12 / 33
第十二話:三ヶ月後の約束
しおりを挟む
カイさんが次に私の部屋を訪れたのは、それから数日後のことだった。
扉が開く音に、私は深呼吸を一つして、書き留めておいた羊皮紙を手に、椅子から立ち上がった。
心臓は、早鐘のように打っているけれど、もう迷いはなかった。
「カイ様。ご報告したいことがあります」
私の決意のこもった声に、カイさんは少しだけ意外そうな表情を見せたが、すぐにいつもの冷静な顔つきに戻った。
「……聞こう」
彼は部屋に入り、私が差し出した羊皮紙を受け取る。
そこには、私が解読したメッセージが、震える文字で書き記されていた。
『双月食の夜、月の祭壇にて、真実の扉が開かれん。ただし、道には守り人がいる。心せよ』
カイさんは、そのメッセージに静かに目を通した。
彼の表情からは、何の感情も読み取れない。
まるで、そこに何が書かれていようと、驚きはしない、とでも言うように。
「……月の暦から、解読したのですね」
「はい。カイ様がくださったヒントのおかげです」
「……よく、やった」
カイさんは、短くそう言った。
その言葉は、私の努力を認めてくれているようで、少しだけ胸が熱くなる。
でも、感傷に浸っている場合ではない。
私は、彼に聞かなければならないことがある。
「カイ様。このメッセージについて、教えてください。
『真実の扉』とは、一体何なのですか?
そして、『守り人』とは……?」
私の問いかけに、カイさんはゆっくりと顔を上げた。
その紫色の瞳が、私を真っ直ぐに見据える。
「……君が、それを知る必要はない」
「! そんな……!」
「それは、古代から存在する、危険な言い伝えだ。
興味本位で首を突っ込むべき領域ではない」
彼の声は、冷たく、有無を言わせない響きを持っていた。
でも、私はここで引き下がるわけにはいかなかった。
「興味本位ではありません!
これは、私にとって……もしかしたら、元の世界に帰るための、唯一の手がかりかもしれないんです!」
思わず、声が大きくなる。
「お願いします、カイ様! 教えてください!
双月食は、いつ起こるのですか?
月の祭壇は、どこにあるのですか?」
必死の訴えに、カイさんはしばらくの間、黙っていた。
彼の視線は、私を見ているようで、どこか遠くを見ているようでもあった。
やがて、彼は重い口を開いた。
「……次の双月食は、三ヶ月後だ」
「み、三ヶ月後……」
思ったよりも、近い。
でも、三ヶ月しかない、とも言える。
「だが、言っておくが、だからといって君が行けるわけではない。
忘却の森の奥にある月の祭壇は、王国騎士団ですら容易には近づけない危険地帯だ。
ましてや、君のような非力な娘が行けば、生きては戻れん」
「非力、だから……諦めろ、と……?」
「そうだ。
無謀な望みは捨てることだ。
それが、君のためでもある」
カイさんの言葉は、正論なのかもしれない。
私は、何の力も持たない、異世界に迷い込んだだけの、ただの女の子だ。
危険な森の奥にあるという祭壇へ、行けるはずがない。
でも。
「……嫌です」
私は、はっきりと答えた。
「諦めません。
たとえ、今は非力でも……三ヶ月あれば、何か変われるかもしれない。
いえ、変わってみせます」
真っ直ぐに、カイさんの目を見返す。
もう、俯いているだけの私ではない。
「だから、教えてください。
私に、チャンスをください」
私の強い視線を受けて、カイさんは、初めて少しだけ、その表情を揺らがせたように見えた。
驚き、戸惑い、そして……何か別の、読み取れない感情。
彼は、ふっと息を吐くと、壁に寄りかかった。
「……分からんな、君は」
「……」
「なぜ、そこまでして、危険に飛び込もうとする?」
「……帰りたいからです。
元の世界に、家族のところに……。
でも、それだけじゃありません」
私は、言葉を探す。
「このまま、何もできずに、誰かに守られて生きていくだけなのは、嫌なんです。
自分の運命くらい、自分で切り開きたい……。
たとえ、それがどんなに無謀なことだとしても」
私の言葉を聞き終えると、カイさんはしばらくの間、目を閉じていた。
そして、再び目を開けた時、その瞳には、先ほどとは違う、何か決意のような光が宿っていた。
「……よかろう」
「え……?」
「君の覚悟が、本物かどうか……試させてもらう」
カイさんは、そう言うと、私に向き直った。
「これから、君に新たな課題を与える。
それは、これまでのような知識の習得だけではない。
この世界で生き抜くための、最低限の力……魔力の基礎と、それを扱う術だ」
「ま、魔力の……?」
「ああ。君にどれほどの素質があるかは未知数だが、やらなければ何も始まらん。
俺が、直接指導する」
カイさんが、私に、魔法を……?
