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食べたい衝動
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「ルカさん……お願いがあります」
夕飯の支度を始めようとしたところ、神妙な面持ちで座る奏から、いきなり頭を下げられた。
そういえば……こいつの赤い瞳を暫く見てないが……ここ数日、裏表の差が無くなっていたな。
「あのさ……メラモンデ国って、あれでしょ?ルカちゃんが超絶美少女になってた場所……」
「変な覚え方するんじゃねぇ。誘拐事件のあった胸糞悪い国な」
奴隷商から奴隷を買った貴族もかなりの人数が検挙されたらしい……助けられた子供達に国から多少なり救済が行われているらしい事は良かったと思うべきか。
「それで?何?」
「俺……唐揚げが食べたいのです」
唐揚げ……バジリスクを食べながらそんな事を言ってたな……てか、この忌々しい契約のきっかけじゃないか。
「せっかく刺身を用意してやってたのに」
奏の為に用意しておいた皿の上に乗せたレッドサモンを差し出した。
「嬉しい……けど、そうじゃない感!!うん、刺身も食べたいけどあの時のルカちゃんを思い出したら無性に唐揚げ食べたくなって……」
生魚を食べると言っていたのに違うのか……。
人と食欲を直結させて覚えるなと言いたいが、それだけ俺の飯が美味かったって事だと思えば嬉しい事なのかもか?
「作るにしたって、俺はその唐揚げを知らない」
「それは俺も頑張る!!作った事はないけど記憶を呼び覚ますよ」
興味がないわけではない、奏とは契約もあるし……刺身はまた次の機会にという事で、唐揚げとやらに挑戦する事となった。
「で?まず材料は?鳥系の肉で良いんだよな?バジリスクが良いのか?ホロバードやキングロックバードの肉も幾らかあるけど」
「ん?わかんない。鳥肉って言ったら鶏しかそんな売ってなかったもん。鳥なら何でも良いんじゃない?」
幸先不安だぞ……。
バジリスクの肉で実験なんて勿体ないし……その辺にもいるホロバードでいいか。
言われる通りにホロバードの肉を一口大に切っていく。
「切った肉に下味をつける?」
「なんで疑問形なんだよ。下味って?何で味付けすれば良いんだ?」
「さあ……醤油?ニンニク?とりあえず塩コショウで良いんじゃない」
本当に料理として形に出来るだろうか……焼き料理にする時と同じ感覚で塩コショウを掛けて揉み込んでおいた。
「あとは粉を付けて揚げるだけだよ!!簡単でしょ?」
「粉は小麦粉で良いのか?」
「粉……小麦粉かなぁ、片栗粉かなぁ……」
聞いても無駄な気はしていたがやっぱり無駄だった。
「片栗粉とは?」
「微妙に伝わらないのがもどかしいね。片栗粉は理科の実験でやったから知ってる。芋をすりおろして溜まった粉だよ!!」
芋……粉ねぇ……。
「ジャテ芋粉で良いのか?小麦粉とどっちが良いんだ?混ぜるのか?」
「両方やっちゃえば?失敗は成功の元っていうしさ」
失敗する事を前提にはしたくないんだが……2つに分けた肉にそれぞれ粉をまぶしていく。
「あとは鍋にたっぷりの揚げ油を温めて……もっと、もっと……」
言われるがままに鍋に油を注いだが……鍋の半分以上まで注がれた油。
「これ……飲むのか?死ぬぞ?」
「飲まないって。揚げるだけだってば、そんな不安そうな顔しないで信じてよ」
今のところ信じられる要素がないんだが、仕方なく火を付けて油を温める。
「ここに一つずつお肉を投入して……あれ?ジューッて言わないね。もうちょっと油を熱くしなきゃ駄目かな」
恐い……本当に大丈夫か?出来上がるのは食べ物なのか?
