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第4章 終わりの終わり(加藤麻美)
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日に日に痩せ細り声まで細くなっていく航基を目の前にするのはとても辛い事だった。
それは甥だからと言う血の繫がりではない。目の前にその様な人間を差し出されれば誰だって気持ちは重く沈んでいくだろう。
麻美にとっての航基は可愛く愛着のある家族と言える存在ではなかった。
それなのにどうしてこんなにも変わり果てていく航基を愛し貫く事が出来るのだろう。
亨にとっては当たり前な事でも、麻美にとっては疑問でしかなかった。
「亨君とよく話してね」
姉、木綿子からの手紙を届けた日以来。家族である事を降りてしまった感覚でいた。
勿論それまでも航基に対し深い愛情なんてものは持っていなかった。それでも家族としての義務のようなものは少なからずはあった。
だが母である木綿子が家族である事を降りてしまったのだ。何故叔母である自分が家族の義務を背負わなければいけないのか。
ふと湧いた疑問の答えを簡単に導くためには航基の家族である事を降りるしかなかった。
そんな感覚は自身だけのもので、亨から見れば航基の叔母であり家族に変わりはない。
顔を見せてやってくれと事在る毎に言われても断る理由は無かった。
その都度深く沈められていく気持ち。頻繁に顔を見せに足を運んだからか、航基は逆に家族としての認識を持ち始めているように見えた。
「麻美さん、今日も行ってくれますか?」
店を上がる九時近くになると、亨は必ず同じ言葉を掛けてくる。
断る理由もなく「ええ」と一言。亨から部屋の鍵を受け取る。
「麻美、さん、最近、よく、来て、くれるね」
受け取った鍵で部屋を覗くと、車椅子に座らされたままの航基がのそりと振り返った。
「ご飯は食べたの?」
掛けられる言葉などその程度しかない。ただ長い沈黙が保たれる。
それでも航基自身全ての動きが鈍く、ぽつぽつとしか言葉を発せなくなっている。保たれた沈黙も航基にとって苦痛ではない事は分かっている。
だが航基を前に保つ沈黙は居心地の悪い時間以外の何者でもない。
「麻美、さん」
ぽつりと発せられた声に顔を覗かせる。
「何? どうしたの?」
一人では上手く食べられないのだろう。テーブルの上の荒らされただけの皿を手に答える。
「もうお腹いっぱいになった? 何か別の物作ろうか?」
荒らされただけの皿を見せながら流し台に立つ。そんな背中に航基の視線が纏わりつく。
「麻美、さん」
ぽつりと呼ばれ、車椅子の向かい側にある椅子に腰掛ける。
「どうしたの?」
それ程大きくはないテーブルだ。向かい側からでも航基に聞こえている筈だった。
「麻美、さん。俺、死に、たい」
「えっ?」
——死にたい。
放たれた言葉を疑う。
今耳に届いた言葉の意味は自分が知っている言葉の意味と同じなのだろうか。
「航基。今なんて言ったの?」
意識して大きく出した声は航基の耳に届くのも早かった。
「俺、もう、死に、たい」
間を開けずにぽつりと答える航基。
それから何度同じ言葉を聞かされただろう。
確かに同じ立場に自分を置けば同じ言葉を口にするかもしれない。それでも目の前で死にたいと言われても返す言葉など見つけられる筈がない。
「ご飯食べたの?」
顔を合わせるたび同じ言葉を航基へ投げる。それ以上の発展は見つけられないのだから、航基の口を突く言葉も『死にたい』以上の発展を見せなくても仕方はない。
それでも断る理由を亨に提示できず同じ言葉を頻繁に聞かされていた。
「最近、航基の様子おかしくない? 大丈夫?」
