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番外編
“知る”ということ5/光志視点
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「なあ……別館の部屋より広くね? ここ」
美奈穂が寝泊まりする部屋へ着いた光志は、すぐにベッドの上に彼女を寝かせる。
そして、すっかり赤みが引いた頬を一撫でした後、室内を見回しながら自分が感じたことを口にした。
「そりゃそうだ。だってここは、番用の部屋だからな!」
「は?」
別館にある自分の部屋と、今いる本館の部屋。
部屋の造りや物の配置は似通っているけれど、ベッドの大きさから、イスやテーブルの種類など、相違点を上げれば明らかに違う点が多く見つけられる気がしてくる。
そんな光志の疑問に返答したのは、なぜか兼治だった。彼は二人掛けのソファーに近づくと、手を引いていた千草を先に座らせ、自分もその横に腰を下ろす。
我が物顔で振舞う彼の言動は、少しばかり光志をイラつかせた。
「さっき食堂で話したでしょう? 基本政府は番贔屓だって」
だけど、彼の妻である千草がいる手前罵るわけにもいかず、頭を悩ませる。
すると今度は、食堂で話を聞いた時とは逆に志郎が説明を引き継ぎ、言葉を続けた。
「ここの裏方スタッフは、基本参加者より上の年齢層で、一通りこの集まりの事情を把握している番夫婦に頼んでいるんだ。バイト代が出るって言っても、貴重な夫婦、家族の時間を一週間も奪ってガキの世話を頼む。その対価として、基本裏方スタッフは、本館の最上階に泊まってもらって、部屋も他よりグレードアップってわけ」
ちなみに、一階下にある俺たち派遣男連中の部屋は、参加者と同じ一人部屋だよ。
そう言って肩をすくめる志郎。その口から聞こえたガキの一言に、つい光志の口元が無意識に引きつる。
「ガキって……参加してるやつらと、そう大して年齢なんて変わらな」
「十分すぎる程変わるよ。夕食の時、あんたの隣に腕を骨折してた女の人、いたでしょう? 彼女達の所、二番目の子供まで成人式終えてる。四、五十代にとって、二十代から三十前半のやつらなんて、自分の子供でもおかしくない歳なんだよ」
自分なりの意見を口にしようとしても、途中でその声は遮られる。その代わりに聞こえてくるのは、今日何かと色んな表情を見せている志郎の声だけだった。
「……ん。あと数分もすりゃ目覚めるだろ。ってことで、俺達はそろそろ部屋戻っていいか? 今日は千草も疲れただろうから早めに休ませたいし。美奈穂ちゃんが目覚ましたら、様子見に来るからよ。どうせ部屋隣だし」
美奈穂の状態を再度確認した兼治が、両腕を大きく天井へ突き上げ身体をのばしながら志郎と光志へ視線を向ける。
最後に右手を軽く握り、親指を立てながら隣の部屋を示すように指差しながら、彼は自分達の部屋の場所を教えてくれた。
「そうだね。女性スタッフの誰かを呼んで、美奈穂さんが目を覚ますまでついててもらおうか。目を覚ましたら、すぐに中原を呼びに行ってもらうように……」
「俺が残る」
彼の言葉にすぐ頷いた志郎は、スタッフリーダーの良晴へ連絡を入れようとスマホを取り出した。
だけど次の瞬間光志が放った言葉が、電話をかけようとしていた彼の動きを止める。
「藤沢さん、今……なんて?」
「俺がこの部屋に残って、美奈穂の世話をする。なんなら、別館にある荷物全部持ってきて、今日から俺もここで過ごす」
光志が何を言ったのかわからない。そう言いたげに首を傾げる志郎を正面から見つめ、光志はもう一度自分の願いを口にした。しかも、今度は詳細付きで。
「いやいやいや、あんたの部屋は三〇八だから。自分の部屋があるんだから、自分の部屋に戻ってゆっくりしなよ」
「自分の部屋なんか戻ったって、美奈穂のことが気になって落ち着かねえ。あんた、さっき言ったよな? ここは番の部屋だって。俺は美奈穂の番になったんだから、ここの部屋使ったって何の問題も無いだろう? 政府は……番贔屓、なんだよな?」
突然のことに、これまで割と冷静だった志郎の顔に戸惑いが浮かんだ。そんな彼が口を開き、自室へ戻るよう促す。
でも光志は断固としてそれを拒否し、ある一点を指差した。彼の顔には、どこか勝ち誇ったような笑みを浮かんでいる。
その様子を目の当たりにした志郎は、慌てて光志が指し示す方を振り向いた。
その先にあったのは、ソファーに座ったまま、運命の番認定証が入った筒を持った手を掲げ、肩をすくめる兼治の姿だ。
「諦めろ相楽。発情期の男には、俺たちが何言っても無駄だ。特例として許可してやれよ」
「あー、もうっ! 今回は参加者とスタッフなんていう異例尽くしで、色々報告しなきゃいけないことが山積みだって言うのにぃ!」
彼はそのまま、援護射撃とばかりに光志の味方としかとれない言葉を口にする。
そんな友人の姿を前にした志郎は、イラつきがピークに達したようで、金切り声を上げながら髪が乱れるのも気にせず、自分の髪を掻きむしった。
「もしもし、須藤さんですか? はい、相楽です。ちょっと、美奈穂さんが目を覚ますまででいいので、誰か一人女性スタッフをお借りでき……」
「藤沢、ちょっとちょっと」
「……?」
数分後、声と一緒に心の中のモヤモヤを少しは吐き出せたのか、志郎はスタッフリーダーの相楽へ電話をかけ始める。
そんな様子を横目に、光志は出入口の方へ足を一歩進めた。
人が居るうちに、別館の部屋にある荷物を運びこもう。そんな意気込みと共に歩き出そうとした。それなのに、兼治の声が自分を呼び止める。
こっちに来い。そう手招きをする彼の態度に怪訝な表情を浮かべながら、光志は進行方向を変え、ソファーの後ろへ近づいた。
「別館の部屋。ベッド横にある棚の一番下の引き出し、抜いてみろ。ちょっと出っ張ってるからすぐわかる。その奥に、ゴムひと箱隠してあっから一応持ってこい」
「……っ!」
耳を貸せと言われ、彼の言いたいことがわからず耳をその口元へ近づける。
すると聞こえたのは、これまでとは違う意味で衝撃的な言葉だった。
「この集まり、毎回どっかこっかで、番とか関係なく盛り上がった勢いでヤりたがる奴らが居るんだよ。ここへ来る連中がゴムなんて持ってるわけねえからな。念には念を入れて、男部屋には準備してんだ。ただあからさまには置いとけないからな……見つけたもん勝ちってこと」
話し終えた兼治が顔を耳元から離すのと同時に、即行動とばかりに光志は部屋を出ていく。
速すぎだろうとケラケラ笑う彼の声を聞きながら、彼は一目散に別館にある自室を目指した。
美奈穂が寝泊まりする部屋へ着いた光志は、すぐにベッドの上に彼女を寝かせる。
そして、すっかり赤みが引いた頬を一撫でした後、室内を見回しながら自分が感じたことを口にした。
「そりゃそうだ。だってここは、番用の部屋だからな!」
「は?」
別館にある自分の部屋と、今いる本館の部屋。
部屋の造りや物の配置は似通っているけれど、ベッドの大きさから、イスやテーブルの種類など、相違点を上げれば明らかに違う点が多く見つけられる気がしてくる。
そんな光志の疑問に返答したのは、なぜか兼治だった。彼は二人掛けのソファーに近づくと、手を引いていた千草を先に座らせ、自分もその横に腰を下ろす。
我が物顔で振舞う彼の言動は、少しばかり光志をイラつかせた。
「さっき食堂で話したでしょう? 基本政府は番贔屓だって」
だけど、彼の妻である千草がいる手前罵るわけにもいかず、頭を悩ませる。
すると今度は、食堂で話を聞いた時とは逆に志郎が説明を引き継ぎ、言葉を続けた。
「ここの裏方スタッフは、基本参加者より上の年齢層で、一通りこの集まりの事情を把握している番夫婦に頼んでいるんだ。バイト代が出るって言っても、貴重な夫婦、家族の時間を一週間も奪ってガキの世話を頼む。その対価として、基本裏方スタッフは、本館の最上階に泊まってもらって、部屋も他よりグレードアップってわけ」
ちなみに、一階下にある俺たち派遣男連中の部屋は、参加者と同じ一人部屋だよ。
そう言って肩をすくめる志郎。その口から聞こえたガキの一言に、つい光志の口元が無意識に引きつる。
「ガキって……参加してるやつらと、そう大して年齢なんて変わらな」
「十分すぎる程変わるよ。夕食の時、あんたの隣に腕を骨折してた女の人、いたでしょう? 彼女達の所、二番目の子供まで成人式終えてる。四、五十代にとって、二十代から三十前半のやつらなんて、自分の子供でもおかしくない歳なんだよ」
自分なりの意見を口にしようとしても、途中でその声は遮られる。その代わりに聞こえてくるのは、今日何かと色んな表情を見せている志郎の声だけだった。
「……ん。あと数分もすりゃ目覚めるだろ。ってことで、俺達はそろそろ部屋戻っていいか? 今日は千草も疲れただろうから早めに休ませたいし。美奈穂ちゃんが目覚ましたら、様子見に来るからよ。どうせ部屋隣だし」
美奈穂の状態を再度確認した兼治が、両腕を大きく天井へ突き上げ身体をのばしながら志郎と光志へ視線を向ける。
最後に右手を軽く握り、親指を立てながら隣の部屋を示すように指差しながら、彼は自分達の部屋の場所を教えてくれた。
「そうだね。女性スタッフの誰かを呼んで、美奈穂さんが目を覚ますまでついててもらおうか。目を覚ましたら、すぐに中原を呼びに行ってもらうように……」
「俺が残る」
彼の言葉にすぐ頷いた志郎は、スタッフリーダーの良晴へ連絡を入れようとスマホを取り出した。
だけど次の瞬間光志が放った言葉が、電話をかけようとしていた彼の動きを止める。
「藤沢さん、今……なんて?」
「俺がこの部屋に残って、美奈穂の世話をする。なんなら、別館にある荷物全部持ってきて、今日から俺もここで過ごす」
光志が何を言ったのかわからない。そう言いたげに首を傾げる志郎を正面から見つめ、光志はもう一度自分の願いを口にした。しかも、今度は詳細付きで。
「いやいやいや、あんたの部屋は三〇八だから。自分の部屋があるんだから、自分の部屋に戻ってゆっくりしなよ」
「自分の部屋なんか戻ったって、美奈穂のことが気になって落ち着かねえ。あんた、さっき言ったよな? ここは番の部屋だって。俺は美奈穂の番になったんだから、ここの部屋使ったって何の問題も無いだろう? 政府は……番贔屓、なんだよな?」
突然のことに、これまで割と冷静だった志郎の顔に戸惑いが浮かんだ。そんな彼が口を開き、自室へ戻るよう促す。
でも光志は断固としてそれを拒否し、ある一点を指差した。彼の顔には、どこか勝ち誇ったような笑みを浮かんでいる。
その様子を目の当たりにした志郎は、慌てて光志が指し示す方を振り向いた。
その先にあったのは、ソファーに座ったまま、運命の番認定証が入った筒を持った手を掲げ、肩をすくめる兼治の姿だ。
「諦めろ相楽。発情期の男には、俺たちが何言っても無駄だ。特例として許可してやれよ」
「あー、もうっ! 今回は参加者とスタッフなんていう異例尽くしで、色々報告しなきゃいけないことが山積みだって言うのにぃ!」
彼はそのまま、援護射撃とばかりに光志の味方としかとれない言葉を口にする。
そんな友人の姿を前にした志郎は、イラつきがピークに達したようで、金切り声を上げながら髪が乱れるのも気にせず、自分の髪を掻きむしった。
「もしもし、須藤さんですか? はい、相楽です。ちょっと、美奈穂さんが目を覚ますまででいいので、誰か一人女性スタッフをお借りでき……」
「藤沢、ちょっとちょっと」
「……?」
数分後、声と一緒に心の中のモヤモヤを少しは吐き出せたのか、志郎はスタッフリーダーの相楽へ電話をかけ始める。
そんな様子を横目に、光志は出入口の方へ足を一歩進めた。
人が居るうちに、別館の部屋にある荷物を運びこもう。そんな意気込みと共に歩き出そうとした。それなのに、兼治の声が自分を呼び止める。
こっちに来い。そう手招きをする彼の態度に怪訝な表情を浮かべながら、光志は進行方向を変え、ソファーの後ろへ近づいた。
「別館の部屋。ベッド横にある棚の一番下の引き出し、抜いてみろ。ちょっと出っ張ってるからすぐわかる。その奥に、ゴムひと箱隠してあっから一応持ってこい」
「……っ!」
耳を貸せと言われ、彼の言いたいことがわからず耳をその口元へ近づける。
すると聞こえたのは、これまでとは違う意味で衝撃的な言葉だった。
「この集まり、毎回どっかこっかで、番とか関係なく盛り上がった勢いでヤりたがる奴らが居るんだよ。ここへ来る連中がゴムなんて持ってるわけねえからな。念には念を入れて、男部屋には準備してんだ。ただあからさまには置いとけないからな……見つけたもん勝ちってこと」
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