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42 マミ ミーユの特訓の相手をする (2)
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ミーユの肢体が、虹を刷いた白銀の輝きを帯びて、穏やかに、宙に浮かび、
ミーユの、四肢が、腰が、胸元が、全身が、確実に超次元重力波動を放って、
ミーユ自身の全身が、ミーユ自身の全身を宙で支え、
さらに、ミーユが左手に握っている聖銀大剣も、虹と白銀の輝きを纏い、
今までは重みをミーユの両手で支えられていたのに、
今は逆に大剣自体が超次元重力波動を放ってミーユの左腕を宙で支えていて、
ミーユの全身も大剣も重力から解放されるどころか
自在に超次元重力を操る状態になっている。
「…!!」マミも、肢体にオーロラの虹の輝きを纏わせて、宙に舞い翔び、
自身の周囲に13個の虹と黒紫が交錯した光の渦のターゲットを展開する。
ミーユのその動きは、格闘とも舞ともどこか違って、むしろ体操に近く、
超次元重力を放つ身を翻しながら、鋭く聖銀大剣で突いて
1個のターゲットを消滅させ、
隙を突く様にマミが瞬時に移動させたもう1個のターゲットを、
隙無くミーユの輝く膝が、撃ち砕く。
マミ自身が無造作に宙で踏み込みつつ幾つものターゲットをミーユ目掛けて
押し込む様に撃ち込み、
咄嗟に、ミーユが後方に瞬時にスライドする様に飛翔しつつ、
決してマミに触れない様に軽く聖銀大剣で薙いで一度に2個のターゲットを
消滅させ、ほぼ同時に、どことなく芸術的でもある体操の様な仕草で、
輝く右肘と輝く右の踵でも1個ずつのターゲットを薙ぎ撃って砕き、
次の瞬間には捌き切れなそうなもう1個のターゲットを、
水平回転で身を翻しつつ虹と白銀をほのかに刷いた輝く尻の丸みで
可愛らしくなまめかしく撃ち据えて、消滅させる。
(…やれる…!!)と、ミーユが、右脚の超次元重力で身体を支える
その反動を込めて、ほぼ水平に掲げた撓わせながら薙ぐ槍の様な
輝く左脚で2個のターゲットを撃ち、
「っ…!!!!」勢いを込め過ぎた反動でミーユの左膝の関節に
酷い痛みが。
「!!!!っ」血相を変えたマミが、虹の神界波動で瞬時に
ミーユの左膝を癒す。「…慣れてないのに超次元重力を
込め過ぎだよ…!!!」と、思わず。
「…すみません……」ミーユが幼い面差しに陰を過らせてうつむき、
「謝らなくていいって…!!」と、マミがあせりつつ、「…体捌きと
超次元重力操作を何とかうまく馴染ませる様にしないと、
身体を壊す様なのは絶対駄目だし……!」と、深刻な瞳で。
「…マミ様……」と、唇を噛み締めるミーユに、
「…大事な、身体なんだから……」と、思わずマミが告げて、
「……!!!!」どうしようもなく、ミーユが頬を真紅に染める。
傍らで様子を見つめていたマリンが、
(…マミさんて無意識に女の子の心を惑わす様な事
言っちゃってるなあ……)と、ほんの少し眉をひそめ気味に。
とにかく気を取り直す様に、ミーユが、「…体捌きと、超次元重力を、
連動…!!」と、自分自身に言い聞かせながら、
半身に構え、右手を軽く握り気味にしながら、
左手で聖銀大剣を、器械体操の鉄棒や鞍馬の把手(取っ手)を掴む様に、
握る。
マミが、今度はマミ自身の周囲に1個ずつターゲットを展開し続け、
空中演舞しつつ慎重にミーユの方へと踏み込み、
ミーユは、ミーユ自身の身体の重みを、聖銀大剣から自身の四肢へ、
自身の腰へ、自身の胸元へ、また聖銀大剣へと、
滑らかに推移させながら肢体を回転させ翻し続けながら、
何とかミーユ自身を支える為の超次元重力で
四肢や大剣に込める攻撃の為の超次元重力を支えようと、
慎重に気を使いながら、
膝で薙ぎ、踵で薙ぎ、肘で撃ち据え、大剣をごく短く振り下ろして撃ち斬り、
一撃、一撃、丁寧に、
マミの展開するターゲットをマミの舞う仕草を妨げない様に撃ち消していく。
器械体操の動きの様でいて、時折隙を生じている様でいて、
次の回避の仕草と次の一撃で隙無く優美に身を翻し続けているミーユを、
真摯に見つめ続けながら、マミは、一個、一個、丁寧にミーユ目掛けて
ターゲットを放ち続け、可憐に舞い続けている。
(……)不謹慎だとは想いつつも、マミに見つめられてしまうとどうしても
胸がときめいてしまって、どうしようもなく幼い頬を紅潮させてしまっている
ミーユでもある。
「…うーん、どうも……」少し苦い表情で動きを止めるマミに、
「!!!!」思わずミーユが、何だか酷く身を震わせてしまって、
「すみません…っ!!!!」と、なんだかあせってしまいつつ。
「あ!、いや!、別に謝ってもらう様な事じゃないんだけど…!!」と、
マミもあせりつつ、ふと、苦く、「…動きは確実で危険は
なくなってるんだけど…、…今度は一撃一撃に超次元重力波動が
込められてなさ過ぎな感じが……、…確実に動いてる様でいて
何となく身体の芯が弱い様にも感じるし……」
ミーユの面差しに陰がさして、「…わたしの、
限界なんでしょうか…?」と。
「!!!!、いや、そんなっ!、限界なんて
そんな事無いと思う…!!!」と、マミがますますあせりつつ、
「…どっちかというと、まだまだミーユは限界超えられそうな
雰囲気がしてるのに、抑えが効き過ぎちゃってるっていうか、
…うーん、なんて言ったらいいんだろう、この感じ……?」と、
なんだか深刻に考え込み始めて、
「…マミ様……」と、なんだかミーユが言葉を無くしてしまい、
ふと、マミが、
「…ミーユ自身が神聖波動を放つ様にしたら……」と。
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