上 下
5 / 10

5,もふもふはカオスの原因です

しおりを挟む
うーん、街か。

この人達が騙そうとしてるなんて思えないし、ちょっと興味あるからなあ。

よし、行こう!

「きゅうーん!」

「行って下さるのですか!今まで見たことがなかった神様の使いとも言われる、ホーリーフォックス様を神殿に招いたら司教様も喜ぶでしょう。」

あ、そういう目的ね、想像してるよりもっと簡単なことだったよ。

行くだけだし。

で、私が街に行きたい一番の理由は。

そろそろ人が作った温か~い料理が食べたいからです(泣)

倒した直後の魔物を食べるから、生温かいんだよ。

味はいいけど、私も元人間だしね、触感とかじゃなくて精神的に気持ち悪いよ。

じゃあ、何で芋虫とかバッタ食べたのかっていう質問は受け付けないよ。

「では、私が抱えさせていただきます。よっと、うわ~凄く触り心地がいいですね。もふもふです。」

いつか人化して、自分の毛をもふってみたいね。

「・・・なあ、ミリア。本当にそいつを連れて行くのか?自然に返してあげt」

「ねえ、狐様?だっけ、私も触っていいかしら?」

自然に剣士とミリア?の会話に割り込んできた魔女っ娘である。

まあ、美少女魔女っ娘に撫でられるのは気分がいいからね。

「きゅうん(どうぞー)」

「どれどれ・・・う~ん、ここまでもふもふなのは触ったことなかったわ。」

うん、私は女だからなんとも思わない、思わないんだけど。

美少女聖職者に抱っこされて、美少女魔女っ娘になでなでされているのはとても幸せな気分になります、眼福眼福。

「おーい、ミリアとシャリー、和やかな光景道端で作ってるところ悪いが、そろそろ帰らねえと日が暮れるぞ。もふもふするのは帰りながらにしてくれ。」

ごもっともです。

「あ、俺にも後でもふらせてくれよ?」

お前もか・・・!

「空気読んで黙ってたけどさ、僕ももふもふしたいんだよね。ガロンには先を越されないよ?」

まさか僕っ娘槍使いにももふもふされることになるとは・・・。

この世界の冒険者パーティ(以下PT)ってもふもふ好きしかいないの?

「ラティル、ずるい。俺も触ってみたい。」

今度はイケメン盾使いか・・・。

「珍しいな、ゼジーがもふもふしたいって言いだすのは。」

あのね、私をもふもふするのはいいんだよ、別に。

でもさあ、さすがに限度ってものがあるよね?

私って元は人間だからさ、動物扱いでずっともふもふされてるのに怒っても、いいよね?

「きゅうーーん!(ホーリーライト!)」

「きゃっ!」←女子組

「おわっ!」←おっさん・・・になりかけてる剣士

「・・・」←イケメン盾使い

ふっふっふ、いやあこれはだね、攻撃魔法ではないのだよ諸君。

ただキラキラした光で文字を書いたってだけの話。

書くのライトと、光のライトをかけた・・・すべってないよ?決して。

「触りすぎ!もふもふ厳禁!ですか・・・。申し訳ございません。私共々深く反省しております。どうかお許しと共に私達にもう一度やり直す機会をお与えくださいませ・・・。」

わーお、ジャパーニーズ土下座・・・をちょっときれいにやった感じ。

土下座をきれいにとかどういうこと?とか思うかもしれないけど、見なきゃわからないんだよ、これ。

この人達のもふもふへの情熱というか執念というか、凄いよね、本当に。

・・・2時間後・・・

私が許してやったらまたもふもふし始めて、やっぱり街に到着する前に日がくれました。

もふられながら沈む太陽を見てたから、絶対に日がくれるだろうなとは思ったけど。

「狐様、夕食の準備が整いました。召し上がりますか?」

美味しそう。

パンは乾パンで、干し肉と、ポトフみたいなスープが夕食みたい。

この世界で初めての・・・人工食!

「きゅう、きゅうーん!(もちろん、食べるよ!)」

「そうですか、ではどうぞ。」

私は狐です、四足歩行です、それが意味するのは?

食べさせてくれるという選択肢です。

パクッ

うーん、美味しいね、人が作ったっていう味がするよ。

・・・食事中・・・

うん、乾パンは結構硬かったけど、スープに浸して柔らかくしてからくれたみたいで、美味しくいただきました。

干し肉は食べたことなかったから、気になったけど、めっちゃ塩辛かった。

保存食だから仕方ないけども。

「狐様、そろそろテントで眠りますか?」

「きゅ、きゅうーん(うん、眠たいから寝る)」

「はいはーい!私狐様と一緒に寝る!」

この魔女っ娘シャリー、ちょっとやばいかもね。

何故かって?

だって、言った瞬間、皆に睨まれてたし。

「いいえ、狐様とは私が寝ます。」

「いや、狐様は僕と寝るんだよ。」

「いーや、俺だ!」

「・・・俺。」

「「さあ、誰と一緒に寝る?」」

そろそろカオスなことになってきたなあ、まあ元からだけど。

こいつら頭大丈夫かなあ、本当に。

「きゅうーーん(ホーリーライト)」

「やったー!狐様と寝る権利ゲット!」

「これも全て、神のお導き・・・。」

・・・もう何も言うまい。

さっさと寝よう。



*ーーーーー*
おはよう。

大丈夫、安心して、私はただ二人の美少女に絞め殺されそうに(抱き枕にされて)なってただけだから。

ちなみに朝食は干し肉とは違うベーコン的なものと乾パン、昨日のスープでした。

干し肉よりベーコンの方が美味しかった、こう、肉汁が滴ってね、涎が垂れかけたよ。

「それでは狐様、街へ行くので、また抱えさせていただきます。」

今日はさすがに真面目に街へ行ってほしいな。

・・・移動中・・・

「あ、そろそろ見えてきましたね。あれが私達が拠点としている街、ガルグラン街です。」

なんじゃその名前、由来が気になる。

「この街はゲルラ王国の土地です。資源が豊富なので、商人、冒険者達が集まる街となっています。観光地でもあるんですよ。」

なんか凄い街だね。

「それに、人々が集まる一番の理由は゛ダンジョン゛があるからです。」

ダンジョンですか!

行ってみたい行ってみたい!

え、はしゃぎすぎ?

だってダンジョンってロマンがあるじゃん、ロマン!

「それで、私達が向かう神殿、聖堂とも言います。は、ダンジョンの近くにあります。その理由として、ダンジョンはほんのたまに大量の魔物が溢れ出てくるときがあります。それに備えて、光魔法が使える者がいる神殿が近くにあるのです。まあ、魔物が出てくることは滅多にないので、安心してもらって大丈夫ですよ。」

へえ、神殿って逆にダンジョンとかから離れたところにあると思ってた。

神殿が穢れる~とか言ってさ。

「ガルグラン街ってね、美味しい物沢山あるわよ~。ガルグラン名物のパン包み!あれ凄く美味しいんだよね~。」

パン包みって何?

「パン包みとはパンの中に肉や野菜などを入れ、味付けしたものです。各店ごとに材料、味付けが違うので色々な味があり、人気の料理となっています。」

・・・食べたい、凄く食べたい。

なんかサンドイッチと似てるような感じするけど。

「きゅうーん(食わせろ)」←どうせ通じないからって命令口調

「もしかして狐様、パン包みが食べたいんですか?分かりました、街に着いたら食べましょう。私のお気に入りの店のパン包みを紹介します。」

「私のお気に入りも紹介するわよ!」

必死に頷いたから、すぐに了承してくれたよ。

「女子+狐で仲良く喋ってるところ悪いが、もうすぐ検問だから、お喋りもほどほどにしとけ~。」

ガロンってなんかチームのリーダーっぽいよね、こういうところだけは。

「というわけで狐様、パン包み楽しみにしておいてくださいね。」

うう~、街も気になるし、パン包みも気になるよ~速く食べたい。



分かると思いますが念のため。

剣士→ガロン リーダー
槍使い→ラティル
盾使い→ゼジー
魔女っ娘→シャリ―
聖職者→ミリア



*ーーーーー*
第5回作者のつぶやきメモ
はい、今回は大分カオスなことになってましたね、前半。後半は真面目モードになりました。最後には分かりやすいように名前をまとめておきました。全て文中に出てきてます。あと、ガロンはリーダーっぽいじゃなくて実際にリーダーです。
「そんなの分かんないじゃん。だって私狐だもの。」
うん、知ってる。では、さようならー。
「もう何も突っ込まないよ。・・・さようならー。」
しおりを挟む