いつもの様にランチタイムが落ち着いた隙を見て、コーヒーを淹れ始めた亨に尋ねる。
「そうですか? 特に変わらないと思いますが。何かありましたか?」
差し出されたカップに口を付ける。
十二月に入りさすがに年の瀬だからなのか客足は落ち着いていた。それでもランチタイムは買い出しの客などでいつも通り繁盛していたので少しは役に立てているようだった。
「そうだ。やっと手術の日程が決まったんです」
「そうなの?」
「来年なんですけど。一月に。その前に、二週間程、検査を兼ねて入院なんですけど」
「そうなのね。ようやく一段落ね」
「はい。なんで今年は大晦日と正月三が日は店を休んで、あいつとゆっくり過ごしてやります」
航基の姿を思い出す。
変わり過ぎてしまった容貌を毎日目にし世話で大変な筈なのに、それでも航基の話をする亨の表情は明るい。
「お正月は二人でゆっくりするのね」
「はい。なんで麻美さんも正月くらいゆっくり休んで下さい」
「ありがとう」
疎外された気持ちを隠し無理に笑って礼を伝えた。
大晦日と正月の三が日。
新年だと言うのに晴れた気分にもならず長い四日間を下呂で過ごしていた。
例え正月であれ居場所などない。
正月とあって忙しそうにする従業員達は軽く会釈をし通り過ぎていくだけだ。亨を手伝い始め日中この旅館を留守にしていたが、気に留める者はなくそれは夫の健二も同じだった。
ほんの四日間ではあったが長く苦痛な時間。
高山へ通う理由として航基の名前を出してはいたが、その航基にすら気を留める者はいなかった。
「年明けからまたお願いします。航基の手術でまた色々と助けてもらわないといけなくなります。本当、麻美さんには迷惑ばかり掛けてすみません。せめて正月くらいはゆっくりして下さい」
去年の別れ際、亨に労われた言葉だけが浮かんでくる。
四日と言う休みを与えられても頭を過るのは亨だけだ。亨の陰に航基がちらつきもするが真直ぐ航基を思い出す事はない。
この四日と言う時間は自分を最低な人間だと思い返すための時間なのだろうか?
正月なのだから神社へでも出向き航基の体の無事を神頼みでもするのが本来なのだろう。だがそんな事を考える余力すらなかった。
ただ亨を思い浮かべ、死にたいと口にする航基を亨の陰に思い出す。
四日の休みの中で頭の中に浮かんだ事はそれだけだ。
年が明け四日目。
ようやく長く苦痛な時間を抜け出し、浮き足立て高山へ向かった。
「お正月はゆっくり出来たの?」
何ら変わらない様子の亨へ投げ掛ける。
「はい。久々にゆっくりしましたよ。考えたらこんなに休んだの、何年振りだろうって。俺、本当にあいつにも苦労掛けてきたなって。改めて思い知らされましたよ」
「航基も喜んだでしょ?」
「はい。麻美さんもゆっくりして頂けましたか?」
「ええ、のんびりしたわよ。ありがとう」
心にはない言葉だった。
今こうして亨と過ごす時間以外望むものなんて何もないのだから。
「もうそろそろ入院よね? いつからなの?」
「来週の火曜日からです。どうしても定休日に合わせないといけないんで。手術もその翌々週の火曜日の予定です」
「そうなの。やっとね」
「はい。あっ、年も明けたんで、今日航基に顔見せてやって下さい」
それは当たり前の事だった。だがふと現実に戻された気になる。
こうして亨と二人で過ごす時間以外避けて通りたい時間だ。
航基に顔を見せる事。下呂で一人過ごす事。それらは避けて通りたい現実だ。それでも亨の言葉を飲み込む以外の返事など出来ない。
いつもと変わらない様子で、物音に気付いた航基がのそりと振り返る。
「お正月はゆっくりしたの?」
当たり障りなく言ったつもりだった。だが航基に対しゆっくりと言ってしまった事。直後に後悔が齎される。
この部屋から出る事なく長い一日を一人で過ごしている航基。
その日常はゆっくり以外何と呼べばいいのか。自分が当たり前だと思う事を、目の前の航基に当て嵌めた事。後悔が齎されたがその後悔は反省を生むものではなかった。
それは甥だからと言う血の繫がりではない。目の前にその様な人間を差し出されれば誰だって気持ちは重く沈んでいくだろう。
麻美にとっての航基は可愛く愛着のある家族と言える存在ではなかった。
それなのにどうしてこんなにも変わり果てていく航基を愛し貫く事が出来るのだろう。
亨にとっては当たり前な事でも、麻美にとっては疑問でしかなかった。
「亨君とよく話してね」
姉、木綿子からの手紙を届けた日以来。家族である事を降りてしまった感覚でいた。
勿論それまでも航基に対し深い愛情なんてものは持っていなかった。それでも家族としての義務のようなものは少なからずはあった。
だが母である木綿子が家族である事を降りてしまったのだ。何故叔母である自分が家族の義務を背負わなければいけないのか。
ふと湧いた疑問の答えを簡単に導くためには航基の家族である事を降りるしかなかった。
そんな感覚は自身だけのもので、亨から見れば航基の叔母であり家族に変わりはない。
顔を見せてやってくれと事在る毎に言われても断る理由は無かった。
その都度深く沈められていく気持ち。頻繁に顔を見せに足を運んだからか、航基は逆に家族としての認識を持ち始めているように見えた。
「麻美さん、今日も行ってくれますか?」
店を上がる九時近くになると、亨は必ず同じ言葉を掛けてくる。
断る理由もなく「ええ」と一言。亨から部屋の鍵を受け取る。
「麻美、さん、最近、よく、来て、くれるね」
受け取った鍵で部屋を覗くと、車椅子に座らされたままの航基がのそりと振り返った。
「ご飯は食べたの?」
掛けられる言葉などその程度しかない。ただ長い沈黙が保たれる。
それでも航基自身全ての動きが鈍く、ぽつぽつとしか言葉を発せなくなっている。保たれた沈黙も航基にとって苦痛ではない事は分かっている。
だが航基を前に保つ沈黙は居心地の悪い時間以外の何者でもない。
「麻美、さん」
ぽつりと発せられた声に顔を覗かせる。
「何? どうしたの?」
一人では上手く食べられないのだろう。テーブルの上の荒らされただけの皿を手に答える。
「もうお腹いっぱいになった? 何か別の物作ろうか?」
荒らされただけの皿を見せながら流し台に立つ。そんな背中に航基の視線が纏わりつく。
「麻美、さん」
ぽつりと呼ばれ、車椅子の向かい側にある椅子に腰掛ける。
「どうしたの?」
それ程大きくはないテーブルだ。向かい側からでも航基に聞こえている筈だった。
「麻美、さん。俺、死に、たい」
「えっ?」
——死にたい。
放たれた言葉を疑う。
今耳に届いた言葉の意味は自分が知っている言葉の意味と同じなのだろうか。
「航基。今なんて言ったの?」
意識して大きく出した声は航基の耳に届くのも早かった。
「俺、もう、死に、たい」
間を開けずにぽつりと答える航基。
それから何度同じ言葉を聞かされただろう。
確かに同じ立場に自分を置けば同じ言葉を口にするかもしれない。それでも目の前で死にたいと言われても返す言葉など見つけられる筈がない。
「ご飯食べたの?」
顔を合わせるたび同じ言葉を航基へ投げる。それ以上の発展は見つけられないのだから、航基の口を突く言葉も『死にたい』以上の発展を見せなくても仕方はない。
それでも断る理由を亨に提示できず同じ言葉を頻繁に聞かされていた。
「最近、航基の様子おかしくない? 大丈夫?」
いつもの様にランチタイムが落ち着いた隙を見て、コーヒーを淹れ始めた亨に尋ねる。
「そうですか? 特に変わらないと思いますが。何かありましたか?」
差し出されたカップに口を付ける。
十二月に入りさすがに年の瀬だからなのか客足は落ち着いていた。それでもランチタイムは買い出しの客などでいつも通り繁盛していたので少しは役に立てているようだった。
「そうだ。やっと手術の日程が決まったんです」
「そうなの?」
「来年なんですけど。一月に。その前に、二週間程、検査を兼ねて入院なんですけど」
「そうなのね。ようやく一段落ね」
「はい。なんで今年は大晦日と正月三が日は店を休んで、あいつとゆっくり過ごしてやります」
航基の姿を思い出す。
変わり過ぎてしまった容貌を毎日目にし世話で大変な筈なのに、それでも航基の話をする亨の表情は明るい。
「お正月は二人でゆっくりするのね」
「はい。なんで麻美さんも正月くらいゆっくり休んで下さい」
「ありがとう」
疎外された気持ちを隠し無理に笑って礼を伝えた。
大晦日と正月の三が日。
新年だと言うのに晴れた気分にもならず長い四日間を下呂で過ごしていた。
例え正月であれ居場所などない。
正月とあって忙しそうにする従業員達は軽く会釈をし通り過ぎていくだけだ。亨を手伝い始め日中この旅館を留守にしていたが、気に留める者はなくそれは夫の健二も同じだった。
ほんの四日間ではあったが長く苦痛な時間。
高山へ通う理由として航基の名前を出してはいたが、その航基にすら気を留める者はいなかった。
「年明けからまたお願いします。航基の手術でまた色々と助けてもらわないといけなくなります。本当、麻美さんには迷惑ばかり掛けてすみません。せめて正月くらいはゆっくりして下さい」
去年の別れ際、亨に労われた言葉だけが浮かんでくる。
四日と言う休みを与えられても頭を過るのは亨だけだ。亨の陰に航基がちらつきもするが真直ぐ航基を思い出す事はない。
この四日と言う時間は自分を最低な人間だと思い返すための時間なのだろうか?
正月なのだから神社へでも出向き航基の体の無事を神頼みでもするのが本来なのだろう。だがそんな事を考える余力すらなかった。
ただ亨を思い浮かべ、死にたいと口にする航基を亨の陰に思い出す。
四日の休みの中で頭の中に浮かんだ事はそれだけだ。
年が明け四日目。
ようやく長く苦痛な時間を抜け出し、浮き足立て高山へ向かった。
「お正月はゆっくり出来たの?」
何ら変わらない様子の亨へ投げ掛ける。
「はい。久々にゆっくりしましたよ。考えたらこんなに休んだの、何年振りだろうって。俺、本当にあいつにも苦労掛けてきたなって。改めて思い知らされましたよ」
「航基も喜んだでしょ?」
「はい。麻美さんもゆっくりして頂けましたか?」
「ええ、のんびりしたわよ。ありがとう」
心にはない言葉だった。
今こうして亨と過ごす時間以外望むものなんて何もないのだから。
「もうそろそろ入院よね? いつからなの?」
「来週の火曜日からです。どうしても定休日に合わせないといけないんで。手術もその翌々週の火曜日の予定です」
「そうなの。やっとね」
「はい。あっ、年も明けたんで、今日航基に顔見せてやって下さい」
それは当たり前の事だった。だがふと現実に戻された気になる。
こうして亨と二人で過ごす時間以外避けて通りたい時間だ。
航基に顔を見せる事。下呂で一人過ごす事。それらは避けて通りたい現実だ。それでも亨の言葉を飲み込む以外の返事など出来ない。
いつもと変わらない様子で、物音に気付いた航基がのそりと振り返る。
「お正月はゆっくりしたの?」
当たり障りなく言ったつもりだった。だが航基に対しゆっくりと言ってしまった事。直後に後悔が齎される。
この部屋から出る事なく長い一日を一人で過ごしている航基。
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