不幸体質の俺は皆もするトラック転生とやらに巻き込まれたのだが神?の加護でなんとかなりそうです。

shimashima

文字の大きさ
7 / 10

7)屋敷は天手古舞

しおりを挟む
やしきに戻ってから僕は父上母上だけにお話があると伝えて

晩餐の後、父上の執務室に呼ばれて入る、執務机から立ち上がった父上が

母上と並んでソファーに掛ける、僕も座るようにうながされて

早速本題に入った。「父上、母上実を申しますと 聖別の儀で 神託がありました。」

「やはり、あの時の光は御聖光なのね」母上はそうつぶやいて頷かれた、

御神託の内容は、乳兄弟のアッシードの聖別の儀が終わったならば

二人一緒に王宮に呼ばれるだろう、とのことでございます。」

「わかった、それにしてもクロードよ 話し方がずいぶん大人びているな?」

「すみません、加護の影響かと、」と慌ててごまかす

「ともあれ王宮に呼ばれるとなるとアシッドと二人 

マナーやダンスの特訓だな、いや舞の加護があるなら マナーだな、それと急いで服を仕立てねば」

「エド、マナー教授に心当たりがあるわ、紋章官のサマー男爵の御夫人はいかが?

それと服は王都邸で仕立てればどうかしら」

「仕立てが間に合えばよいがなところで男爵夫人は確か子爵家の出だったな、

そういえば上位貴族の子弟の教育に明るいと聞いた、確か名は」

「名はエンマ・ポーレットといったはずです」

「おお そうそう違いない」父上はポンと手を打つ

「アシッドの聖別の儀から王宮から召喚されるまでマナー特訓だな、」

「男爵夫人に頼むとして承諾は得られるかしら」

「そうだな、サマー男爵を子爵への陞爵しょうしゃくを陛下に上奏するというのはどうだ?

もう頃合いだろう?」

「そうね推薦者の格が足りなくてできなかったのよね、この件はわたくしにお任せを」

「よろしく」と言いつつ父上は母上の手をそっと握る

「これでいいかな?クロード」「何もかもありがとうございます、」

「直ぐ家庭教師を連れてくるから待っててね クロード、明日アシッドを出仕させて、

そうねえエド、 アシッドはクロード直属の部下ではどうかしら 従士では?」

「王宮に呼ばれるんだし クロードの従士兼伯爵家の直属騎士の見習い士爵で、王宮に入った時

平民では支障が出かねないな、明日見習い騎士の叙爵式を そうだ、うむ家令のセドリックも

準男爵に叙爵する、遅きに失した感があるな。」

我が伯爵家には士爵10名 準男爵1名までの任命権を持っている

子飼いの直属に限られるが前世でいうところの陪臣である

なんとなく俺の江戸時代知識でいうところのマタモノってやつか それはともかく

そのあと、家族全員が揃いその場に家令のセドリックと家族が呼ばれた、

我が家の儀式用笏ワレモコウがセドリックの背中に軽く当てられる、

「家令 セドリック、今よりお前は我が領のハバス村と川下村を総べるものとする、

ハバス準男爵セドリック 我が家の宝剣アマンダを与える、

屋敷は我が伯爵家が新たに建設するものとする ハバス準男爵には我が伯爵家から25名を

三年間を限度に派遣補助するものとするが順次返還するようにせよ

  我が先祖より7代の永きにわたり我が伯爵家、前身である子爵家時代を含めよく務めてくれた、

初代の陞爵前の随身ずいしんとしてそなたの先祖たちに満分の1でもむくえたらばうれしく思う」

「なおこの件は王家に報告承認をもらう、」

父上は跪いたまま背中を震わせているセドリックの右肩に当てた

儀式用笏ワレモコウを保管箱に仕舞い

セドリックを立たせると宝剣アマンダを尾錠に取り付け家令の襟章をそっと外した、

セドリックは嗚咽をこらえるのに必死だ、

「王家から追叙爵の時は平然としているんだぞセドリック準男爵、

そんなに泣かれては困る、」

「では、すまんが家令最後の仕事として 王宮への報告書の文面を考えてくれ、

クロードの加護の件が第一、第二にサマー男爵の子爵位推薦の件とセドリックの叙爵の件、

 急ぐぞ、明朝、日の出とともに

早馬を出すように、騎士副団長パメラと中尉のアマドルが正使と副使、護衛として

そうだな、経験を積ませる意味で少尉のマリラとケンドリックが良いだろう

ところでセドリック 家令の後任の人選を頼む、直ぐに辞令を書く、」

といった具合にあれよあれよという間に進んでいった。

ここ領都から王都まで早馬で10日はかかるだろう、

駅ごとに日に何度も馬を替え 10日も、

走りづめ、無事に着いてくれよと祈る、

副団長のパメラと少尉のマリラは女性だ、そしてアマドルとケンドリックは男性だが

少し小柄、早馬に乗る騎士としてはうってつけ、どんなに乗馬がうまかろうが

早馬は体重が第一 むろん乗馬スキルは必須だが、

そしてまだ薄暗い中、早馬は父上に見送られて勇躍掛け去った、 そしてそのあとも

何人かの使者らしき騎士が出ていくが

出立前になにやら母上に注意を受けている、

昼近くになって、庭で姉上と遊んでいると一台の馬車が車寄せに入ってきた

貴族のご婦人が降りられたのを見たので自室に向かった

召使がお母様の伝言を持ってきた、クロード様の先生がいらっしゃったから

客間までお越しくださいということらしい

「お母様、クロードです」「おはいりなさい」

「クロード、こちらはただいまより貴方のマナー、ダンス、楽器、歌などの先生になられる

サマー男爵夫人のエンマ・ポーレット様、貴方は敬意をこめてエンマ先生と呼ぶように」

そのタイミングで

トントンとドアが叩かれる「アシッドです、お呼びにより参上いたしました。」

「はいりなさい」

「アシッドこちらの御夫人はサマー男爵家ご夫人のエンマ様です、謹んで

エンマ様と呼ぶように わかりましたね」 「はい奥様、エンマ様、アシッドと申します。

「伯爵夫人、ご紹介感謝いたします、またこのたびのお話をいただき夫ともども

感謝に堪えません、」

「いえいえ家庭教師をお受けいただいたこちらの方がありがたいですわ、

これからもよろしくお付き合いくださいね、陛下から良い返事がいただけるものと

確信していますが・・」  男爵夫人、ハンカチで目じりをそっと拭く

「ではさっそく上位貴族、とりわけ王族に対する挨拶から、男性はこのようにいたします」

と言ってボウ・アンド・スクレープを見せてくれた、



そういえば前世でネットで調べたらこうだったなあ、

何か競馬の天皇賞でイタリアの騎手だったと思うけど、この人、

天皇陛下、皇后陛下に対しボウ・アンド・スクレープをして一躍有名になったっけ

女性の場合は違う形、カーテシーって言うんだったよね

ボウ・アンド・スクレープを何度か繰り返す、「クロード様は完璧ですね、

暇を見てやってみてください

家族の間でするのもいいかもしれません、アシッドは所作が固いから力を抜くように」

僕はアシッドに耳打ちする、「舞の神の加護を」 

アシッドはその誰も知るはずのない加護のことに触れられて驚愕の表情を隠せなかったが

気を取り直したか

舞のスキルを発動させてそれは見事なボウ・アンド・スクレープをした、

あらゆる動きは舞に行きつく、これは俺の持論だ

格闘技さえ動きはダンスだ、  それはともかく 何度か反復してその日は終わった

アシッドはこの日から伯爵家の俺の従者扱いとなった、

まだ従者としての仕事は教わっていない、

男爵夫人は3日間我が伯爵邸で家庭教師をして、4日間を男爵邸に帰ってという

パターンで通ってくれる、剣技、体術は騎士団が教えてくれる、

僕は殿様剣術に用はないので「最初から普通に教えてください」師匠と騎士団長にお願いした、

五歳では普通は非力なので 素振りからだ、ふりおろし初日100回 

あまりにも簡単だがセーブする必要がある 世界最強なんだから

実際訓練は必要はないがどのような剣技なのか興味があって騎士団の闘技場にいる

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...