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07.リードしてやらなきゃ、なんて考えていた自分を張り倒してやりたい。
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――本当に抱いて良いの?
ポポの問いに即頷いた馨のことをポポは簡単に抱き上げた。
身長も筋肉も日本に居た時にはそこそこある方だと思っていたが、全身筋肉と強靭な鱗に覆われたポポには赤子を抱き上げるよりも簡単らしい。
最初見た時に迎賓館かな? と思ったレベルの大きなドアを難なく潜り抜けるとポポは大きな自身のベッドに馨を優しく壊れ物のように置いた。
「ちょっとだけ待ってて欲しいな」
「なんだ? 風呂とかはいらないぞ?」
ポポはとても綺麗好きなことを知っている為本心からそう言うとポポは小さく首を振る。
内容が気になった馨が尋ねるとポポは真面目な顔をして「爪を切りたい」と言った。意図せず掠っただけでも恐ろしいほどの切れ味を誇るそれは本来大事な武器でもあるのに、ポポはあっさりと切ると言う。
「お前……爪無くて大丈夫なのか? いざ戦う必要が出た時に不利になったりしないのか?」
ポポはきっと高魔力保持者特有の事情とこの性格からまず間違いなく童貞だろうと思っている馨は自分で慣らして出来る部分までは頑張ろうと思っていたのだ。
だから別に問題無いと伝えたのにポポは首を振る。
「直ぐに伸びちゃうから心配しないで。急ぐから、お願い」
「……」
可愛らしい顔で言うポポに馨はちょっと悪戯心がわいた。
ポポが爪を切っている間にちょっと気になっていた部分を確認したくなったのだ。それを決めた馨はベッドの上でアッサリと自分の服を脱いで全裸になる。
「か、馨どうしたの?!」
爪切りをチェストから取り出す為にこちらに背を向けていたポポは振り向いた瞬間に驚いた顔をして視線を思い切り外した。
肌の色に変化は無いが、きっと精神的には真っ赤になっていると思うくらいの勢いで。
「ポポ、お前もまず脱げよ。で、ベッドに乗ってそこのクッションに寄り掛かって爪切れ」
「え? え?」
驚いて硬直しているポポの腕を引いて、空いている手でゴミ箱もちゃんと持って馨はベッドに上がった。ポポはまだベッドには入らずに恥ずかしそうに胸元に大きな手を置いて明らかに戸惑っているのだが、馨は気付いている。
戸惑ってはいるが、ポポが自分の裸を見る視線には確かに欲の色があることを。
だから馨は敢えて自分の身体をそのままポポに真正面から見せた。
「どうだ? お前とは全然違う柔らかい皮膚と弱っちい身体だぞ。勃ちそうか?」
ほら見ろ、と両手を広げるとポポは頷いていつもの彼らしくない雑な動作で衣服を脱ぎ捨てて馨が言った通りの場所で言った通りの体勢を取った。
「すごく綺麗だよ。――早くちゃんと触ってみたい」
「そりゃ良かった。じゃあ俺にも見せてくんねえ?」
大きな身体で小さなゴミ箱を抱えて爪を切ろうとしたポポは馨の言葉に「え?」と小首を傾げた。
その視線をちゃんと受け止めて馨はまだ通常時のままの自身のペニスを数回見せ付ける様に扱く。ポポはビクッと身体を跳ねさせたが視線は笑える程馨のペニスに釘付けだった。
「コレ俺らのチンコ。普通はコレで、興奮したり刺激されたりすると勃つ」
「あ……うん。きょ、教科書で勉強したからちょっと知ってるよ」
「教科書?」
エロとは遠そうな単語の登場に素直に問うと、この世界の人間は皆成人する前に色々な人種を相手にすることを想定した簡単な身体の構造を学ぶ機会があるそうだ。
ヒト族は存在自体がレアな為触り程度しか掲載されていないが「身体の強度も弱く皮膚もとても繊細で傷付きやすく体力も無い為気を付けなければ意図せず性行為中に殺してしまう恐れがある」とまで書かれているそうだ。
健康な成人男性としては些か納得がいかない部分もあるがこの世界の奴らの身体能力と圧倒的な体格を考えると有難いと思える大事なアドバイスである。
ポポは爪切りを忘れた様に馨のチンコをじーっと見詰めて、長い舌をぺろりと出した。
「馨……すごくいい匂いがする。ちょっとだけ舐めても良い?」
「駄ぁ目、俺が先。お前はまず爪切っちまえよ」
逞しい太ももの間に身体を滑り込ませると身体を見られる事に抵抗が無いのかポポは不思議な顔をしたが特に嫌がる様子もなく太ももの間に馨が入れるくらいのスペースを作ってくれた。
――リザードマン系の奴らは確かスリット? だとか言う切れ目みたいなもんがあって、チンコは基本しまってあるんだよな。
変態大国日本の皆様が築き上げたキャラクター像が異世界でも通用しているか不安になったが、じいっと見詰めると確かにそれらしい部分を見付けた馨はにやっと笑って人差し指でそこを軽くなぞった。
「わっ!?」
驚いたポポが一瞬ゴミ箱を取り落としそうになるが自力で余裕で捕まえて、目を白黒させながら馨を見る。
「ど、どうしてそんな所触るの? 気持ち悪いでしょ?」
「馬鹿言え。結婚する相手の身体が気持ち悪ィならそもそも結婚もセックスもしねえだろ。だからちゃんと見せろ。嫌なら嫌って言え」
しっかりと目を合わせて問うとポポは「……全然嫌じゃないよ」と確かに言った。だから馨はにやりと笑って、ポポの片方の足をさらに開かせて顔を近付ける。
詳しい構造が知りたいがいきなり指を突っ込んで怪我でもさせたら大変なのでチロリと舌を這わせ感触の確認とローション替わりの唾液を送り込むと頭上のポポが息を飲んで身体を震えさせた。
「か、馨っ!」
「痛い、気持ち悪い、不快だって言う止めろなら聞くけど恥ずかしいとかは却下な」
「……うう」
アッサリと言い切ると止めようとした理由は後者らしいので遠慮はいらない。
「ほら、爪切りてぇならそっち集中しとけよ。俺はお前のこと知る為にこっちに集中するからよ」
「う、うん」
本当に素直な男だ。
ポポはぎこちない動作ではあったが本格的な爪切りを開始して、ぱちんぱちんと言う音が聞こえて来る。
だから馨は馨で目の前の未知のペニスの全容把握に努めることにした。
――舌は、普通に入るな。
しかも反応と息遣いから察するに結構気持ち良さそうだ。
そんなことを思っていると、体内の動きに変化があった。
なんだ? 舌を押し返してくる。
そう思い少し口を離すと、ずーっと脳内でおかずにしていたポポのヘミペニスがゆっくりと顔を出して来た。
詳しい知識は無いが確かトカゲは交尾の時に袋状のモノが反転して体外に出て来る? 的な構造のはずだったが、ポポは違うようだ。お前こんな凶悪なモンどうやって腹の中に収納出来てたんだ? と質問したくなる程立派なヘミペニスは「十手タイプ」だった。……これは馨的には有難い作りだ。
見たことも無いレベルの長さと太さを誇る凶悪な一本目の下側に長さ十五センチほどでカリがエグイ二本目がある。
二本目だけでも十分凶悪だがゆっくり時間をかければケツが死ぬことを覚悟する程では無い……とギリギリ思えるサイズ感だ――よな? ポポに頼んで慣れるまではこの二本目で繋がろう。
悪いけど、そこは我慢して貰おう。うん。
あと心配していた棘や突起の類だが、それも確かにあった。確かにあったけれど痛みを感じて体内に傷が付けられそうな骨的な物では無く、どちらかと言うとシリコンで敢えて性感を刺激する為に後付けしましたか? と言うくらいの言わばセックスに特化したポポの性格からは程遠いレベルのチンコだった。
体内から出て来たその凶悪なヘミペニスは何故かとろりと濡れていて、間近で嗅いだ雄の匂いが馨の思考を鈍らせる。
もう許可を取るとかそんな配慮を忘れて馨は一本目の――多分確実に自分の人生でポポ以外を受け入れる日は来ないのだろうと思わせる程の見事なペニスに無意識に服従のキスをした。
そして大きく口を開けて先端の窪みに吸い付いて、良い香りのする先走りを強請る。まともに言葉も発せず吸い付く動作を繰り返していると爪切りを終えたポポが長い腕を伸ばしてゴミ箱をベッドの外に落として自分のペニスに必死に口を寄せる馨の頬を優しく包んだ。
「美味しいの? 馨」
穏やかな低い声に夢中で頷くとポポは優しく馨の頭を撫でて微笑む。
その表情もとても穏やかで纏う空気もとても優しい。
「嬉しい。ポポたちやっぱり相性が良いんだね、相性が良い相手の体液は美味しいんだよ。後ね、種族が違っても『フェロモン』が効きやすいんだ」
――フェロモン?
ポポが何かを言っているのは分かった。でも深く考えることが今の馨には出来ない。
ただ目の前のペニスから出る雫が美味しくて、舐めても舐めても欲しくなる。――いや、舐めれば舐める程欲しくなるのだ。
だから全然口を離すことが出来ない。それ位、このペニスが欲しいのだ。
今以上開けることが出来ない自分の口の小ささが悔しくて涙を零した馨をポポは殊更優しく撫でた。
「ごめんね。ポポ初めてでフェロモンが出過ぎたのかもしれない」
「――? ?」
意味が分からず視線だけで疑問を訴えた馨にポポは目元だけに捕食者の笑みを浮かべて、それでも口調は優しく告げる。
「一回お口に出させてね。それを飲めば多分少しは落ち着くから」
口に出す、と言う言葉で馨は一気に嬉しくなった。
下手なりに規格外のサイズのペニスへの奉仕を必死に続け、体温が低いはずのポポが出した喉が焼けると錯覚するほどの多量の精液を口内に貰って、ようやく少し思考が戻って来る。
でもぼたぼたと零れて胸を汚すそれがどうしても勿体なくて指先で集めて舐めているとポポは褒める様に頭を撫でてお水をくれた。
「ありがとう馨。ポポとっても気持ち良かった。次はポポの番ね」
「――うん」
きっと童貞だろうからリードしてやらなきゃ、なんて考えていた自分を張り倒してやりたい。
ベッドでのポポは圧倒的な強者で、有無を言わせない程の絶対的な上位者だ。
鋭く長かった爪を深爪手前まで切り落としたポポの手が馨の身体を優しく滑る。その手はやはり少しひんやりとしていて、それがまた絶妙な刺激だった。
「馨可愛い。馨大好き。――大事に、するね」
長いスプリットタンを首筋に優しく這わせて、捕食者が甘く笑った。
ポポの問いに即頷いた馨のことをポポは簡単に抱き上げた。
身長も筋肉も日本に居た時にはそこそこある方だと思っていたが、全身筋肉と強靭な鱗に覆われたポポには赤子を抱き上げるよりも簡単らしい。
最初見た時に迎賓館かな? と思ったレベルの大きなドアを難なく潜り抜けるとポポは大きな自身のベッドに馨を優しく壊れ物のように置いた。
「ちょっとだけ待ってて欲しいな」
「なんだ? 風呂とかはいらないぞ?」
ポポはとても綺麗好きなことを知っている為本心からそう言うとポポは小さく首を振る。
内容が気になった馨が尋ねるとポポは真面目な顔をして「爪を切りたい」と言った。意図せず掠っただけでも恐ろしいほどの切れ味を誇るそれは本来大事な武器でもあるのに、ポポはあっさりと切ると言う。
「お前……爪無くて大丈夫なのか? いざ戦う必要が出た時に不利になったりしないのか?」
ポポはきっと高魔力保持者特有の事情とこの性格からまず間違いなく童貞だろうと思っている馨は自分で慣らして出来る部分までは頑張ろうと思っていたのだ。
だから別に問題無いと伝えたのにポポは首を振る。
「直ぐに伸びちゃうから心配しないで。急ぐから、お願い」
「……」
可愛らしい顔で言うポポに馨はちょっと悪戯心がわいた。
ポポが爪を切っている間にちょっと気になっていた部分を確認したくなったのだ。それを決めた馨はベッドの上でアッサリと自分の服を脱いで全裸になる。
「か、馨どうしたの?!」
爪切りをチェストから取り出す為にこちらに背を向けていたポポは振り向いた瞬間に驚いた顔をして視線を思い切り外した。
肌の色に変化は無いが、きっと精神的には真っ赤になっていると思うくらいの勢いで。
「ポポ、お前もまず脱げよ。で、ベッドに乗ってそこのクッションに寄り掛かって爪切れ」
「え? え?」
驚いて硬直しているポポの腕を引いて、空いている手でゴミ箱もちゃんと持って馨はベッドに上がった。ポポはまだベッドには入らずに恥ずかしそうに胸元に大きな手を置いて明らかに戸惑っているのだが、馨は気付いている。
戸惑ってはいるが、ポポが自分の裸を見る視線には確かに欲の色があることを。
だから馨は敢えて自分の身体をそのままポポに真正面から見せた。
「どうだ? お前とは全然違う柔らかい皮膚と弱っちい身体だぞ。勃ちそうか?」
ほら見ろ、と両手を広げるとポポは頷いていつもの彼らしくない雑な動作で衣服を脱ぎ捨てて馨が言った通りの場所で言った通りの体勢を取った。
「すごく綺麗だよ。――早くちゃんと触ってみたい」
「そりゃ良かった。じゃあ俺にも見せてくんねえ?」
大きな身体で小さなゴミ箱を抱えて爪を切ろうとしたポポは馨の言葉に「え?」と小首を傾げた。
その視線をちゃんと受け止めて馨はまだ通常時のままの自身のペニスを数回見せ付ける様に扱く。ポポはビクッと身体を跳ねさせたが視線は笑える程馨のペニスに釘付けだった。
「コレ俺らのチンコ。普通はコレで、興奮したり刺激されたりすると勃つ」
「あ……うん。きょ、教科書で勉強したからちょっと知ってるよ」
「教科書?」
エロとは遠そうな単語の登場に素直に問うと、この世界の人間は皆成人する前に色々な人種を相手にすることを想定した簡単な身体の構造を学ぶ機会があるそうだ。
ヒト族は存在自体がレアな為触り程度しか掲載されていないが「身体の強度も弱く皮膚もとても繊細で傷付きやすく体力も無い為気を付けなければ意図せず性行為中に殺してしまう恐れがある」とまで書かれているそうだ。
健康な成人男性としては些か納得がいかない部分もあるがこの世界の奴らの身体能力と圧倒的な体格を考えると有難いと思える大事なアドバイスである。
ポポは爪切りを忘れた様に馨のチンコをじーっと見詰めて、長い舌をぺろりと出した。
「馨……すごくいい匂いがする。ちょっとだけ舐めても良い?」
「駄ぁ目、俺が先。お前はまず爪切っちまえよ」
逞しい太ももの間に身体を滑り込ませると身体を見られる事に抵抗が無いのかポポは不思議な顔をしたが特に嫌がる様子もなく太ももの間に馨が入れるくらいのスペースを作ってくれた。
――リザードマン系の奴らは確かスリット? だとか言う切れ目みたいなもんがあって、チンコは基本しまってあるんだよな。
変態大国日本の皆様が築き上げたキャラクター像が異世界でも通用しているか不安になったが、じいっと見詰めると確かにそれらしい部分を見付けた馨はにやっと笑って人差し指でそこを軽くなぞった。
「わっ!?」
驚いたポポが一瞬ゴミ箱を取り落としそうになるが自力で余裕で捕まえて、目を白黒させながら馨を見る。
「ど、どうしてそんな所触るの? 気持ち悪いでしょ?」
「馬鹿言え。結婚する相手の身体が気持ち悪ィならそもそも結婚もセックスもしねえだろ。だからちゃんと見せろ。嫌なら嫌って言え」
しっかりと目を合わせて問うとポポは「……全然嫌じゃないよ」と確かに言った。だから馨はにやりと笑って、ポポの片方の足をさらに開かせて顔を近付ける。
詳しい構造が知りたいがいきなり指を突っ込んで怪我でもさせたら大変なのでチロリと舌を這わせ感触の確認とローション替わりの唾液を送り込むと頭上のポポが息を飲んで身体を震えさせた。
「か、馨っ!」
「痛い、気持ち悪い、不快だって言う止めろなら聞くけど恥ずかしいとかは却下な」
「……うう」
アッサリと言い切ると止めようとした理由は後者らしいので遠慮はいらない。
「ほら、爪切りてぇならそっち集中しとけよ。俺はお前のこと知る為にこっちに集中するからよ」
「う、うん」
本当に素直な男だ。
ポポはぎこちない動作ではあったが本格的な爪切りを開始して、ぱちんぱちんと言う音が聞こえて来る。
だから馨は馨で目の前の未知のペニスの全容把握に努めることにした。
――舌は、普通に入るな。
しかも反応と息遣いから察するに結構気持ち良さそうだ。
そんなことを思っていると、体内の動きに変化があった。
なんだ? 舌を押し返してくる。
そう思い少し口を離すと、ずーっと脳内でおかずにしていたポポのヘミペニスがゆっくりと顔を出して来た。
