ、何か、変です!」
「痛くないか…?」
「我慢出来ます!それよりも、何か、変なのです!!」
そこで、セルジオの理性は焼き切れた。
もうエマを求める獣のように、激しい抽送を始める。
「ああっ、エマ、善い!エマ、んはぁ、はぁ、エマ!」
「セルジオ、何か来るっ!」
「エマ、一緒に!あああー、出るっ!!」
セルジオはエマの最奥に擦り付けながら吐精した。
エマは下腹に広がる熱に、セルジオを感じていた。
その後もセルジオの昂りは留まることを知らず、解毒が済むまでエマを揺さぶり続けた。
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