白雪姫は囚われる

十六年間、味わった事のない飢餓に苦しめられ俊介は焦燥感に襲われていた。突然告げられたフォークやケーキと呼ばれる人種。そして自らがフォークだと告げられ実感のないまま何を食べてもゴムや砂を噛んでいるように感じて吐き出す毎日。

だから、仕方がなかった。彼が毒リンゴと呼ばれている男を知らない事も、目の前に差し出されたご馳走に思わず手を出してしまう事も。
彼は悪くない。誰も悪くない。ただタイミングが悪かった。

毒リンゴを齧ったものは救われない。
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