詳しい知識は無いが確かトカゲは交尾の時に袋状のモノが反転して体外に出て来る? 的な構造のはずだったが、ポポは違うようだ。お前こんな凶悪なモンどうやって腹の中に収納出来てたんだ? と質問したくなる程立派なヘミペニスは「十手タイプ」だった。……これは馨的には有難い作りだ。
見たことも無いレベルの長さと太さを誇る凶悪な一本目の下側に長さ十五センチほどでカリがエグイ二本目がある。
二本目だけでも十分凶悪だがゆっくり時間をかければケツが死ぬことを覚悟する程では無い……とギリギリ思えるサイズ感だ――よな? ポポに頼んで慣れるまではこの二本目で繋がろう。
悪いけど、そこは我慢して貰おう。うん。
あと心配していた棘や突起の類だが、それも確かにあった。確かにあったけれど痛みを感じて体内に傷が付けられそうな骨的な物では無く、どちらかと言うとシリコンで敢えて性感を刺激する為に後付けしましたか? と言うくらいの言わばセックスに特化したポポの性格からは程遠いレベルのチンコだった。
体内から出て来たその凶悪なヘミペニスは何故かとろりと濡れていて、間近で嗅いだ雄の匂いが馨の思考を鈍らせる。
もう許可を取るとかそんな配慮を忘れて馨は一本目の――多分確実に自分の人生でポポ以外を受け入れる日は来ないのだろうと思わせる程の見事なペニスに無意識に服従のキスをした。
そして大きく口を開けて先端の窪みに吸い付いて、良い香りのする先走りを強請る。まともに言葉も発せず吸い付く動作を繰り返していると爪切りを終えたポポが長い腕を伸ばしてゴミ箱をベッドの外に落として自分のペニスに必死に口を寄せる馨の頬を優しく包んだ。
「美味しいの? 馨」
穏やかな低い声に夢中で頷くとポポは優しく馨の頭を撫でて微笑む。
その表情もとても穏やかで纏う空気もとても優しい。
「嬉しい。ポポたちやっぱり相性が良いんだね、相性が良い相手の体液は美味しいんだよ。後ね、種族が違っても『フェロモン』が効きやすいんだ」
――フェロモン?
ポポが何かを言っているのは分かった。でも深く考えることが今の馨には出来ない。
ただ目の前のペニスから出る雫が美味しくて、舐めても舐めても欲しくなる。――いや、舐めれば舐める程欲しくなるのだ。
だから全然口を離すことが出来ない。それ位、このペニスが欲しいのだ。
今以上開けることが出来ない自分の口の小ささが悔しくて涙を零した馨をポポは殊更優しく撫でた。
「ごめんね。ポポ初めてでフェロモンが出過ぎたのかもしれない」
「――? ?」
意味が分からず視線だけで疑問を訴えた馨にポポは目元だけに捕食者の笑みを浮かべて、それでも口調は優しく告げる。
「一回お口に出させてね。それを飲めば多分少しは落ち着くから」
口に出す、と言う言葉で馨は一気に嬉しくなった。
下手なりに規格外のサイズのペニスへの奉仕を必死に続け、体温が低いはずのポポが出した喉が焼けると錯覚するほどの多量の精液を口内に貰って、ようやく少し思考が戻って来る。
でもぼたぼたと零れて胸を汚すそれがどうしても勿体なくて指先で集めて舐めているとポポは褒める様に頭を撫でてお水をくれた。
「ありがとう馨。ポポとっても気持ち良かった。次はポポの番ね」
「――うん」
きっと童貞だろうからリードしてやらなきゃ、なんて考えていた自分を張り倒してやりたい。
ベッドでのポポは圧倒的な強者で、有無を言わせない程の絶対的な上位者だ。
鋭く長かった爪を深爪手前まで切り落としたポポの手が馨の身体を優しく滑る。その手はやはり少しひんやりとしていて、それがまた絶妙な刺激だった。
「馨可愛い。馨大好き。――大事に、するね」
長いスプリットタンを首筋に優しく這わせて、捕食者が甘く笑った。
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