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第七話『水の底の誓い』
その5 海が、堕ちる。
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★第七話『水の底の誓い』
その5 海が、堕ちる。
teller:彩雪=ウォーカー
14歳って、みんなが思ってるほど子どもじゃないと思うの。
そりゃあわたしはどちらかというと夢見がちな方だけど、この頭の中いっぱいに広がっていた夢の世界が、だんだん狭まっているのはちゃんと感じてるの。
子ども特有の全能感が、何でもできちゃうような万能感が、年々自分の中からするする消えていくのはちゃんとわかってるの。
それが寂しい時もあるんだけど――でも、わたしはやっぱり嬉しいと思ってしまう。
早く大人になりたいませたわたしの、小さな小さな願いがのんびり叶っていく感覚。
わたしはゆっくりゆっくり、のろのろ歩くような速さではあるけど、ちゃんと大人になっていってる。
昨日のわたしより今日のわたしの方が絶対大人。そんなことばかり毎日毎日、考えている。
わたしのパートナーであるファイター・暁月くんは、ひどい人だと思う。
暁月くんはわたしのことを息をするようにかわいいかわいいって言ってきて、まるで大事な宝物を守るかのように大切に大切に傍に置いてくれる。
――けど、暁月くんの私への優しさに恋愛感情は全く含まれてない。
一方、私の方は物凄く、物凄く暁月くんを意識している。
年上の落ち着いたかっこいい雰囲気の男の子に過保護に世話を焼かれてにこにこしながら可愛い可愛いと連呼されて、思春期全開のわたしがどう思ってしまうのか、暁月くんは全く考えてくれない。
ずるい、なあ。ひどい、なあ。
思わせぶりって良くないと思う。
本人に全く悪意がないのも逆にいやだ。
このモヤモヤを、どこにぶつければいいのかわからなくなる。
暁月くんに直接不満をぶつけるのは何となく嫌だし、他の人と会話してて暁月くんを悪く言うのは絶対に嫌だ。
純粋に彼を好きでいたいのに、当の彼が私の気持ちを純粋にさせてくれない。
じわじわ心に黒いインクがぽたりと滴り落ちそうな現状を、無理矢理心の時間を停止させて、何とかわたしはわたしとして成り立って生きている。そんな感じの毎日。
子どもっぽくておっちょこちょいなわたしを、暁月くんは自分のサポーターに選んでくれた。
しっかりしてるのに時々人見知りでちょっと繊細なところがある暁月くんを、私は私の大事なファイターとして、パートナーとして慕っている。
私が選んだ。
彼が選んだ。
だけど彼の気持ちには未だに変化なし。
わたしは今日も、妹みたいな存在止まり。
どうせなら運命か何かだったら良かったのにって何度思っただろう。
こんなところまで夢見がちフルスロットルな理想が出て来てしまう辺り、恥ずかしくってじたばたしたくなる。
「――ひどいんだよね。暁月くんってすっごく優しいのに、わたしはその優しさでメンタルもハートも殴られてる気もするの。なんか暁月くんに弄ばれてる気分になっちゃうよ」
バトル・ロボイヤルのこともあって賑わいを日に日に増しているセントラルエリア。
カーバンクル寮付近も例外ではなく、最近はお祭りじみた屋台が立ち並ぶのを良く見かける。
この前は暁月くんとクレープを食べたっけ。
そこで買ったフルーツジュースをちびちび飲みながら、わたしはついに、お友達にもやもやした気持ちを吐き出してしまっていた。
六実=イースターブルックちゃんと竜樹=ウィンゼンくん。
14歳の、同い年繋がりの二人だ。
私の話ににこにこふわふわ微笑みながら相槌を打ってまた笑う六実ちゃんは、かわいい。
六実ちゃんみたいになりたかったな、と時々思っちゃう。
ふんわり天然系ではあるけど、六実ちゃんからはキラキラした美少女オーラを常に感じて、たまにわたしですらドキドキするから。
竜樹くんは、飲食スペースのテーブルに頬杖をつき、コーラフロートを飲んで、唸るように首を傾げている。
女の子二人と男の子一人、今日はなんだかアンバランスな面子になっているけど、竜樹くん曰く女の子の友達と話す時の空気感を知りたいらしい。
何故なら、竜樹くんのサポーターの椎名=メルロイドさんが男子大学生にして、カーバンクル寮の交友関係となるとピアスさん率いるキラキラ女子中心コミュニティに属しているから。
『椎にぃの状況、たまに正気を疑うから理解する努力をしたいんだよね』
竜樹くんはそう言っていたけど、竜樹くんが本当は、椎名さんを女の子たちに取られて微妙にジェラシーを感じているのは、わたしでもわかってしまった。
美人のお兄ちゃんが女の子に囲まれて仲良くしている、という状況は色々とレアな気もするから、竜樹くんの心情を正しく推し量るのはわたしでも出来ないんだけども。
一方、六実ちゃんはと言うと。
自身の担当ファイター、つまりは逢良=シャーウッドさんとお互い意識し合う仲だったりする。
年上の想い人とほぼ確実に相思相愛。
羨ましい限りである。
それは、あまりにもわたしの理想の関係だ。
さっきだって、本当は六実ちゃんは逢良さんと街に出かける約束をしていたのに、逢良さんがホープ=ラッセルさん、陽輔=アイバッヂさんをはじめとする19歳男子グループにずるずる引きずられて行ってしまった。
引きずられている間も逢良さんはかなり真摯に六実ちゃんに謝罪していたし、六実ちゃんは六実ちゃんで心がとっても広いから、にこにこと手を振って逢良さんを見送っていた。
以前、六実ちゃんにこう言われたことがある。
秘め事みたいに、内緒話をするように耳元で、こしょこしょっと。
『逢良さんはね、六実の白馬の王子様なの』
――いいなあ、って思っちゃった。
竜樹くんと椎名さんが付き合い長いのは知っている。
でも、どういう出会いを通してどういう感情を抱き合う関係なのかは知らない。
六実ちゃんと逢良さんが相思相愛なのは私みたいなのでもわかる。
でも、二人の馴れ初めとか、お互いの愛のカタチとか、お互いがお互いのどこを好きになったのか、そういう話を私は全然知らない。
聞いたら教えてくれるのかな。
わたしはカーバンクル寮の同年代とはそこそこ仲良しなつもりだったけど、まだ顔を合わせてからの日数が多くはないから、未だにみんなの詳しいバックボーンがわからずにいる。
だからなかなか、踏み込めない。
それに、わたし、みんなと違うし。
わたしにはまるで、生まれつき全身に纏わりついているかのような謎の劣等感がある。
ずっとこの劣等感と戦い続けて、でもどうにもならなくて。
そんな自分が嫌いで、せめて明るく前を、上を向いて歩けるくらいの、走っても転ばないくらいの人間にはなりたくて。
でもわたしの抱える劣等感はひどく気まぐれで、心の奥底で深い眠りについてくれたと思ったら、ふとした瞬間に覚醒してわたしの心全体を蝕んできたりもする。
でもこのままじゃ駄目なのだけは、わかっているから。
中途半端に残っていたフルーツジュースを飲み干し、空を仰ぐ。
空の色が何色でも良かった。
上を向いて、光を浴びて、劣等感やコンプレックスすら笑い飛ばせるくらいの人間に、やっぱり憧れて。
自分がドジなのは知ってる。
本当なら暁月くんに選ばれてもらえないほどの、だめだめなサポーターなのも知ってる。
だからわたしは、あらゆる勝負の世界が迫るこの星で、自分自身に勝つことを望んでいる。
未熟な自分を変えるんだ。
妹みたい、じゃなくて可愛い異性になって、暁月くんを振り向かせてやるんだ。
友達相手にすら中途半端に打ち明けて、中途半端に隠してしまう、私の弱気な恋心。
今日もそれに打ち勝ちたくて、まず広い世界に目を向けて、今の自分にできることを少しずつ考えようとした、のだけれど。
――私が見上げた先に、空は無かった。
輪郭のおかしい空間が、宙を漂っている。
その世界は、水族館の水槽のようにも見える。
水族館が空に浮いている。
その水が、その鮮やかな海が、わたしたちの元に落ちてきた。
落ちているのではなく、わたしたちが吸い込まれるように引き寄せられているのだと気付くまで、数秒。
空が落ちてくるよう、だとかそういう表現はたまに聞く気がするけど。
この日、私は初めて海が落ちてくるような体験を知った。
空に元気を貰いたかったのに、広い世界を愛したかったのに。
ドジで運も悪いわたしはいつもタイミング悪く心を折られて。
――それでも暁月くんが好きだから、わたしはきっとまた、性懲りもなく足掻いてもがいて、無理矢理立ち上がろうとするのだろう。
薄れゆく意識の中でさえ、わたしは彼への想いに沈んでいた。
その5 海が、堕ちる。
teller:彩雪=ウォーカー
14歳って、みんなが思ってるほど子どもじゃないと思うの。
そりゃあわたしはどちらかというと夢見がちな方だけど、この頭の中いっぱいに広がっていた夢の世界が、だんだん狭まっているのはちゃんと感じてるの。
子ども特有の全能感が、何でもできちゃうような万能感が、年々自分の中からするする消えていくのはちゃんとわかってるの。
それが寂しい時もあるんだけど――でも、わたしはやっぱり嬉しいと思ってしまう。
早く大人になりたいませたわたしの、小さな小さな願いがのんびり叶っていく感覚。
わたしはゆっくりゆっくり、のろのろ歩くような速さではあるけど、ちゃんと大人になっていってる。
昨日のわたしより今日のわたしの方が絶対大人。そんなことばかり毎日毎日、考えている。
わたしのパートナーであるファイター・暁月くんは、ひどい人だと思う。
暁月くんはわたしのことを息をするようにかわいいかわいいって言ってきて、まるで大事な宝物を守るかのように大切に大切に傍に置いてくれる。
――けど、暁月くんの私への優しさに恋愛感情は全く含まれてない。
一方、私の方は物凄く、物凄く暁月くんを意識している。
年上の落ち着いたかっこいい雰囲気の男の子に過保護に世話を焼かれてにこにこしながら可愛い可愛いと連呼されて、思春期全開のわたしがどう思ってしまうのか、暁月くんは全く考えてくれない。
ずるい、なあ。ひどい、なあ。
思わせぶりって良くないと思う。
本人に全く悪意がないのも逆にいやだ。
このモヤモヤを、どこにぶつければいいのかわからなくなる。
暁月くんに直接不満をぶつけるのは何となく嫌だし、他の人と会話してて暁月くんを悪く言うのは絶対に嫌だ。
純粋に彼を好きでいたいのに、当の彼が私の気持ちを純粋にさせてくれない。
じわじわ心に黒いインクがぽたりと滴り落ちそうな現状を、無理矢理心の時間を停止させて、何とかわたしはわたしとして成り立って生きている。そんな感じの毎日。
子どもっぽくておっちょこちょいなわたしを、暁月くんは自分のサポーターに選んでくれた。
しっかりしてるのに時々人見知りでちょっと繊細なところがある暁月くんを、私は私の大事なファイターとして、パートナーとして慕っている。
私が選んだ。
彼が選んだ。
だけど彼の気持ちには未だに変化なし。
わたしは今日も、妹みたいな存在止まり。
どうせなら運命か何かだったら良かったのにって何度思っただろう。
こんなところまで夢見がちフルスロットルな理想が出て来てしまう辺り、恥ずかしくってじたばたしたくなる。
「――ひどいんだよね。暁月くんってすっごく優しいのに、わたしはその優しさでメンタルもハートも殴られてる気もするの。なんか暁月くんに弄ばれてる気分になっちゃうよ」
バトル・ロボイヤルのこともあって賑わいを日に日に増しているセントラルエリア。
カーバンクル寮付近も例外ではなく、最近はお祭りじみた屋台が立ち並ぶのを良く見かける。
この前は暁月くんとクレープを食べたっけ。
そこで買ったフルーツジュースをちびちび飲みながら、わたしはついに、お友達にもやもやした気持ちを吐き出してしまっていた。
六実=イースターブルックちゃんと竜樹=ウィンゼンくん。
14歳の、同い年繋がりの二人だ。
私の話ににこにこふわふわ微笑みながら相槌を打ってまた笑う六実ちゃんは、かわいい。
六実ちゃんみたいになりたかったな、と時々思っちゃう。
ふんわり天然系ではあるけど、六実ちゃんからはキラキラした美少女オーラを常に感じて、たまにわたしですらドキドキするから。
竜樹くんは、飲食スペースのテーブルに頬杖をつき、コーラフロートを飲んで、唸るように首を傾げている。
女の子二人と男の子一人、今日はなんだかアンバランスな面子になっているけど、竜樹くん曰く女の子の友達と話す時の空気感を知りたいらしい。
何故なら、竜樹くんのサポーターの椎名=メルロイドさんが男子大学生にして、カーバンクル寮の交友関係となるとピアスさん率いるキラキラ女子中心コミュニティに属しているから。
『椎にぃの状況、たまに正気を疑うから理解する努力をしたいんだよね』
竜樹くんはそう言っていたけど、竜樹くんが本当は、椎名さんを女の子たちに取られて微妙にジェラシーを感じているのは、わたしでもわかってしまった。
美人のお兄ちゃんが女の子に囲まれて仲良くしている、という状況は色々とレアな気もするから、竜樹くんの心情を正しく推し量るのはわたしでも出来ないんだけども。
一方、六実ちゃんはと言うと。
自身の担当ファイター、つまりは逢良=シャーウッドさんとお互い意識し合う仲だったりする。
年上の想い人とほぼ確実に相思相愛。
羨ましい限りである。
それは、あまりにもわたしの理想の関係だ。
さっきだって、本当は六実ちゃんは逢良さんと街に出かける約束をしていたのに、逢良さんがホープ=ラッセルさん、陽輔=アイバッヂさんをはじめとする19歳男子グループにずるずる引きずられて行ってしまった。
引きずられている間も逢良さんはかなり真摯に六実ちゃんに謝罪していたし、六実ちゃんは六実ちゃんで心がとっても広いから、にこにこと手を振って逢良さんを見送っていた。
以前、六実ちゃんにこう言われたことがある。
秘め事みたいに、内緒話をするように耳元で、こしょこしょっと。
『逢良さんはね、六実の白馬の王子様なの』
――いいなあ、って思っちゃった。
竜樹くんと椎名さんが付き合い長いのは知っている。
でも、どういう出会いを通してどういう感情を抱き合う関係なのかは知らない。
六実ちゃんと逢良さんが相思相愛なのは私みたいなのでもわかる。
でも、二人の馴れ初めとか、お互いの愛のカタチとか、お互いがお互いのどこを好きになったのか、そういう話を私は全然知らない。
聞いたら教えてくれるのかな。
わたしはカーバンクル寮の同年代とはそこそこ仲良しなつもりだったけど、まだ顔を合わせてからの日数が多くはないから、未だにみんなの詳しいバックボーンがわからずにいる。
だからなかなか、踏み込めない。
それに、わたし、みんなと違うし。
わたしにはまるで、生まれつき全身に纏わりついているかのような謎の劣等感がある。
ずっとこの劣等感と戦い続けて、でもどうにもならなくて。
そんな自分が嫌いで、せめて明るく前を、上を向いて歩けるくらいの、走っても転ばないくらいの人間にはなりたくて。
でもわたしの抱える劣等感はひどく気まぐれで、心の奥底で深い眠りについてくれたと思ったら、ふとした瞬間に覚醒してわたしの心全体を蝕んできたりもする。
でもこのままじゃ駄目なのだけは、わかっているから。
中途半端に残っていたフルーツジュースを飲み干し、空を仰ぐ。
空の色が何色でも良かった。
上を向いて、光を浴びて、劣等感やコンプレックスすら笑い飛ばせるくらいの人間に、やっぱり憧れて。
自分がドジなのは知ってる。
本当なら暁月くんに選ばれてもらえないほどの、だめだめなサポーターなのも知ってる。
だからわたしは、あらゆる勝負の世界が迫るこの星で、自分自身に勝つことを望んでいる。
未熟な自分を変えるんだ。
妹みたい、じゃなくて可愛い異性になって、暁月くんを振り向かせてやるんだ。
友達相手にすら中途半端に打ち明けて、中途半端に隠してしまう、私の弱気な恋心。
今日もそれに打ち勝ちたくて、まず広い世界に目を向けて、今の自分にできることを少しずつ考えようとした、のだけれど。
――私が見上げた先に、空は無かった。
輪郭のおかしい空間が、宙を漂っている。
その世界は、水族館の水槽のようにも見える。
水族館が空に浮いている。
その水が、その鮮やかな海が、わたしたちの元に落ちてきた。
落ちているのではなく、わたしたちが吸い込まれるように引き寄せられているのだと気付くまで、数秒。
空が落ちてくるよう、だとかそういう表現はたまに聞く気がするけど。
この日、私は初めて海が落ちてくるような体験を知った。
空に元気を貰いたかったのに、広い世界を愛したかったのに。
ドジで運も悪いわたしはいつもタイミング悪く心を折られて。
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