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一章 本命じゃないくせに嫉妬はやめて!
67、唇が触れて ☆
しおりを挟む微エロ注意!
ー ー ー ー ー
暫く裸のまま抱きしめ合っていた俺達は、無言だった。
正直な話、俺は今でも頭がふわふわしていて夢なんじゃないかと思っているのだ。
そんな幸せな俺に、ウルがポツリと呟いた。
「ねえ、デオ。俺達って両思いだったんだよね?それならさ、キスしてもいい?」
「……え?」
「ダメなのかな?」
「いや、大丈夫だ。寧ろ嬉しくて……」
死にそうなんて、言えない。
だって、俺はずっとウルとキスをしたいと思っていたのだ。
確かに、ガリアに唇を奪われたという嫌な事を思い出しそうになるけど、それでもウルとキスが出来ると思うだけで、嬉しくて恥ずかして顔が赤くなるのがわかる。
「デオ、顔真っ赤にして……そんなに俺とキスしたかったんだね」
「……悪いのか?」
「ううん、俺も嬉しい。それに確認したい事があるんだよね」
「確認?」
「あの男はさ、デオとはもう誓約出来ないって言ってたけど、それでも俺は諦めたくないから一度試してみたいんだ。だから上手くいかなくてもガッカリしないでね?」
「……わかった」
ウルは抱きしめていた手を解いて、俺の顎をクイっと上げる。
俺もウルの肩に手を置いて、その赤色の瞳を見つめていた。
「目瞑ってくれる?」
「なら、ウルも目瞑ってくれよ……」
「ふふ、わかった」
目を瞑ると、余計に心臓がドキドキする音が聞こえてしまい、恥ずかしくてたまらない。
そのせいで待つ時間が長く感じてしまい、ウル早くしてくれと願ってしまう。
「デオのキス待ちの顔、可愛い……」
可愛いと言われて体がゾクゾクとしてしまい。声が漏れてしまう。
「っふぁ……んっんん!!」
そしてその瞬間を狙ったように、ウルは噛みつくようなキスをした。
すぐにするりと舌が入ってきたが、俺はそれを拒む事はせずウルに身を任せてしまう。
「んっ、んん!!」
何度も角度を変えて、深く深く俺の全てを舐め取るように、ウルの舌が俺の口内を蹂躙していく。
俺の舌を撫でるように絡みつくウルの舌の感触が気持ちよくて、腰が疼いてしまう。
「ふぁ……」
「ふふ、デオ糸引いてる……」
唇が離れた頃には、俺はもうトロンとした目でウルを見ていた。
「ねぇ、気づいてた?キスしてる間ずっと、俺のモノにデオのおちんちん擦り付けようとデオは腰を振ってたんだよ?」
「なっ、そんな事するわけないだろ……!」
確かに、ウルは凄くキスが上手くて気持ち良かったし、俺のは立ち上がってしまってるけど……流石にそこまで俺は変態じゃないはずだ。
「嘘じゃないよ~?だから、今度はキスしながら俺のと一緒にシゴいてよ?」
「え?でもそっちはしたらダメって……」
「偉いねデオ、ちゃんと覚えてるなんて!でもそれは明日から……今日は沢山シコシコしていいよ?」
「い、いや別にしなくても……んんっ!!」
喋ってる最中なのに、ウルはまたキスをしてきた。
その舌の動きにすぐに翻弄されてしまう俺は、ウットリとウルの赤い瞳を見つめる。その瞳がニヤリと笑ったように見えた。
そんなウルは俺の手を掴むと、もうすでにガチガチに立ち上っている俺達のモノへと導いていく。
「っん、んんっ!」
驚きながらも俺は2本とも掴もうとして、片手では流石に掴めるサイズではないと思い、とりあえず自分のだけを触ろうとした。
そんな俺に気がついたウルは、唇を離して言った。
「俺が支えて上げるから、両手で俺のも一緒にシゴいて?」
そしてウルは俺が倒れないように背中に腕を回す。
俺は言われた通り両手で2本とも一緒にシゴき始める。
「ぁあっ、んっ!」
「デオ、可愛い……もっとキスしていい?」
「ぁあっん!!俺もウルともっとキスしたいっ!」
「そんな可愛く言うのはずるいよねぇ……」
「んっ!!んん~~っ!!」
そしてウルはまた俺に口付けをする。
そのキスが深くなるにつれて、俺の手の動きも早くなっていく。
絡みつく舌も、擦れる俺とウルのモノも、どちらもとても気持ちよくてもう俺の限界は近かった。
「んん~!んっ!!」
「ん?もう、イっちゃう?」
「イっちゃうから!き、キスしたままイきたい!」
「おねだりはずるいよ」
「う、ウル早く!!」
「仕方ないな~」
ウルのキスを待つように、俺は口を少し開けて目を瞑る。
「この顔……これが俺の本当に見たかった顔だよね」
「んっ!」
その言葉の意味はわからないけど、再び唇を合わせた俺はすぐに限界をむかえていた。
「んん、んんんんんっ~~~!!!」
「んっ!!」
ウルも同時にイったのか、俺の手に2人分の温かいものがかかっていた。
「ふふ、俺も一緒にイっちゃったよ。案外デオったらテクニシャン?」
「な、ふざけた事いうなよ……!それに俺は別にそこまでしたいなんて言ってないぞ……」
「あんなに腰振ってたくせに~」
「う、うるさい!それよりも誓約は……」
「あー、うん。見ての通りダメみたいだね」
「そんな……」
この誓約はガリアに解除してもらうか、殺さない限り消す事が出来ないのかもしれない。
それは、ウルと誓約する事もずっとできないという事になるわけで……。
「でも誓約が発動しようとする意思は感じるから、何か抜け道がないか色々試してみるよ」
「……わかった」
「そのために、これから毎日沢山キスをしようね」
「ひ、人前じゃなければ……」
「ふふ、顔赤くして言われたらすぐにキスしたくなっちゃうよ。今までこれでも我慢して来たんだからね、その分デオが嫌って言うまでしてあげる」
そう言いながらも、軽くチュッとキスをしてくるウルの唇を見て、あれがさっきまで俺の唇と触れていたのかと考えてしまい、さらに顔が赤くなる。
そしてウルは暫く俺の頭を、ただ優しく撫でていた。
そんなウルに、俺は一つ謝りたい事があった。
「あの、ウル……一つだけ謝らせて欲しい」
「何か謝る事あったっけ?」
「俺がさっき頑なに好きだと言う事を誤魔化してた事についてだ。あのときは何でか好きだとバレたらウルに嫌われると思ってたんだ。……だから、素直になれなくてごめん」
「なんだ、そのことなら別にいいよ。それに関しては俺だって似たような事を思ってたんだからさ」
それはつまり、俺達はずっと互いに勘違いをしていたのか?
いや、俺の場合はただ思い込んでたと言った方が正しいかもしれないけど……。
「……ウル、俺達はずっとすれ違っていただけで、もっと早くに話し合っていれば誓約だってできたんじゃないのか……?」
「どうだろう?イルと誓約するまで、俺はデオへの気持ちを疑い続けてたからね。だから俺がもっと早くデオを好きだと気がついていれば……デオを傷つける事もなかったのに。きっと全て俺が悪いんだよね……」
「ウルは悪くない!悪いのは全部あの男だ……。それに俺も変な事言ってごめん」
「いや、いいんだ。ありがとう、デオ」
そう言って、俺達は慰め合うようにまた啄むようなキスをする。だけどすぐに離れたいく唇が名残惜しくて仕方がない。
「デオ、もの凄く物足りないって顔してるよ?」
「そ、そんなこと……!」
「また後で沢山してあげるから、先にお風呂に入ろうか?」
「……あ」
そういえば本当はお風呂に入るためにここにいるのであって、本当はヤるためじゃなかったのを俺はよくやく思い出したのだった。
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