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わたくしの『悪役令嬢の強欲演説』は 王都に即座に波紋を広げた。
「聞いたか?カタリナ嬢が 金貨一枚のパンを売り出したそうだ!」
「あの『デビル・ヴォルフ』の限定品だと?
リリア様の『無料パン』に飽きていたところだ!金ならある!」
わたくしが予想した通り
リリアの『無価値』な施しに 辟易していた王都の貴族や 富裕層。
彼らは 己の富を誇示する『価値』ある消費に飢えていた。
わたくしと職人ギルドが共同開発した『最高級(ラグジュアリー)ライン』は
飛ぶように売れた。
「『黄金のパン』!飛ぶように売れていきますぞ!」
「わがギルドの『五百年物のワイン(という触れ込み)』も完売だ!」
「カタリナ様!ドレスの注文が殺到しております!
『リリア様の古着()とは違う 本物のドレスを』と!」
職人ギルドは かつての絶望が嘘のように 活気を取り戻した。
職人たちは目を輝かせ 己の技術を(法外な値段で)提供することに 喜びを見出している。
「フフン!いい気味だわ!」
わたくしは王宮の一室(国王陛下がわたくしのために用意させた 経済対策室(という名のわたくしの城))で
金貨が詰まった箱を眺め ニヤリと笑う。
(悪役令嬢たるもの こうでなくては!
強欲に!傲慢に!
民衆(貴族)から金を巻き上げる!)
「お嬢様」
「なによセシリオ!わたくしの悪事()の成功を祝しに来たの?」
「いえ。エドワード王子が 少々おかしな動きを」
「あの お花畑王子が?」
わたくしは鼻で笑う。
わたくしが『高級路線』を打ち出して以来
リリアの『無料パン』に群がる民衆は 目に見えて減っていた。
(タダより 高いものへの憧れが勝ったらしい)
「エドワード王子は わたくしたちの行動を
『民を惑わす悪事だ』『カタリナが貴族を扇動して リリアの奇跡を邪魔している』と
父君である国王陛下に 泣きついたそうで」
「フン!泣きついてどうなるというのよ!」
「…結果として」
セシリオは(いつもの)無表情で 報告書を読み上げる。
「国王陛下に 逆にこっぴどく叱責された模様です」
「なんですって?」
---
その頃 王宮の執務室。
エドワードは 父である国王の前に立たされ 激しい叱責を受けていた。
「エドワード!お前は一体 何をしているのだ!」
「ち 父上!しかし!」
「しかし も へちま もない!
お前の婚約者(リリア)が『奇跡』とやらを始めてから
国庫がどうなっているか 見てみろ!」
国王が エドワードの顔面に 羊皮紙の束を叩きつける。
「税収が!激減しておる!
パン屋も 薬師も 織物ギルドも
皆 商売あがったりで 税金を納められぬと!」
「そ それは リリアが皆を無償で救っているからで…!」
「その『無償の救い』のせいで 国が滅びかけているのが分からんのか!」
国王は怒りに顔を赤くしている。
「見ろ!カタリナ嬢を!
あの子は辺境から戻るや否や
お前が殺した()職人たちに 活気を取り戻させた!」
「ぐっ…!」
「カタリナ嬢が『金貨一枚のパン』を売れば
パン職人が潤い 農家が潤い
その金で 貴族が『最高級のドレス』を買い
織物ギルドが潤う!
金が!回っているのだ!」
「カタリナは…!カタリナは強欲です!
民から金を巻き上げる 悪女です!」
エドワードは必死に反論する。
だが その声には 焦りの色が滲んでいた。
(なぜだ…?)
エドワードは理解できなかった。
リリアは『無償の愛』で 民に施しをしている。
カタリナは『強欲』に 民から金を巻き上げている。
どちらが正しく どちらが『聖女』かなんて 明らかなはずなのに。
(なぜ 父上はカタリナを褒め
リリアの力を認めないんだ…!)
「…エドワードよ」
国王が 疲れた声で言った。
「リリア嬢の力が 『無価値』にする力だということに
お前は いつまで気づかぬフリを続けるつもりだ?」
「ち 違います!リリアの力は奇跡です!」
「では聞くが」
「カタリナ嬢が『デビル・ヴォルフ』で稼いだ金は
『新たな橋』や『孤児院』という『価値』に変わった」
「リリア嬢が生み出した その『無料のパン』は
一体 どこから来た?
誰かの『小麦』の価値を 奪ったのではないのか?」
「そ それは…神の恵みです!」
「もうよい!」
国王は立ち上がる。
「カタリナ嬢の邪魔だけはするな!
