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あの夜。セシリオが酔っ払いを一瞬で撃退して以来
わたくしは どうにも調子が狂っていた。
(『奇行が目立っても 俺の主だ』ですって…!)
(『奇行』の部分は万死に値するけれど…!)
(あの時の…あの冷徹な声と背中…)
「~~~っ!」
わたくしは自室のベッドの上で 枕に顔を埋めて足をバタバタさせる。
顔が熱い。
悪役令嬢たるもの 護衛騎士の一挙手一投足に 心を乱されてどうするのよ!
「お嬢様。朝食です」
「ひゃい!」
扉越しのセシリオの声に 裏返った返事をしてしまった。
わたくしは慌ててベッドから飛び起き 咳払いをする。
「い 入れ!入ることを許可しますわ!」
扉が開き セシリオが(いつもの)無表情でトレイを持って入ってくる。
(だめよカタリナ!意識してはだめ!)
(こいつは わたくしのポンコツ…いえ 奇行を記録する朴念仁なのよ!)
わたくしは必死に平静を装い 尊大に(いつも以上に)ふんぞり返る。
「ご苦労。
して!わたくしが命じた『悪の晩餐会』の準備は進んでいるのでしょうね!」
わたくしは潤沢な資金(デビル・ヴォルフの利益)を元手に
ついにあの忌々しいエドワードたちへの復讐計画を 再始動させたのだ。
「はっ。王都の一流楽団には すでに法外なギャラ()で打診済みです。
大陸中の食材も 順次この辺境に集結しつつあります」
「フフン!よろしいわ!
わたくしの晩餐会で あの二人の婚約披露パーティーなど 霞ませてくれるわ!」
「…ところで お嬢様」
セシリオがトレイを置きながら 静かに口を開く。
「王都で 少々奇妙な噂が広まっているのを ご存知でしょうか」
「王都の噂?
またわたくしが『聖女』だの『商才』だの言われているの?」
「いえ。お嬢様ではなく…
リリア・ブラウン嬢に関する噂です」
「…リリアですって?」
わたくしは眉をひそめた。
あの女狐の名前は聞くだけで気分が悪い。
「あの女が 何かやらかしたの?」
「『やらかした』というよりは…
どうやら 彼女『聖なる力』に目覚めた とのことです」
「はあ!?聖なる力!?」
わたくしは思わず素っ頓狂な声を上げた。
「あの女が!?
わたくしを差し置いて『聖女』と呼ばれるならまだしも(それも嫌だけど)
『聖なる力』ですって!?」
「はい。
『リリア様が祈りを捧げると 病が癒えた』
『リリア様が触れた水が 聖水に変わった』
『リリア様が微笑むと 枯れた花が咲いた』
…など」
「(うわ…)胡散臭いですわね…」
「エドワード王子は その『奇跡』を本物と信じ込み
『リリアこそは神に選ばれた真の聖女だ』と 王宮で触れ回っているそうです」
「フン!あの お花畑王子らしいわね!
どうせあの女狐が 姑息な手品でも使っているのでしょう!」
わたくしは鼻で笑い飛ばす。
『デビル・ヴォルフ』を開発した わたくし(商才の聖女)の方が よほど国益に貢献しているわ。
「…ですが お嬢様」
セシリオは表情を変えないまま 言葉を続ける。
その声には いつになく真剣な響きがあった。
「その『奇跡』が起こり始めてから
王都の経済が 奇妙な形で混乱している との報告も受けております」
「経済が…混乱?」
「はい。
リリア嬢が『聖水』と称して清めた水が 無料で配給され
王都の薬師たちが悲鳴を上げているとか」
「彼女が『神の恵み』と称して どこからか食料(パン)を際限なく出現させ
王都のパン屋が次々と店を畳んでいる とも」
「な…なんですって…?」
わたくしは パンをかじる手を止めた。
(無料のパン…?
それって…『施し(わたくしが失敗したやつ)』より 悪質じゃないの?)
「…セシリオ。
それ まさかとは思うけれど…」
「はい。
王都の商人筋からの(極秘の)情報によれば
リリア嬢のその力…
『モノの価値を 無に帰す』力ではないかと」
「価値を…無に…」
わたくしはゴクリと唾を飲んだ。
(病が癒えた のではなく そもそも『病気という価値(マイナス)』をゼロにした?)
(パンを生み出した のではなく『小麦の価値』をゼロにして 集めた?)
(それって…聖なる力というより…!)
わたくしが背筋に冷たいものを感じた その時。
ドタドタドタ!
廊下から けたたましい足音が近づいてきた。
「カタリナ!カタリナー!」
叔父上が(またしても)礼儀も何もなく 扉を蹴破らん勢いで入ってきた。
その手には 王家の紋章が入った手紙が握られている。
「叔父上!騒々しいですわよ!」
「それどころじゃないわい!
王都から 緊急の使者が来た!
そして エドワード王子から 親書(という名の脅迫状)だ!」
「エドワードから!?」
わたくしは叔父上から手紙をひったくる。
そこには あの忌々しい王子の筆跡で こう書かれていた。
『カタリナ!
お前が辺境で 不当に(!)利益を上げていることは知っている!
今 王都はリリアの聖なる力で 奇跡に満ち溢れている!
だが!奇跡にはコストがかかるのだ!
リリアが民を救えば救うほど 国庫から金が出ていく!(なぜだ!)
つきましては!
お前が『デビル・ヴォルフ』で稼いだ利益の全額を
『リリア聖女基金』に寄付するよう命じる!
これは 王子としての命令だ!
お前も『聖女(笑)』の端くれなら 喜んで差し出すだろう!
追伸:リリアは今日も可愛い』
「(ブチッ)」
わたくしは手紙を握りしめたまま
怒りのあまり 言葉も出なかった。
(こ の…)
(この…!!)
「ふ ざ け ん な ーーーーー!!」
わたくしの絶叫が 辺境の館(と周囲の山々)にこだました。
「誰が!どこの馬鹿が!
てめえの女の『奇跡(という名の経済破壊)』の後始末のために
わたくしが(血と汗と涙と鼻水と嘆きの匂いで)稼いだお金を 寄越すかーーー!」
わたくしは手紙をビリビリに破り捨てた。
「叔父上!その使者とやらはどこですの!?」
「お おう…客間だが…」
「セシリオ!行くわよ!」
「…はい。
(スッ)」
セシリオが わたくしに上着を差し出す。
その無表情な目が(気のせいか)
「やっと面白くなってきましたね お嬢様」と
言っているように見えた。
「フン!
わたくしの『悪の晩餐会』の前に
あの お花畑王子と 偽聖女の鼻をへし折ってやるわ!
王都に殴り込み(カチコミ)よ!」
こうして わたくしは
辺境の『商才の聖女(不本意)』として
王都の『偽聖女(本物)』と
対決すべく 立ち上がったのだった。
わたくしは どうにも調子が狂っていた。
(『奇行が目立っても 俺の主だ』ですって…!)
(『奇行』の部分は万死に値するけれど…!)
(あの時の…あの冷徹な声と背中…)
「~~~っ!」
わたくしは自室のベッドの上で 枕に顔を埋めて足をバタバタさせる。
顔が熱い。
悪役令嬢たるもの 護衛騎士の一挙手一投足に 心を乱されてどうするのよ!
「お嬢様。朝食です」
「ひゃい!」
扉越しのセシリオの声に 裏返った返事をしてしまった。
わたくしは慌ててベッドから飛び起き 咳払いをする。
「い 入れ!入ることを許可しますわ!」
扉が開き セシリオが(いつもの)無表情でトレイを持って入ってくる。
(だめよカタリナ!意識してはだめ!)
(こいつは わたくしのポンコツ…いえ 奇行を記録する朴念仁なのよ!)
わたくしは必死に平静を装い 尊大に(いつも以上に)ふんぞり返る。
「ご苦労。
して!わたくしが命じた『悪の晩餐会』の準備は進んでいるのでしょうね!」
わたくしは潤沢な資金(デビル・ヴォルフの利益)を元手に
ついにあの忌々しいエドワードたちへの復讐計画を 再始動させたのだ。
「はっ。王都の一流楽団には すでに法外なギャラ()で打診済みです。
大陸中の食材も 順次この辺境に集結しつつあります」
「フフン!よろしいわ!
わたくしの晩餐会で あの二人の婚約披露パーティーなど 霞ませてくれるわ!」
「…ところで お嬢様」
セシリオがトレイを置きながら 静かに口を開く。
「王都で 少々奇妙な噂が広まっているのを ご存知でしょうか」
「王都の噂?
またわたくしが『聖女』だの『商才』だの言われているの?」
「いえ。お嬢様ではなく…
リリア・ブラウン嬢に関する噂です」
「…リリアですって?」
わたくしは眉をひそめた。
あの女狐の名前は聞くだけで気分が悪い。
「あの女が 何かやらかしたの?」
「『やらかした』というよりは…
どうやら 彼女『聖なる力』に目覚めた とのことです」
「はあ!?聖なる力!?」
わたくしは思わず素っ頓狂な声を上げた。
「あの女が!?
わたくしを差し置いて『聖女』と呼ばれるならまだしも(それも嫌だけど)
『聖なる力』ですって!?」
「はい。
『リリア様が祈りを捧げると 病が癒えた』
『リリア様が触れた水が 聖水に変わった』
『リリア様が微笑むと 枯れた花が咲いた』
…など」
「(うわ…)胡散臭いですわね…」
「エドワード王子は その『奇跡』を本物と信じ込み
『リリアこそは神に選ばれた真の聖女だ』と 王宮で触れ回っているそうです」
「フン!あの お花畑王子らしいわね!
どうせあの女狐が 姑息な手品でも使っているのでしょう!」
わたくしは鼻で笑い飛ばす。
『デビル・ヴォルフ』を開発した わたくし(商才の聖女)の方が よほど国益に貢献しているわ。
「…ですが お嬢様」
セシリオは表情を変えないまま 言葉を続ける。
その声には いつになく真剣な響きがあった。
「その『奇跡』が起こり始めてから
王都の経済が 奇妙な形で混乱している との報告も受けております」
「経済が…混乱?」
「はい。
リリア嬢が『聖水』と称して清めた水が 無料で配給され
王都の薬師たちが悲鳴を上げているとか」
「彼女が『神の恵み』と称して どこからか食料(パン)を際限なく出現させ
王都のパン屋が次々と店を畳んでいる とも」
「な…なんですって…?」
わたくしは パンをかじる手を止めた。
(無料のパン…?
それって…『施し(わたくしが失敗したやつ)』より 悪質じゃないの?)
「…セシリオ。
それ まさかとは思うけれど…」
「はい。
王都の商人筋からの(極秘の)情報によれば
リリア嬢のその力…
『モノの価値を 無に帰す』力ではないかと」
「価値を…無に…」
わたくしはゴクリと唾を飲んだ。
(病が癒えた のではなく そもそも『病気という価値(マイナス)』をゼロにした?)
(パンを生み出した のではなく『小麦の価値』をゼロにして 集めた?)
(それって…聖なる力というより…!)
わたくしが背筋に冷たいものを感じた その時。
ドタドタドタ!
廊下から けたたましい足音が近づいてきた。
「カタリナ!カタリナー!」
叔父上が(またしても)礼儀も何もなく 扉を蹴破らん勢いで入ってきた。
その手には 王家の紋章が入った手紙が握られている。
「叔父上!騒々しいですわよ!」
「それどころじゃないわい!
王都から 緊急の使者が来た!
そして エドワード王子から 親書(という名の脅迫状)だ!」
「エドワードから!?」
わたくしは叔父上から手紙をひったくる。
そこには あの忌々しい王子の筆跡で こう書かれていた。
『カタリナ!
お前が辺境で 不当に(!)利益を上げていることは知っている!
今 王都はリリアの聖なる力で 奇跡に満ち溢れている!
だが!奇跡にはコストがかかるのだ!
リリアが民を救えば救うほど 国庫から金が出ていく!(なぜだ!)
つきましては!
お前が『デビル・ヴォルフ』で稼いだ利益の全額を
『リリア聖女基金』に寄付するよう命じる!
これは 王子としての命令だ!
お前も『聖女(笑)』の端くれなら 喜んで差し出すだろう!
追伸:リリアは今日も可愛い』
「(ブチッ)」
わたくしは手紙を握りしめたまま
怒りのあまり 言葉も出なかった。
(こ の…)
(この…!!)
「ふ ざ け ん な ーーーーー!!」
わたくしの絶叫が 辺境の館(と周囲の山々)にこだました。
「誰が!どこの馬鹿が!
てめえの女の『奇跡(という名の経済破壊)』の後始末のために
わたくしが(血と汗と涙と鼻水と嘆きの匂いで)稼いだお金を 寄越すかーーー!」
わたくしは手紙をビリビリに破り捨てた。
「叔父上!その使者とやらはどこですの!?」
「お おう…客間だが…」
「セシリオ!行くわよ!」
「…はい。
(スッ)」
セシリオが わたくしに上着を差し出す。
その無表情な目が(気のせいか)
「やっと面白くなってきましたね お嬢様」と
言っているように見えた。
「フン!
わたくしの『悪の晩餐会』の前に
あの お花畑王子と 偽聖女の鼻をへし折ってやるわ!
王都に殴り込み(カチコミ)よ!」
こうして わたくしは
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