伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ

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第52話:開かぬ扉

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一方、その頃、東側通路を進むレオン一行はというと、地下へと続く階段を降っていた。

「今のところ、危険な様子はないが、慎重にに進んで行こう」

先頭を歩く兵士達に後続からレオンが声をかける。階段を降り、地下に降りた先には、重厚な扉が道を塞いでいる。見た感じは、金属製の無骨な造り。

「扉を開かなければ、先には進めない様だな。」

兵士が押し引きしても、扉はまったく開く様子はない。

「施錠されている様だ。仕方ない、一度ホールへ戻ろう」
レオンの指示で一行はホールへ引き返す事にした。

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しばらくして、ホールに、全員がそろう。
一度、各班の報告を聞き情報をまとめる事にした。

東側は居住区の様で、生活していた様子が見てとれた。特に気になる点は無かったのだが、最後の部屋に、違和感を感じたところ、隠し部屋を発見。古い文献と鍵をみつけた。

西側は一本道で部屋は無く、地下へ続く階段があった。降りた先には、金属製の扉で道が塞がっており、施錠されて先へは進めなかった。

…だとすれば子爵が、回収してきた鍵が扉の鍵なのではないか。

そして、羊皮紙を解読していたアリシアが、報告する。
「この羊皮紙に書かれているのは、たぶん日記ね。こう書いてあるわ」

『魔族にこの施設の存在が知られてしまったようだ。ここが悪用されれば、我が国のみならず他国までもが平和を脅かされる可能性が高い。そのため、ここを封印することを決めた。いつの日かこの施設が役立てられる時が来ることを願い、我が子孫にその未来を託す。-   セオドア・モンクロワ -』

読み上げたアリシアは、続けて言った。
「おそらくだけど、私のご先祖さまの可能性が高い気がするわ。初代のグランディア国王と一緒に魔族と戦った、ご先祖さまの名前は、リサンドラ・モンクロアというの。我が家に、この施設の情報が伝わってなかったという事は、意図的に歴史に記さなかった可能性もあるわね」

「今ある情報だけでは、この施設が何なのか、分からないわ。地下の扉が、見つけた鍵で開くか、試してみましょう」

一部の人間をホールに残して、一団は地下の扉へ向かう事にした。




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