【CHANGEL】魔界姫マリーと純粋な見習い天使ジャスの不思議な魔界記

大魔王

０４５・決戦！ベルゼブイ

仲間たちと別れた ジャスたちは、地下に残されている世界樹の魔力をたどりながら、地下施設内を探し始める。
通路を進むと三叉路の分かれ道に辿り着いた。

「ジャスさん、こっちから魔力を感じますね。」

「ええ。でも・・・。」

世界樹の魔力を感じる方向とは別の道にジャスは、不穏な気配を感じ取った。
その不穏な気配は、天使であるジャスには耐えがたい、まるで始めた魔界に降り立った時に感じたような殺伐とした・・・いや、もっともっと傲慢で全てを憎しみ恨むような悪意に満ちた気配だった。
ジャスは、天使としての本能からだろうか、全身を襲ってくる悪意ある気配に身震いをしながらも見過ごせない感情が沸き上がってくる。

「キジさん、ドン・キホーテさん。ここから分かれて探しませんか？
　私は、向こうの道に世界樹があるような気がするんです。
　それにマリーさんの為にも早く世界樹を見つけ出して魔界に持って帰りたいですから。」

そう言うと、ジャスは不穏な気配のする道を指さす。
そんな ジャスの意見にキジが答える。

「ジャスさん、向こうからは魔力を感じないですよ。
　・・・でも、いち早く魔界に世界樹を持ち帰りたい気持ちは同じです。
　ジャスさん、もし敵と遭遇しても逃げてくださいね。
　それと世界樹を見つけたときは、すぐに指標玉を起動してください。
　誰かが世界樹を見つけて魔王城に戻れば、それぞれの指標玉に魔王城から帰還の指示が表示されますから。」

「指標玉の指示も見落とさないようにする必要があるわけですな。
　ジャス様、もし敵に襲われたときは大声をあげて下され。
　すぐに駆けつけますゾイ！」

「ありがとうございます。
　お二人とも十分に気を付けて下さいね。」

それぞれは、三叉路をバラバラに進み始めた。



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