無情のオレは巫女教授の力を借りて人を助けます

【八方綺麗な女子編】
 四月某日。杉上毘乃は、大学への通学路で、桜にカメラを向ける女性──井手さくやと出会う。
 自身の願いを叶える為、さくやは桜の写真を撮り続けているのだという。そんなある日、何者かによって吹き込まれた『潜在意識に訴えかければ、願いを叶えてもらえる』という情報を信じたその女性は、とある呪術を実践してしまう。
 それから幾日か経った頃、毘乃達の前に、人の形をした化け物が現れる。彼女の持つ願いを叶える、そして助けるために奔走する毘乃であったが、実は彼自身も大きな問題を抱えていたのである。
 毘乃は、無自覚巫女ファッションの異能者『いなこ』の力を借りて、迫り来る脅威に立ち向かう──

【誰見ぬ峠編】
『誰見ぬ峠には、鬼が出る』
 夏に差し掛かる頃、文化大生の中でそのような噂が出回っていた。ヒトの情を喰らう化け物、第二人格の可能性もある。そう考え、調査に乗り出した毘乃達が見た光景──それは噂の鬼だけではなかった。
 次々に出てくる誰見ぬ峠での噂や疑惑に翻弄される毘乃であったが『誰が何と言おうと、自分だけは信じたい』その思いを胸に、迫り来る現実へ立ち向かう決意を固めるのだった。

【記憶渡り編】
 夏季休暇に入った七月下旬、つなぎ公園に来ていた毘乃は、ある少女と出会う。少女は、現代を生きる人々が知りえない『つなぎ公園の歴史』を知っているという。
 かつて繋ぎ湖を挟むように、ふたつの村が存在した。初めは仲の良かった両村であったが、その関係は徐々に悪化していき、遂には争いにまで発展──それを終わらせる為、ひとりの巫女が強大な化け物を戦地に放った。
 その歴史を知る過程で、毘乃は、自分の中にあるはずの記憶の一部が存在しない事に気付く。それを取り戻そうと『記憶渡り』と呼ばれる呪術を行うが、その原因には過去の哀しい出来事が深く関わっていたのであった。

【初冬の朝の現実編】
 記憶を失い、感情を大量に生産できる体質でもなくなった毘乃は、普通の大学生活を送っていた。しかし突如として現れた何者かにより、再びその身を狙われる事になってしまう。
 いなこを始め、情動学に関わる面々は『キョウシロウ』と名乗る者が諸悪の根源と考え、各々調査を開始した。
 時間の経過と共に見えてくる真実──そんなある日、毘乃の前に新たな『巫女』が現れる。


※小説家になろう様にも掲載しています。
24hポイント 0pt
小説 91,147 位 / 91,147件 ファンタジー 25,548 位 / 25,548件