信じられない申し出に、私はただ、呆然と彼を見つめることしかできなかった。
「ただし、勘違いするな。
これは、君が月の祭壇へ行くことを許可するという意味ではない。
あくまで、君の生存確率を、ほんの少しでも上げるための措置だ。
そして……」
カイさんの声が、少しだけ低くなる。
「もし、君が俺の指導についてこれなければ……あるいは、途中で音を上げることがあれば、その時は、月の祭壇のことは、きっぱりと忘れろ。
それが、条件だ」
それは、厳しいけれど、今の私にとっては、望外のチャンスだった。
「……はい! 受けます!
絶対に、ついていきます!」
私は、力強く頷いた。
ちょうどその時、城の外から、鐘の音が厳かに鳴り響いてきた。
ゴォン……ゴォン……。
それは、聖女様の浄化の儀式が、いよいよ始まろうとしている合図だった。
城内の空気も、一気に張り詰めたものに変わるのが、部屋の中にいても感じられる。
カイさんも、窓の外に視線を向けた。
その横顔には、儀式の成功を祈るというよりは、何か別の、複雑な憂いのようなものが浮かんでいるように見えた。
「……始まるか」
彼は、小さく呟くと、私に向き直った。
「訓練は、明日からだ。
覚悟しておくことだな」
そう言い残し、カイさんは部屋を出て行った。
おそらく、彼も儀式に立ち会うのだろう。
一人残された部屋で、私は窓に駆け寄り、外の様子を窺った。
遠くに見える神殿の方角が、淡い光に包まれているように見える。
聖女様の儀式は、どうなるのだろうか。
そして、明日から始まる、カイさんとの訓練。
三ヶ月後の、双月食。
月の祭壇。
未来は、まだ霧の中だ。
でも、やるべきことは、はっきりと見えた。
私の、本当の戦いが、これから始まるのだ。
扉が開く音に、私は深呼吸を一つして、書き留めておいた羊皮紙を手に、椅子から立ち上がった。
心臓は、早鐘のように打っているけれど、もう迷いはなかった。
「カイ様。ご報告したいことがあります」
私の決意のこもった声に、カイさんは少しだけ意外そうな表情を見せたが、すぐにいつもの冷静な顔つきに戻った。
「……聞こう」
彼は部屋に入り、私が差し出した羊皮紙を受け取る。
そこには、私が解読したメッセージが、震える文字で書き記されていた。
『双月食の夜、月の祭壇にて、真実の扉が開かれん。ただし、道には守り人がいる。心せよ』
カイさんは、そのメッセージに静かに目を通した。
彼の表情からは、何の感情も読み取れない。
まるで、そこに何が書かれていようと、驚きはしない、とでも言うように。
「……月の暦から、解読したのですね」
「はい。カイ様がくださったヒントのおかげです」
「……よく、やった」
カイさんは、短くそう言った。
その言葉は、私の努力を認めてくれているようで、少しだけ胸が熱くなる。
でも、感傷に浸っている場合ではない。
私は、彼に聞かなければならないことがある。
「カイ様。このメッセージについて、教えてください。
『真実の扉』とは、一体何なのですか?
そして、『守り人』とは……?」
私の問いかけに、カイさんはゆっくりと顔を上げた。
その紫色の瞳が、私を真っ直ぐに見据える。
「……君が、それを知る必要はない」
「! そんな……!」
「それは、古代から存在する、危険な言い伝えだ。
興味本位で首を突っ込むべき領域ではない」
彼の声は、冷たく、有無を言わせない響きを持っていた。
でも、私はここで引き下がるわけにはいかなかった。
「興味本位ではありません!
これは、私にとって……もしかしたら、元の世界に帰るための、唯一の手がかりかもしれないんです!」
思わず、声が大きくなる。
「お願いします、カイ様! 教えてください!
双月食は、いつ起こるのですか?
