汚れた人形

 人は生まれつき平等である。
 こう、政治哲学者ホッブズは遺した。誰もが知っているであろうこの言葉。果たして、世界は平等であろうか。
 そんなはずはない。つまり、否である。
 人はこの言葉をそのまま、みんな平等だ。と言うが、そもそも、この言葉には続きがある。

 人は生まれつき平等である。自然は人々を身体および精神の諸能力において平等につくった。平等から不信が生ずる。能力の平等から、われわれの目的達成における希望の平等が生ずる。
 
 これが、本来の名文だ。みんなが平等という事ではない。平等なのは希望だ。
 分かってくれただろうか。人間は全てが平等という訳では無い。むしろ、不平等という方が正しいかもしれない。平等ではないということはそういうことだろう。
 なぜ、私はこういう事を考えたのか、こう考えるのか。それは、この世界、いや、この日本の政治とも言うべきか、世間と言うべきか、それが嫌いだからだ。最近は、なになにがあるだのないだの小さい事を求め、多くの者に虚実を言う。
 そんな世界に閉じ込められた僕はこの世界で、息苦しくも生きている。まだあると願う明日を信じて今日もこの汚い社会を歩いていく。
 そんな僕も周りを歩く人々もきっとこの世界の人形なのだろう。それもボロボロでくたびれた人形。
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