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最悪と最悪
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「ルカちゃんのお父さんの弟子だかなんだか知らないけどベタベタ触りすぎじゃない?そろそろ俺にルカちゃん返してくれるかな?」
クロードの首元には奏の木剣が添えられている。相当機嫌が悪いとみた、俺と二人きり以外の時に「ルカちゃん」呼びは初めてかもしれない。
「それが本性?やっと見せてくれたねぇ。ずっとビシビシ殺気ばっか飛ばしてくれてさ……居心地悪いったらありゃしなかったぜ?」
「本性なんて人聞き悪いこと言わないでくださいよ。クロードさんの煽りに乗るのも礼儀かなって思っただけですよ?」
二人が見つめ合う時間がずっと続いている。なんか目で会話でもしてんのか?
……俺にとっての最悪と最悪の睨み合いなんだが、先にふっと口元を緩めたクロードがテーブルの上のベルを鳴らすと先ほど案内をしてくれた男が入ってきた。
「アフリト、俺はこいつと話がある。このガキは邪魔だから倉庫に連れてって石鹸でもタオルでも玩具でも好きなもん持たせて、呼ぶまで菓子でも食わせといてやってくれ」
手足を縛られたままポイッと投げられ強制退場させられた。
ーーーーーー
アフリトと言ったか、手足を縛られたままの俺に頓着することなく、クロードの命令通りに倉庫へ連れて来られると、どれが欲しいかと聞いてくるんだが……大丈夫なのか、こいつは?いくらなんでももう少し感情を持たせればいいものを。
何を話しているのか知らないが奏とクロードの話が終われば、帰れるんだから大人しく言われた通りにしておこう。あいつには下手に逆らわずにいるのが最適解。
クロードは人でなしだが相手の力量がわからない様な馬鹿ではないから奏を本気で怒らせたりはしないだろし、奏もその力を人に向けることは……ない……か?あるな。俺は向けられたな、死にかけた。
まあ、クロードもただでは死なないし大丈夫だろう。
さて、どれが欲しいかと聞かれてもこの倉庫に何があるのか知らないし、その物を見ても何に使うのかわからないものばかりだし、あいつの作った物は下手に触ると危険だということは知っている。
両脚を縛られているので跳ねながら倉庫の中を回っているとタオルが山積みにされていた。
これは父さんの魔導具で作った物だったのか……。
顔を身体ごと埋めると、柔らかなタオルがふんわりと包みこんでくれる。
家族で温泉に立ち寄った時に、もっと柔らかくて水をちゃんと拭いてくれるタオルが良いなんてわがまま言ったのを覚えててくれたりしたのかな……父さんは変わらず魔導具の研究開発頑張ってんだな。
「そんな師匠の発明に顔を埋めてお家に帰りたいなんて甘えてるぐらいなら、ちゃんと家に帰れっての」
「俺の頭はお前の足ふきマットじゃない」
話とやらは意外に早く終わったのか、乗せられた頭を退かす様に勢いよく上半身を起こすと、わざとらしくよろける男。
「一緒にされちゃさすがに足ふきマットに失礼だろうよ」
「ルカちゃん、お待たせ」
奏が手足を縛っていた蜘蛛の糸を焼き払ってくれのでようやく解放された手足を振って自由を味わう。
「話が終わったなら帰るぞ」
こんなところに長居は無用。
さっさと逃げ……帰らせてもらおうとした体を持ち上げられる。
「まあまあルカちゃん、俺もここの魔導具気になるからもうちょっと……ね?」
「う~……わかった。でも不用意に魔力流すなよ」
何が起こるかわかったもんじゃない。
「へぇ~ルカが素直に言う事きくなんざ貴重じゃねぇか」
「ルカちゃんはいつも素直だよね?」
もうなんでもいいから早く帰りたい。魔物と戦うより疲れるんだが?
ーーーーーー
俺がいない間に何があったのか2人がすっかり仲良くなっている。
「試作で作った解体用のナイフなんだけど、この刃に吸引の機能は付けられる?」
「うおっ!?これまさかヒヒイロカネか!?兄貴何者だよ?こんなん手に入れられる人がルカなんかに拘る理由マジわかんねぇ~」
本当にヒヒイロカネで解体用のナイフ作ってたのか……てかいつの間に?
仄かに赤い刃が禍々しさを放つ解体用ナイフ……ヒヒイロカネとか普通に武器として使いたい。
そしてシレッと『兄貴』になってる……俺に対しては『なんか』なのに。
「加工すんの恐ろしいが……何を吸引すんだよ?」
「解体用って言ってんだから、そりゃ血抜き用でしょ。血抜きは吊るして俺が重力魔法で早めてたけど、それなら吊るす手間もルカちゃん一人でも扱えるでしょ?早いし……あ、でもドラゴンとか血の素材が高値な奴もいるし吸った血を貯めとける機能も欲しいな」
「アイテムバッグと同じ要領でいけると思うが……ドラゴンやんの?マジ??さらっと言ったけど重力魔法使えんのかよ!!魔石くださいっ!!」
おお……あのクロードが父さん以外に土下座してんの初めて見た。
なんか順調に俺の周りが陥落されていってないか?
魔導具の細かい話など俺にわかる事はないし、こんな物が欲しいなんて新提案も思い浮かばず二人会話に口を挟む気もなく、ただ聞くだけ聞いている。
ああじゃない、こうじゃないと魔導具について語り合う二人を見ていると、父さんとクロードが語り合っていた姿とダブって見えるのはなんでだろうな……クロードと再会してしまったせいで色々思い出してしまう。
「クロード、キッチン借りれるか?暇だしなんか作る」
「ああじゃあアフリトに案内させるわ。そうだお前のアイテムバッグ出せ、メンテついでに容量増やして機能も上げてやるよ。どうせ『パパが初めて旅に出るお祝いにくれた思い出の品』だからとか言って身の丈にあわねぇ何世代も前のを使い続けてんだろ?」
「別に……壊れてないから新しいのは必要ないだけだ」
「んなこたどうでもいいわ。必要な食材出してさっさと置いていけ」
クロードに手で追い払われ奏に手を振られて、食材を持つのを手伝ってくれるアフリトの後ろについて倉庫を後にした。
クロードの首元には奏の木剣が添えられている。相当機嫌が悪いとみた、俺と二人きり以外の時に「ルカちゃん」呼びは初めてかもしれない。
「それが本性?やっと見せてくれたねぇ。ずっとビシビシ殺気ばっか飛ばしてくれてさ……居心地悪いったらありゃしなかったぜ?」
「本性なんて人聞き悪いこと言わないでくださいよ。クロードさんの煽りに乗るのも礼儀かなって思っただけですよ?」
二人が見つめ合う時間がずっと続いている。なんか目で会話でもしてんのか?
……俺にとっての最悪と最悪の睨み合いなんだが、先にふっと口元を緩めたクロードがテーブルの上のベルを鳴らすと先ほど案内をしてくれた男が入ってきた。
「アフリト、俺はこいつと話がある。このガキは邪魔だから倉庫に連れてって石鹸でもタオルでも玩具でも好きなもん持たせて、呼ぶまで菓子でも食わせといてやってくれ」
手足を縛られたままポイッと投げられ強制退場させられた。
ーーーーーー
アフリトと言ったか、手足を縛られたままの俺に頓着することなく、クロードの命令通りに倉庫へ連れて来られると、どれが欲しいかと聞いてくるんだが……大丈夫なのか、こいつは?いくらなんでももう少し感情を持たせればいいものを。
何を話しているのか知らないが奏とクロードの話が終われば、帰れるんだから大人しく言われた通りにしておこう。あいつには下手に逆らわずにいるのが最適解。
クロードは人でなしだが相手の力量がわからない様な馬鹿ではないから奏を本気で怒らせたりはしないだろし、奏もその力を人に向けることは……ない……か?あるな。俺は向けられたな、死にかけた。
