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こぼれ話
姫始めの流儀《後》
しおりを挟む歩くときの振動で奥を突かれて、尿意も刺激されっぱなしで、もう、頭の中はごちゃごちゃになってた。
浴室の準備をしていたらしいジウに促されて中に入ると、壁に手をつくように引かれて、ヴァンがゆっくり俺をおろした。
「ちゃんと手をついてて」
「ヴィー、顔をあげるんだ」
足がガクガクして倒れそうなのを、二人が支えて立たせてくれる。
言われたとおり顔を上げたら、そこには壁いっぱいの大きな鏡がかけられてた。
「……!!!!」
だらしのない俺の顔も、流れっぱなしになってる乳も、真っ赤に腫れた乳首も、栓をされたちんこも、全部見える。
「や……っ」
「だめだ」
顔を背けようとしたらジウに戻された。
ヴァンに片足だけを持ち上げられて、抽挿が激しくなる。
「ひっ、ひぅっ、あ、あ、あっ、あん、あんんっ」
「……っ、しまる……っ」
「じゃ、そろそろだな」
そう言って、ジウが俺のちんこに入ってるやつに指をかけた。
やっと抜かれるのか…と思いはしたけど、そんなことされたら盛大に漏らすのは目に見えている。
だからトイレに……って言おうとしたけど、俺の口から出たのは引きつった悲鳴じみた嬌声だった。
「きゃあああーー……!!!」
ヴァンの腰の動きに合わせるように、ジウがちんこに入ってるそれを上下させ始めたんだ。
気が狂いそうな快感だった。
鏡がどうとか、言う余裕は全くなくなった。
「……っ、イクぞ……姫……!!!」
「いや、いやぁぁぁ!!!」
奥の窄まりも貫通されて、ヴァンの熱い飛沫が腹の奥に注がれた。
同時にジウがちんこからそれを思い切り抜いて、俺は身体を仰け反りさせながら痙攣し、目の前の鏡に白濁と尿を撒き散らした。
ビクンビクンって、震えが止まらないのに、ジウは下腹部を押して、最後の一滴まで排尿を促してくるし、ヴァンの陰茎は俺の腹の中をかき混ぜてくる。
…精液と愛液を混ぜているんだ、って聞いたことあるけど、死にそうなくらい気持ちがいいからやめてほしい。
「あ………ん……んっ」
俺のちんこからは、だらしなく尿が垂れ流しになって、自力では立っていられないから、またヴァンに後ろから抱えられて。
尿が止まったあたりで、ジウにお湯をかけられた。
「姫、一度中も綺麗にしよう」
ヴァンが囁いて、俺の中から陰茎を抜いた。
その途端、ボタボタと浴室の床に愛液と精液の混ざったものが大量に流れ落ちる。
「お湯を入れるからね」
「や」
抵抗しようにも力は入らない。
前側からジウに抱きとめられて、後ろにはヴァン。
何かの道具で尻の中に温かいお湯をいれられる。それを抜かれれば、ぼたぼたとお湯が流れ落ちる。
…何度かされて、ようやくヴァンの手が止まった。
「終わったよ、姫」
「………ひめ、って、よばないで」
「ああ…ごめんね。姫始めのことばかり考えてたから、ぴったりだと思ってそう呼んでたよ」
にこにこと機嫌のいいヴァンが、俺を姫抱きした。
「…ヴァン、こんなにしたのに、なんで眠くならないの」
「さあ?どうしてだろうね?」
そのまま浴室を出て三人でベッドに戻った。
ジウが指を鳴らすと、俺の愛液でどろどろだったベッドが綺麗になり、俺達の身体も乾いていく。
ヴァンは丁寧に俺をベッドに降ろした。
それから、ベッド下から何か箱を出して、その中身を俺に見せる。
「あ」
「さ、これから姫始めだよ」
ヴァンが手にしてたのは、俺が買ってきて隠してたあの夜着だ。ジウが、店員さんに勧められるままに買った道具を、ベッドに並べていく。
「ヴァン」
「私のために用意してくれたんでしょう?嬉しいな、ヴィー。沢山愛してあげるからね。特別だから、ジウ先生にも愛されよう?姫始めだからね。
三日三晩ヴィーの中に入れてあげるからね。大丈夫だよ。日持ちのする食事も用意してあるし、果実水もお酒も十分にあるからね。
漏らしたくなったらいつでも漏らしていいからね。全部ジウ先生が綺麗にしてくれるから、気にしないで漏らすんだよ」
優しい声なのに、中身が全然優しくなかった。
「それにしても、ヴィーがこんな道具を用意するなんて、驚いたよ」
「この夜着はヴィーによく似合うな。美しい」
光沢のある薄地の夜着を着せられる。
ボタンのついてない特種な形の夜着は、さらりとしていて気持ちはいい。
でも、上も下も着せられたのに、ジウの指が直接乳首をいじり始めて、驚いた。
…どうやら、局所は着たまま触れるように、穴が開いてるらしい。手を入れなければ、布と布が重なり合い、その穴は隠れてしまうのだけど。
二人の手で、買った道具は全部つけられた。
乳首には先端を挟むような道具でキラキラしたもの石の飾りがついているもの。
ちんこには小さなまるい粒がいくつも繋がったような形の細くて長い道具で、当然中にいれらる。
尻にもイボのついたちょっと細いものが。
「この細さが抜群の太さだね。私のも挿れられる」
「え」
気づいたときには、抜かれないままヴァンの陰茎が最奥まで入ってた。
「魔力を流すぞ」
「お願いします」
ジウが宣言すると、俺につけられてた道具が、一斉に動き出した。
「あああ~~~!?」
「うわ……っ、病みつきになりそう……!」
「あ、あっ、やらぁっ、とめ、て、とめてえええ!!」
魔力で動くなんて聞いてなかったよ!
結局、何度かヴァンに抱かれたあと、初めてジウの陰茎を入れられた。
下から上まで貫かれるのかとビクビクしていたけど、そんなことはなくて、でも太くて長くしたジウの陰茎にゴリゴリ削られて、何度もイった。
悪魔だからなのか精液も多くて、射精されると俺の腹がぽこりと膨らんだ。
宣言通り、三日三晩抱かれ続けた。
途中の食事のときもヴァンにいれられたままだった。
三日三晩が終わると、俺は糸が切れたように眠った。……ようやく、眠れた。
新年になって五日目の朝にようやく目を覚ました俺の前には、心配顔の二人。
だから、三日間の閨禁止を言い渡した。
ヴァンは駄々をこねたけど、ジウは意外とあっさり承諾した。
少しは反省しろ!
……って、いい気になってたんだけど。
その日の夜、妙に身体が火照りだして、愛液が流れ始めた。どうやら、姫始めの三日三晩でかなり身体が敏感になってて、我慢が効かなくなってしまったらしい。
滴り落ちる愛液は媚薬と一緒で。
俺は泣きながら尻を広げて、「いれて」と強請る結果になってしまった。
……もー嫌だ。
来年は絶対『姫始め』なんて阻止してやる……!
「……姐さん、姫始めは三日三晩もするものじゃないっす」
「え」
「や、ほんと……、ヴァンさんは姐さんのこと大好きなんっすね」
数日後、店を紹介してくれた男に文句を言ったら、そう返された。
俺は青くなったり赤くなったり。
後で来たヴァンを、俺を騙したことと、他人から大好きなんだねと言われた恥ずかしさで、殴り飛ばしたのは……言うまでもない。
☆おわり
*****
何かのお話で姫初めを書きたいなぁと思ったら丁度いいのがこの三人でした。
ただ、エロを書きたかっただけ。
エロを書いてると字数が進む。
一話で終わる予定が三話になりました。
いつもながら無計画ですみません…。
少しでも楽しんでいただければ幸いです^^
10
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ありがとうございます^^
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Σ(´∀`;)