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商業許可局で門前払いを食らったラテだったが、その心は全く折れていなかった。
むしろ、あの鉄仮面騎士団長アフォガートの完璧な指摘に、闘志を燃やしていた。
「見てらっしゃいな、鉄仮面。あなたをぎゃふんと言わせる、完璧な計画書を完成させてみせますわ!」
ラテは自室に籠り、メランジュ商会が持つありとあらゆる資料を取り寄せた。
気球の構造力学、食品衛生管理法、はては宣伝広告における心理学の論文まで。
彼女は、一度やると決めたらどこまでも突き詰める性格だった。
数日後。
膨大な資料と格闘していたラテは、ふとペンを置いた。
「……やはり、現場を見なければ分からないこともありますわね」
机上の空論だけでは、アフォガートを納得させることはできない。
ラテは、早速侍女のマロンを伴い、お忍びで街の市場へと繰り出した。
人々で賑わう大通り、活気のある市場。
ラテは、人々の流れ、人気の店の特徴、客層などを熱心に観察し、手にした手帳にメモを取っていく。
「ふむふむ。やはり、若い女性は見た目の可愛らしいスイーツに惹かれる傾向がありますわね。そして、家族連れは少し大きめで分け合えるものが人気のよう……」
ラテが熱心に分析していると、ふと、前方に黒い人影を見つけた。
見覚えのある、寸分の隙もない立ち姿。
雑踏の中でも、彼だけがまるで違う空気をまとっている。
(あ……!)
鉄仮面の騎士団長、アフォガート・フォン・シュヴァルツだった。
彼もまた、何かを探すように市場を歩いている。
ただし、私服ではなく、漆黒の騎士服のまま。
悪目立ちにもほどがある。
(なぜ、あの男がこんなところに?)
ラテは、とっさに柱の陰に隠れた。
あの男と顔を合わせるのは、まだ計画書が完成していない今、得策ではない。
しかし、アフォガートはまっすぐに、ある店の前で足を止めた。
それは、ラテが先日、彼とケーキを巡って争った『カフェ・ソレイユ』だった。
(まさか、またあのケーキを狙って……!?)
ラテが息を殺して見守っていると、アフォガートは店には入らず、店の周りをぐるりと歩き、何かを観察しているようだった。
建物の構造、客の出入り、周辺の警備状況。
その目は、甘いものを求める客のものではなく、まさしく騎士団長のそれだった。
「……何をしているのかしら」
ラテの呟きに、隣にいたマロンが答える。
「さあ……。ですが、シュヴァルツ騎士団長は、時折こうして自ら街を視察なさるそうですよ。王都の平和は、ご自身の目で確かめなければ気が済まない、と。本当に、お仕事熱心な方ですのね」
「仕事熱心……」
ラテは、アフォガートの横顔をじっと見つめた。
カフェでの無礼な態度はさておき、彼の仕事に対する姿勢は真摯そのものだ。
だからこそ、中途半端な計画書では、彼の許可が下りないのだろう。
(……少しだけ、見直しましたわ)
ラテがそんなことを考えていた、その時だった。
「きゃあ!」
市場の一角で、女性の短い悲鳴が上がった。
見ると、数人の柄の悪い男たちが、若い女性に絡んでいる。
いわゆる、チンピラというやつだ。
周囲の人々は、面倒事に関わりたくないのか、遠巻きに見ているだけ。
「さあ、お嬢ちゃん。俺たちと楽しいことしようぜ」
「いや、やめてください!」
その瞬間、黒い影が疾風のごとく動いた。
アフォガートだ。
ラテが「助けに入るのね!」と思った次の瞬間、予想外の光景が繰り広げられた。
「そこのあなた!」
チンピラたちと女性の間に割って入ったのは、アフォガートではなかった。
なんと、ラテ自身だったのだ。
彼女は、いつの間にか柱の陰から飛び出し、日傘をきりりと構えてチンピラたちの前に立ちはだかっていた。
「白昼堂々、か弱き女性に絡むなど、万死に値しますわよ?」
「ああん? なんだ、このお嬢ちゃんは。英雄ごっこか?」
チンピラの一人が、下品な笑みを浮かべてラテに手を伸ばす。
ラテは、その手をひらりとかわすと、持っていた日傘の先端で、男の鳩尾を正確に、しかし加減して、こつんと突いた。
「ぐふっ……!」
男は、変な声を上げてその場に蹲る。
「な、なんだとてめえ!」
仲間がやられ、逆上した残りの男たちが、一斉にラテに襲いかかろうとする。
(まずいわ、少しやりすぎたかしら!)
ラテが身構えた、その時だった。
彼女の前に、大きな黒い壁が立ちはだかった。
アフォガートだ。
彼は、剣を抜くことすらない。
ただ、そこに立っているだけ。
しかし、その体から発せられる圧倒的な威圧感に、チンピラたちは足を止めた。
「……王宮騎士団長、アフォガート・フォン・シュヴァルツだ」
低い、静かな声。
しかし、その声は市場の喧騒の中でも、不思議なほどよく響いた。
「……き、騎士団長!?」
チンピラたちの顔が、さっと青ざめる。
「公務執行妨害、及び、暴行未遂。以上の容疑で、貴様らを拘束する。……抵抗すれば、どうなるか分かるな?」
アフォガートが、黒曜石の瞳で静かに睨みつける。
その視線だけで、チンピラたちは戦意を喪失した。
彼らは、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
静寂が戻る。
「大丈夫か?」
アフォガートが、助けられた女性に声をかける。
そして、次にラテの方へと向き直った。
その鉄仮面には、かすかに呆れの色が浮かんでいるように見えた。
「……メランジュ公爵令嬢。なぜ、貴女がここに」
「それは、こちらのセリフですわ、騎士団長。市場調査ですのよ、市場調査」
ラテは、何事もなかったかのように、すまし顔で日傘をたたんだ。
「……無茶をする。万が一、怪我でもしたらどうするつもりだった」
「あら、ご心配なく。護身術くらい、公爵令嬢の嗜みですわ」
ラテはふんと胸を張る。
そんな彼女を見て、アフォガートは、今日初めて、人間らしい感情を表情に出した。
それは、深いため息だった。
「……とにかく、無事で何よりだ」
それだけ言うと、アフォガートは踵を返そうとする。
「お待ちになって、騎士団長」
ラテが、彼の背中に声をかけた。
「はい?」
「……先ほどは、その……助かりましたわ。礼を言います」
素直に頭を下げるラテに、アフォガートは少しだけ驚いたように目を見開いた。
「……当然のことをしたまでだ」
「いいえ。あなたは、わたくしが飛び出す前から、助けるつもりで動いていましたわね。そうでなければ、あんなに早く駆けつけられるはずがない」
ラテの指摘に、アフォガートは何も答えなかった。
「あなた、本当は、良い人なのでしょう?」
ラテが、じっと彼の瞳を見つめて尋ねる。
アフォガートは、初めて少しだけ狼狽えたように視線を逸らした。
「……さあな。俺は、職務を全うしているだけだ」
それだけ言い残すと、彼は今度こそ、雑踏の中へと消えていった。
残されたラテは、彼の去っていった方角を、しばらく見つめていた。
(鉄仮面で、朴念仁で、ケーキ泥棒で……そして、少しだけ、不器用な正義の味方、ね)
ラテの胸に、これまで感じたことのない、温かくて、少しだけむずがゆいような、不思議な感情が芽生え始めていた。
むしろ、あの鉄仮面騎士団長アフォガートの完璧な指摘に、闘志を燃やしていた。
「見てらっしゃいな、鉄仮面。あなたをぎゃふんと言わせる、完璧な計画書を完成させてみせますわ!」
ラテは自室に籠り、メランジュ商会が持つありとあらゆる資料を取り寄せた。
気球の構造力学、食品衛生管理法、はては宣伝広告における心理学の論文まで。
彼女は、一度やると決めたらどこまでも突き詰める性格だった。
数日後。
膨大な資料と格闘していたラテは、ふとペンを置いた。
「……やはり、現場を見なければ分からないこともありますわね」
机上の空論だけでは、アフォガートを納得させることはできない。
ラテは、早速侍女のマロンを伴い、お忍びで街の市場へと繰り出した。
人々で賑わう大通り、活気のある市場。
ラテは、人々の流れ、人気の店の特徴、客層などを熱心に観察し、手にした手帳にメモを取っていく。
「ふむふむ。やはり、若い女性は見た目の可愛らしいスイーツに惹かれる傾向がありますわね。そして、家族連れは少し大きめで分け合えるものが人気のよう……」
ラテが熱心に分析していると、ふと、前方に黒い人影を見つけた。
見覚えのある、寸分の隙もない立ち姿。
雑踏の中でも、彼だけがまるで違う空気をまとっている。
(あ……!)
鉄仮面の騎士団長、アフォガート・フォン・シュヴァルツだった。
彼もまた、何かを探すように市場を歩いている。
ただし、私服ではなく、漆黒の騎士服のまま。
悪目立ちにもほどがある。
(なぜ、あの男がこんなところに?)
ラテは、とっさに柱の陰に隠れた。
あの男と顔を合わせるのは、まだ計画書が完成していない今、得策ではない。
しかし、アフォガートはまっすぐに、ある店の前で足を止めた。
それは、ラテが先日、彼とケーキを巡って争った『カフェ・ソレイユ』だった。
(まさか、またあのケーキを狙って……!?)
ラテが息を殺して見守っていると、アフォガートは店には入らず、店の周りをぐるりと歩き、何かを観察しているようだった。
建物の構造、客の出入り、周辺の警備状況。
その目は、甘いものを求める客のものではなく、まさしく騎士団長のそれだった。
「……何をしているのかしら」
ラテの呟きに、隣にいたマロンが答える。
「さあ……。ですが、シュヴァルツ騎士団長は、時折こうして自ら街を視察なさるそうですよ。王都の平和は、ご自身の目で確かめなければ気が済まない、と。本当に、お仕事熱心な方ですのね」
「仕事熱心……」
ラテは、アフォガートの横顔をじっと見つめた。
カフェでの無礼な態度はさておき、彼の仕事に対する姿勢は真摯そのものだ。
だからこそ、中途半端な計画書では、彼の許可が下りないのだろう。
(……少しだけ、見直しましたわ)
ラテがそんなことを考えていた、その時だった。
「きゃあ!」
市場の一角で、女性の短い悲鳴が上がった。
見ると、数人の柄の悪い男たちが、若い女性に絡んでいる。
いわゆる、チンピラというやつだ。
周囲の人々は、面倒事に関わりたくないのか、遠巻きに見ているだけ。
「さあ、お嬢ちゃん。俺たちと楽しいことしようぜ」
「いや、やめてください!」
その瞬間、黒い影が疾風のごとく動いた。
アフォガートだ。
ラテが「助けに入るのね!」と思った次の瞬間、予想外の光景が繰り広げられた。
「そこのあなた!」
チンピラたちと女性の間に割って入ったのは、アフォガートではなかった。
なんと、ラテ自身だったのだ。
彼女は、いつの間にか柱の陰から飛び出し、日傘をきりりと構えてチンピラたちの前に立ちはだかっていた。
「白昼堂々、か弱き女性に絡むなど、万死に値しますわよ?」
「ああん? なんだ、このお嬢ちゃんは。英雄ごっこか?」
チンピラの一人が、下品な笑みを浮かべてラテに手を伸ばす。
ラテは、その手をひらりとかわすと、持っていた日傘の先端で、男の鳩尾を正確に、しかし加減して、こつんと突いた。
「ぐふっ……!」
男は、変な声を上げてその場に蹲る。
「な、なんだとてめえ!」
仲間がやられ、逆上した残りの男たちが、一斉にラテに襲いかかろうとする。
(まずいわ、少しやりすぎたかしら!)
ラテが身構えた、その時だった。
彼女の前に、大きな黒い壁が立ちはだかった。
アフォガートだ。
彼は、剣を抜くことすらない。
ただ、そこに立っているだけ。
しかし、その体から発せられる圧倒的な威圧感に、チンピラたちは足を止めた。
「……王宮騎士団長、アフォガート・フォン・シュヴァルツだ」
低い、静かな声。
しかし、その声は市場の喧騒の中でも、不思議なほどよく響いた。
「……き、騎士団長!?」
チンピラたちの顔が、さっと青ざめる。
「公務執行妨害、及び、暴行未遂。以上の容疑で、貴様らを拘束する。……抵抗すれば、どうなるか分かるな?」
アフォガートが、黒曜石の瞳で静かに睨みつける。
その視線だけで、チンピラたちは戦意を喪失した。
彼らは、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
静寂が戻る。
「大丈夫か?」
アフォガートが、助けられた女性に声をかける。
そして、次にラテの方へと向き直った。
その鉄仮面には、かすかに呆れの色が浮かんでいるように見えた。
「……メランジュ公爵令嬢。なぜ、貴女がここに」
「それは、こちらのセリフですわ、騎士団長。市場調査ですのよ、市場調査」
ラテは、何事もなかったかのように、すまし顔で日傘をたたんだ。
「……無茶をする。万が一、怪我でもしたらどうするつもりだった」
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ラテはふんと胸を張る。
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「……とにかく、無事で何よりだ」
それだけ言うと、アフォガートは踵を返そうとする。
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ラテが、彼の背中に声をかけた。
「はい?」
「……先ほどは、その……助かりましたわ。礼を言います」
素直に頭を下げるラテに、アフォガートは少しだけ驚いたように目を見開いた。
「……当然のことをしたまでだ」
「いいえ。あなたは、わたくしが飛び出す前から、助けるつもりで動いていましたわね。そうでなければ、あんなに早く駆けつけられるはずがない」
ラテの指摘に、アフォガートは何も答えなかった。
「あなた、本当は、良い人なのでしょう?」
ラテが、じっと彼の瞳を見つめて尋ねる。
アフォガートは、初めて少しだけ狼狽えたように視線を逸らした。
「……さあな。俺は、職務を全うしているだけだ」
それだけ言い残すと、彼は今度こそ、雑踏の中へと消えていった。
残されたラテは、彼の去っていった方角を、しばらく見つめていた。
(鉄仮面で、朴念仁で、ケーキ泥棒で……そして、少しだけ、不器用な正義の味方、ね)
ラテの胸に、これまで感じたことのない、温かくて、少しだけむずがゆいような、不思議な感情が芽生え始めていた。
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