四翼の鳳凰~運命の兄弟・足利尊氏と直義~

国香

文字の大きさ
13 / 13

あとがき

しおりを挟む
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

南北朝時代で短編という、無謀な挑戦をしました。思いつきで、頭の中では3日程で完成しました。

平安時代の名残もある南北朝時代ですので、笙をメインにしました。笙の血脉(鳳笙師伝相承)に尊氏・基氏(光王)父子の名もありますし。

陵王荒序を伝授されると、血脉に載りますが、これは秘曲なので、直義に笙を聴かせることがあったとすれば、荒序ではなく、別な曲のはずです。



それから、混沌とした時代であり、気持ちの悪い時代でもありました。その象徴として真言宗立川流を登場させました。

ご気分を悪くされた方、申し訳ありません。



そして。

尊氏の子・直冬ですが。

直冬の生年は不明ながら、1315、6年頃説があることから、このようなストーリーにしてみました。尊氏が11、2歳位の時の子ですか。だいぶ早熟ですが、有り得ないことではありませんけれども……。

ちなみに、高義は1317年頃亡くなったようです。



ついでながら。

北朝の光厳天皇の皇子・義仁親王の外祖母は登子の姉(種子)です。同じ光厳天皇の皇子の後光厳天皇の時代に、登子の娘(鶴王・頼子)は后妃になったようです、死後従一位を追贈されました。他にも登子の親戚が何人も後宮に入って宮様方を産んでいます。

この登子の親戚達は、啄木以下の琵琶の秘曲を伝授されたり、伝説の名器・玄象を演奏したり、箏の血脉に載る等、音楽の面でも重要な家柄でした。登子の甥(正親町忠季)や姪(徽安門院一条局)がその中心にいました。



最後に。実は光王の元服式は直義の死の前日で、しかもほんの数時間前です。

光王──基氏の元服の翌日に直義は亡くなりましたが、一年前、直義の息子・如意丸の死んだ翌日に高師直が死んでます。

光王の元服は如意丸の命日ということですか。しかも、光王は直義の養子にもなっているし、何なのでしょう。

如意丸が死に、翌日に師直が死んで。

翌年の如意丸の祥月命日に基氏が元服、翌日の師直の祥月命日に直義が死んで……
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

麗しき未亡人

石田空
現代文学
地方都市の市議の秘書の仕事は慌ただしい。市議の秘書を務めている康隆は、市民の冠婚葬祭をチェックしてはいつも市議代行として出かけている。 そんな中、葬式に参加していて光恵と毎回出会うことに気付く……。 他サイトにも掲載しております。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

M性に目覚めた若かりしころの思い出

kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。 一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...