先に入れた肉がジュワと音をあげ始めて、肉を入れるよう指示を受けて入れていく。
ジャーッ
ジュワジュワジュワ
ピチピチ……
様々な音を響かせその身の色を変えていく肉。
あんなに不安だったのに……なんだ、この食欲を唆る匂いは。脳が刺激され口の中に唾液が溜まってくる。
「うわぁ美味そうな匂い!!ひっくり返しながら両面色が黄金色になったらキッチンペーパーで油を……ないか。ざるとか網の上に取り出して完成だよ」
皿に持った2種類の唐揚げ。
油はスープにするのではなく、茹でるための湯のようなものか……それにしてもこの匂いはなんて邪悪な匂い。
「異世界唐揚げ第一号きたぁ!!」
感動に皿を持ち上げて涙しているが、そんな事はいいから早く食え。そして早く俺にもよこせ。
「じゃあまず小麦粉の方から……」
カリッと音を立てて齧り付く奏……。
「うっ………………まぁぁぁぁ!!これだよこれ!!ほら、早くルカちゃんも食べて」
「うん……」
早く食べたい……が、こいつは手を出したら絶対ヤバいヤツだとわかる。わかるけど……この香りの魅力には抗えない。
緊張しながら唐揚げに歯を立てる……カリッとした歯応え、そして溢れる肉汁。
「ナニコレヤバイ……」
「でしょでしょ?美味しいでしょ!?味付け変えてもいいし唐揚げは無限大なんだよ」
食べ比べると小麦粉の方はカリッとジャテ芋粉の方はザクザクとした食感で粉の違いで歯応えが変わる。これでまた違う下味も試したら……奏の言う通り、この小さな輝く塊1個に無限の可能性を秘めている。
次へ次へと伸びる手が止められない。
「ルカちゃんも気に入ってくれたみたいだし、やっぱいいねぇ、唐揚げ!!……でも……ビール飲みたくなる~」
「奏は酒を飲むのか?俺は飲まないから……料理に使うワインなら多少あるが」
「ルカちゃんは飲まないの?冒険者は飲んでるイメージあるけどなぁ。気持ち持ち上げたい時とか飲んだりしない?」
「そうだな。酒飲む奴は確かに多いな……俺はそこまで美味いとも思わないので好んでは飲まない」
マルーセルに付き合わされて飲んだりするぐらいだったな。
夕飯の支度を始めようとしたところ、神妙な面持ちで座る奏から、いきなり頭を下げられた。
そういえば……こいつの赤い瞳を暫く見てないが……ここ数日、裏表の差が無くなっていたな。
「あのさ……メラモンデ国って、あれでしょ?ルカちゃんが超絶美少女になってた場所……」
「変な覚え方するんじゃねぇ。誘拐事件のあった胸糞悪い国な」
奴隷商から奴隷を買った貴族もかなりの人数が検挙されたらしい……助けられた子供達に国から多少なり救済が行われているらしい事は良かったと思うべきか。
「それで?何?」
「俺……唐揚げが食べたいのです」
唐揚げ……バジリスクを食べながらそんな事を言ってたな……てか、この忌々しい契約のきっかけじゃないか。
「せっかく刺身を用意してやってたのに」
奏の為に用意しておいた皿の上に乗せたレッドサモンを差し出した。
「嬉しい……けど、そうじゃない感!!うん、刺身も食べたいけどあの時のルカちゃんを思い出したら無性に唐揚げ食べたくなって……」
生魚を食べると言っていたのに違うのか……。
人と食欲を直結させて覚えるなと言いたいが、それだけ俺の飯が美味かったって事だと思えば嬉しい事なのかもか?