分かったな!」
エドワードは唇を噛み締め 屈辱に耐えながら
執務室を後にするしかなかった。
(カタリナ…カタリナ…!)
(なぜ お前ばかりが父上に認められる!)
(リリアの力は素晴らしいんだ!
それを証明するためなら…!)
エドワードの焦りは
やがて 危険な方向へと 舵を切ろうとしていた。
---
一方 その頃。
わたくしの『経済対策室()』
わたくしは 金貨の山を前に
なぜか 頭を抱えていた。
「おかしいわ…!
絶対におかしいわよ!」
「何がでございますか お嬢様」
セシリオが(わたくしが開発させた『黄金のパン』の試作品を味見しながら)尋ねてくる。
「なぜ!わたくしが!
経済を立て直しているのですか!」
わたくしは絶叫した。
「わたくしは!
悪役令嬢として!
強欲に!傲慢に!
貴族から金を巻き上げる『悪事』を働いただけよ!?」
「はい。その『悪事』のおかげで
王都の死にかけていた経済が 見事に回り始めましたね。
おめでとうございます」
「おめでとうじゃないわよ!」
わたくしは金貨を掴み セシリオに投げつけようとして…(金貨がもったいないので)やめた。
「なぜ!わたくしの悪事が!
またしても『人助け』になってるのよ!
しかも 今度は『国を救う』レベルよ!?」
(辺境の『聖女』から
王都の『救国の聖女』にランクアップ()してしまうじゃないの!)
「これでは!あの偽聖女(リリア)より
わたくしの方が よっぽど『聖女』みたいじゃないの!」
わたくしが床を転げ回って悔しがっていると
セシリオは パンの最後の一口を飲み込み
静かに 紅茶を一口すすった。
「お嬢様」
「なによ!」
「もはや『商才の聖女』は
揺るぎない称号かと」
「(グサッ!)」
「それと 国王陛下より
『経済活性化の功労』として
お嬢様に(わたくしにも) ボーナスが出るとのことです」
「いりませんわ そんなものーーー!!」
悪役令嬢(わたくし)の絶叫と
王子(エドワード)の焦りが
王都の空で交錯する。
わたくしの(不本意な)活躍は
まだまだ 始まったばかりだった。
「聞いたか?カタリナ嬢が 金貨一枚のパンを売り出したそうだ!」
「あの『デビル・ヴォルフ』の限定品だと?
リリア様の『無料パン』に飽きていたところだ!金ならある!」
わたくしが予想した通り
リリアの『無価値』な施しに 辟易していた王都の貴族や 富裕層。
彼らは 己の富を誇示する『価値』ある消費に飢えていた。
わたくしと職人ギルドが共同開発した『最高級(ラグジュアリー)ライン』は
飛ぶように売れた。
「『黄金のパン』!飛ぶように売れていきますぞ!」
「わがギルドの『五百年物のワイン(という触れ込み)』も完売だ!」
「カタリナ様!ドレスの注文が殺到しております!
『リリア様の古着()とは違う 本物のドレスを』と!」
職人ギルドは かつての絶望が嘘のように 活気を取り戻した。
職人たちは目を輝かせ 己の技術を(法外な値段で)提供することに 喜びを見出している。
「フフン!いい気味だわ!」
わたくしは王宮の一室(国王陛下がわたくしのために用意させた 経済対策室(という名のわたくしの城))で
金貨が詰まった箱を眺め ニヤリと笑う。
(悪役令嬢たるもの こうでなくては!
強欲に!傲慢に!
民衆(貴族)から金を巻き上げる!)
「お嬢様」
「なによセシリオ!わたくしの悪事()の成功を祝しに来たの?」
「いえ。エドワード王子が 少々おかしな動きを」
「あの お花畑王子が?」
わたくしは鼻で笑う。
わたくしが『高級路線』を打ち出して以来
リリアの『無料パン』に群がる民衆は 目に見えて減っていた。
(タダより 高いものへの憧れが勝ったらしい)
「エドワード王子は わたくしたちの行動を
『民を惑わす悪事だ』『カタリナが貴族を扇動して リリアの奇跡を邪魔している』と
父君である国王陛下に 泣きついたそうで」
「フン!泣きついてどうなるというのよ!」
「…結果として」
セシリオは(いつもの)無表情で 報告書を読み上げる。
「国王陛下に 逆にこっぴどく叱責された模様です」
「なんですって?」
---
その頃 王宮の執務室。
エドワードは 父である国王の前に立たされ 激しい叱責を受けていた。
「エドワード!お前は一体 何をしているのだ!」
「ち 父上!しかし!」
「しかし も へちま もない!
お前の婚約者(リリア)が『奇跡』とやらを始めてから
国庫がどうなっているか 見てみろ!」
国王が エドワードの顔面に 羊皮紙の束を叩きつける。
「税収が!激減しておる!
パン屋も 薬師も 織物ギルドも
皆 商売あがったりで 税金を納められぬと!」
「そ それは リリアが皆を無償で救っているからで…!」
「その『無償の救い』のせいで 国が滅びかけているのが分からんのか!」
国王は怒りに顔を赤くしている。
「見ろ!カタリナ嬢を!
あの子は辺境から戻るや否や
お前が殺した()職人たちに 活気を取り戻させた!」
「ぐっ…!」
「カタリナ嬢が『金貨一枚のパン』を売れば
パン職人が潤い 農家が潤い
その金で 貴族が『最高級のドレス』を買い
織物ギルドが潤う!
金が!回っているのだ!」
「カタリナは…!カタリナは強欲です!
民から金を巻き上げる 悪女です!」
エドワードは必死に反論する。
だが その声には 焦りの色が滲んでいた。
(なぜだ…?)
エドワードは理解できなかった。
リリアは『無償の愛』で 民に施しをしている。
カタリナは『強欲』に 民から金を巻き上げている。
どちらが正しく どちらが『聖女』かなんて 明らかなはずなのに。
(なぜ 父上はカタリナを褒め
リリアの力を認めないんだ…!)
「…エドワードよ」
国王が 疲れた声で言った。
「リリア嬢の力が 『無価値』にする力だということに
お前は いつまで気づかぬフリを続けるつもりだ?」
「ち 違います!リリアの力は奇跡です!」
「では聞くが」
「カタリナ嬢が『デビル・ヴォルフ』で稼いだ金は
『新たな橋』や『孤児院』という『価値』に変わった」
「リリア嬢が生み出した その『無料のパン』は
一体 どこから来た?
誰かの『小麦』の価値を 奪ったのではないのか?」
「そ それは…神の恵みです!」
「もうよい!」
国王は立ち上がる。
「カタリナ嬢の邪魔だけはするな!
分かったな!」
エドワードは唇を噛み締め 屈辱に耐えながら
執務室を後にするしかなかった。
(カタリナ…カタリナ…!)
(なぜ お前ばかりが父上に認められる!)
(リリアの力は素晴らしいんだ!
それを証明するためなら…!)
エドワードの焦りは
やがて 危険な方向へと 舵を切ろうとしていた。
---
一方 その頃。
わたくしの『経済対策室()』
わたくしは 金貨の山を前に
なぜか 頭を抱えていた。
「おかしいわ…!
絶対におかしいわよ!」
「何がでございますか お嬢様」
セシリオが(わたくしが開発させた『黄金のパン』の試作品を味見しながら)尋ねてくる。
「なぜ!わたくしが!
経済を立て直しているのですか!」
わたくしは絶叫した。
「わたくしは!
悪役令嬢として!
強欲に!傲慢に!
貴族から金を巻き上げる『悪事』を働いただけよ!?」
「はい。その『悪事』のおかげで
王都の死にかけていた経済が 見事に回り始めましたね。
おめでとうございます」
「おめでとうじゃないわよ!」
わたくしは金貨を掴み セシリオに投げつけようとして…(金貨がもったいないので)やめた。
「なぜ!わたくしの悪事が!
またしても『人助け』になってるのよ!
しかも 今度は『国を救う』レベルよ!?」
(辺境の『聖女』から
王都の『救国の聖女』にランクアップ()してしまうじゃないの!)
「これでは!あの偽聖女(リリア)より
わたくしの方が よっぽど『聖女』みたいじゃないの!」
わたくしが床を転げ回って悔しがっていると
セシリオは パンの最後の一口を飲み込み
静かに 紅茶を一口すすった。
「お嬢様」
「なによ!」
「もはや『商才の聖女』は
揺るぎない称号かと」
「(グサッ!)」
「それと 国王陛下より
『経済活性化の功労』として
お嬢様に(わたくしにも) ボーナスが出るとのことです」
「いりませんわ そんなものーーー!!」
悪役令嬢(わたくし)の絶叫と
王子(エドワード)の焦りが
王都の空で交錯する。
わたくしの(不本意な)活躍は
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