森の禁足地

「おばあちゃんは言っていた。あの森に入ってはいけないって」

 幼稚園教諭の寺分菜季は、占い師をしている祖母から「禁足地」と聞いていた森の近所に遠足で訪れる。注意をしていたが、同僚のミスで子供が一人森に入ってしまった。子供の捜索を指示される菜季。
 森の奥には夕焼けに染まる奇妙な町が広がっていた。子供を見つけることはできた。しかし、森から出た途端に子供は死んでしまう。
 幼稚園を解雇され、祖母からの頼みで禁足地に再び足を踏み入れることになる菜季。
 奇妙な町で出会った青年・神宮弐色は「ここは生きられなくなったものが来るところ」だと話す。
 禁足地の奥に居る人々は生きているのか死んでいるのか。神や精霊が人間と共に住む地に伝わる慣習とは……?
 「非日常」が「日常」にすり替わった日。彼女は「普通」に生きていたかった。彼は「普通」に憧れた。

 これは「奇妙」な町に迷い込んだ「普通」の女性のおはなし。

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