「作るにしたって、俺はその唐揚げを知らない」
「それは俺も頑張る!!作った事はないけど記憶を呼び覚ますよ」
興味がないわけではない、奏とは契約もあるし……刺身はまた次の機会にという事で、唐揚げとやらに挑戦する事となった。
「で?まず材料は?鳥系の肉で良いんだよな?バジリスクが良いのか?ホロバードやキングロックバードの肉も幾らかあるけど」
「ん?わかんない。鳥肉って言ったら鶏しかそんな売ってなかったもん。鳥なら何でも良いんじゃない?」
幸先不安だぞ……。
バジリスクの肉で実験なんて勿体ないし……その辺にもいるホロバードでいいか。
言われる通りにホロバードの肉を一口大に切っていく。
「切った肉に下味をつける?」
「なんで疑問形なんだよ。下味って?何で味付けすれば良いんだ?」
「さあ……醤油?ニンニク?とりあえず塩コショウで良いんじゃない」
本当に料理として形に出来るだろうか……焼き料理にする時と同じ感覚で塩コショウを掛けて揉み込んでおいた。
「あとは粉を付けて揚げるだけだよ!!簡単でしょ?」
「粉は小麦粉で良いのか?」
「粉……小麦粉かなぁ、片栗粉かなぁ……」
聞いても無駄な気はしていたがやっぱり無駄だった。
「片栗粉とは?」
「微妙に伝わらないのがもどかしいね。片栗粉は理科の実験でやったから知ってる。芋をすりおろして溜まった粉だよ!!」
芋……粉ねぇ……。
「ジャテ芋粉で良いのか?小麦粉とどっちが良いんだ?混ぜるのか?」
「両方やっちゃえば?失敗は成功の元っていうしさ」
失敗する事を前提にはしたくないんだが……2つに分けた肉にそれぞれ粉をまぶしていく。
「あとは鍋にたっぷりの揚げ油を温めて……もっと、もっと……」
言われるがままに鍋に油を注いだが……鍋の半分以上まで注がれた油。
「これ……飲むのか?死ぬぞ?」
「飲まないって。揚げるだけだってば、そんな不安そうな顔しないで信じてよ」
今のところ信じられる要素がないんだが、仕方なく火を付けて油を温める。
「ここに一つずつお肉を投入して……あれ?ジューッて言わないね。もうちょっと油を熱くしなきゃ駄目かな」
恐い……本当に大丈夫か?出来上がるのは食べ物なのか?
先に入れた肉がジュワと音をあげ始めて、肉を入れるよう指示を受けて入れていく。
ジャーッ
ジュワジュワジュワ
ピチピチ……
様々な音を響かせその身の色を変えていく肉。
あんなに不安だったのに……なんだ、この食欲を唆る匂いは。脳が刺激され口の中に唾液が溜まってくる。
「うわぁ美味そうな匂い!!ひっくり返しながら両面色が黄金色になったらキッチンペーパーで油を……ないか。ざるとか網の上に取り出して完成だよ」
皿に持った2種類の唐揚げ。
油はスープにするのではなく、茹でるための湯のようなものか……それにしてもこの匂いはなんて邪悪な匂い。
「異世界唐揚げ第一号きたぁ!!」
感動に皿を持ち上げて涙しているが、そんな事はいいから早く食え。そして早く俺にもよこせ。
「じゃあまず小麦粉の方から……」
カリッと音を立てて齧り付く奏……。
「うっ………………まぁぁぁぁ!!これだよこれ!!ほら、早くルカちゃんも食べて」
「うん……」
早く食べたい……が、こいつは手を出したら絶対ヤバいヤツだとわかる。わかるけど……この香りの魅力には抗えない。
緊張しながら唐揚げに歯を立てる……カリッとした歯応え、そして溢れる肉汁。
「ナニコレヤバイ……」
「でしょでしょ?美味しいでしょ!?味付け変えてもいいし唐揚げは無限大なんだよ」
食べ比べると小麦粉の方はカリッとジャテ芋粉の方はザクザクとした食感で粉の違いで歯応えが変わる。これでまた違う下味も試したら……奏の言う通り、この小さな輝く塊1個に無限の可能性を秘めている。
次へ次へと伸びる手が止められない。
「ルカちゃんも気に入ってくれたみたいだし、やっぱいいねぇ、唐揚げ!!……でも……ビール飲みたくなる~」
「奏は酒を飲むのか?俺は飲まないから……料理に使うワインなら多少あるが」
「ルカちゃんは飲まないの?冒険者は飲んでるイメージあるけどなぁ。気持ち持ち上げたい時とか飲んだりしない?」
「そうだな。酒飲む奴は確かに多いな……俺はそこまで美味いとも思わないので好んでは飲まない」
マルーセルに付き合わされて飲んだりするぐらいだったな。
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