27 / 35
28.
しおりを挟む
凱旋式が終わって3日。
皇帝陛下の私室の隣に用意されたユフィリスの仮住まいは、仮住まいにしてはもふもふのベッドに、精錬された調度品のあるバルコニーつきの立派な部屋だった。賓客室が空いてないという情報統制はメイド以下下級使用人達にもきちんとなされていたようで、豪華すぎて落ち着かないというユフィリスの主張は却下され続けている。
ユフィリスは広い寝室で手早く朝食を済ませると、髪をハーフアップの編み込みにして結い上げ、純白の生地に金の刺繍が施された美しいローブに袖を通した。
ノヴァの圧力もあり、完全にカーファイ断ちをしたユフィリスはここ最近、体の調子がすこぶる良い。
立ち眩みがない。走っても疲れない。ボーッとすることが少なくなり、筋肉の動きや力の入りかたまで変わってきたように感じる。趣味である読書にも身が入りやすくなり、精神的に落ち着くことのできる時間が増えていた。
「あっ!せいじょさまー!!おはようございます!」
「おはようございます、ジゼル」
支度を終わらせたユフィリスがのんびりと廊下を歩いていると、大きな本の束を抱えたジゼルが満面の笑顔で走り寄ってきた。
白いワンピースに耳の上で揺れる赤毛のツインテール。聖女専属の小間使いとしてユフィリスの代わりに身の回りのことを世話してくれている彼女は、表向きの仕事以外にも聖女としての仕事も肩代わりしてくれている。
「これ、かりていたほんです!せいじょさま」
「わざわざ持ってきてくれたのですね…………ラルーはどうしましたか?」
「ラルーはへやにのこって、じゅふをつくってます!わたしはこれから、きゅうごしょにいくところで」
「そっか……お務めありがとう。がんばってくださいね」
大きな本の束を受け取ってジゼルの頭を優しく撫でてやると、ユフィリスはジゼルのキラキラと輝く笑顔を目を細めて見つめた。
…………あの一件以来、ユフィリスは神聖術式を、全く使えなくなった。
祝詞を唱えればぼんやりと生まれていたはずの光の粒子が完全に途絶え、水晶の力ですら引き出せなくなってしまった。
回復薬を作ろうにも聖術式を発動させられない。祝詞を唱えても、何の奇跡も起こらない。薬草の抽出から先は全てジゼルとラルーに任せきることとなり、小間使いの仕事もある彼女達はかなり忙しそうである。
慰問などの時には、騎士様用のお守りを改良した呪符があるので事なきを得ているが、そろそろ本当に、“聖女”として姿を偽ることに無理が出始めていた。
救護所の手伝いに行くらしいジゼルを見送り、ユフィリスはのんびりと返却された本の背表紙を見つめた。
今日は城下の祝宴も最終日。夜には慰霊の儀式に出席することになっているが、それまでユフィリスの出番はない。
昼でも篝火が必要な要塞とは違い、間口の大きく取られた窓が並ぶ皇城内は、明るく開放的で、歩くだけでも気持ちが良かった。連れだって歩く護衛騎士の案内で、ユフィリスは中庭へと向かった。
初夏の風は爽やかで、少し汗ばむぐらいの気候が逆に心地良い。
木陰に腰を下ろして本を捲れば、穏やかな鳥のさえずりと風が草木を揺らす音に満たされ、ユフィリスの頬は自然と緩んでいく。
「今日はこちらで昼食になさいますか…………聖女様」
「えぇ、そうしましょう。メイドが通ったら伝えてください」
本来は傍付きの小間使いに頼むような仕事だが、小間使いの彼女達が忙しいのを護衛の騎士も分かっているのだろう。特に反論もなく諾の返事を聞いて、ユフィリスはゆっくりと木の根元に寄りかかった。
――――時間を贅沢に使うこと。それは本来、清貧を常とする神聖王国の聖女には、許される行為ではないのだが。
「たまには…………こういうのも、良いですねえ」
皇城に戻ってきて3日。表に出る以外のお務めがなくなったユフィリスには、特にやるべきこともないのだからしょうがない。
たとえ、周りからどう見られようとも…………護衛騎士がこっそりと眉を顰めていようとも、出仕した貴族達がひそひそと噂話していようとも。ユフィリスはこの、せっかくの休息を何も考えずに楽しもう。そう決めていた。
――――――
「――――ユフィ。ユフィリス。起きろ、もう夕方だぞ」
