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第一章 虐げられた姫
第41話 因縁の相手
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今の僕は、ある場所に捕らわれていた。それを説明するには、少し時間がさかのぼる。
* * *
「ここに来るのは久しぶりだな……」
何度も服を引っ張られて連れてこられたのは、よりにもよって国境沿いの泉。
「もう周りに人はいないよ。そろそろ話してくれないか?僕をここに連れてきた理由」
精霊は、滅多に声にしないが、話すことは可能だ。人を警戒しているため、話さないだけで。
「……ミツリョウシャダ。モウ、ジュウニンハ、ツレテイカレタ」
「ジュウドコロデハナイ!モウスグヒャクダ!」
「精霊王は何をしてるんだ」
「ベツノイズミ、イッタ。フクスウ、オソワレタカラ」
こういうときに、なんで精霊王は複数いないんだと思ってしまう。精霊王は、精霊の中で一番強い存在ではあるが、どちらかというと、泉の管理者という感じだ。でも、世界規模で考えたら、何百もある泉を一人で管理するのはどうかと思う。こういうことがあるたびに。
人間でたとえたら、国を王一人だけで統治するようなものだ。それはまず成り立たない。だからこそ、土地を分割して、それぞれ貴族に治めさせている。その貴族を管理する方が楽だからだ。
本当に、精霊のことはよく分からない。
泉に来ると、今は人はいないようだった。ちょうど、複数の小さな黒い光として生まれているのは見えた。泉じたいに何かあるわけでは……いや、あるな。
かすかに精霊の魔力とは別の魔力が見える。この魔力は……どこかで感知したことがあるような気がする。
たまに泉の方を狙ってくる奴らもいるんだけど……今回はそっちの方か。めんどくさいなぁ。
────左後方にいるな。
気配を感じた方に軽く拘束魔法を放つ。
「誰だ?」
泉の方を警戒はしながらも、気配を感じた方に向かう。
「君……前もいなかった?」
僕の拘束魔法で捕まっていた奴は、以前に追い払った奴と似ているような気がした。
「あ、あのときの……」
向こうも僕のことを思い出したようだった。
「まだ懲りてなかったのか」
時々いるんだよね。こういう馬鹿な奴。そして、こういう馬鹿な奴が一番めんどくさかったりする。
「う、うるさい!一匹くらい別にいいだろ!」
「よくないからここに来てるって何で分かんないかなぁ……──っ!」
背後に気配を感じて魔法を放つ。いや、気配どころか、完全に敵意だったな。
「反応が早かったな。鈍っていないようでなによりだ」
「く、黒騎士……」
後ろにいる拘束されている奴が怯えたように呟いた。そして初めて姿を視認した。
さて、帰るか。
もう精霊を連れ去ろうとした奴は捕まえたからいいでしょ。帰ろう。城に帰ろう。皇女様の様子を見ないと。弟子のローランドもどれくらいできているか見てやらないとなぁ。
「帰るな!」
その声とともに魔法が飛んできた。
……チッ。仕方ないな。
黒騎士でも、よりによって、な~んであいつなのかなぁ……嫌いなんだよなぁ、性格と頭が。
「それで、何しに来たの?」
「お前と取引だ。戦いのことでな」
「……君はさらに頭がおかしくなったみたいだね。戦争はもう終わってるよ?」
さすがに事後処理などは終わってないだろうけど、もうとっくに終わっている。今さら何を蒸し返してるんだ。
「確かに、それ自体は終わったかもしれん」
いや、終わったかもじゃなくて、終わってるんだって。認めたくないの?
「だが、お前とはまだ終わっていない!」
あぁ……ダメだ。こいつと会話してると頭痛がしてくる。これなら仕事漬けの方がまだマシだ。こんな奴が騎士になれるなんて、あの国はどうなってるんだ?
