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母の話1
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翌日、外出用のワンピースを着たクレハは、こちらも外出用のスーツを身に纏ったノアと共に馬車に乗り込んだ。
貴族の邸宅がある区画から都の中央部へ行き、貴族たちが通う大きな病院前に馬車は止まる。
カエデは事故に遭ったあと、ウェズブルク家の力が働いてすぐにこちらへ移されたのだ。
通院患者が出入りする正面入り口とは別の、入院棟の入り口から入る。
待合室の静かなざわめきは、遠くに聞こえた。
入院棟の廊下を歩いてゆくと、時々白衣の看護婦とすれ違った。
身なりのいいノアとクレハを見て、彼女たちはにこやかに会釈をする。
彼女たちに会釈を返しながら、二人はカエデの病室へと進んだ。
「母さん」
病室の入り口からクレハが顔を覗かせると、本に目を落としていたカエデが明るい表情で顔を上げた。
「クレハ……。ノアさまも」
娘が世話になっている貴族の子息に礼を見せようと、カエデは居住まいを正そうとする。
が、ノアは慌てて「お気にせず」と手で制した。
「その後、お加減はどうですか?」
「えぇ、順調です。まだ固定したままですが、今後の治療やリハビリなどの予定も教えて頂きました。病院食も美味しいですし、至れり尽くせりでありがたいです」
カエデはクレハとそっくりの黒髪を、三つ編みにして胸の前に垂らしていた。
穏やかに微笑む彼女は、子持ちながらも美しい。
整った優しげな顔立ちに、クレハへ受け継いだだろう豊かな胸元。すべてがノアの大好きなクレハを形作るものとして目に映る。
「ノアさま、どうぞ」
クレハに椅子を勧められてノアは座り、その隣にクレハも座る。
「クレハはちゃんと働けていますか? それに、こんな立派な個室をありがとうございます」
母として娘のことを心配し、加えてウェズブルク家からの厚意にも感謝する。
カエデの胸中にはまだまだ沢山の感情がありそうだが、年相応に落ち着いた彼女はまず必要なことを口にする。
「はい、クレハさんは素晴らしい家庭教師ですよ。それに、僕の素晴らしい恋人です。個室のことはお気にせず。今のところウェズブルク家からは、このような援助しかできませんから」
淀みなく答えるノアの言葉に、カエデは自然に相槌を打ちかけた。
が、『恋人』という単語を耳にして、「えっ」と目を瞠る。
「……クレハ?」
カエデはこれ以上ないというほどに、目を見開いて娘を見た。
が、クレハもまったく同じ顔をしてノアを見ていた。
まさか先のことが何も決まっていないのに、カエデに恋人関係であることを打ち明けるとは思わなかったのだ。
「ふっふふ……ふ、親子だなぁ。同じ顔をしている」
まったく同じリアクションをとる母子に、思わずノアが笑い出す。
クレハとカエデは顔を見合わせ、クレハは口ごもる。
「あ……、あの、母さん、その……」
「ノ、ノアさま? どういうことでしょうか?」
困惑したカエデに、ノアはなんでもないことのように微笑む。
「クレハさんとは、助けて頂いたあの日から少しずつ距離をつめました。いまはお付き合いさせて頂いています。先にお母様の許可なくすみません」
「……そうなの? クレハ」
「え……、あ、……あ、あぁう」
みるみる顔を赤くしたクレハは、言葉らしい言葉を失ってしまい、パクパクと口を開くだけだ。
「大切なお嬢さんだというのに大変申し訳ないのですが、もうすでに……、男女の仲にもなっています」
「……クレハ?」
「…………」
親の前で肉体関係にあると言われ、クレハはその場から逃げ出したくなる。
顔は火を噴きそうに赤く熱を持ち、落とした視線は母を見られそうにない。
「お母さま、どうぞクレハさんを責めないでください。それに僕は彼女の面倒を一生みるつもりでいます。……今日ここへ二人で来たのも、そのためにあなたに訊きたいことがあるからです」
カエデは娘を問い詰めたい気持ちで一杯だった。
けれど、ノアがいる場で感情的になる訳にもいかない。
それに娘のことは信用しているつもりだ。真面目なクレハが、そうそう軽い気持ちでノアに体を開いたとも思っていない。
だが、後でちゃんと話を聞かないと。
そう思いつつもカエデはいま話を聞くべき相手に、耳を傾けた。
「訊きたい事とは……なんでしょう?」
「クレハさんにも受け継がれている、あなたの血のことです」
静かに切り出したノアの言葉に、カエデは僅かに目を細めた。
「あなたが東国から旅をしてこられた、ヒト族であるということはクレハさんから聞いています。ですが、その詳しいルーツを話して頂きたくて」
ノアの言葉にカエデはしばらく黙っていた。
クレハはもちろん自分の母はただの人間だと思っている。
今さらノアがこうやって母に質問をしても、事態は何も変わらないと思っていた。
「……私は祖国を捨てた、ただの人間です」
「その祖国で、あなたはどこで何をされていましたか?」
さり気なくこの話題を嫌おうとしているカエデに、ノアはやんわりと退路を断とうとする。
じわじわと優しく、けれど「決して逃がさない」というような執拗さが窺える。
そんなノアの姿勢をクレハは不思議に思う。
彼女にとっては、「なぜそんなことを訊くのだろう?」という質問だからだ。
だが同時に、そう言えば母は自分の故郷のことを何も話していないと思った。
まだ幼いころに『お爺ちゃん、お婆ちゃん』という存在に会いたいとクレハが言っても、カエデはトーマスの両親に会わせるだけだった。
父方の祖父母を知っていても、クレハは母方の祖父母を知らない。
カエデが若い頃に、遙か東の国からこのエイダ王国に旅をして流れ着いたのは知っている。
けれどその前――。
母がその東の国で、娘時代に何をしていたかをクレハは知らなかった。
「…………」
沈黙するカエデに、ノアはただただ冷静に言い聞かせる。
本当は熱を込めて説き伏せたかったが、ここは感情よりも論理が必要だと判断したのだ。
「お願いします。僕はいまクレハさんを妻にほしいと思っていても、種族の違いから父に反対されています。僕らは愛し合っていて、父も本来なら身分や種族の差は問いたくないと言っています。ですが、僕の血が強すぎる場合、出産時にクレハさんに負担をかけることになります。そのために、あなたの出自を確認する必要があります。ほんの僅かでも可能性があるのなら、僕はそれに賭けたい」
ノアは琥珀色の目でじっとカエデを見つめる。
真摯な視線のなかに、自分がいかに真剣であるかという気持ちを込めているかのようだった。
またカエデは黙っていた。
けれどその唇は時折り開いて何か言いかけ、そして閉じてしまう。
そんな彼女をノアはじっと見守り、クレハも見守る。
どれだけ経ってからか、カエデは顔を上げると娘を見つめた。
「……クレハ、あなたは本当にノアさまをお慕いしていて、子供を産みたいと思っているの?」
「……うん。ルクスさまと、母さんが許してくれるのなら」
純粋な目で返事をするクレハは、ただ人を好きになっただけだ。
出会いがあり、ノアを愛し、彼の子供を産みたい。
そんなささやかな願いを、クレハはただ叶えたいと思っているだけだ。
――それはかつての自分の姿でもある。
カエデは黒い目を瞬かせ、疲れてしまったようにそっと息を吐いた。
「……私は遥か東の国アカツキの……、災厄の魔女と呼ばれた家系の者です」
「え……っ」
クレハは驚いて息を呑み、ノアは黙ってカエデの話の続きを聴く。
貴族の邸宅がある区画から都の中央部へ行き、貴族たちが通う大きな病院前に馬車は止まる。
カエデは事故に遭ったあと、ウェズブルク家の力が働いてすぐにこちらへ移されたのだ。
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待合室の静かなざわめきは、遠くに聞こえた。
入院棟の廊下を歩いてゆくと、時々白衣の看護婦とすれ違った。
身なりのいいノアとクレハを見て、彼女たちはにこやかに会釈をする。
彼女たちに会釈を返しながら、二人はカエデの病室へと進んだ。
「母さん」
病室の入り口からクレハが顔を覗かせると、本に目を落としていたカエデが明るい表情で顔を上げた。
「クレハ……。ノアさまも」
娘が世話になっている貴族の子息に礼を見せようと、カエデは居住まいを正そうとする。
が、ノアは慌てて「お気にせず」と手で制した。
「その後、お加減はどうですか?」
「えぇ、順調です。まだ固定したままですが、今後の治療やリハビリなどの予定も教えて頂きました。病院食も美味しいですし、至れり尽くせりでありがたいです」
カエデはクレハとそっくりの黒髪を、三つ編みにして胸の前に垂らしていた。
穏やかに微笑む彼女は、子持ちながらも美しい。
整った優しげな顔立ちに、クレハへ受け継いだだろう豊かな胸元。すべてがノアの大好きなクレハを形作るものとして目に映る。
「ノアさま、どうぞ」
クレハに椅子を勧められてノアは座り、その隣にクレハも座る。
「クレハはちゃんと働けていますか? それに、こんな立派な個室をありがとうございます」
母として娘のことを心配し、加えてウェズブルク家からの厚意にも感謝する。
カエデの胸中にはまだまだ沢山の感情がありそうだが、年相応に落ち着いた彼女はまず必要なことを口にする。
「はい、クレハさんは素晴らしい家庭教師ですよ。それに、僕の素晴らしい恋人です。個室のことはお気にせず。今のところウェズブルク家からは、このような援助しかできませんから」
淀みなく答えるノアの言葉に、カエデは自然に相槌を打ちかけた。
が、『恋人』という単語を耳にして、「えっ」と目を瞠る。
「……クレハ?」
カエデはこれ以上ないというほどに、目を見開いて娘を見た。
が、クレハもまったく同じ顔をしてノアを見ていた。
まさか先のことが何も決まっていないのに、カエデに恋人関係であることを打ち明けるとは思わなかったのだ。
「ふっふふ……ふ、親子だなぁ。同じ顔をしている」
まったく同じリアクションをとる母子に、思わずノアが笑い出す。
クレハとカエデは顔を見合わせ、クレハは口ごもる。
「あ……、あの、母さん、その……」
「ノ、ノアさま? どういうことでしょうか?」
困惑したカエデに、ノアはなんでもないことのように微笑む。
「クレハさんとは、助けて頂いたあの日から少しずつ距離をつめました。いまはお付き合いさせて頂いています。先にお母様の許可なくすみません」
「……そうなの? クレハ」
「え……、あ、……あ、あぁう」
みるみる顔を赤くしたクレハは、言葉らしい言葉を失ってしまい、パクパクと口を開くだけだ。
「大切なお嬢さんだというのに大変申し訳ないのですが、もうすでに……、男女の仲にもなっています」
「……クレハ?」
「…………」
親の前で肉体関係にあると言われ、クレハはその場から逃げ出したくなる。
顔は火を噴きそうに赤く熱を持ち、落とした視線は母を見られそうにない。
「お母さま、どうぞクレハさんを責めないでください。それに僕は彼女の面倒を一生みるつもりでいます。……今日ここへ二人で来たのも、そのためにあなたに訊きたいことがあるからです」
カエデは娘を問い詰めたい気持ちで一杯だった。
けれど、ノアがいる場で感情的になる訳にもいかない。
それに娘のことは信用しているつもりだ。真面目なクレハが、そうそう軽い気持ちでノアに体を開いたとも思っていない。
だが、後でちゃんと話を聞かないと。
そう思いつつもカエデはいま話を聞くべき相手に、耳を傾けた。
「訊きたい事とは……なんでしょう?」
「クレハさんにも受け継がれている、あなたの血のことです」
静かに切り出したノアの言葉に、カエデは僅かに目を細めた。
「あなたが東国から旅をしてこられた、ヒト族であるということはクレハさんから聞いています。ですが、その詳しいルーツを話して頂きたくて」
ノアの言葉にカエデはしばらく黙っていた。
クレハはもちろん自分の母はただの人間だと思っている。
今さらノアがこうやって母に質問をしても、事態は何も変わらないと思っていた。
「……私は祖国を捨てた、ただの人間です」
「その祖国で、あなたはどこで何をされていましたか?」
さり気なくこの話題を嫌おうとしているカエデに、ノアはやんわりと退路を断とうとする。
じわじわと優しく、けれど「決して逃がさない」というような執拗さが窺える。
そんなノアの姿勢をクレハは不思議に思う。
彼女にとっては、「なぜそんなことを訊くのだろう?」という質問だからだ。
だが同時に、そう言えば母は自分の故郷のことを何も話していないと思った。
まだ幼いころに『お爺ちゃん、お婆ちゃん』という存在に会いたいとクレハが言っても、カエデはトーマスの両親に会わせるだけだった。
父方の祖父母を知っていても、クレハは母方の祖父母を知らない。
カエデが若い頃に、遙か東の国からこのエイダ王国に旅をして流れ着いたのは知っている。
けれどその前――。
母がその東の国で、娘時代に何をしていたかをクレハは知らなかった。
「…………」
沈黙するカエデに、ノアはただただ冷静に言い聞かせる。
本当は熱を込めて説き伏せたかったが、ここは感情よりも論理が必要だと判断したのだ。
「お願いします。僕はいまクレハさんを妻にほしいと思っていても、種族の違いから父に反対されています。僕らは愛し合っていて、父も本来なら身分や種族の差は問いたくないと言っています。ですが、僕の血が強すぎる場合、出産時にクレハさんに負担をかけることになります。そのために、あなたの出自を確認する必要があります。ほんの僅かでも可能性があるのなら、僕はそれに賭けたい」
ノアは琥珀色の目でじっとカエデを見つめる。
真摯な視線のなかに、自分がいかに真剣であるかという気持ちを込めているかのようだった。
またカエデは黙っていた。
けれどその唇は時折り開いて何か言いかけ、そして閉じてしまう。
そんな彼女をノアはじっと見守り、クレハも見守る。
どれだけ経ってからか、カエデは顔を上げると娘を見つめた。
「……クレハ、あなたは本当にノアさまをお慕いしていて、子供を産みたいと思っているの?」
「……うん。ルクスさまと、母さんが許してくれるのなら」
純粋な目で返事をするクレハは、ただ人を好きになっただけだ。
出会いがあり、ノアを愛し、彼の子供を産みたい。
そんなささやかな願いを、クレハはただ叶えたいと思っているだけだ。
――それはかつての自分の姿でもある。
カエデは黒い目を瞬かせ、疲れてしまったようにそっと息を吐いた。
「……私は遥か東の国アカツキの……、災厄の魔女と呼ばれた家系の者です」
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