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飯で世界征服するんですよ2
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デリクリエンツの城では軟禁、といった待遇だ。
拘束はされないが、見張りはつく。
敵国の姫という立場で、どんな仕打ちをされるのかと思ったら、意外と自由で拍子抜けをしたほどだ。
自由ではあったが、ノーティー・ワンに帰ることだけは許してもらえない。
城を飛び出してひとりで帰れるとも思えないし、クランクはことあるごとに脅してくる。
ゆえにわたしは抵抗せず大人しくしていた。
ゆっくりと、機会を探りながら助けを待つしかない。
クランクはカウルと同じ立場であった。
つまり、デリクリエンツのトップ。警備隊の総長だ。
リアはデリクリエンツ側の人間という立ち位置に見られているらしく、城のみんなもわたしの存在を煙たがらなかった。
むしろ、とうとうクランクがリアを手中に……! みたいな興奮のような感情が見える。以前、カウルより聞いたリアは敵国の男と通じていた、というのはクランクだったわけだ。
リアは一国の姫であり、さらにはとんでもない美女だ。
ノーティ・ワンでただひとりと言われる、唯一の金髪。しなやかな体。長い手足に、出るところはでて、ウエストは折れそうなほど細い。大きな瞳には、フランスドールのようなくりんと上がった睫毛。透き通る肌には、ぷるんとしたピンク色の唇が映える。
誰よりも秀でて美しかった。
デリクリエンツの権力者が、しかもあのクランクが敵国から手に入れたとなれば、湧き立つのも仕方が無いほどの絵面だ。美男美女。正直、見た目だけなら厳ついカウルより、お似合いではある。
そんなわけで、意外にも歓迎されていて過ごしやすいと感じていた。
自分が過ごす部屋は、見張るためという名目で、なぜかクランクと一緒だ。
クランクも普段はしっかりと仕事をしているようで、留守が多かった。
部屋に一人でいても暇なので、わたしはノーティワンの時と同様、調理場に居座ったり、城周辺の食料探索に精をだしていた。
デリクリエンツの本拠地は、二つ山を超えた場所にある。
よってノーティ・ワンとは気候も違い、雨が多かった。
空気はじめじめしていて、アマゾンのジャングルにいるような気分だ。
それゆえノーティ・ワンにはない食材がたくさんあり、なんとかして持ち帰りたい。
三週間ほど過ごしてみて、気がついたことがある。
デリクリエンツは雨が多く、日照時間が少ない。
根枯れを起こしたり、作物が育たないことが多いようだ。
見たところ、葉物の野菜も葉が小さくスカスカだし、その他の野菜も小ぶりだ。飢饉とまではいかないが、少しでも雨のバランスが崩れると、食糧難になるのは目に見えていた。
「こっちの雨雲を、ノーティ・ワンに流せたら最高なんだけどなぁ」
「なんか言ったか?」
草をかき分けながらぼやいていると、真後ろに足っていた見張り役のライザーが手元を覗いてきた。
ライザーは30歳くらいの筋肉質な男だ。
浅黒い肌に短髪坊主で見た目は厳つい。しかし目が糸目で随分と印象を柔らかくしていた。
出かけるときはライザーとは腰縄で繋がれており、それが動く度に擦れるものだから、骨盤があたりの皮膚がヒリヒリとする。
「ツルムラサキ見つけたって言ったの。ほらみて! こんなにたくさん生えてる!」
「なんだ。またその草かよ。毎日スープに入ってるじゃないか。食べ飽きてるんだけど」
「じゃあ今日は、天ぷらにしてあげる」
「テンプラ? 何だそれ」
「ふふ、サクサクッじゅわ~っとする食べ物! 卵はここでも貴重だから衣は小麦粉と水だけにして、油もけっこうあったし、なんとかなるかな~」
「はぁ?」
「いいからいいから。ここ一体にあるの全部摘むから、手伝って」
「なんで俺が。しかもこんなにたくさんどーするんだよ」
「だって、城のみんなの分作るんだもん。それに、天ぷらっていうのは、なぜかたくさん食べれる不思議な食べ物なんだな。どうせ見てるだけでも暇でしょ。二人でやった方が早く終わって早く城に帰れるよ」
「ちっ」
ライザーは、文句を言いながらも手伝ってくれた。
デリクリエンツの国民は恐ろしい人達だと思っていたが、ノーティ・ワンと何も変わらなかった。
クランクが美味そうだとか紛らわしいことを言うから、人間まで食糧にする恐ろしい種族かと思ってしまったじゃないか。
食べるのだけは勘弁してと訴えたらクランクにバカにされたのは記憶に新しい。美味そうの意味もわからないのかと笑われた。
食べること以外に、美味いって言葉使わないし!
精神年齢が子供だと馬鹿にされたことを思いだして、八つ当たりのようにブチブチと収穫した。
「おい、また食い物漁ってるのか。食い意地のはった女だな」
四つん這いになってツルムラサキを採取していると、後ろから声がかけられた。
振り向くとクランクがいた。仕事から戻ったらしい。
「変われ」
ライザーに向けて顎で指示をすると、ライザーは頭を下げてすぐにさがった。見張り交代だ。腰縄の先をクランクに持たれ、犬のような気持ちになった。
「食糧調達に貢献してるの! わたしだけが大食らいみたいな言い方しないでよ」
ムキになって反論すると、クランクは喉の奥で笑った。
「事実、大食らいだろ」
「美味しいものは大好きだけど、大食いなわけじゃないもん……」
「同じ様な草をそんなにとってどうするんだ」
すでにツルムラサキは籠いっぱいになっていた。今は二つ目の籠に突入している。
満タンになった籠を、先に厨房へと運んでくれているライザーの背中を見送りながら、クランクはぼやいた。
「衣をつけて、油であげるの。天ぷらにするんだ! たくさん作るぞ~」
「てんぷら? なんだそれは」
先ほどライザーにした説明をもう一度する。食べたときのサクサクッジュワーッを身振り手振りをつけ再現すると、クランクは呆れた顔をしていた。
「……以前のリアの面影が皆無だ。不思議な女だ」
国民に嫌われていない分、意外にもこの国に早くに馴染めている気がする。
今のところ命は危なく無さそうだが、代わりにリアとしての尊厳を失っている気がした。
拘束はされないが、見張りはつく。
敵国の姫という立場で、どんな仕打ちをされるのかと思ったら、意外と自由で拍子抜けをしたほどだ。
自由ではあったが、ノーティー・ワンに帰ることだけは許してもらえない。
城を飛び出してひとりで帰れるとも思えないし、クランクはことあるごとに脅してくる。
ゆえにわたしは抵抗せず大人しくしていた。
ゆっくりと、機会を探りながら助けを待つしかない。
クランクはカウルと同じ立場であった。
つまり、デリクリエンツのトップ。警備隊の総長だ。
リアはデリクリエンツ側の人間という立ち位置に見られているらしく、城のみんなもわたしの存在を煙たがらなかった。
むしろ、とうとうクランクがリアを手中に……! みたいな興奮のような感情が見える。以前、カウルより聞いたリアは敵国の男と通じていた、というのはクランクだったわけだ。
リアは一国の姫であり、さらにはとんでもない美女だ。
ノーティ・ワンでただひとりと言われる、唯一の金髪。しなやかな体。長い手足に、出るところはでて、ウエストは折れそうなほど細い。大きな瞳には、フランスドールのようなくりんと上がった睫毛。透き通る肌には、ぷるんとしたピンク色の唇が映える。
誰よりも秀でて美しかった。
デリクリエンツの権力者が、しかもあのクランクが敵国から手に入れたとなれば、湧き立つのも仕方が無いほどの絵面だ。美男美女。正直、見た目だけなら厳ついカウルより、お似合いではある。
そんなわけで、意外にも歓迎されていて過ごしやすいと感じていた。
自分が過ごす部屋は、見張るためという名目で、なぜかクランクと一緒だ。
クランクも普段はしっかりと仕事をしているようで、留守が多かった。
部屋に一人でいても暇なので、わたしはノーティワンの時と同様、調理場に居座ったり、城周辺の食料探索に精をだしていた。
デリクリエンツの本拠地は、二つ山を超えた場所にある。
よってノーティ・ワンとは気候も違い、雨が多かった。
空気はじめじめしていて、アマゾンのジャングルにいるような気分だ。
それゆえノーティ・ワンにはない食材がたくさんあり、なんとかして持ち帰りたい。
三週間ほど過ごしてみて、気がついたことがある。
デリクリエンツは雨が多く、日照時間が少ない。
根枯れを起こしたり、作物が育たないことが多いようだ。
見たところ、葉物の野菜も葉が小さくスカスカだし、その他の野菜も小ぶりだ。飢饉とまではいかないが、少しでも雨のバランスが崩れると、食糧難になるのは目に見えていた。
「こっちの雨雲を、ノーティ・ワンに流せたら最高なんだけどなぁ」
「なんか言ったか?」
草をかき分けながらぼやいていると、真後ろに足っていた見張り役のライザーが手元を覗いてきた。
ライザーは30歳くらいの筋肉質な男だ。
浅黒い肌に短髪坊主で見た目は厳つい。しかし目が糸目で随分と印象を柔らかくしていた。
出かけるときはライザーとは腰縄で繋がれており、それが動く度に擦れるものだから、骨盤があたりの皮膚がヒリヒリとする。
「ツルムラサキ見つけたって言ったの。ほらみて! こんなにたくさん生えてる!」
「なんだ。またその草かよ。毎日スープに入ってるじゃないか。食べ飽きてるんだけど」
「じゃあ今日は、天ぷらにしてあげる」
「テンプラ? 何だそれ」
「ふふ、サクサクッじゅわ~っとする食べ物! 卵はここでも貴重だから衣は小麦粉と水だけにして、油もけっこうあったし、なんとかなるかな~」
「はぁ?」
「いいからいいから。ここ一体にあるの全部摘むから、手伝って」
「なんで俺が。しかもこんなにたくさんどーするんだよ」
「だって、城のみんなの分作るんだもん。それに、天ぷらっていうのは、なぜかたくさん食べれる不思議な食べ物なんだな。どうせ見てるだけでも暇でしょ。二人でやった方が早く終わって早く城に帰れるよ」
「ちっ」
ライザーは、文句を言いながらも手伝ってくれた。
デリクリエンツの国民は恐ろしい人達だと思っていたが、ノーティ・ワンと何も変わらなかった。
クランクが美味そうだとか紛らわしいことを言うから、人間まで食糧にする恐ろしい種族かと思ってしまったじゃないか。
食べるのだけは勘弁してと訴えたらクランクにバカにされたのは記憶に新しい。美味そうの意味もわからないのかと笑われた。
食べること以外に、美味いって言葉使わないし!
精神年齢が子供だと馬鹿にされたことを思いだして、八つ当たりのようにブチブチと収穫した。
「おい、また食い物漁ってるのか。食い意地のはった女だな」
四つん這いになってツルムラサキを採取していると、後ろから声がかけられた。
振り向くとクランクがいた。仕事から戻ったらしい。
「変われ」
ライザーに向けて顎で指示をすると、ライザーは頭を下げてすぐにさがった。見張り交代だ。腰縄の先をクランクに持たれ、犬のような気持ちになった。
「食糧調達に貢献してるの! わたしだけが大食らいみたいな言い方しないでよ」
ムキになって反論すると、クランクは喉の奥で笑った。
「事実、大食らいだろ」
「美味しいものは大好きだけど、大食いなわけじゃないもん……」
「同じ様な草をそんなにとってどうするんだ」
すでにツルムラサキは籠いっぱいになっていた。今は二つ目の籠に突入している。
満タンになった籠を、先に厨房へと運んでくれているライザーの背中を見送りながら、クランクはぼやいた。
「衣をつけて、油であげるの。天ぷらにするんだ! たくさん作るぞ~」
「てんぷら? なんだそれは」
先ほどライザーにした説明をもう一度する。食べたときのサクサクッジュワーッを身振り手振りをつけ再現すると、クランクは呆れた顔をしていた。
「……以前のリアの面影が皆無だ。不思議な女だ」
国民に嫌われていない分、意外にもこの国に早くに馴染めている気がする。
今のところ命は危なく無さそうだが、代わりにリアとしての尊厳を失っている気がした。
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