25 / 28
25
しおりを挟む
「…さあ どうでしょうね」
セシリオは それだけ言うと
わたくしの(混乱の極みに達している)顔から すっと視線を外し
何事もなかったかのように 荷造り(わたくしのドレスの選別)を再開してしまった。
(な…!)
(なんなのよ この朴念仁は!)
わたくしは 顔にカッと血が上るのを感じた。
心臓は まだドクドクと うるさいくらいに鳴っている。
「ちょっ…!待ちなさいよ セシリオ!」
「はい。荷造りの手は止めておりませんが」
「そうじゃなくて!」
わたくしは彼の前に回り込み その両肩を掴んで(無理やり)わたくしの方を向かせた。
「今!あなた なんて言ったのよ!」
「『荷造りを続けませんと』と申しましたが」
「その前よ!『共犯者』とか!『パートナー』とか!」
「ああ…」
セシリオは わたくしの剣幕に(珍しく)たじろぐでもなく
ただ まっすぐにわたくしの目を見返してきた。
その耳は まだ ほんのりと赤い。
「お嬢様が 辺境で『悪の女帝』になられると仰るので
そのお手伝いを させていただこうかと」
「お手伝い…ですって?」
(『共犯者』が お手伝いなわけないでしょう!)
「はっきりおっしゃい!
わたくしの『奇行』に付き合うのが
もう『苦行』ではなくなった ということですの!?」
わたくしが詰め寄ると
セシリオは(ついに観念したかのように)
小さく 息を吐いた。
「…そうですね」
「え?」
「お嬢様が 卒業パーティーで盛大にズッコケられた あの日から」
(やめて!その記憶を掘り起こさないで!)
「お嬢様が 辺境で『嘆き』まみれになられた時も」
(やめなさい!)
「『聖女』と呼ばれて 絶叫された時も」
「(キーッ!)もういいわよ!」
「…いつからか」
セシリオは わたくしの両肩に
そっと 自分の手を重ねた。
剣ダコで硬くなった 大きな手だった。
「お嬢様の『奇行()』を 記録するのが
『苦行』ではなく
わたくしにとっての『日常』であり
…そして『喜び』になっておりました」
「(……!)」
(よ よろこび…!?)
「お嬢様の『悪事()』は いつもズレていて
計画性は皆無で
結果として 人々を幸せにしてしまう」
「(グサグサくるわね…!)」
「ですが その根底にある お嬢様の
(ご自分では気づいておられない)
真っ直ぐな『正しさ』と『優しさ』を」
「わたくしは 護衛騎士としてではなく
…一人の男として お慕い申し上げておりました」
「(……は…)」
(おした…い…?)
わたくしの頭は 今度こそ 真っ白になった。
思考が停止する。
(こ この朴念仁が!
わたくしを!?
あの『奇行』のわたくしを!?)
「…ですから」
セシリオは わたくしの手を握り
もう一度 まっすぐに わたくしを見つめた。
「『共犯者』として
お嬢様の生涯の『悪事(という名の人助け)』に
お供させては いただけませんか」
「……」
(…ああ)
(ダメだわ この男)
(最後の最後まで わたくしを『ポンコツな聖女()』扱いだわ!)
わたくしは 沸騰しきった頭で
なぜか 妙に冷静になった。
(わたくしとしたことが!)
(この朴念仁に まんまと主導権を握られるところだったわ!)
(わたくしは悪役令嬢よ!?
プロポーズ()されて『はい喜んで』なんて
そんなヒロインみたいな返事 できるわけないじゃないの!)
わたくしは セシリオの手を(勢いよく)振り払った。
「セシリオ・グレイ!」
「…はい」
セシリオが(少しだけ 傷ついたような顔をしたのを わたくしは見逃さなかったわ)
背筋を伸ばす。
「あなたの その申し出…」
「不本意ながら 悪くありませんわ!」
わたくしは(悪役令嬢として)ふんぞり返って 言い放った。
「(…不本意ながら)光栄です」
セシリオの口元が わずかに緩む。
「ですが!勘違いしないでちょうだい!」
わたくしはビシッと 彼を指差す。
「わたくしたちの関係は あくまで
『悪の組織』の ボス(わたくし)と
その腹心の部下(あなた)よ!」
「はい。承知しております」
「そして!
わたくしの『共犯者』になるということは!」
わたくしは机の上から
新しい羊皮紙(『黄金のパン』のレシピを書いていた裏紙)と
インク(金粉入り)をひったくった。
「それ相応の 覚悟が 必要ですわ!」
「…と 申されますと?」
「ここに サインなさい!」
わたくしは羊皮紙を セシリオの胸に叩きつける。
「『悪役令嬢カタリナ様 生涯の契約』よ!」
セシリオは 怪訝な顔で その羊皮紙を広げた。
「…ええと」
そこには わたくしの(興奮してミミズが這ったような)字で
こう書かれていた。
一、わたくしカタリナの『悪事(ビジネス)』に 生涯付き従うこと。
二、わたくしの『奇行』を『苦行日誌』に記録し 外部(特にお父様)に密告しないこと。
三、わたくし(ボス)より先に 死なないこと。
「……」
セシリオは 羊皮紙を読んだまま 固まった。
そして 次の瞬間。
「フッ…」
(わ 笑ったわ!)
(この朴念仁が!声を出して笑った!)
「ククク…!お嬢様」
「な なによ!わたくしは本気よ!」
わたくしは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「これは…『共犯者』への契約書というよりは…」
「うるさいわね!
サインするの!?しないの!?」
わたくしがインク瓶を突きつけると
セシリオは 笑いをこらえながら 羽ペンを受け取った。
「承知いたしました」
彼は羊皮紙の(レシピが書いていない方の)隅に
流れるような筆記体で 己の名を記した。
「ただし。二番目の項目(苦行日誌)は
『善処』させていただきます。
お嬢様の奇行…いえ 活躍を記録しないのは
歴史の損失ですので」
「なっ!やっぱり書く気じゃないの!」
「それと 三番目ですが」
セシリオはペンを置き
わたくしの手を(今度は優しく)取った。
「お嬢様こそ
蝶を追いかけて 側溝に落ちたり
カラスに威嚇されて 木から落ちたりするのは
おやめください」
「(ぐっ…!)」
「わたくし(共犯者)より先に いなくなられては
困りますので」
「(……!)」
(こ この…!朴念仁のくせに キザなことを!)
「よ よろしいわ!」
わたくしはその契約書()をひったくり 大事に懐にしまう。
「今日からあなたは!
わたくしカタリナ・フォン・ヴォルフの
唯一無二の『共犯者(という名の婚約者)』よ!」
「はい。お嬢様」
セシリオは そう言うと
わたくしが止める間もなく
わたくしの手の甲に
そっと 口づけを落とした。
「(ひゃ…!)」
わたくしが硬直している間に
セシリオは(またもや耳を赤くしながら)
荷造りに戻ってしまった。
「…荷造りを。
辺境への出発が 遅れます」
「(キーーーッ!)」
「逃げるんじゃないわよ この朴念仁!」
わたくしの絶叫と
セシリオの(隠しきれない)笑い声が
王都の部屋に 響き渡ったのだった。
セシリオは それだけ言うと
わたくしの(混乱の極みに達している)顔から すっと視線を外し
何事もなかったかのように 荷造り(わたくしのドレスの選別)を再開してしまった。
(な…!)
(なんなのよ この朴念仁は!)
わたくしは 顔にカッと血が上るのを感じた。
心臓は まだドクドクと うるさいくらいに鳴っている。
「ちょっ…!待ちなさいよ セシリオ!」
「はい。荷造りの手は止めておりませんが」
「そうじゃなくて!」
わたくしは彼の前に回り込み その両肩を掴んで(無理やり)わたくしの方を向かせた。
「今!あなた なんて言ったのよ!」
「『荷造りを続けませんと』と申しましたが」
「その前よ!『共犯者』とか!『パートナー』とか!」
「ああ…」
セシリオは わたくしの剣幕に(珍しく)たじろぐでもなく
ただ まっすぐにわたくしの目を見返してきた。
その耳は まだ ほんのりと赤い。
「お嬢様が 辺境で『悪の女帝』になられると仰るので
そのお手伝いを させていただこうかと」
「お手伝い…ですって?」
(『共犯者』が お手伝いなわけないでしょう!)
「はっきりおっしゃい!
わたくしの『奇行』に付き合うのが
もう『苦行』ではなくなった ということですの!?」
わたくしが詰め寄ると
セシリオは(ついに観念したかのように)
小さく 息を吐いた。
「…そうですね」
「え?」
「お嬢様が 卒業パーティーで盛大にズッコケられた あの日から」
(やめて!その記憶を掘り起こさないで!)
「お嬢様が 辺境で『嘆き』まみれになられた時も」
(やめなさい!)
「『聖女』と呼ばれて 絶叫された時も」
「(キーッ!)もういいわよ!」
「…いつからか」
セシリオは わたくしの両肩に
そっと 自分の手を重ねた。
剣ダコで硬くなった 大きな手だった。
「お嬢様の『奇行()』を 記録するのが
『苦行』ではなく
わたくしにとっての『日常』であり
…そして『喜び』になっておりました」
「(……!)」
(よ よろこび…!?)
「お嬢様の『悪事()』は いつもズレていて
計画性は皆無で
結果として 人々を幸せにしてしまう」
「(グサグサくるわね…!)」
「ですが その根底にある お嬢様の
(ご自分では気づいておられない)
真っ直ぐな『正しさ』と『優しさ』を」
「わたくしは 護衛騎士としてではなく
…一人の男として お慕い申し上げておりました」
「(……は…)」
(おした…い…?)
わたくしの頭は 今度こそ 真っ白になった。
思考が停止する。
(こ この朴念仁が!
わたくしを!?
あの『奇行』のわたくしを!?)
「…ですから」
セシリオは わたくしの手を握り
もう一度 まっすぐに わたくしを見つめた。
「『共犯者』として
お嬢様の生涯の『悪事(という名の人助け)』に
お供させては いただけませんか」
「……」
(…ああ)
(ダメだわ この男)
(最後の最後まで わたくしを『ポンコツな聖女()』扱いだわ!)
わたくしは 沸騰しきった頭で
なぜか 妙に冷静になった。
(わたくしとしたことが!)
(この朴念仁に まんまと主導権を握られるところだったわ!)
(わたくしは悪役令嬢よ!?
プロポーズ()されて『はい喜んで』なんて
そんなヒロインみたいな返事 できるわけないじゃないの!)
わたくしは セシリオの手を(勢いよく)振り払った。
「セシリオ・グレイ!」
「…はい」
セシリオが(少しだけ 傷ついたような顔をしたのを わたくしは見逃さなかったわ)
背筋を伸ばす。
「あなたの その申し出…」
「不本意ながら 悪くありませんわ!」
わたくしは(悪役令嬢として)ふんぞり返って 言い放った。
「(…不本意ながら)光栄です」
セシリオの口元が わずかに緩む。
「ですが!勘違いしないでちょうだい!」
わたくしはビシッと 彼を指差す。
「わたくしたちの関係は あくまで
『悪の組織』の ボス(わたくし)と
その腹心の部下(あなた)よ!」
「はい。承知しております」
「そして!
わたくしの『共犯者』になるということは!」
わたくしは机の上から
新しい羊皮紙(『黄金のパン』のレシピを書いていた裏紙)と
インク(金粉入り)をひったくった。
「それ相応の 覚悟が 必要ですわ!」
「…と 申されますと?」
「ここに サインなさい!」
わたくしは羊皮紙を セシリオの胸に叩きつける。
「『悪役令嬢カタリナ様 生涯の契約』よ!」
セシリオは 怪訝な顔で その羊皮紙を広げた。
「…ええと」
そこには わたくしの(興奮してミミズが這ったような)字で
こう書かれていた。
一、わたくしカタリナの『悪事(ビジネス)』に 生涯付き従うこと。
二、わたくしの『奇行』を『苦行日誌』に記録し 外部(特にお父様)に密告しないこと。
三、わたくし(ボス)より先に 死なないこと。
「……」
セシリオは 羊皮紙を読んだまま 固まった。
そして 次の瞬間。
「フッ…」
(わ 笑ったわ!)
(この朴念仁が!声を出して笑った!)
「ククク…!お嬢様」
「な なによ!わたくしは本気よ!」
わたくしは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「これは…『共犯者』への契約書というよりは…」
「うるさいわね!
サインするの!?しないの!?」
わたくしがインク瓶を突きつけると
セシリオは 笑いをこらえながら 羽ペンを受け取った。
「承知いたしました」
彼は羊皮紙の(レシピが書いていない方の)隅に
流れるような筆記体で 己の名を記した。
「ただし。二番目の項目(苦行日誌)は
『善処』させていただきます。
お嬢様の奇行…いえ 活躍を記録しないのは
歴史の損失ですので」
「なっ!やっぱり書く気じゃないの!」
「それと 三番目ですが」
セシリオはペンを置き
わたくしの手を(今度は優しく)取った。
「お嬢様こそ
蝶を追いかけて 側溝に落ちたり
カラスに威嚇されて 木から落ちたりするのは
おやめください」
「(ぐっ…!)」
「わたくし(共犯者)より先に いなくなられては
困りますので」
「(……!)」
(こ この…!朴念仁のくせに キザなことを!)
「よ よろしいわ!」
わたくしはその契約書()をひったくり 大事に懐にしまう。
「今日からあなたは!
わたくしカタリナ・フォン・ヴォルフの
唯一無二の『共犯者(という名の婚約者)』よ!」
「はい。お嬢様」
セシリオは そう言うと
わたくしが止める間もなく
わたくしの手の甲に
そっと 口づけを落とした。
「(ひゃ…!)」
わたくしが硬直している間に
セシリオは(またもや耳を赤くしながら)
荷造りに戻ってしまった。
「…荷造りを。
辺境への出発が 遅れます」
「(キーーーッ!)」
「逃げるんじゃないわよ この朴念仁!」
わたくしの絶叫と
セシリオの(隠しきれない)笑い声が
王都の部屋に 響き渡ったのだった。
2
あなたにおすすめの小説
辺境の侯爵令嬢、婚約破棄された夜に最強薬師スキルでざまぁします。
コテット
恋愛
侯爵令嬢リーナは、王子からの婚約破棄と義妹の策略により、社交界での地位も誇りも奪われた。
だが、彼女には誰も知らない“前世の記憶”がある。現代薬剤師として培った知識と、辺境で拾った“魔草”の力。
それらを駆使して、貴族社会の裏を暴き、裏切った者たちに“真実の薬”を処方する。
ざまぁの宴の先に待つのは、異国の王子との出会い、平穏な薬草庵の日々、そして新たな愛。
これは、捨てられた令嬢が世界を変える、痛快で甘くてスカッとする逆転恋愛譚。
婚約破棄された令嬢、冷酷と噂の王に拾われて溺愛される
ほーみ
恋愛
白い花びらが散る中、私は婚約者に手を振り払われた。
「もうお前とは終わりだ、リリアーナ。俺はセリーヌと結婚する」
――ああ、やっぱり。
そうなるとは思っていた。けれど、実際に言葉にされると胸が締め付けられる。
「そう……ですか。お幸せに」
「お前みたいな地味な令嬢といても退屈なんだよ。セリーヌのほうが愛らしいし、社交界でも人気だ」
婚約破棄!?なんですって??その後ろでほくそ笑む女をナデてやりたい位には感謝してる!
まと
恋愛
私、イヴリンは第一王子に婚約破棄された。
笑ってはダメ、喜んでは駄目なのよイヴリン!
でも後ろでほくそ笑むあなたは私の救世主!
貧乏人とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の英雄と結婚しました
ゆっこ
恋愛
――あの日、私は確かに笑われた。
「貧乏人とでも結婚すれば? 君にはそれくらいがお似合いだ」
王太子であるエドワード殿下の冷たい言葉が、まるで氷の刃のように胸に突き刺さった。
その場には取り巻きの貴族令嬢たちがいて、皆そろって私を見下ろし、くすくすと笑っていた。
――婚約破棄。
婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜
夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」
婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。
彼女は涙を見せず、静かに笑った。
──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。
「そなたに、我が祝福を授けよう」
神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。
だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。
──そして半年後。
隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、
ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。
「……この命、お前に捧げよう」
「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」
かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。
──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、
“氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。
婚約破棄?はい、どうぞお好きに!悪役令嬢は忙しいんです
ほーみ
恋愛
王国アスティリア最大の劇場──もとい、王立学園の大講堂にて。
本日上演されるのは、わたくしリリアーナ・ヴァレンティアを断罪する、王太子殿下主催の茶番劇である。
壇上には、舞台の主役を気取った王太子アレクシス。その隣には、純白のドレスをひらつかせた侯爵令嬢エリーナ。
そして観客席には、好奇心で目を輝かせる学生たち。ざわめき、ひそひそ声、侮蔑の視線。
ふふ……完璧な舞台準備ね。
「リリアーナ・ヴァレンティア! そなたの悪行はすでに暴かれた!」
王太子の声が響く。
元使用人の公爵様は、不遇の伯爵令嬢を愛してやまない。
碧野葉菜
恋愛
フランチェスカ家の伯爵令嬢、アンジェリカは、両親と妹にいない者として扱われ、地下室の部屋で一人寂しく暮らしていた。
そんな彼女の孤独を癒してくれたのは、使用人のクラウスだけ。
彼がいなくなってからというもの、アンジェリカは生きる気力すら失っていた。
そんなある日、フランチェスカ家が破綻し、借金を返すため、アンジェリカは娼館に売られそうになる。
しかし、突然現れたブリオット公爵家からの使者に、縁談を持ちかけられる。
戸惑いながらブリオット家に連れられたアンジェリカ、そこで再会したのはなんと、幼い頃離れ離れになったクラウスだった――。
8年の時を経て、立派な紳士に成長した彼は、アンジェリカを妻にすると強引に迫ってきて――!?
執着系年下美形公爵×不遇の無自覚美人令嬢の、西洋貴族溺愛ストーリー!
悪役令嬢として断罪された聖女様は復讐する
青の雀
恋愛
公爵令嬢のマリアベルーナは、厳しい母の躾により、完ぺきな淑女として生まれ育つ。
両親は政略結婚で、父は母以外の女性を囲っていた。
母の死後1年も経たないうちに、その愛人を公爵家に入れ、同い年のリリアーヌが異母妹となった。
リリアーヌは、自分こそが公爵家の一人娘だと言わんばかりにわが物顔で振る舞いマリアベルーナに迷惑をかける。
マリアベルーナには、5歳の頃より婚約者がいて、第1王子のレオンハルト殿下も、次第にリリアーヌに魅了されてしまい、ついには婚約破棄されてしまう。
すべてを失ったマリアベルーナは悲しみのあまり、修道院へ自ら行く。
修道院で聖女様に覚醒して……
大慌てになるレオンハルトと公爵家の人々は、なんとかマリアベルーナに戻ってきてもらおうとあの手この手を画策するが
マリアベルーナを巡って、各国で戦争が起こるかもしれない
完ぺきな淑女の上に、完ぺきなボディライン、完ぺきなお妃教育を持った聖女様は、自由に羽ばたいていく
今回も短編です
誰と結ばれるかは、ご想像にお任せします♡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる