【CHANGEL】魔界姫マリーと純粋な見習い天使ジャスの不思議な魔界記

黒山羊

文字の大きさ
56 / 58
その世界に降臨する者

053・真実の愛の女神

しおりを挟む
~天界~

天界の地上では、悪魔たちと戦い傷ついた天使兵の治療が行われていた。
そんな傷ついた天使兵たちに集まるようにと、ジャスを抱きかかえたベルゼブイが命令を下す。
天使兵たちは、傷ついた体を引きずりながら、ベルゼブイの命令に従うように集まってくる。
中には治療に当たっていた まだまだ幼い天使兵見習いの姿もあった。

ベルゼブイの命令を聞き、動ける天使兵は民たちに声をかけ、民たちは お互いに助け合い、体の不自由な老人や、子供、生まれたばかりの赤子まで 広場に集まってくる。

広場に集まってきた 天使兵や天使の民たちはベルゼブイが抱きかかえる、気を失っている天使の少女ジャスに注目していた。


「うむ。
 皆、集まってくれたな。
 ・
 ・
 ・
 今回、悪魔の襲撃により、我々天使は大きな痛手を受けた。
 まずは、命を懸けて戦ってくれた天使たちに冥福を祈ろう。
 ・
 ・
 ・
 そして、ひとつ、皆に話しておかなければならないことがある。
 みな、騒がずに聞いてもらいたい。」


ベルゼブイの言葉に、天使たちは静かにうなづく。
周囲を見渡し 天使たちが静かになったのを確認すると、ベルゼブイは ゆっくりと語り始めた。


「みなのもの、いま、わしの手の中に眠る少女は、大天使となった少女である。」

ベルゼブイの言葉に周囲がザワつく。


「知っての通り、神々より見放されたこの天界にて、わし以外の大天使が生まれることはないと思っておった。
 しかし、この少女は、大天使となり生まれ変わることが出来たのだ。
 神々と同じ刻を生きる・・・永遠に近い命を与えられた大天使となったのだ。」

周囲を取り囲む天使たちがザワつき始める。
ベルゼブイは、オニニギノミコトに視線で合図を送ると、オニニギノミコトが天使たちの混乱を収める。
再び静かになった天使たちに ベルゼブイが悲しげな表情を見せ、訴えるように語り始めた。

「知っているものも居ると思うが、この少女は 魔界に捕らわれていた下級天使の少女である。
 ここからは、わしの推測でしかないが、おそらく魔族どもは最後の女神、真実と愛の女神ディーテを拘束しておると考えた。
 そこで、わしは断腸の思いで一つの決断を下すことにした。
 それは、我々を導く女神を助ける為!
 悪鬼羅刹のはびこる魔界に侵攻しなくてはならないと心を決めた!
 この侵攻は、侵略や復讐といった下等な戦いではない。
 ・
 ・
 ・
 お前たち、我々を導く女神が魔界に何百年、何千年も拘束されている。
 この真実を聞き、知り、理解し、心が痛まないか。
 遥か太古より未来永劫続く拷問の数々、その身ひとつで耐えに耐えてきたのだぞ!
 その犠牲の上に我々があるということを理解してもらいたい。
 ・
 ・
 ・
 わしは、そんな女神ディーテを救い出したいと考えておる。
 この戦いは、真実と愛の女神ディーテを救い出すための聖戦だ!!!
 たとえ力にならないと分かっていても、すべての天使たちに聖戦の参加を命ずる!
 年を取っていても、傷ついていたとしても、幼くても関係ない!
 この聖戦を勝利して、天界に神々の楽園を再び築くのだ!!!
 わしに続け!
 いま全ての天界の民の思いを一つにして、女神を救い出そうぞ!」


「「「うおぉぉぉぉぉ!!!」」」


「オニニギノミコトよ!
 先鋒として魔王城に切り込み、女神ディーテをお救いする修羅の道を築くのだ!
 技師たちよ!
 魔王城へのゲートを開け!
 天使兵よ!そして、天界の民たちよ!
 我々に続け!天界総突撃にて女神ディーテをお救いするのだ!!!」



「「「うおぉぉぉぉぉ!!!」」」

「「「うおぉぉぉぉぉ!!!」」」

「「「うおぉぉぉぉぉ!!!」」」



天界の門が神々しく光りだし、その光が魔王城へとゲートをつなぐ。

「いざ!
 とつげ・・・!!?」


ベルゼブイの号令で突撃しようとしたとき、ベルゼブイの腕の中で目を覚ましたジャスが大声をあげる。


「だめー!!!」


ジャスの声に天使たちの動きが止まった その時。
天界の門の遥か上空より、一筋の閃光が天界の門を襲った。
その閃光に当てられた天界の門は、激しく燃え上がり、その神々しい光を失った。
その場にいた天使たちは、一筋の閃光の先に視線を送る。


「な、あ、あれは!?」
「女神・・・様?」
「なんと神々しい。」


「ぐぬぬぬ、小娘め!」


閃光の先には、心奪われるほどに美しい純白の翼を広げた、黒髪の少女がいた。
その少女は、天使の耳に優先されるように聴こえる 美しく凛とし透き通った声でベルゼブイに警告する。


「ベルゼブイ!
 バカな真似はやめるのよ。
 ・
 ・
 ・
 あなたの罪を償いなさい。
 いまなら まだ、、、間に合うわ。」


「ぐぬぬぬ、ここまで力の差があるとは・・・。」


マリーは ゆっくりと天界の地に舞い降りると、ベルゼブイの手から逃れてきたジャスを抱き寄せる。
ベルゼブイは オニニギノミコトに命令する。

「オニニギノミコトよ、魔族の娘を捉えよ!」



オニニギノミコトは、マリーに向かって一直線に走り出した。

のだが・・・。


「止まりなさい。
 これは お願いではないわ、命令よ!」

「こ、この瞳は・・・。
 あっ、ああ、はい、おおせのままに。」


真紅の瞳をもつはずの マリーの右目が、美しく青く輝いている。
オニニギノミコトは、マリーの右目に見つめられると、身動きを封じられたかのように指一つ動かすことが出来なくなってしまった。
「命令よ。」と言われた直後、オニニギノミコトは戦意を完全に失っていた。


その様子をみていた、周囲の天使たちは、口々に話を始める。

「オニニギノミコト様が操られているだと!」
「操ってるのか?」
「い、いや、まさか!」
「あれは、神々の瞳なのでは?」
「間違いない。大図書館で見たことがあるわ。」
「純白の神々しい翼に、蒼い瞳・・・。」

「「「あの、お方は女神様よ。」」」


マリーが、周囲の天使たちを見渡すと、天使たちは一斉に跪き祈りをささげ始めた。



ベルゼブイを除いて。




「ぐぬぬぬ、その瞳!!?
 まさか、貴様!」


マリーは、ベルゼブイを見つめると 厳しい視線のまま口をひらく。

「私は、魔界王エイルシッドと 真実と愛の女神ディーテの子。
 真実の愛を司る女神。
 ニルヴァーナ・マリエル・トライアスよ!」


ベルゼブイに名乗ると、ジャスの方に軽く視線を送り、ニコリと笑ってみせる。

「ジャスちゃん、なんだか全部 思い出しちゃった。」

全てを知っていた ジャスは嬉しそうに頷いた。


「だまれだまれ、だまれ!
 皆の者、騙されてはいかん!
 こやつは神の名を名乗る不届き者!
 こやつこそ・・・。」


ベルゼブイの言葉を無視するように、周囲の天使たちは ベルゼブイから離れていく。
マリーは、その純白の翼を光の粒に変え収納し、威圧しないようにベルゼブイに語り掛ける。


「ベルゼブイ!
 もう一度だけ言うわ。いまなら まだ償える!
 お父様の事、お兄様の事、多くの魔界の子供たちの事、戦いで散っていった天使兵たちの事。
 そして、、、ハンの事も。
 あなたが償い、心を改めるのであれば、まだやり直せる。
 あなたの子、アマンは・・・」


「黙れ!黙れ!黙れ!黙れ!黙れ!黙れぇ!!
 貴様らに何が分かる!!!!!」


ベルゼブイは隠し持っていた進化の秘宝に祈りを捧げた!


「黄泉を支配する 憤怒ふんどの神よ!
 いまここが力を必要とするとき、我に力を与えたまえ!!!」


ベルゼブイが詠唱を終えると、黒い球体から煙が解き放たれ、周囲を包み込んでいった。
黒い煙が消え去るころ、天使長官ベルゼブイの姿は そこになく、目の前には異形の悪魔の姿があった。
その姿は、蠅の頭に 竜人種のような体に4本の腕、巨大なワニの尻尾を持ち、背中にはカブトムシのような装甲に覆われた羽をもっている。
進化を終えた ベルエブイは魔力のこもった言葉を発する。

「跪け。」

その言葉が周囲に響き渡ると、マリーは咄嗟に 純白の翼を広げ、ベルゼブイの魔力から身を護る。
すると、マリーとジャス以外の天使たちが、皆 いっせいに地面に膝をつく。
ベルゼブイは、マリーたちに魔力が届いていないことを認識し、より言葉に含まれていた魔力を高めている。

「え、な、なに?」


「ジャスちゃん、わたしの近くから離れないでね。
 こいつ、かなりヤバいヤツみたいね。」


その様子に動揺するジャスにマリーが声をかけ、周囲の天使たちを護るように 翼から放たれる光を周囲の天使たちにも分け与え始めた。

「天使たち、この場から離れなさい!」

マリーの翼から放たれる光に触れた天使たちは、マリーの言葉に従うように、這いつくばりながらも 逃げるように その場から遠ざかり始めた。
ベルゼブイは、周囲を護るマリーに目もくれず、動けない天使たちに近づき、そっと触れる。

「我が糧となれ。」

ベルゼブイが触れた天使は花となり、ベルゼブイに吸収されていく。
ベルゼブイは天使を吸収できることを確認すると、下半身を樹木に変え、周囲に跪く天使たちに根を伸ばし絡めとるように、天使たちの命を刈り取っていく。
マリーは、周囲に放っていた光を自身に集約し、暴挙にでるベルゼブイに召喚した槍で襲い掛かる。

「もう許せない!」


ベルゼブイは、マリーの攻撃を背中の装甲で防ぐと、炎を纏った拳を握り反撃に出る。
炎を纏った拳を紙一重で回避したマリーは ベルゼブイと距離を置き、真紅に染まる左目を激しく輝かせ 自身の左腕に黒い炎を纏った。
光輝く炎を纏ったベルゼブイの前に相対するように、黒い炎を纏ったマリーが立ちふさがる。

「その黒い炎、エイルシッドの炎を超えることができるかな。」

「さあ、試してみないと分からないわね。
 少なくとも、あなたのソレ、お父様の炎には遠く及ばないみたいだけどね。」

「ぐぬぬ、言わせておけば!」


ベルゼブイとマリーは、戦闘を始めた。
互いに一歩も引かず、一進一退の生死をかけた攻防が繰り広げられている。


その間に ジャスは、一命をとりとめ 逃げ遅れた天使たちを保護し戦闘区域から逃げる手助けをしている。
ベルゼブイから放たれた拘束の魔力は、マリーとの戦闘が激しさをましていくなかで、徐々に効果が薄れてきた。
ジャスは、天使たちに自身の持っていた指標玉を手渡す。


「これは魔王城へと続く指標玉という機械です。
 この指標玉を操作している方と、その方に触れている皆さんを魔王城へと転移してくれます。」


「「「魔王城!!!」」」


魔王城と聞いて動揺する天使たちにジャスは、優しく答える。


「大丈夫です。
 悪魔はズル賢いけど 純粋な悪ではありません。
 ズル賢いのは、天使も人間も同じですからね。」

ニコリと笑顔を見せるジャスに、苦笑いする天使たち。

「それから 魔王城についたら、リッチさんに伝言をお願いします。
 天魔界は一つ、いまが立ち上がる時。と。」


「はい・・・。
 大天使様は、一緒に逃げないのですか。」

「わたしは・・・足手まといかもしれないけど、マリーさんを援護します!
 あ、真実の愛の女神マリエル様です!」


「・・・分かりました。
 マリエル様をお願いいたします。」


集まった天使たちは 指標玉を起動し、魔王城へと避難していった。


→054へ
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。

もる
ファンタジー
 剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

処理中です...