「へぇ~、何が終わってないの?」
否定するのもめんどくさいので、適当に話を合わせる。
「お前との決着に決まってるだろう!」
「それももう終わったよ?」
僕の勝利でね。こいつと会ったのは、十年くらい前。ちょうどハリナと再会したくらいのころだ。隣国は土地が貧しいので、穀倉地帯を奪おうとしてこちらに何度も戦争をしかけてくる。僕は、そこにカイルと駆り出されたことがあり、そのときにこのアホな騎士と出会った。
最初は普通の隣国らしい騎士だった。だが、僕のめんどくさがりの性格で、さっさと終わらせてしまおうと魔法を連発したことであいつに目をつけられた。
黒騎士は、騎士である前に魔法使いでもある。魔法騎士のようなものだ。なので、強力な魔法を使う僕に興味を持ったそうだ。
そして、魔法の対決を申し込まれた。でも、ハリナから歩く兵器と呼ばれている(らしい)僕が負けることはなく、圧勝した。でも、隣国らしいというかなんというか、また挑んできた。そして、また僕が勝つ。それを十回くらいは繰り返しただろう。
こいつと会うのが嫌で、戦場に行かなくなったけど、そしたら向こうから会いに来るようになった。ときには自分の研究部屋に侵入してたこともあった。そんなことができるなら、なぜ最初からそうして攻撃をしかけなかったと思うくらいだ。
それがまさか、こんなところで会うなんて。さすがに精霊の泉は予想していなかった。
「まさかとは思うけど、精霊に手を出したのは……」
「そうすればお前が来るかと思ったからだが?」
帰るか。そんなくだらない理由で皇女様を危険な目に合わせる奴にこれ以上関わる理由はない。
「だってな──で……が……」
また来た道を引き返し始める。何かまだ話しているみたいだけど、そんなのは気にしない。
声が聞こえなくなった。そしたら、また魔法を放ってきた。それを結界で防ぐ。
「だ・か・ら!帰ろうとするな!人が話しているときに帰ろうとするとはけしからん!」
「お前に関わるくらいならハリナの説教喰らってカイルに使いっぱしりにされて仕事漬けになる方が一万倍はマシだ」
「なんだと!お前のところに嫌いなヘビ送ってやろうか!」
なんでこいつが僕の嫌いなもの知ってるんだよ!誰にも言ったことないんだけど!?
もうめんどくさいのを通り越して少し恐怖も感じてきた……
まぁ、本当に送られてきたとしても、嫌いなだけで苦手なわけではないからいいんだけど。嫌いな理由も、部屋に侵入してきてよく邪魔してくるからっていう単純な理由だし。
「と、とにかく!せめて話くらいは聞け!」
「ついてこいとか言わないよね?」
「あ、あぁ……と、と、当然だろ……」
目をそらしながらそんなことを言った。
言うつもりだったなこいつ……
「お前の言う通り、戦争は終わった」
やっと認めたな。
「だが、また新たな計画を立てているんだ」
なぜ、僕に話す?そして、なぜこいつはそのことを知っている?
「その計画をなんで知ってるの?」
「俺は黒騎士は黒騎士でも、貴族であり副団長だからな」
副団長がこんなんでいいの!?国が崩壊しない!?実力はあるんだろうけど……不安しかない……
「それで、お前がついてくるんならこの計画の情報を横流しする」
完全な裏切り行為になるのに気づいてるのかな……?
「ついてこなかったら?」
「この泉を破壊する」
予想の斜め上の答えが返ってきた。
「待て待て待て待て待て!それは下手したら国が滅ぶよ?」
泉を破壊するのは、精霊王に喧嘩を売る行為だ。僕なら持ちこたえられはするかもしれないけど、勝つのはまず不可能。
そして、謎の魔力の正体はこいつだったか!気づいていたらすぐに帰ったのに……!
「この国が滅ぶなら黒騎士としてそれはそれで構わない。そして、我が国が滅ぶのも別に構わん!」
「自分が何を言ってるか分かってる?」
敵がやられるのはいいが、味方もやられてもいいって言ってるんだよ?もう敵なのか味方なのかどっちなのさ。
「俺はお前が手に入ればそれでいい!」
「泉が壊されるのはもっと面倒だし……分かったよ。ついていけばいいんでしょ。その前に、あれはどうしよう?」
「放置してればいいだろ。そのうち誰か来るさ」
精霊の泉は一年に一回でも人の出入りがあれば珍しいくらいに人が来ない場所なんだけど……本当に放置で大丈夫かな。まぁ、いっか。遅ければあいつが迎えに来るだろうし。
そして僕は、(不本意ながらも)こいつの後についていった。
* * *
「ここに来るのは久しぶりだな……」
何度も服を引っ張られて連れてこられたのは、よりにもよって国境沿いの泉。
「もう周りに人はいないよ。そろそろ話してくれないか?僕をここに連れてきた理由」
精霊は、滅多に声にしないが、話すことは可能だ。人を警戒しているため、話さないだけで。
「……ミツリョウシャダ。モウ、ジュウニンハ、ツレテイカレタ」
「ジュウドコロデハナイ!モウスグヒャクダ!」
「精霊王は何をしてるんだ」
「ベツノイズミ、イッタ。フクスウ、オソワレタカラ」
こういうときに、なんで精霊王は複数いないんだと思ってしまう。精霊王は、精霊の中で一番強い存在ではあるが、どちらかというと、泉の管理者という感じだ。でも、世界規模で考えたら、何百もある泉を一人で管理するのはどうかと思う。こういうことがあるたびに。
人間でたとえたら、国を王一人だけで統治するようなものだ。それはまず成り立たない。だからこそ、土地を分割して、それぞれ貴族に治めさせている。その貴族を管理する方が楽だからだ。
本当に、精霊のことはよく分からない。
泉に来ると、今は人はいないようだった。ちょうど、複数の小さな黒い光として生まれているのは見えた。泉じたいに何かあるわけでは……いや、あるな。
かすかに精霊の魔力とは別の魔力が見える。この魔力は……どこかで感知したことがあるような気がする。
たまに泉の方を狙ってくる奴らもいるんだけど……今回はそっちの方か。めんどくさいなぁ。
────左後方にいるな。
気配を感じた方に軽く拘束魔法を放つ。
「誰だ?」
泉の方を警戒はしながらも、気配を感じた方に向かう。
「君……前もいなかった?」
僕の拘束魔法で捕まっていた奴は、以前に追い払った奴と似ているような気がした。
「あ、あのときの……」
向こうも僕のことを思い出したようだった。
「まだ懲りてなかったのか」
時々いるんだよね。こういう馬鹿な奴。そして、こういう馬鹿な奴が一番めんどくさかったりする。
「う、うるさい!一匹くらい別にいいだろ!」
「よくないからここに来てるって何で分かんないかなぁ……──っ!」
背後に気配を感じて魔法を放つ。いや、気配どころか、完全に敵意だったな。
「反応が早かったな。鈍っていないようでなによりだ」
「く、黒騎士……」
後ろにいる拘束されている奴が怯えたように呟いた。そして初めて姿を視認した。
さて、帰るか。
もう精霊を連れ去ろうとした奴は捕まえたからいいでしょ。帰ろう。城に帰ろう。皇女様の様子を見ないと。弟子のローランドもどれくらいできているか見てやらないとなぁ。
「帰るな!」
その声とともに魔法が飛んできた。
……チッ。仕方ないな。
黒騎士でも、よりによって、な~んであいつなのかなぁ……嫌いなんだよなぁ、性格と頭が。
「それで、何しに来たの?」
「お前と取引だ。戦いのことでな」
「……君はさらに頭がおかしくなったみたいだね。戦争はもう終わってるよ?」
さすがに事後処理などは終わってないだろうけど、もうとっくに終わっている。今さら何を蒸し返してるんだ。
「確かに、それ自体は終わったかもしれん」
いや、終わったかもじゃなくて、終わってるんだって。認めたくないの?
「だが、お前とはまだ終わっていない!」
あぁ……ダメだ。こいつと会話してると頭痛がしてくる。これなら仕事漬けの方がまだマシだ。こんな奴が騎士になれるなんて、あの国はどうなってるんだ?
「へぇ~、何が終わってないの?」
否定するのもめんどくさいので、適当に話を合わせる。
「お前との決着に決まってるだろう!」
「それももう終わったよ?」
僕の勝利でね。こいつと会ったのは、十年くらい前。ちょうどハリナと再会したくらいのころだ。隣国は土地が貧しいので、穀倉地帯を奪おうとしてこちらに何度も戦争をしかけてくる。僕は、そこにカイルと駆り出されたことがあり、そのときにこのアホな騎士と出会った。
最初は普通の隣国らしい騎士だった。だが、僕のめんどくさがりの性格で、さっさと終わらせてしまおうと魔法を連発したことであいつに目をつけられた。
黒騎士は、騎士である前に魔法使いでもある。魔法騎士のようなものだ。なので、強力な魔法を使う僕に興味を持ったそうだ。
そして、魔法の対決を申し込まれた。でも、ハリナから歩く兵器と呼ばれている(らしい)僕が負けることはなく、圧勝した。でも、隣国らしいというかなんというか、また挑んできた。そして、また僕が勝つ。それを十回くらいは繰り返しただろう。
こいつと会うのが嫌で、戦場に行かなくなったけど、そしたら向こうから会いに来るようになった。ときには自分の研究部屋に侵入してたこともあった。そんなことができるなら、なぜ最初からそうして攻撃をしかけなかったと思うくらいだ。
それがまさか、こんなところで会うなんて。さすがに精霊の泉は予想していなかった。
「まさかとは思うけど、精霊に手を出したのは……」
「そうすればお前が来るかと思ったからだが?」
帰るか。そんなくだらない理由で皇女様を危険な目に合わせる奴にこれ以上関わる理由はない。
「だってな──で……が……」
また来た道を引き返し始める。何かまだ話しているみたいだけど、そんなのは気にしない。
声が聞こえなくなった。そしたら、また魔法を放ってきた。それを結界で防ぐ。
「だ・か・ら!帰ろうとするな!人が話しているときに帰ろうとするとはけしからん!」
「お前に関わるくらいならハリナの説教喰らってカイルに使いっぱしりにされて仕事漬けになる方が一万倍はマシだ」
「なんだと!お前のところに嫌いなヘビ送ってやろうか!」
なんでこいつが僕の嫌いなもの知ってるんだよ!誰にも言ったことないんだけど!?
もうめんどくさいのを通り越して少し恐怖も感じてきた……
まぁ、本当に送られてきたとしても、嫌いなだけで苦手なわけではないからいいんだけど。嫌いな理由も、部屋に侵入してきてよく邪魔してくるからっていう単純な理由だし。
「と、とにかく!せめて話くらいは聞け!」
「ついてこいとか言わないよね?」
「あ、あぁ……と、と、当然だろ……」
目をそらしながらそんなことを言った。
言うつもりだったなこいつ……
「お前の言う通り、戦争は終わった」
やっと認めたな。
「だが、また新たな計画を立てているんだ」
なぜ、僕に話す?そして、なぜこいつはそのことを知っている?
「その計画をなんで知ってるの?」
「俺は黒騎士は黒騎士でも、貴族であり副団長だからな」
副団長がこんなんでいいの!?国が崩壊しない!?実力はあるんだろうけど……不安しかない……
「それで、お前がついてくるんならこの計画の情報を横流しする」
完全な裏切り行為になるのに気づいてるのかな……?
「ついてこなかったら?」
「この泉を破壊する」
予想の斜め上の答えが返ってきた。
「待て待て待て待て待て!それは下手したら国が滅ぶよ?」
泉を破壊するのは、精霊王に喧嘩を売る行為だ。僕なら持ちこたえられはするかもしれないけど、勝つのはまず不可能。
そして、謎の魔力の正体はこいつだったか!気づいていたらすぐに帰ったのに……!
「この国が滅ぶなら黒騎士としてそれはそれで構わない。そして、我が国が滅ぶのも別に構わん!」
「自分が何を言ってるか分かってる?」
敵がやられるのはいいが、味方もやられてもいいって言ってるんだよ?もう敵なのか味方なのかどっちなのさ。
「俺はお前が手に入ればそれでいい!」
「泉が壊されるのはもっと面倒だし……分かったよ。ついていけばいいんでしょ。その前に、あれはどうしよう?」
「放置してればいいだろ。そのうち誰か来るさ」
精霊の泉は一年に一回でも人の出入りがあれば珍しいくらいに人が来ない場所なんだけど……本当に放置で大丈夫かな。まぁ、いっか。遅ければあいつが迎えに来るだろうし。
そして僕は、(不本意ながらも)こいつの後についていった。
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