まあ、クロードもただでは死なないし大丈夫だろう。
さて、どれが欲しいかと聞かれてもこの倉庫に何があるのか知らないし、その物を見ても何に使うのかわからないものばかりだし、あいつの作った物は下手に触ると危険だということは知っている。
両脚を縛られているので跳ねながら倉庫の中を回っているとタオルが山積みにされていた。
これは父さんの魔導具で作った物だったのか……。
顔を身体ごと埋めると、柔らかなタオルがふんわりと包みこんでくれる。
家族で温泉に立ち寄った時に、もっと柔らかくて水をちゃんと拭いてくれるタオルが良いなんてわがまま言ったのを覚えててくれたりしたのかな……父さんは変わらず魔導具の研究開発頑張ってんだな。
「そんな師匠の発明に顔を埋めてお家に帰りたいなんて甘えてるぐらいなら、ちゃんと家に帰れっての」
「俺の頭はお前の足ふきマットじゃない」
話とやらは意外に早く終わったのか、乗せられた頭を退かす様に勢いよく上半身を起こすと、わざとらしくよろける男。
「一緒にされちゃさすがに足ふきマットに失礼だろうよ」
「ルカちゃん、お待たせ」
奏が手足を縛っていた蜘蛛の糸を焼き払ってくれのでようやく解放された手足を振って自由を味わう。
「話が終わったなら帰るぞ」
こんなところに長居は無用。
さっさと逃げ……帰らせてもらおうとした体を持ち上げられる。
「まあまあルカちゃん、俺もここの魔導具気になるからもうちょっと……ね?」
「う~……わかった。でも不用意に魔力流すなよ」
何が起こるかわかったもんじゃない。
「へぇ~ルカが素直に言う事きくなんざ貴重じゃねぇか」
「ルカちゃんはいつも素直だよね?」
もうなんでもいいから早く帰りたい。魔物と戦うより疲れるんだが?
ーーーーーー
俺がいない間に何があったのか2人がすっかり仲良くなっている。
「試作で作った解体用のナイフなんだけど、この刃に吸引の機能は付けられる?」
「うおっ!?これまさかヒヒイロカネか!?兄貴何者だよ?こんなん手に入れられる人がルカなんかに拘る理由マジわかんねぇ~」
本当にヒヒイロカネで解体用のナイフ作ってたのか……てかいつの間に?
仄かに赤い刃が禍々しさを放つ解体用ナイフ……ヒヒイロカネとか普通に武器として使いたい。
そしてシレッと『兄貴』になってる……俺に対しては『なんか』なのに。
「加工すんの恐ろしいが……何を吸引すんだよ?」
「解体用って言ってんだから、そりゃ血抜き用でしょ。血抜きは吊るして俺が重力魔法で早めてたけど、それなら吊るす手間もルカちゃん一人でも扱えるでしょ?早いし……あ、でもドラゴンとか血の素材が高値な奴もいるし吸った血を貯めとける機能も欲しいな」
「アイテムバッグと同じ要領でいけると思うが……ドラゴンやんの?マジ??さらっと言ったけど重力魔法使えんのかよ!!魔石くださいっ!!」
おお……あのクロードが父さん以外に土下座してんの初めて見た。
なんか順調に俺の周りが陥落されていってないか?
魔導具の細かい話など俺にわかる事はないし、こんな物が欲しいなんて新提案も思い浮かばず二人会話に口を挟む気もなく、ただ聞くだけ聞いている。
ああじゃない、こうじゃないと魔導具について語り合う二人を見ていると、父さんとクロードが語り合っていた姿とダブって見えるのはなんでだろうな……クロードと再会してしまったせいで色々思い出してしまう。
「クロード、キッチン借りれるか?暇だしなんか作る」
「ああじゃあアフリトに案内させるわ。そうだお前のアイテムバッグ出せ、メンテついでに容量増やして機能も上げてやるよ。どうせ『パパが初めて旅に出るお祝いにくれた思い出の品』だからとか言って身の丈にあわねぇ何世代も前のを使い続けてんだろ?」
「別に……壊れてないから新しいのは必要ないだけだ」
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