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第三話:光と影
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カイさんの後について、私は石造りの長い廊下を歩いていた。
ひんやりとした空気が肌を撫でる。
高い天井には等間隔に魔法の光(カイさん曰く『魔光石』というらしい)が埋め込まれていて、昼間のように明るいけれど、どこか無機質で冷たい印象を受けた。
コツ、コツ、というカイさんのブーツの音と、私の頼りない足音だけが響く。
時折、私たちとは違う服装の人たち、侍女のような格好の女性や、カイさんと同じように武装した兵士とすれ違う。
彼らは一様にカイさんに敬礼すると、私の方を一瞥し、すぐに目を逸らす。
その視線には、好奇心や、あるいは侮蔑のような色が混じっているように感じられて、私は俯きがちに歩くしかなかった。
(やっぱり、私は歓迎されてないんだ……)
『外れ』。
その言葉が、見えない烙印のように背中に張り付いている気がする。
しばらく歩くと、カイさんはある一つの扉の前で立ち止まった。
他の扉と比べても、特に飾り気のないシンプルな木製の扉だ。
「ここが、今日から君が使う部屋だ」
カイさんは鍵を取り出し、扉を開ける。
ギィ、と重い音を立てて開いた先の部屋は、思った通り、広くはなかった。
ベッドと、小さな木のテーブル、椅子が一つ。
それに、服などをしまうための簡素な棚があるだけ。
窓は一つあるけれど、鉄格子のようなものが嵌められていて、外の景色はよく見えない。
それでも、掃除は行き届いているようで、清潔感はあった。
「……ありがとうございます」
他に言う言葉も見つからず、小さくお礼を言う。
カイさんは部屋の中には入らず、入口に立ったまま私に視線を向けた。
「いくつか、伝えておくことがある」
「はい」
「まず、食事はこの部屋で摂ってもらう。
一日三回、時間になれば侍女が運んでくる」
「……」
「許可なく、この部屋から勝手に出ることは禁じる。
特に、神殿や王族の居住区域には絶対に近づかないように」
「……はい」
まるで、囚人への言い渡しみたいだ。
まあ、実際、監視下に置かれているのだから、似たようなものかもしれないけれど。
「君の世話係として、侍女を一人つける。
何か必要なものがあれば、その侍女を通して申し出るように。
ただし、要求がすべて通ると思うな」
「……わかりました」
事務的な説明は、まだ続く。
その時だった。
廊下の向こうから、パタパタと軽い足音と、楽しそうな話し声が聞こえてきた。
声の主は、複数人の女性のようだ。
「まあ、聖女様! 本日はどちらへ?」
「ふふ、少し庭園をお散歩しようと思いまして」
「まあ、素敵ですわ! お供させていただきます!」
「ありがとうございます。皆さんといると、心が安らぎますわ」
扉の隙間から、廊下の様子を窺う。
数人の華やかなドレスを着た侍女たちに囲まれ、優雅に歩いている少女がいた。
歳は、私と同じくらいだろうか。
ふわふわとした明るい栗色の髪に、愛らしい顔立ち。
純白の、繊細なレースが施されたドレスを身に纏っている。
彼女が、カイさんの言っていた『本物の聖女』なのだろう。
侍女たちは、彼女に満面の笑みを向け、甲斐甲斐しく世話を焼いている。
その光景は、まるで物語の中のお姫様のようだった。
(……あの人が、聖女様……)
私とは、何もかもが違う。
歓迎され、大切にされ、きらびやかな服を着て、笑顔に囲まれている。
翻って、私は?
くすんだ麻のワンピースを着て、薄暗い質素な部屋に閉じ込められ、『外れ』と呼ばれ、監視される。
ズキリ、と胸の奥が痛んだ。
羨ましい、とか、妬ましい、とか、そういう単純な感情ではない。
もっと、どうしようもない虚しさと、理不尽さに対する静かな怒りのようなものが、心の底から湧き上がってくるのを感じた。
聖女様の一行が通り過ぎ、廊下が再び静寂を取り戻す。
カイさんは、その様子を特に気にする風でもなく、話を続けた。
「……以上だ。何か質問は?」
「いえ……特に、ありません」
今の私に、何を聞く気力があるというのだろう。
「そうか。では、俺はこれで失礼する。
侍女は後ほど寄越そう」
そう言って、カイさんは部屋の扉を閉めようとした。
「あの!」
思わず、呼び止めてしまう。
カイさんは、少し訝しげな表情で私を見た。
「……何だ?」
「その……どうして、私をここに……?
王命、だとおっしゃいましたけど……『外れ』の私なんて、本当は邪魔なんじゃないですか……?」
放っておけばいい。
あるいは、言葉通り、どこかへ追放してしまえば。
どうして、わざわざ部屋を与えて、監視下に置いてまで、生かしておくのだろうか。
カイさんは、しばらく黙って私を見ていた。
その紫色の瞳の奥の色は、読み取れない。
「……王命は王命だ。
それに……」
彼は、わずかに視線を逸らす。
「君のような『迷い人』を無下に扱うのは、この国の流儀ではない。
たとえ、それが『外れ』であったとしても、だ」
それだけ言うと、カイさんは今度こそ扉を閉めた。
バタン、という音と共に、鍵をかける音が響く。
部屋に、再び一人きりになる。
カイさんの最後の言葉が、頭の中に残っていた。
(迷い人を無下に扱わない……?)
それが本心からの言葉なのか、それともただの建前なのかは分からない。
でも、少しだけ、ほんの少しだけ、息がしやすくなったような気がした。
ベッドに腰を下ろす。
ギシリ、と軋む音がした。
窓の外を見ても、見えるのは灰色の空と、どこかの建物の壁だけ。
本当に、異世界に来てしまったんだ、と改めて実感する。
(これから、どうしよう……)
帰れないのなら、ここで生きていくしかない。
『外れ』で、何の力もなくて、誰からも必要とされなくても。
このまま、おとなしく監視されて、ただ息をしているだけで終わるなんて、嫌だ。
(見てろ、って……誰に言うでもないけど……)
悔しさが、涙の代わりに込み上げてくる。
あの聖女様みたいにはなれないだろう。
カイさんだって、私のことなんて、厄介な迷い子くらいにしか思っていないかもしれない。
それでも。
(何か、私にできることが、あるかもしれない……)
根拠のない、小さな決意。
それは、暗い部屋の中で見つけた、ほんの僅かな光のようだった。
テーブルの上に、一冊の本が置かれているのに気づいた。
手に取ってみると、それは革で装丁された、古い日記帳のようなものだった。
表紙には、何も書かれていない。
恐る恐るページを開いてみると――そこに書かれていたのは、見慣れた日本語だった。
『×月×日 今日も、空は灰色だった。元の世界に帰りたい』
それは、私と同じように、この世界に迷い込んだ誰かの記録なのだろうか。
心臓が、少しだけドキドキと音を立て始めた。
ひんやりとした空気が肌を撫でる。
高い天井には等間隔に魔法の光(カイさん曰く『魔光石』というらしい)が埋め込まれていて、昼間のように明るいけれど、どこか無機質で冷たい印象を受けた。
コツ、コツ、というカイさんのブーツの音と、私の頼りない足音だけが響く。
時折、私たちとは違う服装の人たち、侍女のような格好の女性や、カイさんと同じように武装した兵士とすれ違う。
彼らは一様にカイさんに敬礼すると、私の方を一瞥し、すぐに目を逸らす。
その視線には、好奇心や、あるいは侮蔑のような色が混じっているように感じられて、私は俯きがちに歩くしかなかった。
(やっぱり、私は歓迎されてないんだ……)
『外れ』。
その言葉が、見えない烙印のように背中に張り付いている気がする。
しばらく歩くと、カイさんはある一つの扉の前で立ち止まった。
他の扉と比べても、特に飾り気のないシンプルな木製の扉だ。
「ここが、今日から君が使う部屋だ」
カイさんは鍵を取り出し、扉を開ける。
ギィ、と重い音を立てて開いた先の部屋は、思った通り、広くはなかった。
ベッドと、小さな木のテーブル、椅子が一つ。
それに、服などをしまうための簡素な棚があるだけ。
窓は一つあるけれど、鉄格子のようなものが嵌められていて、外の景色はよく見えない。
それでも、掃除は行き届いているようで、清潔感はあった。
「……ありがとうございます」
他に言う言葉も見つからず、小さくお礼を言う。
カイさんは部屋の中には入らず、入口に立ったまま私に視線を向けた。
「いくつか、伝えておくことがある」
「はい」
「まず、食事はこの部屋で摂ってもらう。
一日三回、時間になれば侍女が運んでくる」
「……」
「許可なく、この部屋から勝手に出ることは禁じる。
特に、神殿や王族の居住区域には絶対に近づかないように」
「……はい」
まるで、囚人への言い渡しみたいだ。
まあ、実際、監視下に置かれているのだから、似たようなものかもしれないけれど。
「君の世話係として、侍女を一人つける。
何か必要なものがあれば、その侍女を通して申し出るように。
ただし、要求がすべて通ると思うな」
「……わかりました」
事務的な説明は、まだ続く。
その時だった。
廊下の向こうから、パタパタと軽い足音と、楽しそうな話し声が聞こえてきた。
声の主は、複数人の女性のようだ。
「まあ、聖女様! 本日はどちらへ?」
「ふふ、少し庭園をお散歩しようと思いまして」
「まあ、素敵ですわ! お供させていただきます!」
「ありがとうございます。皆さんといると、心が安らぎますわ」
扉の隙間から、廊下の様子を窺う。
数人の華やかなドレスを着た侍女たちに囲まれ、優雅に歩いている少女がいた。
歳は、私と同じくらいだろうか。
ふわふわとした明るい栗色の髪に、愛らしい顔立ち。
純白の、繊細なレースが施されたドレスを身に纏っている。
彼女が、カイさんの言っていた『本物の聖女』なのだろう。
侍女たちは、彼女に満面の笑みを向け、甲斐甲斐しく世話を焼いている。
その光景は、まるで物語の中のお姫様のようだった。
(……あの人が、聖女様……)
私とは、何もかもが違う。
歓迎され、大切にされ、きらびやかな服を着て、笑顔に囲まれている。
翻って、私は?
くすんだ麻のワンピースを着て、薄暗い質素な部屋に閉じ込められ、『外れ』と呼ばれ、監視される。
ズキリ、と胸の奥が痛んだ。
羨ましい、とか、妬ましい、とか、そういう単純な感情ではない。
もっと、どうしようもない虚しさと、理不尽さに対する静かな怒りのようなものが、心の底から湧き上がってくるのを感じた。
聖女様の一行が通り過ぎ、廊下が再び静寂を取り戻す。
カイさんは、その様子を特に気にする風でもなく、話を続けた。
「……以上だ。何か質問は?」
「いえ……特に、ありません」
今の私に、何を聞く気力があるというのだろう。
「そうか。では、俺はこれで失礼する。
侍女は後ほど寄越そう」
そう言って、カイさんは部屋の扉を閉めようとした。
「あの!」
思わず、呼び止めてしまう。
カイさんは、少し訝しげな表情で私を見た。
「……何だ?」
「その……どうして、私をここに……?
王命、だとおっしゃいましたけど……『外れ』の私なんて、本当は邪魔なんじゃないですか……?」
放っておけばいい。
あるいは、言葉通り、どこかへ追放してしまえば。
どうして、わざわざ部屋を与えて、監視下に置いてまで、生かしておくのだろうか。
カイさんは、しばらく黙って私を見ていた。
その紫色の瞳の奥の色は、読み取れない。
「……王命は王命だ。
それに……」
彼は、わずかに視線を逸らす。
「君のような『迷い人』を無下に扱うのは、この国の流儀ではない。
たとえ、それが『外れ』であったとしても、だ」
それだけ言うと、カイさんは今度こそ扉を閉めた。
バタン、という音と共に、鍵をかける音が響く。
部屋に、再び一人きりになる。
カイさんの最後の言葉が、頭の中に残っていた。
(迷い人を無下に扱わない……?)
それが本心からの言葉なのか、それともただの建前なのかは分からない。
でも、少しだけ、ほんの少しだけ、息がしやすくなったような気がした。
ベッドに腰を下ろす。
ギシリ、と軋む音がした。
窓の外を見ても、見えるのは灰色の空と、どこかの建物の壁だけ。
本当に、異世界に来てしまったんだ、と改めて実感する。
(これから、どうしよう……)
帰れないのなら、ここで生きていくしかない。
『外れ』で、何の力もなくて、誰からも必要とされなくても。
このまま、おとなしく監視されて、ただ息をしているだけで終わるなんて、嫌だ。
(見てろ、って……誰に言うでもないけど……)
悔しさが、涙の代わりに込み上げてくる。
あの聖女様みたいにはなれないだろう。
カイさんだって、私のことなんて、厄介な迷い子くらいにしか思っていないかもしれない。
それでも。
(何か、私にできることが、あるかもしれない……)
根拠のない、小さな決意。
それは、暗い部屋の中で見つけた、ほんの僅かな光のようだった。
テーブルの上に、一冊の本が置かれているのに気づいた。
手に取ってみると、それは革で装丁された、古い日記帳のようなものだった。
表紙には、何も書かれていない。
恐る恐るページを開いてみると――そこに書かれていたのは、見慣れた日本語だった。
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