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第13話 結婚だってよ
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準備室を後にした俺は教室に行く途中見慣れたマリモを発見した。
マリモ-王道君はどうやら親衛隊に連行されているようだった。
あの親衛隊ガチ勢さん達かなぁ.....ガチ勢かにわかで覗く難易度が全然違うんだよね。
1度にわかを制裁するガチ勢さん達の制裁現場を覗いたことがあるが、その時何かが飛んできて俺は急いで逃げるはめになったことがある。
もしかしたらあの時飛んできたのは手裏剣だったのかもしれない.....。
頭に刺さったら死んじゃうよあれ。
こっそりと彼らのあとをつける。ガチ勢じゃありませんように。
そして辿り着いたのは人目につかない校舎裏隅。
「ねぇ、生徒会の皆様に近づくのやめてくれないかな?目障りなんだけど。」
「お前みたいな奴にまとわりつかれて皆様も迷惑してるってさ。」
おぉう.....典型的な親衛隊的文句だなぁ。王道君はなんて返すんだろう?
「なんでお前らがそんなこと決めるんだ?俺が皆に会うのだって自由だろ?それにアイツらは迷惑ならちゃんと迷惑って言うぜ。」
「っ、うるさい!!なんでお前みたいなやつに生徒会の皆様はっ」
ただの嫉妬やん。わかっていたけど、くだらないね。ちょっと王道君に同情.....。
「あのよ、羨ましいなら向き合えよ。俺に当たるんじゃなくてさ。お前らがアイツらに近づく奴らを制裁するから、アイツらに友達がいねぇんだぞ?」
ぶひゅっっっ~~!!
あっははははははははははははは!!!!!
生徒会のヤツら王道君に友達いないって思われてんじゃんwww
好きなやつに友達いないやつ認定されるとか哀れなりww
やっぱ面白いなぁ。
「こいつっ、聞いていれば!もういい、お前らやっちゃって!!」
「うぇ~マリモかよ。」
「俺食指うごかねぇよ。」
「いいからヤレ」
ヤレが殺れに聞こえたんですけど、聞き間違えだよね。殺意が凄いよあの親衛隊。
強姦か殺しか......どっちだろう。
そしてこの状況に新たな人物が加わる。
「うるさいなぁ」
この変わったイントネーションは.....
「なっ、風紀委員長様!?」
「げっ、やべぇ。」
「逃げるか!?」
「阿呆.....逃がさへんよ」
どっから声が聞こえるんだ?ここからじゃ見えないんだけど。でもみんな上向いてるから校舎に居るのかな?
すると白髪ピンクメッシュの男子生徒が空から降ってきた。
でた。また『シュタッ』っだよ。足折れねぇのアレ。どうせ窓から飛び降りたんだろうけど、危ないよ......。
「はい観念しぃ。ワイが来たからには逃がさへんで親衛隊共。」
「くそっこうなったら!」
「おん?やんのか?」
「オラァ!!ぐふっ!?」
はい一撃ですね。右ストレート頬に入りました~。崩れ落ちる親衛隊取り巻きA。しかし風紀委員長?は止まらない。次々と取り巻き共を沈めていく。
「くっ!」
「逃がさへん言うたよな?」
「ぱぎゃっ!?」
「ぴぎゅっ!?」
容赦ねぇ~!!!
結構可愛い顔してた親衛隊達の顔面殴ったよこの人!?
あぁっ、可愛い顔が血みどろに、もう1人は鼻も曲がってない?あれ.....。
「お前すっげぇ強いんだな!!なぁなぁ名前なんて言うんだ?俺は砂杜 愛斗!愛斗でいいぜ!」
「.......」
「なぁなぁ!」
「........」
「おいってば!」
「うっさいのぉ。なんや?お前。」
「お前じゃなくて、愛斗だ!お前はなんて名前だ?」
「ワイ用があるから、お前と話してる暇ないねん。」
「だーかーらー、お前じゃなくて愛斗だってば!!名前教えろよ!」
「........」
「無視すんなよ!名前~!!!」
うっわー、この会話不毛すぎない?
絶対に答える気ない風紀委員長と執拗い王道君。交わらなさそうだ.....。
あっ、風紀委員長逃げた。あっ、王道君追いかけて行った。
というか親衛隊と取り巻き放置なんですね....。
風紀取り締まらんでいいの?暴力で解決でいいんか?
「覗き見とはええ趣味してんなぁ」
「ははは、それほどでも.....貶されてる俺?」
「いんや。」
「そうなんだ~.....俺はこれでおいとましますね。」
ガシッ
「まぁまぁ、そんな急ぐことないで設楽 未途。ワイと少しお話でもしようや。」
なんでここにいるんですか?風紀委員長様。
あなた王道君追われてあっち行きましたよね?
どうして俺の背後に立っているんですか?
掴まれた肩からミシミシと音が鳴っている。
痛い.....。
「えーっと確か、用があるんでしたよね?」
王道君にもそう言ってたし。だから俺なんかに構ってる暇ないよね?ね?
「ああ、あるなぁ。お前と話すっていう用がな。」
「うっ、」
「取り敢えず風紀室行こか?」
「.....最早連行」
「お前逃げ足早いからなぁ。堪忍してやー。」
俺はズルズルと引きづられる形で風紀室へと連行された。......授業行けそうにないな。
サボりかぁー。
「そこ座りや。」
ソファに座り当たりを見渡す。案内された風紀室はキチンと整理されており、なんだか拍子抜けだ。もっとこう、散らかってるイメージをしてた。
不良っぽい見た目に反して整理整頓はするんだな(偏見)。
「俺に何の用ですか?」
俺としては心当たりがあるんですよね。
裏膝蹴りしたとか、悪鬼に嗾けたとか、カラーボール投げつけたとか.....。
どれだろう?え、まさか全部?
その節は本当に巻き込んで申し訳ないと思ってるんですよ?だけど悪鬼が、悪鬼がっ!
全ては悪鬼が悪いんです!
内心そう弁解していると、目の前の人はニコリと笑った。......メガネ外してくんねぇかな。
「未途は料理できるん?」
え、急になんですか?
しかも名前呼び....そういや俺名乗ってないよね?
まさか調べた?......絶対に調べたよこの人。
悪鬼もそうだけどさ、名乗ってないのに名前知られてるとか、ちょー怖いからね?
「料理できますよ。それがどうしたんですか?」
「裁縫は?家事は得意なん?」
無視かよ。だからその質問なに?
「裁縫も出来ますし。家事も得意かは分かりませんができます。」
「そうかそうか。」
なんで満足そうに笑うん?
俺が家事できることあんたに関係ないでしょ?
「なぁなぁ、結婚せぇへんか?」
「えっ..........は!?俺?俺に言ってます!?」
「せやで未途、お前に言うとるんや。」
「いや何でですか!?まともに喋ったの今日が初めてですよ!?それに俺はあんたに色々と裏膝蹴ったり、ゴニョニョ...したし。」
ゲームしようぜ?みたいなノリでプロポーズされたんだが!?
それに俺は男だ!!!
あと、坊ちゃんなあんたと結婚なんて家の人が許さんだろ!
「そんなん気にせんでもええよ。あの身のこなし、後先考えず行動する阿呆さ、そして家事能力!全てが理想やわ!!」
あれ?俺貶されたよね?阿呆って言われたよ?
「ちょ、ちょい待って!俺あんたの名前も知らんし、結婚とかちょっと......考えてないというか興味ないというか。」
「うっそ、ワイの名前知らんの?あぁ!!もしかしてワイの口から直接名前知りたかったん?全く可愛いやっちゃなぁ未途は。ワイは藍田 辰巳。辰巳でもたっちゃんでも何でもええで?」
「藍田く「辰巳」ぐっ」
これは名前呼びしないと会話にならない感じだな?
「辰巳君あの、俺結婚とか興味無いんだ。それにあまり話したことない人といきなり結婚は無理かな.....。だからその、ごめんなさい。」
普通に断る。告白とかされたことないのに、いきなりプロポーズされるとは思わなんだ。
断り方ってこれでいいんだよね?
真摯に答えたよ俺。
「OKしてくれてありがとうな!」
「!?!?!?!?」
俺そんなこと言った?えっ?
この人めちゃくちゃ晴れやかな笑顔してるんですけど!?ちゃんと聞いてた?ねぇ??
「なら今日は初夜やな!どっちの部屋でヤるか....ワイの部屋でいいか?」
「あのっ、俺OKしてないんですけど!!」
「未途は処女やんな?ならローションとか必要か.....。」
「聞けよ!!!」
「よっしゃ行くで!」
「えっ!?」
手をガシッと掴まれ立ち上がらされる。
これ、マジっぽくない?というか今から?
グイグイと引っ張てくる辰巳君に連れてかれないよう、ソファにガシリとしがみつくようにした。
だけど多分時間の問題だ。今もう既にソファから身体が離れそう(泣)。
「辰巳君!い、いきなり結婚とか絶対上手くいかないよ!?互いのことをよく知らない結婚は上手くいかないって言うじゃん?(知らんけど)」
デタラメなことを言うと辰巳君はピタリと止まった。
これはイケるか?
「結婚してすぐ離婚かー.....」
ピクリと辰巳君の肩が揺れた。
「俺達にはまだ結婚早いんじゃない?もう少し仲を深めてからでも遅くはないと思うけど?」
俺は何を言っているんだろう?
自分の吐いた言葉の意味を考えると鳥肌がとまらない。
絶対黒歴史になるよっ、このセリフ!!
なんだよ『俺達にはまだ結婚早いんじゃない?』って!!
クソ恥ずかしいんですけど!?
「だからさ、結婚を前提とした友達から始めない?そっからステップ踏んでこうぜ!」
決して結婚を前提とした恋人とは言わないぞ。辰巳君にはステップ踏んでこうぜ!とか言ったけど、友達で始まって友達で終わる予定です。
「......そう、や....な。結婚して離婚はワイもいやや。でも、」
「でしょ!!えーっと、ほらっ連絡先交換しようよ!これでいつでも会えるよ!」
余計なことは言わせねぇ!
俺は畳み掛ける!
ほーらこれが俺の連絡先だよ~。結構レアもんだからね?俺の連絡先は。
「いつでも会える.....。」
「そうそう!!あっ、俺授業行かなきゃ!じゃっ失礼するネ!」
にこやかに辰巳君に掴まれてた手を外し、背を見せずに後退りながら......退出!!!
そしてダッシュ!!!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
なんなんだ今日は!?
久しぶりにいい気分で登校したのにっ、先生にはピアス穴あけられるわ、風紀委員長にはなんかプロポーズされるわ、厄日か!?!?
こんなことなら王道君と親衛隊の覗きに行かなきゃよかった......。いや、それをいうなら学校自体休めばよかった。そうすれば先生にも辰巳君にも会わずに済んだ。
あぁ、もう俺のライフはゼロです。
ピロリン
あれ、スマホにメールが.....ひっ!!
『差出人:藍田 辰巳
宛先:設楽 未途
件名:今日泊まりに行くわ
本文:早く結婚できるように仲深めなあかんやん?だから今日泊まりに行くで~』
オーバーキルしんといてぇぇぇぇ!!
ど、どうしよう......。
マリモ-王道君はどうやら親衛隊に連行されているようだった。
あの親衛隊ガチ勢さん達かなぁ.....ガチ勢かにわかで覗く難易度が全然違うんだよね。
1度にわかを制裁するガチ勢さん達の制裁現場を覗いたことがあるが、その時何かが飛んできて俺は急いで逃げるはめになったことがある。
もしかしたらあの時飛んできたのは手裏剣だったのかもしれない.....。
頭に刺さったら死んじゃうよあれ。
こっそりと彼らのあとをつける。ガチ勢じゃありませんように。
そして辿り着いたのは人目につかない校舎裏隅。
「ねぇ、生徒会の皆様に近づくのやめてくれないかな?目障りなんだけど。」
「お前みたいな奴にまとわりつかれて皆様も迷惑してるってさ。」
おぉう.....典型的な親衛隊的文句だなぁ。王道君はなんて返すんだろう?
「なんでお前らがそんなこと決めるんだ?俺が皆に会うのだって自由だろ?それにアイツらは迷惑ならちゃんと迷惑って言うぜ。」
「っ、うるさい!!なんでお前みたいなやつに生徒会の皆様はっ」
ただの嫉妬やん。わかっていたけど、くだらないね。ちょっと王道君に同情.....。
「あのよ、羨ましいなら向き合えよ。俺に当たるんじゃなくてさ。お前らがアイツらに近づく奴らを制裁するから、アイツらに友達がいねぇんだぞ?」
ぶひゅっっっ~~!!
あっははははははははははははは!!!!!
生徒会のヤツら王道君に友達いないって思われてんじゃんwww
好きなやつに友達いないやつ認定されるとか哀れなりww
やっぱ面白いなぁ。
「こいつっ、聞いていれば!もういい、お前らやっちゃって!!」
「うぇ~マリモかよ。」
「俺食指うごかねぇよ。」
「いいからヤレ」
ヤレが殺れに聞こえたんですけど、聞き間違えだよね。殺意が凄いよあの親衛隊。
強姦か殺しか......どっちだろう。
そしてこの状況に新たな人物が加わる。
「うるさいなぁ」
この変わったイントネーションは.....
「なっ、風紀委員長様!?」
「げっ、やべぇ。」
「逃げるか!?」
「阿呆.....逃がさへんよ」
どっから声が聞こえるんだ?ここからじゃ見えないんだけど。でもみんな上向いてるから校舎に居るのかな?
すると白髪ピンクメッシュの男子生徒が空から降ってきた。
でた。また『シュタッ』っだよ。足折れねぇのアレ。どうせ窓から飛び降りたんだろうけど、危ないよ......。
「はい観念しぃ。ワイが来たからには逃がさへんで親衛隊共。」
「くそっこうなったら!」
「おん?やんのか?」
「オラァ!!ぐふっ!?」
はい一撃ですね。右ストレート頬に入りました~。崩れ落ちる親衛隊取り巻きA。しかし風紀委員長?は止まらない。次々と取り巻き共を沈めていく。
「くっ!」
「逃がさへん言うたよな?」
「ぱぎゃっ!?」
「ぴぎゅっ!?」
容赦ねぇ~!!!
結構可愛い顔してた親衛隊達の顔面殴ったよこの人!?
あぁっ、可愛い顔が血みどろに、もう1人は鼻も曲がってない?あれ.....。
「お前すっげぇ強いんだな!!なぁなぁ名前なんて言うんだ?俺は砂杜 愛斗!愛斗でいいぜ!」
「.......」
「なぁなぁ!」
「........」
「おいってば!」
「うっさいのぉ。なんや?お前。」
「お前じゃなくて、愛斗だ!お前はなんて名前だ?」
「ワイ用があるから、お前と話してる暇ないねん。」
「だーかーらー、お前じゃなくて愛斗だってば!!名前教えろよ!」
「........」
「無視すんなよ!名前~!!!」
うっわー、この会話不毛すぎない?
絶対に答える気ない風紀委員長と執拗い王道君。交わらなさそうだ.....。
あっ、風紀委員長逃げた。あっ、王道君追いかけて行った。
というか親衛隊と取り巻き放置なんですね....。
風紀取り締まらんでいいの?暴力で解決でいいんか?
「覗き見とはええ趣味してんなぁ」
「ははは、それほどでも.....貶されてる俺?」
「いんや。」
「そうなんだ~.....俺はこれでおいとましますね。」
ガシッ
「まぁまぁ、そんな急ぐことないで設楽 未途。ワイと少しお話でもしようや。」
なんでここにいるんですか?風紀委員長様。
あなた王道君追われてあっち行きましたよね?
どうして俺の背後に立っているんですか?
掴まれた肩からミシミシと音が鳴っている。
痛い.....。
「えーっと確か、用があるんでしたよね?」
王道君にもそう言ってたし。だから俺なんかに構ってる暇ないよね?ね?
「ああ、あるなぁ。お前と話すっていう用がな。」
「うっ、」
「取り敢えず風紀室行こか?」
「.....最早連行」
「お前逃げ足早いからなぁ。堪忍してやー。」
俺はズルズルと引きづられる形で風紀室へと連行された。......授業行けそうにないな。
サボりかぁー。
「そこ座りや。」
ソファに座り当たりを見渡す。案内された風紀室はキチンと整理されており、なんだか拍子抜けだ。もっとこう、散らかってるイメージをしてた。
不良っぽい見た目に反して整理整頓はするんだな(偏見)。
「俺に何の用ですか?」
俺としては心当たりがあるんですよね。
裏膝蹴りしたとか、悪鬼に嗾けたとか、カラーボール投げつけたとか.....。
どれだろう?え、まさか全部?
その節は本当に巻き込んで申し訳ないと思ってるんですよ?だけど悪鬼が、悪鬼がっ!
全ては悪鬼が悪いんです!
内心そう弁解していると、目の前の人はニコリと笑った。......メガネ外してくんねぇかな。
「未途は料理できるん?」
え、急になんですか?
しかも名前呼び....そういや俺名乗ってないよね?
まさか調べた?......絶対に調べたよこの人。
悪鬼もそうだけどさ、名乗ってないのに名前知られてるとか、ちょー怖いからね?
「料理できますよ。それがどうしたんですか?」
「裁縫は?家事は得意なん?」
無視かよ。だからその質問なに?
「裁縫も出来ますし。家事も得意かは分かりませんができます。」
「そうかそうか。」
なんで満足そうに笑うん?
俺が家事できることあんたに関係ないでしょ?
「なぁなぁ、結婚せぇへんか?」
「えっ..........は!?俺?俺に言ってます!?」
「せやで未途、お前に言うとるんや。」
「いや何でですか!?まともに喋ったの今日が初めてですよ!?それに俺はあんたに色々と裏膝蹴ったり、ゴニョニョ...したし。」
ゲームしようぜ?みたいなノリでプロポーズされたんだが!?
それに俺は男だ!!!
あと、坊ちゃんなあんたと結婚なんて家の人が許さんだろ!
「そんなん気にせんでもええよ。あの身のこなし、後先考えず行動する阿呆さ、そして家事能力!全てが理想やわ!!」
あれ?俺貶されたよね?阿呆って言われたよ?
「ちょ、ちょい待って!俺あんたの名前も知らんし、結婚とかちょっと......考えてないというか興味ないというか。」
「うっそ、ワイの名前知らんの?あぁ!!もしかしてワイの口から直接名前知りたかったん?全く可愛いやっちゃなぁ未途は。ワイは藍田 辰巳。辰巳でもたっちゃんでも何でもええで?」
「藍田く「辰巳」ぐっ」
これは名前呼びしないと会話にならない感じだな?
「辰巳君あの、俺結婚とか興味無いんだ。それにあまり話したことない人といきなり結婚は無理かな.....。だからその、ごめんなさい。」
普通に断る。告白とかされたことないのに、いきなりプロポーズされるとは思わなんだ。
断り方ってこれでいいんだよね?
真摯に答えたよ俺。
「OKしてくれてありがとうな!」
「!?!?!?!?」
俺そんなこと言った?えっ?
この人めちゃくちゃ晴れやかな笑顔してるんですけど!?ちゃんと聞いてた?ねぇ??
「なら今日は初夜やな!どっちの部屋でヤるか....ワイの部屋でいいか?」
「あのっ、俺OKしてないんですけど!!」
「未途は処女やんな?ならローションとか必要か.....。」
「聞けよ!!!」
「よっしゃ行くで!」
「えっ!?」
手をガシッと掴まれ立ち上がらされる。
これ、マジっぽくない?というか今から?
グイグイと引っ張てくる辰巳君に連れてかれないよう、ソファにガシリとしがみつくようにした。
だけど多分時間の問題だ。今もう既にソファから身体が離れそう(泣)。
「辰巳君!い、いきなり結婚とか絶対上手くいかないよ!?互いのことをよく知らない結婚は上手くいかないって言うじゃん?(知らんけど)」
デタラメなことを言うと辰巳君はピタリと止まった。
これはイケるか?
「結婚してすぐ離婚かー.....」
ピクリと辰巳君の肩が揺れた。
「俺達にはまだ結婚早いんじゃない?もう少し仲を深めてからでも遅くはないと思うけど?」
俺は何を言っているんだろう?
自分の吐いた言葉の意味を考えると鳥肌がとまらない。
絶対黒歴史になるよっ、このセリフ!!
なんだよ『俺達にはまだ結婚早いんじゃない?』って!!
クソ恥ずかしいんですけど!?
「だからさ、結婚を前提とした友達から始めない?そっからステップ踏んでこうぜ!」
決して結婚を前提とした恋人とは言わないぞ。辰巳君にはステップ踏んでこうぜ!とか言ったけど、友達で始まって友達で終わる予定です。
「......そう、や....な。結婚して離婚はワイもいやや。でも、」
「でしょ!!えーっと、ほらっ連絡先交換しようよ!これでいつでも会えるよ!」
余計なことは言わせねぇ!
俺は畳み掛ける!
ほーらこれが俺の連絡先だよ~。結構レアもんだからね?俺の連絡先は。
「いつでも会える.....。」
「そうそう!!あっ、俺授業行かなきゃ!じゃっ失礼するネ!」
にこやかに辰巳君に掴まれてた手を外し、背を見せずに後退りながら......退出!!!
そしてダッシュ!!!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
なんなんだ今日は!?
久しぶりにいい気分で登校したのにっ、先生にはピアス穴あけられるわ、風紀委員長にはなんかプロポーズされるわ、厄日か!?!?
こんなことなら王道君と親衛隊の覗きに行かなきゃよかった......。いや、それをいうなら学校自体休めばよかった。そうすれば先生にも辰巳君にも会わずに済んだ。
あぁ、もう俺のライフはゼロです。
ピロリン
あれ、スマホにメールが.....ひっ!!
『差出人:藍田 辰巳
宛先:設楽 未途
件名:今日泊まりに行くわ
本文:早く結婚できるように仲深めなあかんやん?だから今日泊まりに行くで~』
オーバーキルしんといてぇぇぇぇ!!
ど、どうしよう......。
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