耳慣れた低い声に意識が浮上する。
ぼんやりする頭で両手を前へと突き出せば、硬く温かいものに包み込まれ、ユフィリスはぎゅうとそれにしがみ付いた。
「ん………………だれ?」
「……寝ぼけていたとしても、それは抱き着く前に聞いたほうが良い」
さらに低くなった声音に「のば」と舌足らずに呼べば、温かな両腕が少し痛いくらいにユフィリスを抱きしめた。
「…………聖女様。慰霊の儀式までもう時間がありません。お早めにお仕度を」
「ん…………歩けない」
「ユフィ」
いい年して甘えたな自分の発言に、自分でも可笑しくなって苦笑が零れる。
しかしノヴァは背後に回したその手で幼い子どもにするようにユフィリスの頭を撫でると、背中と臀部に手を添えて抱き上げてくれた。
「支度をしに行こう。慰霊用の道具はラルーが持ってきていた。急いで着替えるぞ」
――――ちゅ、唇に唇をよせる。
ユフィリスからの甘い甘い口づけを受けたノヴァは、目を細めてユフィリスを見返すと、自分からもちゅ、とキスを返して急いでユフィリスの私室へと向かった。
慰霊は、戦いの勝利を祝う宴の中でも、最後を締めくくる最も大切な儀式であった。
所々に王家の紋章があしらわれた城下町の広場。その中央に置かれた献花台は色とりどりの花であふれ、故人を偲ぶ人の行列は途切れることがない。
花の1つ1つ、花びらの1枚1枚に光が宿り、広場中がぼんやりと優しい光に埋め尽くされれば、人々はほう、とため息をついて上空を…………光の行く先、安らぎの夜空へと両手を組みあわせた。
人々の願いは、形になる。
小さな紙を握りしめ、ユフィリスは祈る、祈る。
故人が安らぎを享受できるように。
人々が幸せであるように。
光が、全ての人に降り注ぎますように。
どうか、どうかお願いします。
「………………」
祈りを終えてユフィリスが顔を上げれば、ぼんやりとした光に包まれ、隣に立つ人がそっと手のひらを差し出していた。
ぎゅっと握り、立ち上がる。
ふわりと持ち上がる視界に、光る銀灰色の瞳。
ユフィリスはじっとその優しい光を眺めると、再びその温かな胸元に腕を回し、ぎゅっと抱き着いた。
貴族席にいた何人かの人が、目を剥き2人を凝視している。
民衆は気づかず、夜空を眺めたまま。
ノヴァの手を引きジゼル達を探す。
弔いの儀式に、偽物の聖女だけではあまりにも故人が可哀想だ。
皇帝と聖女が席を離れて間もなく…………広場にはぽつりと、虹色の美しい光が1つ、現れた。
遺族の女性が持つ亡き夫の遺品から生まれ出たその光は、驚く間もなく他の人々の手元からも生まれ始め、ぽつり、ぽつりと数を増やしていった。
そして花から生まれた白い光を追いかけて、ふわり、ふわりと夜空に舞い上がる。
「きれい」
幼い子どもが触れようとすれば、虹色の光は遊ぶように手の縁を舞い踊り、指先にちゅ、と触れるようなキスを落とした。
ふふ、小さな笑い声が、ぼんやりと輝く夜空に溶けていく。
人々のざわめきが、優しい囁きに彩られる。
涙がつぅ、と頬を伝い…………けれどその瞳は、キラキラと輝く虹色の光で温かく満たされていた。
悲しい。恋しい。だからどうか、――――――。
人々の祈りが形になり、優しく夜空を彩っていく。
それはとても、美しい光景だった。
皇帝陛下の私室の隣に用意されたユフィリスの仮住まいは、仮住まいにしてはもふもふのベッドに、精錬された調度品のあるバルコニーつきの立派な部屋だった。賓客室が空いてないという情報統制はメイド以下下級使用人達にもきちんとなされていたようで、豪華すぎて落ち着かないというユフィリスの主張は却下され続けている。
ユフィリスは広い寝室で手早く朝食を済ませると、髪をハーフアップの編み込みにして結い上げ、純白の生地に金の刺繍が施された美しいローブに袖を通した。
ノヴァの圧力もあり、完全にカーファイ断ちをしたユフィリスはここ最近、体の調子がすこぶる良い。
立ち眩みがない。走っても疲れない。ボーッとすることが少なくなり、筋肉の動きや力の入りかたまで変わってきたように感じる。趣味である読書にも身が入りやすくなり、精神的に落ち着くことのできる時間が増えていた。
「あっ!せいじょさまー!!おはようございます!」
「おはようございます、ジゼル」
支度を終わらせたユフィリスがのんびりと廊下を歩いていると、大きな本の束を抱えたジゼルが満面の笑顔で走り寄ってきた。
白いワンピースに耳の上で揺れる赤毛のツインテール。聖女専属の小間使いとしてユフィリスの代わりに身の回りのことを世話してくれている彼女は、表向きの仕事以外にも聖女としての仕事も肩代わりしてくれている。
「これ、かりていたほんです!せいじょさま」
「わざわざ持ってきてくれたのですね…………ラルーはどうしましたか?」
「ラルーはへやにのこって、じゅふをつくってます!わたしはこれから、きゅうごしょにいくところで」
「そっか……お務めありがとう。がんばってくださいね」
大きな本の束を受け取ってジゼルの頭を優しく撫でてやると、ユフィリスはジゼルのキラキラと輝く笑顔を目を細めて見つめた。
…………あの一件以来、ユフィリスは神聖術式を、全く使えなくなった。
祝詞を唱えればぼんやりと生まれていたはずの光の粒子が完全に途絶え、水晶の力ですら引き出せなくなってしまった。
回復薬を作ろうにも聖術式を発動させられない。祝詞を唱えても、何の奇跡も起こらない。薬草の抽出から先は全てジゼルとラルーに任せきることとなり、小間使いの仕事もある彼女達はかなり忙しそうである。
慰問などの時には、騎士様用のお守りを改良した呪符があるので事なきを得ているが、そろそろ本当に、“聖女”として姿を偽ることに無理が出始めていた。
救護所の手伝いに行くらしいジゼルを見送り、ユフィリスはのんびりと返却された本の背表紙を見つめた。
今日は城下の祝宴も最終日。夜には慰霊の儀式に出席することになっているが、それまでユフィリスの出番はない。
昼でも篝火が必要な要塞とは違い、間口の大きく取られた窓が並ぶ皇城内は、明るく開放的で、歩くだけでも気持ちが良かった。連れだって歩く護衛騎士の案内で、ユフィリスは中庭へと向かった。
初夏の風は爽やかで、少し汗ばむぐらいの気候が逆に心地良い。
木陰に腰を下ろして本を捲れば、穏やかな鳥のさえずりと風が草木を揺らす音に満たされ、ユフィリスの頬は自然と緩んでいく。
「今日はこちらで昼食になさいますか…………聖女様」
「えぇ、そうしましょう。メイドが通ったら伝えてください」
本来は傍付きの小間使いに頼むような仕事だが、小間使いの彼女達が忙しいのを護衛の騎士も分かっているのだろう。特に反論もなく諾の返事を聞いて、ユフィリスはゆっくりと木の根元に寄りかかった。
――――時間を贅沢に使うこと。それは本来、清貧を常とする神聖王国の聖女には、許される行為ではないのだが。
「たまには…………こういうのも、良いですねえ」
皇城に戻ってきて3日。表に出る以外のお務めがなくなったユフィリスには、特にやるべきこともないのだからしょうがない。
たとえ、周りからどう見られようとも…………護衛騎士がこっそりと眉を顰めていようとも、出仕した貴族達がひそひそと噂話していようとも。ユフィリスはこの、せっかくの休息を何も考えずに楽しもう。そう決めていた。
――――――
「――――ユフィ。ユフィリス。起きろ、もう夕方だぞ」
耳慣れた低い声に意識が浮上する。
ぼんやりする頭で両手を前へと突き出せば、硬く温かいものに包み込まれ、ユフィリスはぎゅうとそれにしがみ付いた。
「ん………………だれ?」
「……寝ぼけていたとしても、それは抱き着く前に聞いたほうが良い」
さらに低くなった声音に「のば」と舌足らずに呼べば、温かな両腕が少し痛いくらいにユフィリスを抱きしめた。
「…………聖女様。慰霊の儀式までもう時間がありません。お早めにお仕度を」
「ん…………歩けない」
「ユフィ」
いい年して甘えたな自分の発言に、自分でも可笑しくなって苦笑が零れる。
しかしノヴァは背後に回したその手で幼い子どもにするようにユフィリスの頭を撫でると、背中と臀部に手を添えて抱き上げてくれた。
「支度をしに行こう。慰霊用の道具はラルーが持ってきていた。急いで着替えるぞ」
――――ちゅ、唇に唇をよせる。
ユフィリスからの甘い甘い口づけを受けたノヴァは、目を細めてユフィリスを見返すと、自分からもちゅ、とキスを返して急いでユフィリスの私室へと向かった。
慰霊は、戦いの勝利を祝う宴の中でも、最後を締めくくる最も大切な儀式であった。
所々に王家の紋章があしらわれた城下町の広場。その中央に置かれた献花台は色とりどりの花であふれ、故人を偲ぶ人の行列は途切れることがない。
花の1つ1つ、花びらの1枚1枚に光が宿り、広場中がぼんやりと優しい光に埋め尽くされれば、人々はほう、とため息をついて上空を…………光の行く先、安らぎの夜空へと両手を組みあわせた。
人々の願いは、形になる。
小さな紙を握りしめ、ユフィリスは祈る、祈る。
故人が安らぎを享受できるように。
人々が幸せであるように。
光が、全ての人に降り注ぎますように。
どうか、どうかお願いします。
「………………」
祈りを終えてユフィリスが顔を上げれば、ぼんやりとした光に包まれ、隣に立つ人がそっと手のひらを差し出していた。
ぎゅっと握り、立ち上がる。
ふわりと持ち上がる視界に、光る銀灰色の瞳。
ユフィリスはじっとその優しい光を眺めると、再びその温かな胸元に腕を回し、ぎゅっと抱き着いた。
貴族席にいた何人かの人が、目を剥き2人を凝視している。
民衆は気づかず、夜空を眺めたまま。
ノヴァの手を引きジゼル達を探す。
弔いの儀式に、偽物の聖女だけではあまりにも故人が可哀想だ。
皇帝と聖女が席を離れて間もなく…………広場にはぽつりと、虹色の美しい光が1つ、現れた。
遺族の女性が持つ亡き夫の遺品から生まれ出たその光は、驚く間もなく他の人々の手元からも生まれ始め、ぽつり、ぽつりと数を増やしていった。
そして花から生まれた白い光を追いかけて、ふわり、ふわりと夜空に舞い上がる。
「きれい」
幼い子どもが触れようとすれば、虹色の光は遊ぶように手の縁を舞い踊り、指先にちゅ、と触れるようなキスを落とした。
ふふ、小さな笑い声が、ぼんやりと輝く夜空に溶けていく。
人々のざわめきが、優しい囁きに彩られる。
涙がつぅ、と頬を伝い…………けれどその瞳は、キラキラと輝く虹色の光で温かく満たされていた。
悲しい。恋しい。だからどうか、――――――。
人々の祈りが形になり、優しく夜空を彩っていく。
それはとても、美しい光景だった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……
※こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
奥様は聖女♡
喜楽直人
ファンタジー
聖女を裏切った国は崩壊した。そうして国は魔獣が跋扈する魔境と化したのだ。
ある地方都市を襲ったスタンピードから人々を救ったのは一人の冒険者だった。彼女は夫婦者の冒険者であるが、戦うのはいつも彼女だけ。周囲は揶揄い夫を嘲るが、それを追い払うのは妻の役目だった。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします
ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに
11年後、もう一人 聖女認定された。
王子は同じ聖女なら美人がいいと
元の聖女を偽物として追放した。
後に二人に天罰が降る。
これが この体に入る前の世界で読んだ
Web小説の本編。
だけど、読者からの激しいクレームに遭い
救済続編が書かれた。
その激しいクレームを入れた
読者の一人が私だった。
異世界の追放予定の聖女の中に
入り込んだ私は小説の知識を
活用して対策をした。
大人しく追放なんてさせない!
* 作り話です。
* 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。
* 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。
* 掲載は3日に一度。
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
潮海璃月
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる