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第7章:銀狼のルナ
第33話:砕けた心に寄り添って
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どれくらいの時間が経っただろうか。
疲れきった体に鞭を打ち、俺はゆっくりと立ち上がった。
ルナが走り去っていった暗闇は、相変わらず不気味な沈黙を保っている。
(……行かなければ)
今、彼女に必要なのは一人になって心と向き合う時間だ。
それは、分かっている。
だが、その心は今、憎悪という名の鎧を失い、完全に砕け散ってむき出しになっているはずだ。
そんな状態でこの地獄の谷に一人でいれば、どうなるか。
絶望が、彼女の魂を完全に食い尽くしてしまうだろう。
そうなれば、彼女は二度と立ち上がることはできない。
俺は、彼女を追うことに決めた。
これは復讐とは違う。
いや、これもまた復讐なのかもしれない。
リュウガが壊した物語を、俺が修復する。
それこそが、奴の仕組みに対する最大の反逆だ。
だが、それは狩人が獲物を追うような追跡ではない。
もっと慎重で、丁寧なやり方が必要だ。
(下手に近づけば、ただの脅威とみなされるだけだ……)
彼女にとって、人間は故郷を焼き、同胞を殺し、誇りを奪った絶対的な敵。
その憎しみの根は、あまりにも深い。
俺が彼女の過去を言い当てたことで、その憎悪は混乱に変わった。
だが、それは信頼に変わったわけでは決してない。
俺は、奈落で鍛え上げた獣としての感覚を極限まで研ぎ澄ませた。
地面に残されたかすかな足跡。
岩肌についた、かすかな匂い。
風が運んでくる、魂の揺らぎ。
その全てを頼りに、俺はルナの痕跡を追った。
音を立てない。
気配を殺す。
彼女に気づかれないように、だが決して見失わない絶妙な距離を保ちながら、俺は闇の中を進んだ。
それは、前世でやっていた営業の仕事とどこか似ていた。
客の懐に飛び込むタイミングを見計らう、あの息の詰まるような駆け引きに。
やがて、俺は谷の最奥部にある小さな洞窟の前で足を止めた。
入り口はツタで覆われ、巧妙に隠されている。
ここが、彼女の寝ぐらのようだ。
俺は岩陰に身を隠し、中の様子をうかがった。
洞窟の奥で、ルナは体を丸めてうずくまっていた。
その小さな背中は、小刻みに震えている。
時折、抑えきれないむせび泣きのような声が、漏れ聞こえてきた。
もはや、俺が戦ったあの孤高の戦士の面影はどこにもない。
そこにいたのは、全てを失い、ただ一人で悲しみに耐える傷ついた子供の姿だった。
その姿が、俺の胸を強く締め付けた。
俺は、今すぐにでも駆け寄り、大丈夫だと声をかけてやりたかった。
だが、それを必死にこらえる。
今、俺がすべきことはそれじゃない。
俺は、彼女に「敵意がない」ことを示し続けなければならない。
言葉ではなく、行動で。
俺は、ルナの洞窟から少し離れた、だが彼女から見えるであろう開けた場所に移動した。
そして、まず最初に俺がしたことは、腰に差していた骨のナイフを、ゆっくりと地面に置くことだった。
カラン、と乾いた音が響く。
武器を捨てる。
この弱肉強食の谷において、自殺行為にも等しい。
だが、これ以上分かりやすい「戦う意志がない」という意思表示はなかった。
次に、俺は焚き火の準備を始めた。
乾いた木を集め、火打石で火を起こす。
パチパチと、小さな火の粉が闇を照らし始めた。
暖かく、穏やかな光。
それは、この谷の冷たさとはあまりにも不釣り合いな、人の営みの光だった。
俺は、背負っていた皮袋から先日仕留めた岩石猪の肉を取り出した。
そして、木の枝に突き刺し、焚き火でじっくりとあぶり始める。
ジジ……ッ、と肉の焼ける香ばしい匂いが、よどんだ空気の中に広がっていった。
匂いは、最も原始的なコミュニケーションだ。
空腹という、生き物にとって共通の欲求に訴えかける。
俺は、ただ黙々と肉を焼いた。
ルナのいる洞窟の方を見ることは、一度もしなかった。
ただ、俺はここにいるだけだ、と。
お前に危害を加えるつもりはない、と。
その無言のメッセージを焚き火の煙に乗せて、送り続ける。
やがて肉が焼きあがると、俺はまずその一片を自分で口にした。
ゆっくりと、味わうように。
(毒など入っていないことを、示すために。)
硬く筋張っていて、お世辞にも美味いとは言えない。
だが、今はどんなご馳走よりも価値があるように感じられた。
一通り自分の空腹を満たした俺は、残った肉の中から一番上等な赤身の部分を手に取った。
そして、ゆっくりと立ち上がる。
洞窟の奥で、ルナの気配が強張ったのが分かった。
俺が何か行動を起こすのを、固唾を飲んで見守っている。
俺は、彼女の洞窟に近づきはしなかった。
俺と彼女の洞窟のちょうど中間あたりにある、平らな岩の上。
そこに、焼き立ての肉をそっと置いた。
それは、一種の供物だった。
傷ついた獣に差し出す、和解の証。
そして俺は、彼女に背を向けた。
一切の未練も下心もないことを、示すように。
地面に置いた骨のナイフを拾うこともせず、ゆっくりと俺は自分の寝ぐらがある方向へと歩き出す。
俺の背中に、ルナの戸惑いに満ちた視線が突き刺さっているのが分かった。
(……なんだ、あいつは……)
(……人間は、敵のはずじゃ……)
(……なぜ、私を殺さない……?)
彼女の魂の揺らぎが、風に乗って俺の肌を撫でていく。
俺は、一度も振り返らなかった。
この交渉は、焦った方が負けだ。
前世で、俺が学んだ数少ない教訓の一つ。
今、俺が彼女に与えるべきは食料ではない。
「信頼」という名の、見えない種をまくための時間だ。
俺は、闇の中へと姿を消した。
後には、パチパチと燃える焚き火と、湯気を上げる一塊の肉だけが残された。
砕けた心に寄り添うということは、無理やりその破片を拾い集めることじゃない。
ただ、静かにそばにいること。
そして、相手が自らの力で再び立ち上がるのを、辛抱強く待つこと。
(……それで、いい)
俺は、自分の寝ぐらへと続く暗い道を歩きながら、静かにつぶやいた。
このゴミ箱で、俺は初めて誰かのために行動している。
復讐のためでも、生き延びるためでもない。
ただ、一つの傷ついた魂を救いたいという、純粋な思いで。
その思いが、この冷え切った俺の心にほんの少しだけ、温かい光を灯してくれているような気がした。
奈落の谷の夜は、まだ長い。
疲れきった体に鞭を打ち、俺はゆっくりと立ち上がった。
ルナが走り去っていった暗闇は、相変わらず不気味な沈黙を保っている。
(……行かなければ)
今、彼女に必要なのは一人になって心と向き合う時間だ。
それは、分かっている。
だが、その心は今、憎悪という名の鎧を失い、完全に砕け散ってむき出しになっているはずだ。
そんな状態でこの地獄の谷に一人でいれば、どうなるか。
絶望が、彼女の魂を完全に食い尽くしてしまうだろう。
そうなれば、彼女は二度と立ち上がることはできない。
俺は、彼女を追うことに決めた。
これは復讐とは違う。
いや、これもまた復讐なのかもしれない。
リュウガが壊した物語を、俺が修復する。
それこそが、奴の仕組みに対する最大の反逆だ。
だが、それは狩人が獲物を追うような追跡ではない。
もっと慎重で、丁寧なやり方が必要だ。
(下手に近づけば、ただの脅威とみなされるだけだ……)
彼女にとって、人間は故郷を焼き、同胞を殺し、誇りを奪った絶対的な敵。
その憎しみの根は、あまりにも深い。
俺が彼女の過去を言い当てたことで、その憎悪は混乱に変わった。
だが、それは信頼に変わったわけでは決してない。
俺は、奈落で鍛え上げた獣としての感覚を極限まで研ぎ澄ませた。
地面に残されたかすかな足跡。
岩肌についた、かすかな匂い。
風が運んでくる、魂の揺らぎ。
その全てを頼りに、俺はルナの痕跡を追った。
音を立てない。
気配を殺す。
彼女に気づかれないように、だが決して見失わない絶妙な距離を保ちながら、俺は闇の中を進んだ。
それは、前世でやっていた営業の仕事とどこか似ていた。
客の懐に飛び込むタイミングを見計らう、あの息の詰まるような駆け引きに。
やがて、俺は谷の最奥部にある小さな洞窟の前で足を止めた。
入り口はツタで覆われ、巧妙に隠されている。
ここが、彼女の寝ぐらのようだ。
俺は岩陰に身を隠し、中の様子をうかがった。
洞窟の奥で、ルナは体を丸めてうずくまっていた。
その小さな背中は、小刻みに震えている。
時折、抑えきれないむせび泣きのような声が、漏れ聞こえてきた。
もはや、俺が戦ったあの孤高の戦士の面影はどこにもない。
そこにいたのは、全てを失い、ただ一人で悲しみに耐える傷ついた子供の姿だった。
その姿が、俺の胸を強く締め付けた。
俺は、今すぐにでも駆け寄り、大丈夫だと声をかけてやりたかった。
だが、それを必死にこらえる。
今、俺がすべきことはそれじゃない。
俺は、彼女に「敵意がない」ことを示し続けなければならない。
言葉ではなく、行動で。
俺は、ルナの洞窟から少し離れた、だが彼女から見えるであろう開けた場所に移動した。
そして、まず最初に俺がしたことは、腰に差していた骨のナイフを、ゆっくりと地面に置くことだった。
カラン、と乾いた音が響く。
武器を捨てる。
この弱肉強食の谷において、自殺行為にも等しい。
だが、これ以上分かりやすい「戦う意志がない」という意思表示はなかった。
次に、俺は焚き火の準備を始めた。
乾いた木を集め、火打石で火を起こす。
パチパチと、小さな火の粉が闇を照らし始めた。
暖かく、穏やかな光。
それは、この谷の冷たさとはあまりにも不釣り合いな、人の営みの光だった。
俺は、背負っていた皮袋から先日仕留めた岩石猪の肉を取り出した。
そして、木の枝に突き刺し、焚き火でじっくりとあぶり始める。
ジジ……ッ、と肉の焼ける香ばしい匂いが、よどんだ空気の中に広がっていった。
匂いは、最も原始的なコミュニケーションだ。
空腹という、生き物にとって共通の欲求に訴えかける。
俺は、ただ黙々と肉を焼いた。
ルナのいる洞窟の方を見ることは、一度もしなかった。
ただ、俺はここにいるだけだ、と。
お前に危害を加えるつもりはない、と。
その無言のメッセージを焚き火の煙に乗せて、送り続ける。
やがて肉が焼きあがると、俺はまずその一片を自分で口にした。
ゆっくりと、味わうように。
(毒など入っていないことを、示すために。)
硬く筋張っていて、お世辞にも美味いとは言えない。
だが、今はどんなご馳走よりも価値があるように感じられた。
一通り自分の空腹を満たした俺は、残った肉の中から一番上等な赤身の部分を手に取った。
そして、ゆっくりと立ち上がる。
洞窟の奥で、ルナの気配が強張ったのが分かった。
俺が何か行動を起こすのを、固唾を飲んで見守っている。
俺は、彼女の洞窟に近づきはしなかった。
俺と彼女の洞窟のちょうど中間あたりにある、平らな岩の上。
そこに、焼き立ての肉をそっと置いた。
それは、一種の供物だった。
傷ついた獣に差し出す、和解の証。
そして俺は、彼女に背を向けた。
一切の未練も下心もないことを、示すように。
地面に置いた骨のナイフを拾うこともせず、ゆっくりと俺は自分の寝ぐらがある方向へと歩き出す。
俺の背中に、ルナの戸惑いに満ちた視線が突き刺さっているのが分かった。
(……なんだ、あいつは……)
(……人間は、敵のはずじゃ……)
(……なぜ、私を殺さない……?)
彼女の魂の揺らぎが、風に乗って俺の肌を撫でていく。
俺は、一度も振り返らなかった。
この交渉は、焦った方が負けだ。
前世で、俺が学んだ数少ない教訓の一つ。
今、俺が彼女に与えるべきは食料ではない。
「信頼」という名の、見えない種をまくための時間だ。
俺は、闇の中へと姿を消した。
後には、パチパチと燃える焚き火と、湯気を上げる一塊の肉だけが残された。
砕けた心に寄り添うということは、無理やりその破片を拾い集めることじゃない。
ただ、静かにそばにいること。
そして、相手が自らの力で再び立ち上がるのを、辛抱強く待つこと。
(……それで、いい)
俺は、自分の寝ぐらへと続く暗い道を歩きながら、静かにつぶやいた。
このゴミ箱で、俺は初めて誰かのために行動している。
復讐のためでも、生き延びるためでもない。
ただ、一つの傷ついた魂を救いたいという、純粋な思いで。
その思いが、この冷え切った俺の心にほんの少しだけ、温かい光を灯してくれているような気がした。
奈落の谷の夜は、まだ長い。
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