勇者として召喚されちゃった!~実際はチョメチョメ三昧!~

冬生羚那

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国都を出て

さんじゅうろくわめ

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 エロフ君とすっかり愉しんだ後、幼馴染君を放置して寝入ってしまっていた。
 幼馴染君はゼルによって家からも放り出されていたみたいだけど、気付かなかったです、あはっ。
 俺の隣で小さな寝息を立てるエロフ君を見下ろす。
 俺の上であひあひ啼いてたエロフ君ですが、契約した後、ちょっと変化を見せた。
 銀色だった髪が、真っ黒になったのだ。
 目の色も碧から金色に変わり、熱が籠るとキラリと光る。
 あ、光るのは比喩ですよ。

 そうしてエロフ君の説明文を読むと……エロいことが大好きなダークエロフに進化、と出た。
 種族名!
 エロフって種族名に使われるんですか、そうですか!

 ちょっとツッコミを入れてしまったけど、これはこれで俺に美味しいのでいいです。
 なんせ『精を搾り取ることが好き』らしいので。
 これで俺に精気を提供してくれるパイプが1つ出来たってことだ。
 夜な夜な町を徘徊して精気をゲットしてきてくれるならありがたいよね。

「ん……」
「起きた?」
「……しおん、しゃま……?」
「ん、もう朝だよ? 俺も仲間の所帰らないと」
「……ボク、は……?」
「ついてこないの?」
「っ、行きます!」
「うん、じゃあ旅に出る準備して」
「はい……!」

 ふらつきながらも準備を始めるエロフ君。
 素っ裸なので美味しそうなぷらぷらちゃんもぷらぷらしてるし、お尻から零れる俺の精液が床に染みを点々と作ってるんだけど……まあいっか。
 ベッドに腰掛けて俺も服を整えるとエロフ君の手伝いを始める。

 村の中で浮いていたエロフ君の旅立ちを見送る人はおらず、ただ遠巻きに見られてはいたがすんなりと村を後にした。
 そうして俺とエロフ君は手を繋いで道を進み、街道へと出る。

「んーっと……」
「シオン様?」
「待ってね、えーっと……こっちか」

 MAPでジューク達の居る方角を確認して、また歩く。
 道すがらジューク達の説明もしていると、向こうから2頭立ての馬車が近づいてくる。
 その御者台にはジュークがいて、俺は手を大きく振った。

「……ってことがあって、同行することになったエロフ君ことフェリオです」
「フェリオ、です……よろしくお願いします」
「……そうか、俺はジュークだ」
「僕はエル」

 4人で荷台で向き合って自己紹介。
 ゼルは御者中です。
 道のど真ん中で止まるわけにはいかないからね。
 後で顔合わせさせよう。
 ……うん、勝手に同行者を増やしちゃったからか、空気が重いですね。
 でもでも、許してほしい!
 俺もエロには貪欲なんです!

「あ、そうだ。ローションはちゃんと採取したよ」
「ああ……、ありがとう」
「シオンに単独行動はこの先させられんな」
「ええー?」

 なんだか痛みを堪えるような表情で眉間を揉み解すジュークが、溜め息混じりにそう言った。
 エルはそれに頷いてるし、何故だ。
 エロフ君はおろおろしてるから俺に対しての援護射撃は期待できないな。
 これはしっかりとお話しをしないとダメだろう。

 脳内でそう決めてぐっと拳を握ったら、エルがエロフ君を連れて御者台に移動してった。
 あれ?
 どうしたのかとその背中を見つめていたら……後ろからジュークに腰を抱えて引き寄せられてしまった。
 振り返ればなんだか凄みのある笑顔で見下ろされ、背中がゾワッてした。

「さあ、話を聞かせてもらおうか」

 えっ、いや、話をするのはこっちとしてもいいんだけど、あの、なんでそんな怖い顔……。
 アッーーーーー!
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