22 / 33
第二十二話:共鳴する光、迫る試練
しおりを挟む
日記帳の裏に隠された、あの微細な刻印。
それが、ほんの一瞬だけれど、光を放った。
あの現象が、私の頭から離れなかった。
あれは、一体何だったのだろうか。
(私の魔力に反応した……?)
あの時、私は訓練で魔力を高めた直後だった。
もしかしたら、近くにある魔力に、あの刻印が共鳴したのかもしれない。
だとしたら、それは何を意味するのだろう。
私は、自分の部屋で、こっそりと試してみることにした。
日記帳を開き、刻印のあるページに意識を集中させる。
そして、訓練の時のように、ゆっくりと自分の魔力を引き出し、そのページに近づけてみる。
すると――。
(……光った……!)
前回よりも、はっきりと。
刻印が、淡い銀色の光を放っている。
そして、それだけではない。
刻印が光ると同時に、私の体の中にある魔力も、まるで呼びかけに応えるかのように、微かに震え、温かさを増すのを感じるのだ。
(……共鳴……してる……?)
信じられない現象だった。
この刻印……『星詠みの民』の紋章の一部とされるものが、私の魔力と反応し合っている。
それは、まさか……私が、あの一族と、何か関係があるということ……?
(そんなはず……ないよね……?)
私は、日本の、ごく普通の家庭で育った。
異世界の古代民族の血なんて、流れているはずがない。
だとしたら、あの本の記述にあった、もう一つの可能性。
『……特定の血筋や、あるいは『星の巡り』の下に生まれた者……』
星の巡り……。
私が生まれた時の星の配置が、たまたま、『星詠みの民』と同じだった、ということ……?
そんな偶然が、本当にあるのだろうか。
どちらにしても、この事実は、私にとって、大きな意味を持つのかもしれない。
もしかしたら、『制御の腕輪』の適合者である可能性が……?
(……カイ様に、話すべきだ……)
この現象を、私一人で抱え込んでいても、何も分からない。
それに、もしこれが本当なら、月の祭壇へ行くことの意味も、危険性も、大きく変わってくるかもしれない。
私は、次の訓練の時に、カイ様に全てを打ち明ける決意をした。
その決意を胸に臨んだ訓練は、より実践的なものへと移行していた。
「今日は、動く的を狙ってもらう」
カイさんが用意したのは、彼が魔力で作った、不規則に動く小さな光の的だった。
静止している的に当てるのとは、訳が違う。
「くっ……!」
何度、魔力弾を放っても、光の的はひらりひらりとかわしてしまう。
目で追うだけでも大変なのに、それに合わせて魔力弾を放つなんて、至難の業だ。
「動きを予測しろ。そして、魔力弾の速度も意識しろ。ただ放つだけでは当たらん」
カイさんの厳しい声が飛ぶ。
さらに、彼は「今度は、これを防いでみろ」と言って、私に向かって、ごく軽い魔力の衝撃波のようなものを放ってきた。
「きゃっ!?」
慌てて『魔力障壁』を展開する。
なんとか防ぐことはできたけれど、障壁は大きく揺らぎ、すぐに消えてしまった。
「……反応速度も、障壁の強度も、まだまだだな」
模擬戦闘のような訓練。
それは、これまで以上に、私の体力と精神力を削っていった。
実戦の難しさを、身をもって痛感する。
月の祭壇へ行くには、忘却の森を抜けなければならないのだ。
こんなレベルでは、魔物に出会ったら、ひとたまりもないだろう。
一方、城の中では、宰相親子が失脚した後始末が進んでいた。
新たな宰相が任命され、エルンストが関わっていた不正の調査も本格化しているらしい。
しかし、聖女不在による瘴気の増加は、依然として深刻な問題となっていた。
「神官たちが、代わりの浄化の儀式を試みているらしいが、あまり効果がないそうだ」
「そりゃあ、聖女様の力には敵わないだろう……」
「これから、どうなるんだろうな……」
兵士たちの不安げな会話が聞こえてくる。
国全体が、見えない脅威に晒され始めているのかもしれない。
そんな中で、私の存在が、少しずつ、城の一部の人々の間で注目され始めている、という気配も感じていた。
カイ様が保護し、直々に訓練をつけている、謎の異世界人の娘。