月の祭壇は、どこにあるのですか?」
必死の訴えに、カイさんはしばらくの間、黙っていた。
彼の視線は、私を見ているようで、どこか遠くを見ているようでもあった。
やがて、彼は重い口を開いた。
「……次の双月食は、三ヶ月後だ」
「み、三ヶ月後……」
思ったよりも、近い。
でも、三ヶ月しかない、とも言える。
「だが、言っておくが、だからといって君が行けるわけではない。
忘却の森の奥にある月の祭壇は、王国騎士団ですら容易には近づけない危険地帯だ。
ましてや、君のような非力な娘が行けば、生きては戻れん」
「非力、だから……諦めろ、と……?」
「そうだ。
無謀な望みは捨てることだ。
それが、君のためでもある」
カイさんの言葉は、正論なのかもしれない。
私は、何の力も持たない、異世界に迷い込んだだけの、ただの女の子だ。
危険な森の奥にあるという祭壇へ、行けるはずがない。
でも。
「……嫌です」
私は、はっきりと答えた。
「諦めません。
たとえ、今は非力でも……三ヶ月あれば、何か変われるかもしれない。
いえ、変わってみせます」
真っ直ぐに、カイさんの目を見返す。
もう、俯いているだけの私ではない。
「だから、教えてください。
私に、チャンスをください」
私の強い視線を受けて、カイさんは、初めて少しだけ、その表情を揺らがせたように見えた。
驚き、戸惑い、そして……何か別の、読み取れない感情。
彼は、ふっと息を吐くと、壁に寄りかかった。
「……分からんな、君は」
「……」
「なぜ、そこまでして、危険に飛び込もうとする?」
「……帰りたいからです。
元の世界に、家族のところに……。
でも、それだけじゃありません」
私は、言葉を探す。
「このまま、何もできずに、誰かに守られて生きていくだけなのは、嫌なんです。
自分の運命くらい、自分で切り開きたい……。
たとえ、それがどんなに無謀なことだとしても」
私の言葉を聞き終えると、カイさんはしばらくの間、目を閉じていた。
そして、再び目を開けた時、その瞳には、先ほどとは違う、何か決意のような光が宿っていた。
「……よかろう」
「え……?」
「君の覚悟が、本物かどうか……試させてもらう」
カイさんは、そう言うと、私に向き直った。
「これから、君に新たな課題を与える。
それは、これまでのような知識の習得だけではない。
この世界で生き抜くための、最低限の力……魔力の基礎と、それを扱う術だ」
「ま、魔力の……?」
「ああ。君にどれほどの素質があるかは未知数だが、やらなければ何も始まらん。
俺が、直接指導する」
カイさんが、私に、魔法を……?
信じられない申し出に、私はただ、呆然と彼を見つめることしかできなかった。
「ただし、勘違いするな。
これは、君が月の祭壇へ行くことを許可するという意味ではない。
あくまで、君の生存確率を、ほんの少しでも上げるための措置だ。
そして……」
カイさんの声が、少しだけ低くなる。
「もし、君が俺の指導についてこれなければ……あるいは、途中で音を上げることがあれば、その時は、月の祭壇のことは、きっぱりと忘れろ。
それが、条件だ」
それは、厳しいけれど、今の私にとっては、望外のチャンスだった。
「……はい! 受けます!
絶対に、ついていきます!」
私は、力強く頷いた。
ちょうどその時、城の外から、鐘の音が厳かに鳴り響いてきた。
ゴォン……ゴォン……。
それは、聖女様の浄化の儀式が、いよいよ始まろうとしている合図だった。
城内の空気も、一気に張り詰めたものに変わるのが、部屋の中にいても感じられる。
カイさんも、窓の外に視線を向けた。
その横顔には、儀式の成功を祈るというよりは、何か別の、複雑な憂いのようなものが浮かんでいるように見えた。
「……始まるか」
彼は、小さく呟くと、私に向き直った。
「訓練は、明日からだ。
覚悟しておくことだな」
そう言い残し、カイさんは部屋を出て行った。
おそらく、彼も儀式に立ち会うのだろう。
一人残された部屋で、私は窓に駆け寄り、外の様子を窺った。
遠くに見える神殿の方角が、淡い光に包まれているように見える。
聖女様の儀式は、どうなるのだろうか。
そして、明日から始まる、カイさんとの訓練。
三ヶ月後の、双月食。
月の祭壇。
未来は、まだ霧の中だ。
でも、やるべきことは、はっきりと見えた。
私の、本当の戦いが、これから始まるのだ。
0
あなたにおすすめの小説
「無能な妻」と蔑まれた令嬢は、離婚後に隣国の王子に溺愛されました。
腐ったバナナ
恋愛
公爵令嬢アリアンナは、魔力を持たないという理由で、夫である侯爵エドガーから無能な妻と蔑まれる日々を送っていた。
魔力至上主義の貴族社会で価値を見いだされないことに絶望したアリアンナは、ついに離婚を決断。
多額の慰謝料と引き換えに、無能な妻という足枷を捨て、自由な平民として辺境へと旅立つ。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
悪役令嬢は廃墟農園で異世界婚活中!~離婚したら最強農業スキルで貴族たちが求婚してきますが、元夫が邪魔で困ってます~
黒崎隼人
ファンタジー
「君との婚約を破棄し、離婚を宣言する!」
皇太子である夫から突きつけられた突然の別れ。
悪役令嬢の濡れ衣を着せられ追放された先は、誰も寄りつかない最果ての荒れ地だった。
――最高の農業パラダイスじゃない!
前世の知識を活かし、リネットの農業革命が今、始まる!
美味しい作物で村を潤し、国を救い、気づけば各国の貴族から求婚の嵐!?
なのに、なぜか私を捨てたはずの元夫が、いつも邪魔ばかりしてくるんですけど!
「離婚から始まる、最高に輝く人生!」
農業スキル全開で国を救い、不器用な元夫を振り回す、痛快!逆転ラブコメディ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる