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第七話『水の底の誓い』
その15 恵みの雨と小さな英雄
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★第七話『水の底の誓い』
その15 恵みの雨と小さな英雄
teller:暁月=ブロック
迷宮型アンノウンに閉じ込められたオレたちは、着々とアンノウン内部のコアを、それぞれの愛機をもって破壊し続けた。
レーダーに映ったコアポイントは残り一個。
最後のそれを目掛けて、十字=トワイニングの愛機『ビアー』が愉しそうに鉄球を振りかざす。
「はっ、ちまちまちまちまめんどくせーことさせやがって……これでしまいだ!」
「いいや。とどめは刺す。オレが」
「はァ!? 横取りすんな!!」
同時にコアに向かって弓を構えたのは、空多=プラントの愛機『イシュタル』。
先ほどから続いている戦闘を見るに、『イシュタル』は弓矢をメインウェポンとした遠距離戦特化の機体らしい。
十字のビアーにも空多のイシュタルにも今まで散々助けられてはきた、が。
通信で言い争いを始める二人の様子に苦笑していると、ぬるっと影が動いた。
コアに向かって、緩いスピードのようで、されど狙いを外さない真っ直ぐな動き。
マフラーをなびかせるその機体は、『忍者』を思わせるビッグバンダー『ジュロウジン』。
ミヤ=イスタージュの愛機だ。
そうしてミヤは、十字と空多がしょうもない口喧嘩をしている間にジュロウジンのクナイを容赦なく最後のコアに突き刺し、粉砕する。
「あっ!? ミヤてめえ!! 手柄横取りすんな!」
「んー……? みんなやんないから、やっちゃってもいいかなあって」
十字の怒鳴り声にも臆さず、ミヤはぽやぽやとマイペースに受け答えする。
そんな全てが終わった空気に安心している暇すら、なかった。
コアを失ったアンノウンが、ぐらぐらと瓦解を始める。
内部に満たされた水を溢れさせる形で、世界が壊れていく。
それに気付いた途端、俺たち18歳男子ファイター四人は一斉に、自らのサポーターを守るべく機体を走らせていた。
オレだけパートナーの彩雪との距離が遠いから急がなくてはならないけど、『アンノウン』としての機能を失いつつあるこの空間はもはやレーダーが鮮明で、行動に不自由もなく彼女を迎えにいける。
まったく、みんな自分のサポーターが心配だなんて。
こういう時ばかりは全員気が合う。
自分たちの行動を顧みて、オレはまた密かに静かに、苦笑した。
◆
teller:オリヴィエール=ロマン
「うおっ!? 空中水族館壊れた!! しかも派手に!!」
バッカスの言う通り、先ほどまで空に不気味に浮いていた迷宮型アンノウンが、ぐらぐらと輪郭を不自然に揺らし崩壊を始めていた。
内部に居たファイターたちが、手筈通りコアを壊したのだろう。
――ここからは、俺たちの仕事だ。
いつもより真剣な様子の愁水が、叫ぶ。
「19歳組、18歳組はなるべくシールド展開しとけ! 水害の規模が予測できねえ。なるべく街を守るんだ!」
「愁ちゃん、おれたちはー?」
「直接アンノウンの残骸に近付く! 被害状況を見て、シールドが整うまで一旦栓の役割をすんだ! ついてこい花楓!」
「あいあいさー!」
今日の愁水は何やら気合いが入っている。
花楓を連れて、年下のファイター・サポーター陣に指示を出して、街を守ろうとしている。
愁水は、この手の……周りを引っ張っていく役回りが意外と得意らしい。
バッカスはバッカスで自由に愁水たちに勝手についていっているが。
街を、守る。
あの日、名前も知らない盲目の老人に一方的に誓った言葉が、脳裏に浮かんでくる。
◆
――『ねえ、おじいちゃん。俺、おじいちゃんを守ってあげるよ。おじいちゃんが暮らす、この街を、俺が守ってあげる』
――『……約束。俺、おじいちゃんのヒーローになってあげる。だから、もう怖がらないで。もう泣かないでよ』
◆
――なるほど、そういうことなら。
そういうことなら、俺も負けてはいられない。
俺はこの街を守る。
あの老人が生きる街を守る。
老いて孤独なあいつがこれ以上、死の恐怖に怯えずに済むように。
中身だけは老いてる俺は、約束を果たす。
俺は、ヒーローになる。なってやる。
「……ホープ=ラッセル。ついてこれるか?」
19歳組の一人、ホープに声をかけると少し気の抜けた声が通信機から返ってきた。
「およ。オリーヴじいちゃん? どったの。別に大丈夫だけど……オレはシールド張ってなくていいわけ?」
「ああ。お前の力が必要だ」
空中のアンノウンに目をやる。
愁水たちが宣言通り栓の役割を果たし、それぞれのサポーターの解析能力を駆使して被害を最小限に抑えようとしているようだが、きっと俺が思い付いた手段の方が手っ取り早い。
アンノウンの残骸から漏れ出る水が、この街の危機を露にしている。
ホープ=ラッセル。
きっと彼が度々公言している『笑えない』体質を考えると表情はそう変わっていないのだろうけど、ホープの声色は嬉しそうなものだった。
「へへっ、そこまで頼られるとめっちゃ嬉しい! んで? んで? オレは何をすればいい?」
――そして俺は、通信機越しに作戦を説明し――。
◆
――愛機を、俺のクロノスを空に走らせる。
シールドを踏み台にし、素早く滑空するように空を走る。
俺は愁水に対して『何やら気合いが入っている』なんて感想を抱いたが、それは俺も同じだろう。
俺にだって、何か、使命感じみたものが心の奥で燃えているのを感じる。
だって俺には目的が、いや、目標が出来たから。
自分よりもずっと年下のファイター陣の視線を受けて、俺はチャクラムを構える。
――証明してやろう、若造ども。
76歳からでも、ヒーローは目指せると。
愛用のチャクラムでアンノウンそのものを切り刻むのではなく。
もはやアンノウンの輪郭と同化しつつある水分を、チャクラムの形を利用して素早く掬い上げていった。
それらの水は全て、シールド特化ビッグバンダー、ホープの『オオクニヌシ』が張り巡らせている袋状のシールドに集められていく。
時間にして、約数十秒。
次々にホープが増やす袋状シールドをいっぱいにするほど、アンノウンの内外問わず纏わりつく水分を掻き集めた頃。
「ホープ!」
「あいよっ!」
ホープが袋状のシールドの上からより強固なシールドを張り、その強固シールド内部で全ての袋状シールドを一斉に爆発させた。
中の水分もろとも、袋状シールドも、アンノウンも無に帰した。
やり方は、以前見た記録映像で思いついた。
以前ホープと、彼と同い年の安澄=ジョンストーンがウィルス型ビッグバンダーに対処した際のやり方を参考にし、応用させてもらった。
集めたものを、ピンポイントで爆破するやり方だ。
ほどなくして完全に崩壊したアンノウンからは、ほんの小雨ほどの水が降って、それが街を覆う。
俺が散々掬い集めてホープが消失させたから、あのアンノウンに残っていた水分はこんなものだ。
これだけに過ぎない呆気ない終わりを迎えた。
水害は、起きなかった。
――俺は、この街を守れたのだろうか。
あの老人との約束を果たせたのだろうか。
ヒーローに、近付けたのだろうか。
ホープの喜びの声も、バッカスや花楓、愁水の声も、今は耳に入らない。
大きく息を吐き出し、コックピット越しに細やかな雨を見つめる。
心が、軽い。珍しい感覚だ。
俺たちは、勝てた。
ようやく実感して、また雨を眺めて。
――恵みの雨よ、どうかこの街に、この街に生きる全ての命に、どうか小さな祝福を。
その15 恵みの雨と小さな英雄
teller:暁月=ブロック
迷宮型アンノウンに閉じ込められたオレたちは、着々とアンノウン内部のコアを、それぞれの愛機をもって破壊し続けた。
レーダーに映ったコアポイントは残り一個。
最後のそれを目掛けて、十字=トワイニングの愛機『ビアー』が愉しそうに鉄球を振りかざす。
「はっ、ちまちまちまちまめんどくせーことさせやがって……これでしまいだ!」
「いいや。とどめは刺す。オレが」
「はァ!? 横取りすんな!!」
同時にコアに向かって弓を構えたのは、空多=プラントの愛機『イシュタル』。
先ほどから続いている戦闘を見るに、『イシュタル』は弓矢をメインウェポンとした遠距離戦特化の機体らしい。
十字のビアーにも空多のイシュタルにも今まで散々助けられてはきた、が。
通信で言い争いを始める二人の様子に苦笑していると、ぬるっと影が動いた。
コアに向かって、緩いスピードのようで、されど狙いを外さない真っ直ぐな動き。
マフラーをなびかせるその機体は、『忍者』を思わせるビッグバンダー『ジュロウジン』。
ミヤ=イスタージュの愛機だ。
そうしてミヤは、十字と空多がしょうもない口喧嘩をしている間にジュロウジンのクナイを容赦なく最後のコアに突き刺し、粉砕する。
「あっ!? ミヤてめえ!! 手柄横取りすんな!」
「んー……? みんなやんないから、やっちゃってもいいかなあって」
十字の怒鳴り声にも臆さず、ミヤはぽやぽやとマイペースに受け答えする。
そんな全てが終わった空気に安心している暇すら、なかった。
コアを失ったアンノウンが、ぐらぐらと瓦解を始める。
内部に満たされた水を溢れさせる形で、世界が壊れていく。
それに気付いた途端、俺たち18歳男子ファイター四人は一斉に、自らのサポーターを守るべく機体を走らせていた。
オレだけパートナーの彩雪との距離が遠いから急がなくてはならないけど、『アンノウン』としての機能を失いつつあるこの空間はもはやレーダーが鮮明で、行動に不自由もなく彼女を迎えにいける。
まったく、みんな自分のサポーターが心配だなんて。
こういう時ばかりは全員気が合う。
自分たちの行動を顧みて、オレはまた密かに静かに、苦笑した。
◆
teller:オリヴィエール=ロマン
「うおっ!? 空中水族館壊れた!! しかも派手に!!」
バッカスの言う通り、先ほどまで空に不気味に浮いていた迷宮型アンノウンが、ぐらぐらと輪郭を不自然に揺らし崩壊を始めていた。
内部に居たファイターたちが、手筈通りコアを壊したのだろう。
――ここからは、俺たちの仕事だ。
いつもより真剣な様子の愁水が、叫ぶ。
「19歳組、18歳組はなるべくシールド展開しとけ! 水害の規模が予測できねえ。なるべく街を守るんだ!」
「愁ちゃん、おれたちはー?」
「直接アンノウンの残骸に近付く! 被害状況を見て、シールドが整うまで一旦栓の役割をすんだ! ついてこい花楓!」
「あいあいさー!」
今日の愁水は何やら気合いが入っている。
花楓を連れて、年下のファイター・サポーター陣に指示を出して、街を守ろうとしている。
愁水は、この手の……周りを引っ張っていく役回りが意外と得意らしい。
バッカスはバッカスで自由に愁水たちに勝手についていっているが。
街を、守る。
あの日、名前も知らない盲目の老人に一方的に誓った言葉が、脳裏に浮かんでくる。
◆
――『ねえ、おじいちゃん。俺、おじいちゃんを守ってあげるよ。おじいちゃんが暮らす、この街を、俺が守ってあげる』
――『……約束。俺、おじいちゃんのヒーローになってあげる。だから、もう怖がらないで。もう泣かないでよ』
◆
――なるほど、そういうことなら。
そういうことなら、俺も負けてはいられない。
俺はこの街を守る。
あの老人が生きる街を守る。
老いて孤独なあいつがこれ以上、死の恐怖に怯えずに済むように。
中身だけは老いてる俺は、約束を果たす。
俺は、ヒーローになる。なってやる。
「……ホープ=ラッセル。ついてこれるか?」
19歳組の一人、ホープに声をかけると少し気の抜けた声が通信機から返ってきた。
「およ。オリーヴじいちゃん? どったの。別に大丈夫だけど……オレはシールド張ってなくていいわけ?」
「ああ。お前の力が必要だ」
空中のアンノウンに目をやる。
愁水たちが宣言通り栓の役割を果たし、それぞれのサポーターの解析能力を駆使して被害を最小限に抑えようとしているようだが、きっと俺が思い付いた手段の方が手っ取り早い。
アンノウンの残骸から漏れ出る水が、この街の危機を露にしている。
ホープ=ラッセル。
きっと彼が度々公言している『笑えない』体質を考えると表情はそう変わっていないのだろうけど、ホープの声色は嬉しそうなものだった。
「へへっ、そこまで頼られるとめっちゃ嬉しい! んで? んで? オレは何をすればいい?」
――そして俺は、通信機越しに作戦を説明し――。
◆
――愛機を、俺のクロノスを空に走らせる。
シールドを踏み台にし、素早く滑空するように空を走る。
俺は愁水に対して『何やら気合いが入っている』なんて感想を抱いたが、それは俺も同じだろう。
俺にだって、何か、使命感じみたものが心の奥で燃えているのを感じる。
だって俺には目的が、いや、目標が出来たから。
自分よりもずっと年下のファイター陣の視線を受けて、俺はチャクラムを構える。
――証明してやろう、若造ども。
76歳からでも、ヒーローは目指せると。
愛用のチャクラムでアンノウンそのものを切り刻むのではなく。
もはやアンノウンの輪郭と同化しつつある水分を、チャクラムの形を利用して素早く掬い上げていった。
それらの水は全て、シールド特化ビッグバンダー、ホープの『オオクニヌシ』が張り巡らせている袋状のシールドに集められていく。
時間にして、約数十秒。
次々にホープが増やす袋状シールドをいっぱいにするほど、アンノウンの内外問わず纏わりつく水分を掻き集めた頃。
「ホープ!」
「あいよっ!」
ホープが袋状のシールドの上からより強固なシールドを張り、その強固シールド内部で全ての袋状シールドを一斉に爆発させた。
中の水分もろとも、袋状シールドも、アンノウンも無に帰した。
やり方は、以前見た記録映像で思いついた。
以前ホープと、彼と同い年の安澄=ジョンストーンがウィルス型ビッグバンダーに対処した際のやり方を参考にし、応用させてもらった。
集めたものを、ピンポイントで爆破するやり方だ。
ほどなくして完全に崩壊したアンノウンからは、ほんの小雨ほどの水が降って、それが街を覆う。
俺が散々掬い集めてホープが消失させたから、あのアンノウンに残っていた水分はこんなものだ。
これだけに過ぎない呆気ない終わりを迎えた。
水害は、起きなかった。
――俺は、この街を守れたのだろうか。
あの老人との約束を果たせたのだろうか。
ヒーローに、近付けたのだろうか。
ホープの喜びの声も、バッカスや花楓、愁水の声も、今は耳に入らない。
大きく息を吐き出し、コックピット越しに細やかな雨を見つめる。
心が、軽い。珍しい感覚だ。
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