勇者から逃亡した魔王は、北海道の片田舎から人生をやり直す

栗金団(くりきんとん)

文字の大きさ
18 / 24

【第18話】終わらない取調べと、望まぬ来訪者

しおりを挟む
取調室の扉は開け放たれている。
これは容疑者への人権に配慮し、担当する警察官の行き過ぎた取調べを防ぐためのものである。
廊下にはパーテーションが置かれ、外からこちらの様子を窺うことはできない。
だが、音だけは完全に遮ることはできない。
蟻山の取調室を出て廊下を進んだ先では、同じように蜂彦勇者の取調べが行われていた。
唯一の未成年である蜂彦と少年課の烏羽警部補は、もはや顔見知りの仲だった。
蜂彦は以前にも窃盗と恐喝、それに無免許運転で捕まったことがある。
「冷房、強くないか?」
「……」
「怪我がなくて良かった」
「ちっ、てめぇは俺の母親かよ」
「悪い先輩とつるんでいるんだな。蛭田とは同じ高校なんだろう?」
「関係ねぇだろうが、さっさと開放しろやクソジジイ」
「相変わらず口が悪いな。そんな口調じゃ友達に嫌われるぞ」
「うるせぇ、くたばれ」
どの事件でも、蜂彦が関わった事件では被害届が取り下げられるか、不起訴処分で終わっている。
恐らく、官公庁に勤めている彼の親戚や両親が関わっているのだろう。留置場にいる間も、彼には頻繁に差し入れがされる。
だが、いつまで経っても本人の顔に反省の色は見られない。それどころか、ぐるぐると同じところを走るように同じことを繰り返している。
「じゃあ、本題に入ろう。
君は昨晩、後輩を誘って駅に向かい、先輩たちの車に乗った。
目的は強盗、どこかの民家に入って金を盗むつもりだった。
だが、途中で揉めて後輩を車から下ろした。
計画が狂った君たちは、廃工場に向かうが、そこでも争った。
それも随分と派手に揉めた。一体、あの夜に何があったんだ?」
「ははっ、何だそりゃ」
「違うのか?」
「てめぇの推理か?だったら警察なんて向いてねぇから辞めちまえよ」
烏羽がどれだけ言葉を尽くしても、彼には響かない。
無力感に打ちひしがれるうちに額の皴は濃くなり、頭皮は薄くなって、実年齢より老けていると言われるようになった。自分は少年課に向いていないのではないのかと、そう思わない日はない。
眼鏡をかけ直して気持ちを切り替える。
「……そうかもしれないな。じゃあ、教えてくれないか?一体どこが違うのか」
「まず、俺はへまをしてねぇ。
あいつが邪魔をしなけりゃ、今頃計画が成功して大金を手に入れていた。
大体、蛭田のやつが止めたからいけねぇんだ……!
俺は失敗してねぇし、俺たち全員でかかれば勝てる相手だった!
そうすりゃ、組織にも認められていた!てめぇの顔も見ずに済んだ!」
「……」
「俺は間違ってねぇし失敗してねぇ!」
喋りながら、蜂彦は自分の言葉に感化されてヒートアップしていく。
感情的でキレやすくカッとなって暴力を振るう。子供の様に短絡的だが、身体は大人と同じ大きさと力にまで成長している。
十七年間積み重ねてきた経験の末にこうなのだから、身体の芯まで沁みついた生き方は、そう簡単に変えられない。
蜂彦は怒りのまま机に拳をぶつける。烏羽は虚しさよりも哀れみを感じ始めていた。
「蛭田の野郎、俺の顔に泥を塗りやがって!
嵐山もそうだ、ここを出たらぶっ殺してやる!」
「警察官の前で脅迫とは、感心しないな」
「あの建物だって、何か細工がされていたに決まっている!
じゃなきゃ、蛭田がやられるはずが……もしかして、あそこでつるんでいたのか?
最初から俺を嵌める気だったのか?」
「君の怒りはわかった、その蛭田先輩の両腕を切断したのは君か?
それとも一緒にいたハナダという男かな?」
「はぁ!?ちげぇよ!」
「じゃなきゃ他に誰がいるんだ。まさか、自分で切断したわけではないだろう」
「あれは、あのおんらが……?」
会話の途中で、蜂彦の舌が回らなくなる。難しい言葉でもないのに舌が上手く動かない。
訳が分からないまま、ズボンに生温かい液体が零れ落ちた。何か零しただろうか。
見下ろした先にあったのはなまなましい血液だった。血は蜂彦の口から溢れている。
「へ?れ?れ?」
「……どうした?おい、血が出ているぞ」
「あ、い、いらいっ、いだいっ」
「蜂彦、何をしている!?
お前、自分の舌を噛み切ろうとしているのか!?」
喋ろうとしても舌が動かないわけだ。蜂彦は自らの舌を上下の歯で抑えて噛み千切ろうとしていた。
それも自らの意思とは関係なく。体に稲妻が駆け抜けて痛みを知覚する。
成人男性の咬合力はおよそ七十キロ。舌の先端が切れて床に落ちる。
「らああぁ!?いだぁああ!!」
「何をしている!おい、やめろ!」
「だぁああ!何で、俺、何でぇ!」
襟首からズボンまで血が滴る。だが、舌はあくまで筋肉の塊だ。痛みに対して出血量は少ない。
人間が舌を噛み切って死ぬことは滅多にない。
そのことがわかると、蜂彦の身体は次の手段を取る。
目の前にある机の裏に、両手の平を添える。指先に力が入り上半身がのけ反っていく。
「ひっ、まさか……待てよ、待てって!」
「やめろ蜂彦!やめなさい!」
「やめられないっ!やめられねぇんだよっ……ごっ!?」
烏羽の制止も聞かず、蜂彦は頭を机の辺に打ち付けた。鈍い音が響く。
絶句したのは烏羽の方だ。
次に蜂彦が頭を持ち上げた時には、額が割れて数センチ大の圧裂創から出血していた。
よほどの覚悟を持って全力で打ち付けないとこうはならない。
蜂彦の顔には怯えが浮かんでいる。なのに、身体は同じ動作を規則的に繰り返す。
背筋と腕の力でハンマーのように頭を打ち続けるうちに、机の天板が歪んでいく。
出血はさらに増して、向かいに立つ烏羽の元にまで血が飛び散る。
「がっ!?誰がっ、誰が止めてくれぇ!あぐっ!?」
「誰か!誰か来てくれ!」
「烏羽さん、どうしましたか……何だこれは!」
「錯乱状態になっている!応援を呼んでくれ!」
「がああっ、動かねぇ!
あぁあ、俺の!俺の身体なのに!身体が、身体ぎゃっ!動かねぇ!ごぶっ」
「やめなさい蜂彦!自分を傷つけるんじゃない……っ!?」
烏羽と若い警察官が後ろから羽交い絞めにしても、頭だけで打ち付けようとする。
鍛えられた警察官であっても、片腕だけで振り払われそうだ。とても高校生の力とは思えない。
白かったシャツは前面が赤く染まっている。このまま自傷を続けたら死んでしまう。
「烏羽さん!押し倒しましょう!」
「あ、あぁ!拘束しろ!誰か拘束具を!」
「うあぁああ!ぎゃあぁあぁ!」
椅子ごと押し倒して蜂彦の体の上に乗る。若い警察官がバタつく両足を抑え、烏羽が腰の上に乗る。
これで起き上がれる人間はいない。廊下からは応援の警察官たちが走ってくる音が聞こえる。
だが、蜂彦の目の前には机の脚があった。
「蜂彦!もういいだろ!もうやめろ!」
「だがらっ、俺の意志じゃっ!?がああっ!
何でえぇぇ!何でどまんねぇんだよぉ!!」
「烏羽さんっ、彼は、彼は一体何をしているんですか!?」
「わからない!話していたら急に……!」
下半身を抑えていた若い警察官の前に、蜂彦の欠けた歯が転がってくる。
目が潰れても鼻が折れても、動かせるのが首の筋肉だけになっても止まらない。
意識があろうがなかろうが、契約は絶対に遂行される。
別の部屋では、蟻山を担当していた茅根の絶叫が響いていた。
「誰か!誰か来てくれ!容疑者が暴れ出した!」
蟻山が、茅根の腰にしがみ付いていた。
机を挟んでいるので何とか距離を保てているが、細身で小柄なはずの蟻山に、茅根は徐々に押されている。
踏ん張りがきかない原因は最初に受けた一撃にある。まるで大学ラグビーのスタメン選手のような、全身全霊のタックルを机越しに受けたからだ。
蟻山は下半身に力を込めて少しずつ前進をする。このまま壁に押し付けるつもりだ。
茅根が無我夢中で抵抗をするのには理由がある。
蟻山が手をのばすホルスターの中には、拳銃が入っている。これを奪われたら、二重の意味で人生が終わる。
絶対に奪われるわけにはいかない。
「蟻山さん!?やめてください!」
「あっあっあっ、違うんです!違うんです!」
「何が違うんですか!?お願いですから離れて!」
「身体が勝手に動くんです!私じゃない!」
「こんなことをしたら、娘さんにも奥さんにも会えないですよ!?」
「わかっているんです!わかっているのに、身体が勝手に動いてるんです!」
「茅根!どうした!?」
「容疑者が拳銃を狙っています!もっと応援を!」
「おいお前!やめろ!」
「痛いっ!痛いっ!やめて!」
刑事課の屈強な警察官が横から蟻山の右膝に蹴りを入れる。体勢が崩れたところで、蟻山の右腕を掴み背中に回す。
机に押し付けて拘束すると机が大きく揺れた。
部屋には続々と応援が到着している。茅根が安堵した瞬間だった。
突如として蟻山の狙いが変わる。
彼は新人の茅野ではなく、自分に蹴りを入れたベテランの警察官のホルスターに飛びつく。
抑えられた右腕の関節が外れる。それでも、左手だけでホルスターを開けようとする。
「こいつ!?俺の拳銃を!」
「いだぁい!やめでください!やめでぇ!」
「蟻山さん!もうやめて!これ以上罪を重ねてどうするんですか!?」
「違うっ……私は、私は本当に反省しているんです!
私は、全部お話するつもりだったんです!」
「じゃあ、何で……何で拳銃を取ろうとしているんですか!」
「蟻山!その手を放せ!さもなくば撃つぞ!」
数人がかりでも止められない。焦りから一人の警察官が拳銃を抜く。
茅根は嫌な予感がした。何かがおかしい。
蟻山の自分の意思ではないという発言もそうだが、本当に彼は我々に発砲するつもりなのだろうかと。
彼の目的は何か。これだけの応援を呼ばれた時点で逃亡は難しい。
いや、逃亡するなら拳銃を奪う必要はない。
だとすれば、彼が拳銃を奪おうとしている理由は。
茅根が拳銃を抜いた警察官に叫ぶのと、蟻山が飛び出したのはほとんど同時だった。
「待ってください!この人は!」
「誰か、誰か助けて……!」
扉が開かれた取調室の外から、怒号と叫びに交じって発砲音が聞こえた。
ヤスデと名乗っていた百足政峯の担当をする燕尾取調官が振り返る。
複数の部屋で同時に問題があったらしく、廊下を人が行きかっている。
「騒がしいですね、何でしょう」
「あいつの仕業だ……あいつがやったんだ……」
「気にしなくていいですよ、偶にあるんです」
百足は机に両肘をつけ、頭を抱えて震えていた。
冷房が効いているはずの室内で彼だけが流れ落ちるほどの冷や汗をかいている。身体を縮こませて怯えている姿は幼子のようだ。
燕尾でなくても、彼が強い恐怖を抱いていることがわかる。
署内で最も背が低く、人より抜きん出た運動の才もなく、それでも警察官になることを選んだ燕尾にはわからない。
力負けするような相手がいるようには思えない恵まれた肉体を持ちながら、百足は何がそんなに恐ろしいのか。
あるいは、誰を恐れているのか。
「したっけ、番茶でも飲んでください」
「殺される、みんな殺されるんだ……」
「何か怖い思いをされたんですか?廃工場で何があったんですか?」
「俺も、ヒルも、みんな死ぬ!
こうなることがわかっていたら、俺は参加しなかった!」
百足はいつも自分が脅す側で奪い取る側だった。
強大な敵に命を狙われる恐怖なんて、これまでもこれからも知るはずのない感情だった。
彼が訴えた腹の傷は塞がっている。だが、心に負った傷は簡単には癒えない。
幻肢痛は腹の内に残ったままで、未だに背をのばすことができない。目を瞑るとすぐそこに怪物の顔が浮かぶ。
巨大な生物の息遣い、奴が囁く声が聞こえる。
『余計なことをしたら、わかっているだろうな?』
「言えない、俺は何も言えない……!」
「あなたが所属しているのは、地元じゃ有名な組織だそうですね。
恐れているのは組織の報復ですか?」
「言わない、俺は言わないぞ!お前らは俺の事を騙そうとしてんだろ!?
俺が死ねばいいと思ってんだ!」
「いいえ。真実を話していただけたら、私たちは」
「やめろ!これ以上俺に何も聞くな!喋らせるな!」
「百足さん、あのですね」
「死にたくない!俺は死にたくない!何も言うんじゃねぇ!俺に話しかけるな!」
「……みったくない」
燕尾の眉間にしわが寄る。取調べが始まってからずっとこの調子だ。
結局、百足も蛭田も口を割らなかった。蜂彦は失血死、蟻山は銃殺された。
残ったのは防犯カメラの映像と、嵐山の霞のように朧気な証言のみ。
まだ罪が確定していない容疑者が死亡したことで、署内は大騒ぎだった。
取調べに問題はなかったか、どうして自死をしたのか、死体を調べる必要もある。
何か知っているとしたら、やはり百足と蛭田しかいない。
だが、蜂彦と蟻山と同じことを百足と蛭田がしないとも限らない。
結果として蛭田は通常より長く、それも異例の一人部屋で留置所に滞在していた。
留置場は、刑が確定していない被疑者の身柄を拘束し寝泊まりさせるための施設だ。
就寝時間中も常に明かりが灯っており、冷房もあってないようなもので、夏は暑いし冬は寒い。
経験がある蛭田でさえ、留置場ではとても熟睡できたものではなかった。
それでもここでは眠る他にすることがない。持ち物は全て没収されている。
あの夜と比べたら、ずっとましだと目を瞑る。
ようやく浅い眠りに入った頃、蛭田は突然背中に重みを感じて覚醒した。
生身の感触と温かさ、誰かに背中を足蹴にされている。誰かが背後にいる。
寝ぼけたまま目を開け閉めしていると、聞き覚えのある声が降ってくる。
「おい、起きろ」
「……夢、じゃないよな?」
「話がある、さっさと起きろ」
「……嘘だろ」
この部屋に他の人間がいるはずがない。恐る恐る振り向いた蛭田は目を疑った。
もう会うことはないと思っていた怪物、廃工場で見た悪夢が立っていた。サンダルを履いたまま、土足で畳の上に立っていた。
相変わらず、人間離れして顔が整っている。
けれど、もう彼女に人間の女性と同じ視線を向けることはないだろう。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

転生先はご近所さん?

フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが… そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。 でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。

外れスキル【畑耕し】で辺境追放された俺、チート能力だったと判明し、スローライフを送っていたら、いつの間にか最強国家の食糧事情を掌握していた件

☆ほしい
ファンタジー
勇者パーティーで「役立たず」と蔑まれ、役立たずスキル【畑耕し】と共に辺境の地へ追放された農夫のアルス。 しかし、そのスキルは一度種をまけば無限に作物が収穫でき、しかも極上の品質になるという規格外のチート能力だった! 辺境でひっそりと自給自足のスローライフを始めたアルスだったが、彼の作る作物はあまりにも美味しく、栄養価も高いため、あっという間に噂が広まってしまう。 飢饉に苦しむ隣国、貴重な薬草を求める冒険者、そしてアルスを追放した勇者パーティーまでもが、彼の元を訪れるように。 「もう誰にも迷惑はかけない」と静かに暮らしたいアルスだったが、彼の作る作物は国家間のバランスをも揺るがし始め、いつしか世界情勢の中心に…!? 元・役立たず農夫の、無自覚な成り上がり譚、開幕!

才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!

にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。 そう、ノエールは転生者だったのだ。 そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

処理中です...