黒龍の巫女になったら悪者扱いされてます
いつからか、私を呼ぶ声が聞こえているような気がしていた。
例えば夏祭りに幻想的に赤く灯る赤提灯を見た時、例えば秋の燃えるような紅葉の紅に目を奪われた時、例えば冬の白い雪の中に咲く椿の赤さに目が惹かれた時、呼び声は強くなるような気がする。
そしてある日、私は点滅する赤い工事のランプに惹かれてふらり、と道路に踊りでて車に跳ねられて、宙を舞い、地面に叩きつけられた。
けれど目覚めた時は病院ではなく、どこかのお堂のような場所で、六芒星の上に全裸で寝そべっていた。
恐怖に怯えていると、平安時代の陰陽師のような格好をした男が部屋に入って来て私に着物を与えてくれた。
そして告げられたのは私を龍神の巫女候補として召喚したのだと言う事。
正直「は?」という感じだけれども、他の同じように召喚された少女達と龍神の巫女と成る為の儀式を行う。
それぞれ龍神の巫女になっていく中、私は災いを呼ぶと言われている黒龍の巫女になってしまった。
黒龍の巫女になったと言うだけで、周囲から嫌厭され、隔離された生活が始まるが、龍神の巫女になった者は必ず都にある穢れが溜まっている場所に行き浄化をしなければいけないと言われ、私も行こうとするが、止められてしまった。
曰く、余計な事をして黒龍の穢れを広めるなという事なのだ。
他の少女達が毎日忙しく巫女業に勤しんでいる中、私は腫れものを扱うように、嫌悪感に満ちた視線を向けられ屋敷の中で一人過ごしている。
黒龍の巫女となったからと言って、一人用の局も与えられ、本当にやる事と言えば御簾や几帳の隙間から中庭にある紅葉の木を眺めるぐらい。
だって、本を読めと言われても、ミミズが這いずり回ったような字で、なんて書いてあるのかわからないし、誰かと和歌を交換しようにも、黒龍の巫女である私と交流を図りたいとする人なんていなかった。
退屈な時間を過ごしていると、ある日、紅葉の木の下に艶やかな長い黒髪の、血のように紅い瞳を持った男の人が立っているのに気が付いた。
どうせ誰も居ないのだし、と思って十二単の裾を持って中庭に下りてその人に近づいてみると、「譲羽」と親し気に名前を呼ばれた。
ああ、私はこの紅い瞳を知っている。
例えば夏祭りに幻想的に赤く灯る赤提灯を見た時、例えば秋の燃えるような紅葉の紅に目を奪われた時、例えば冬の白い雪の中に咲く椿の赤さに目が惹かれた時、呼び声は強くなるような気がする。
そしてある日、私は点滅する赤い工事のランプに惹かれてふらり、と道路に踊りでて車に跳ねられて、宙を舞い、地面に叩きつけられた。
けれど目覚めた時は病院ではなく、どこかのお堂のような場所で、六芒星の上に全裸で寝そべっていた。
恐怖に怯えていると、平安時代の陰陽師のような格好をした男が部屋に入って来て私に着物を与えてくれた。
そして告げられたのは私を龍神の巫女候補として召喚したのだと言う事。
正直「は?」という感じだけれども、他の同じように召喚された少女達と龍神の巫女と成る為の儀式を行う。
それぞれ龍神の巫女になっていく中、私は災いを呼ぶと言われている黒龍の巫女になってしまった。
黒龍の巫女になったと言うだけで、周囲から嫌厭され、隔離された生活が始まるが、龍神の巫女になった者は必ず都にある穢れが溜まっている場所に行き浄化をしなければいけないと言われ、私も行こうとするが、止められてしまった。
曰く、余計な事をして黒龍の穢れを広めるなという事なのだ。
他の少女達が毎日忙しく巫女業に勤しんでいる中、私は腫れものを扱うように、嫌悪感に満ちた視線を向けられ屋敷の中で一人過ごしている。
黒龍の巫女となったからと言って、一人用の局も与えられ、本当にやる事と言えば御簾や几帳の隙間から中庭にある紅葉の木を眺めるぐらい。
だって、本を読めと言われても、ミミズが這いずり回ったような字で、なんて書いてあるのかわからないし、誰かと和歌を交換しようにも、黒龍の巫女である私と交流を図りたいとする人なんていなかった。
退屈な時間を過ごしていると、ある日、紅葉の木の下に艶やかな長い黒髪の、血のように紅い瞳を持った男の人が立っているのに気が付いた。
どうせ誰も居ないのだし、と思って十二単の裾を持って中庭に下りてその人に近づいてみると、「譲羽」と親し気に名前を呼ばれた。
ああ、私はこの紅い瞳を知っている。
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あぁあ!白龍きたぁー!ユズハにあまえるのかなかまってちゃんかなきっとかわいいいいい
「ぶっちゃけえば」→「ぶっちゃければ」
白龍来ました♪
いつ生まれるかはまだわかりませんが、甘えたちゃんになったらかわいいですよねw
誤字指摘ありがとうございます!
黒龍のセリフの我に養女趣味は無いぞという所ですが、おそらく養女ではなく幼女じゃないかな?譲羽の容姿の描写から考えて多分幼女の事かなぁ~って思いました。
毘沙門天や鞍馬天狗や千手観音の力が入った守り刀とかどんだけヤバい守り刀になるのだろうか?
ひぇっ!誤字指摘ありがとうございます! 修正しました!
守り刀はとんでもないことになってますねw
黒い小毛玉猫が
毛を膨らましつつチラ見の
『スシャーッ!』しながら
手中をすりすり感がまた..
うふふ♪
譲羽かわいいですよねぇw
ヤバすぎる……朱里の色々な枷というか被っていた猫というかそういうものが剥がれていって本性が見えてきましたね。とりあえずお琴の演奏者の人に土下座して謝ってもらわないと。こうなると気になるのは彼女のいた世界がどんな世界なのか?もしかして彼女みたいなのがスタンダードな世界なのかな?もしそうだったらどれだけ世紀末な世界なのか(笑)
やばいですよねぇ、琴奏者マジ被害者すぎです(><)
朱里だけが特殊だって信じたいです。
朱里が赤子を殺そうとしていたとは!?思い込みもここまでくれば恐ろしい。緑龍はまだ朱里を見捨ててないのか。もう見捨てたほうが良いんじゃない?
犯罪ですよねぇ
近いうちに見捨てられると思いますw
琴は主に三本爪と爪無しの左手で弾く
ですね
玉依姫は譲羽に特製の爪を用意してくれてると思いますよw
ちょっと私事で読みに来てなかった間に、何という事!?
穂積と朱里にはドン引くわ~σ( ̄∇ ̄;)
譲羽は、穏やかな日々を送れ、て、るんですよね?笑
怒涛の展開です♪
譲羽は穂積の所にいた時よりも穏やかでゆとりのある生活が出来てますよぉ
朱里ちゃん、あなたが一番悪役ムーヴしてるよ…
無自覚に悪役になっていく朱里……
朱里以外の巫女メンバーも早く保護したいところだよね。担当とも上手くいってそうだし、友枝ちゃん辺り管理職にして玉藻の前の配下にスカウトしよう。穂積より効率よく回してくれると思います。
他の巫女は真面目に働いてますからね
確かに友枝は管理職に向いてそうです♪
奥方の腹の子が「妖の子」なら、むしろ屋敷移りして黒龍にお近づきになれて喜んでいそうなのに、世を忍ぶ仮の親父が邪魔をするんだね。玉藻の前、腹の子に直接話しかけちゃダメだよ、絶対に❗️(笑)
一応穂積の体に乗り移った妖の子なので穂積の子でもありますねぇ
まあ、妖としての意識が強くなるかもしれませんが( *´艸`)
あらあら白龍は黒龍の事が好きという訳ですね。しかしあれだけ妖を嫌っている穂積の妻の子供が妖とはなんたる皮肉か。あの穂積君ならワンチャン黒龍が悪い!!とか言い出しそう。もしくは朱里が余計なことを言うかな?
そうなんですよ、白龍は黒龍が好きなんですが、相手にされてませんw
穂積は自分の子供が妖の子供って気が付いてないですねぇ
気が付いたらどうなる事か( *´艸`)
白弧の姫君か……もしかして白面様!?この世界にも居るのか。玉藻の前の言いなりになってるという帝も遂に登場かな?さてさて穂積君は他の龍神の巫女になんて言い訳するのかなぁ?そもそも言い訳したところで信用されないと思うけど、だって彼女達(朱里除く)は龍神ときちんと話して黒龍が穢れを呼ぶ存在では無いことを知ってるのだし。穂積君の言い分である黒龍のせいで都の穢れが増えているという理由は破綻しているのだから。
白狐の姫君はフレーバー的に出してみました♪
そのうちちゃんと出てくるかもしれませんね
他の巫女は譲羽が逃げ出した理由を龍神経由で聞いてるかもしれないのでいくら言い訳しても無駄でしょうねw
穂積君。君は馬鹿なのか?自分で呼んどいて都合が悪くなったから死ねなんてどういう精神してるんだろうねぇ?嫁にチクったら良いんじゃない?あなたの旦那、龍神の巫女をあなたの為に殺そうとしてますよ?って。玉藻の前がウェルカム状態になりそう。他にも候補地はいくらでもあるので、あやかしのみんなの所をめぐるのも楽しそう。というか穂積君は黒龍の巫女をというか龍神の巫女を簡単に殺害できると本気で思っているのか?仮にも神の名がつく存在の巫女なのに、龍神が守ろうとすると思わないのかなぁ?
穂積は龍神狂いで何が何でも都を浄化しないといけないって考えてるので見境ないですね
妖たちは譲羽と黒龍ならウエルカム状態だと思いますよ♪
譲羽に手を出したら黒龍も人ならざる者も絶対に黙ってないでしょうね
おやおや、遂に緑龍から見放されそうになってますなぁ朱里ちゃん。ざまぁ見ろ!!
(*´艸`*)
見放されたらどうなってしまうんでしょうねぇw
なんとーΣ(*゚Д゚*)
衝撃の事実ですが、言われてみれば納得w
さてさて、戯言言ったり、無闇に譲羽に絡んでないで龍神の巫女としてちゃんとしようよ朱里ちゃん(^^;
穂積に奥さんがいましたーw
朱里はいい加減自分の仕事をしないとやばいですねぇw
ここにきて衝撃の事実が発覚しましたね…
手紙の内容にはびっくりでしたが、読みやすいように書いてくれた玉藻の前の気遣いが素敵ですね
玉藻の前は面白そうな事には全力投球してくれそうなので譲羽にもそれを共有したんだと思いますw
朱里「なによ!私が悪いって言うの!?」わかってますやん。その通りだよ。君は本当に何様なんだろうか?
朱里は完全に勘違い系ヒロインに進化しつつありますねw
というか式神の百合音絶対に自我が芽生えつつあるって!!今後どんな風に変化していくか楽しみです。
式神には自我が宿って行くのがロマンですよねえ♪
おぉ~鬼が出て来ましたね~(*´ω`*)
妖達とばかり親しくなって(^^;
そろそろ頭の固い誰かさんにバレそう?笑
……黒龍がそんなヘマはしないかw
穂積が未だに気が付いてないのが謎ですねぇw
沢山の呪符は黒龍の力が外に漏れないようにするものなので案外外からの影響には弱いとか?w
茨城童子まさかの女の人だったのか!?
茨木童子が女性説は結構ありますよぉ
酒天童子と茨木童子とはかなりのビッグネームの鬼が会いに来ましたねぇ。彼等との出会いは譲羽ちゃんにどんな影響を与えるのか!?それともただ単に挨拶に来ただけなのか!?
次のお話が楽しみです!!
絶対に出したかったんですよ♪
とりあえずは挨拶に来ただけですねぇw
おぉ~い
そういや空蝉の術ばっか練習してましたね(;´д`)
譲羽、頑張って~q(*・ω・*)pファイト!
肝心なところが抜けてましたねぇw
朱里が盲目的に信じてるのは『黒龍』ではなく、『穂積』ではw
ようやく、ようやくですね~(*´ω`*)
誤字指摘ありがとうございます!修正しました
ようやくです(*´▽`*)
めっちゃ長かったですねぇ
044
>「そうだな、平家は貴族社会。~中略~戦になれば源氏に【分配】がどうしても~
→軍配?
朱里ちゃんたら……(;´д`)
緑龍の意見も聞いてみたいですね★
話の筋には関係ありませんが、玉藻の前が一押しです( *´艸`)♡
誤字指摘ありがとうございます!修正しました
朱里はどうしようもないですねえ
玉藻の前は私も一押しです♪
朱里ちゃん見事にブーメランやんけ(笑)現在進行形でサボってるのあんたのほうやろ(笑)というか、たかが陰陽師が緑龍より黒龍の事を詳しく知ってる訳ないのになぁ。
朱里は何をしたいんでしょうねw
サボっても穂積の印象が良くなることは無いと思うんですがね
緑龍のいう事を良く聞けば目も覚めそうなものですが、恋は盲目なんでしょう
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