特に、聖女がいなくなった今、私が何らかの力を持っているのではないか、と期待するような、あるいは、警戒するような視線を感じることが、時々あった。
(……私の立場も、変わっていくのかな……)
それは、少しだけ不安なことでもあった。
今はまだ、カイさんの庇護の下で、比較的静かに過ごせているけれど、いつまでもそうではいられないのかもしれない。
その日の訓練が終わった後、私は意を決して、カイさんに切り出した。
「あの、カイ様。ご報告したいことが……いえ、ご相談したいことがあります」
私の真剣な表情に、カイさんも何かを感じ取ったのか、黙って頷いた。
私は、日記帳の裏に隠されていた刻印のこと、それが『星詠みの民』の紋章の一部である可能性、そして、私の魔力に反応して光ること、共鳴するような感覚があることを、全て正直に話した。
カイさんは、黙って私の話を聞いていた。
その表情は、驚いているようでもあり、何かを納得しているようでもあった。
私が話し終えると、彼はしばらくの間、何かを考えるように沈黙していた。
そして、やがて、重々しく口を開いた。
「……やはり、そうか……」
「え……?」
「君が、最初にこの城に来た時、そして、魔力を感知した時……僅かだが、感じていた。
君の魔力には、普通の人間とは違う、何か……古代の、あるいは星々の響きのようなものが混じっている、と」
「!」
カイさんは、気づいていたんだ……!
「その刻印が、君の魔力と共鳴するというのなら……君が『星詠みの民』の血を引いているか、あるいは、極めて稀な『星の巡り』の下に生まれた、特別な存在である可能性は、高いだろうな」
「……特別な、存在……」
「そうだ。そして、それは……君が『制御の腕輪』の適合者である可能性をも、示唆している」
カイさんの言葉に、私の心臓が大きく跳ねた。
適合者……私が?
「だが、ユキ。それは、決して喜ばしいことばかりではない」
彼の声が、厳しくなる。
「『制御の腕輪』は、強大な力を持つが故に、危険な遺物だ。
そして、『星詠みの民』もまた、その力故に、歴史から姿を消したと言われている。
君がその力に目覚めれば……あるいは、その力を手にすれば、計り知れない危険が、君の身に降りかかることになるだろう」
カイさんの紫色の瞳が、強い光を帯びて、私を見据える。
「それでも、君は、月の祭壇へ行くと言うのか?」
試すような、問いかけ。
私は、迷わなかった。
「はい。行きます。
危険なのは、覚悟の上です。
私には、確かめなければならないことがあるから」
私の決意を聞くと、カイさんは、ふっと息を吐き、そして、覚悟を決めたような顔つきになった。
「……分かった。ならば、俺も、覚悟を決めよう」
「え?」
「双月食まで、残り一ヶ月と十日。
それまでに、君に、最低限、忘却の森で生き残るための戦闘技術を叩き込む。
これまでの訓練とは、比べ物にならんほど、厳しくなるぞ」
「……!」
「それが、君を月の祭壇へ送り出すための、俺なりの……いや、俺自身の、覚悟だ」
カイさんの言葉は、重く、そして、熱かった。
彼は、私の無謀な挑戦を、ただ見ているだけではなく、共に戦ってくれるつもりなのかもしれない。
「……はい! よろしくお願いします!」
私は、背筋を伸ばし、力強く答えた。
目の前に立ちはだかる試練は、大きい。
でも、今の私には、信頼できる師匠と、そして、共に歩んでくれるかもしれない存在がいる。
そして、私自身の内に秘められた、未知の可能性も。
双月食の夜まで、あと、わずか。
私の運命が、大きく動き出そうとしていた。
それが、ほんの一瞬だけれど、光を放った。
あの現象が、私の頭から離れなかった。
あれは、一体何だったのだろうか。
(私の魔力に反応した……?)
あの時、私は訓練で魔力を高めた直後だった。
もしかしたら、近くにある魔力に、あの刻印が共鳴したのかもしれない。
だとしたら、それは何を意味するのだろう。
私は、自分の部屋で、こっそりと試してみることにした。
日記帳を開き、刻印のあるページに意識を集中させる。
そして、訓練の時のように、ゆっくりと自分の魔力を引き出し、そのページに近づけてみる。
すると――。
(……光った……!)
前回よりも、はっきりと。
刻印が、淡い銀色の光を放っている。
そして、それだけではない。
刻印が光ると同時に、私の体の中にある魔力も、まるで呼びかけに応えるかのように、微かに震え、温かさを増すのを感じるのだ。
(……共鳴……してる……?)
信じられない現象だった。
この刻印……『星詠みの民』の紋章の一部とされるものが、私の魔力と反応し合っている。
それは、まさか……私が、あの一族と、何か関係があるということ……?
(そんなはず……ないよね……?)
私は、日本の、ごく普通の家庭で育った。
異世界の古代民族の血なんて、流れているはずがない。
だとしたら、あの本の記述にあった、もう一つの可能性。
『……特定の血筋や、あるいは『星の巡り』の下に生まれた者……』
星の巡り……。
私が生まれた時の星の配置が、たまたま、『星詠みの民』と同じだった、ということ……?
そんな偶然が、本当にあるのだろうか。
どちらにしても、この事実は、私にとって、大きな意味を持つのかもしれない。
もしかしたら、『制御の腕輪』の適合者である可能性が……?
(……カイ様に、話すべきだ……)
この現象を、私一人で抱え込んでいても、何も分からない。
それに、もしこれが本当なら、月の祭壇へ行くことの意味も、危険性も、大きく変わってくるかもしれない。
私は、次の訓練の時に、カイ様に全てを打ち明ける決意をした。
その決意を胸に臨んだ訓練は、より実践的なものへと移行していた。
「今日は、動く的を狙ってもらう」
カイさんが用意したのは、彼が魔力で作った、不規則に動く小さな光の的だった。
静止している的に当てるのとは、訳が違う。
「くっ……!」
何度、魔力弾を放っても、光の的はひらりひらりとかわしてしまう。
目で追うだけでも大変なのに、それに合わせて魔力弾を放つなんて、至難の業だ。
「動きを予測しろ。そして、魔力弾の速度も意識しろ。ただ放つだけでは当たらん」
カイさんの厳しい声が飛ぶ。
さらに、彼は「今度は、これを防いでみろ」と言って、私に向かって、ごく軽い魔力の衝撃波のようなものを放ってきた。
「きゃっ!?」
慌てて『魔力障壁』を展開する。
なんとか防ぐことはできたけれど、障壁は大きく揺らぎ、すぐに消えてしまった。
「……反応速度も、障壁の強度も、まだまだだな」
模擬戦闘のような訓練。
それは、これまで以上に、私の体力と精神力を削っていった。
実戦の難しさを、身をもって痛感する。
月の祭壇へ行くには、忘却の森を抜けなければならないのだ。
こんなレベルでは、魔物に出会ったら、ひとたまりもないだろう。
一方、城の中では、宰相親子が失脚した後始末が進んでいた。
新たな宰相が任命され、エルンストが関わっていた不正の調査も本格化しているらしい。
しかし、聖女不在による瘴気の増加は、依然として深刻な問題となっていた。
「神官たちが、代わりの浄化の儀式を試みているらしいが、あまり効果がないそうだ」
「そりゃあ、聖女様の力には敵わないだろう……」
「これから、どうなるんだろうな……」
兵士たちの不安げな会話が聞こえてくる。
国全体が、見えない脅威に晒され始めているのかもしれない。
そんな中で、私の存在が、少しずつ、城の一部の人々の間で注目され始めている、という気配も感じていた。
カイ様が保護し、直々に訓練をつけている、謎の異世界人の娘。
特に、聖女がいなくなった今、私が何らかの力を持っているのではないか、と期待するような、あるいは、警戒するような視線を感じることが、時々あった。
(……私の立場も、変わっていくのかな……)
それは、少しだけ不安なことでもあった。
今はまだ、カイさんの庇護の下で、比較的静かに過ごせているけれど、いつまでもそうではいられないのかもしれない。
その日の訓練が終わった後、私は意を決して、カイさんに切り出した。
「あの、カイ様。ご報告したいことが……いえ、ご相談したいことがあります」
私の真剣な表情に、カイさんも何かを感じ取ったのか、黙って頷いた。
私は、日記帳の裏に隠されていた刻印のこと、それが『星詠みの民』の紋章の一部である可能性、そして、私の魔力に反応して光ること、共鳴するような感覚があることを、全て正直に話した。
カイさんは、黙って私の話を聞いていた。
その表情は、驚いているようでもあり、何かを納得しているようでもあった。
私が話し終えると、彼はしばらくの間、何かを考えるように沈黙していた。
そして、やがて、重々しく口を開いた。
「……やはり、そうか……」
「え……?」
「君が、最初にこの城に来た時、そして、魔力を感知した時……僅かだが、感じていた。
君の魔力には、普通の人間とは違う、何か……古代の、あるいは星々の響きのようなものが混じっている、と」
「!」
カイさんは、気づいていたんだ……!
「その刻印が、君の魔力と共鳴するというのなら……君が『星詠みの民』の血を引いているか、あるいは、極めて稀な『星の巡り』の下に生まれた、特別な存在である可能性は、高いだろうな」
「……特別な、存在……」
「そうだ。そして、それは……君が『制御の腕輪』の適合者である可能性をも、示唆している」
カイさんの言葉に、私の心臓が大きく跳ねた。
適合者……私が?
「だが、ユキ。それは、決して喜ばしいことばかりではない」
彼の声が、厳しくなる。
「『制御の腕輪』は、強大な力を持つが故に、危険な遺物だ。
そして、『星詠みの民』もまた、その力故に、歴史から姿を消したと言われている。
君がその力に目覚めれば……あるいは、その力を手にすれば、計り知れない危険が、君の身に降りかかることになるだろう」
カイさんの紫色の瞳が、強い光を帯びて、私を見据える。
「それでも、君は、月の祭壇へ行くと言うのか?」
試すような、問いかけ。
私は、迷わなかった。
「はい。行きます。
危険なのは、覚悟の上です。
私には、確かめなければならないことがあるから」
私の決意を聞くと、カイさんは、ふっと息を吐き、そして、覚悟を決めたような顔つきになった。
「……分かった。ならば、俺も、覚悟を決めよう」
「え?」
「双月食まで、残り一ヶ月と十日。
それまでに、君に、最低限、忘却の森で生き残るための戦闘技術を叩き込む。
これまでの訓練とは、比べ物にならんほど、厳しくなるぞ」
「……!」
「それが、君を月の祭壇へ送り出すための、俺なりの……いや、俺自身の、覚悟だ」
カイさんの言葉は、重く、そして、熱かった。
彼は、私の無謀な挑戦を、ただ見ているだけではなく、共に戦ってくれるつもりなのかもしれない。
「……はい! よろしくお願いします!」
私は、背筋を伸ばし、力強く答えた。
目の前に立ちはだかる試練は、大きい。
でも、今の私には、信頼できる師匠と、そして、共に歩んでくれるかもしれない存在がいる。
そして、私自身の内に秘められた、未知の可能性も。
双月食の夜まで、あと、わずか。
私の運命が、大きく動き出そうとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
「無能な妻」と蔑まれた令嬢は、離婚後に隣国の王子に溺愛されました。
腐ったバナナ
恋愛
公爵令嬢アリアンナは、魔力を持たないという理由で、夫である侯爵エドガーから無能な妻と蔑まれる日々を送っていた。
魔力至上主義の貴族社会で価値を見いだされないことに絶望したアリアンナは、ついに離婚を決断。
多額の慰謝料と引き換えに、無能な妻という足枷を捨て、自由な平民として辺境へと旅立つ。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
悪役令嬢は廃墟農園で異世界婚活中!~離婚したら最強農業スキルで貴族たちが求婚してきますが、元夫が邪魔で困ってます~
黒崎隼人
ファンタジー
「君との婚約を破棄し、離婚を宣言する!」
皇太子である夫から突きつけられた突然の別れ。
悪役令嬢の濡れ衣を着せられ追放された先は、誰も寄りつかない最果ての荒れ地だった。
――最高の農業パラダイスじゃない!
前世の知識を活かし、リネットの農業革命が今、始まる!
美味しい作物で村を潤し、国を救い、気づけば各国の貴族から求婚の嵐!?
なのに、なぜか私を捨てたはずの元夫が、いつも邪魔ばかりしてくるんですけど!
「離婚から始まる、最高に輝く人生!」
農業スキル全開で国を救い、不器用な元夫を振り回す、痛快!逆転ラブコメディ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる